本を開いてちょっと読んで、一発で気に入った。訳が、個人的になじみやすかった。
アンチ・ドラッグ・ノベルという紹介文の最後の言葉が、改めて心にくる。
内容は、理解しようとすると難解だったが、感覚的に読むと、境界のあいまいな、現実・主人公の思考が、鮮烈に迫ってくる。
映像が頭に浮かぶような感じで、個人的には読めた。
最後は、自分の内側から外界を眺めているような、そんな気分に陥った。
ディックによるあとがきで、ドラッグで亡くなった者の生命を刻みたいという、その思いに、自分は非常に納得した。
生命..自分はそんなことを、改めて考えてみたこともなかった。
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スキャナー・ダークリー (ハヤカワ文庫 SF テ 1-17) 文庫 – 2005/11/1
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- 本の長さ478ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2005/11/1
- ISBN-104150115389
- ISBN-13978-4150115388
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 478ページ
- ISBN-10 : 4150115389
- ISBN-13 : 978-4150115388
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月11日に日本でレビュー済み
ディックについて山形浩生が言ってたことを思い出した。ディックがあそこまで成功したのは主役にダメ人間を据えたからだという話。単に実験的な小説を書いているだけでは世界的な作家にはなれなかっただろうけど、ディックはうだつの上がらないダメ人間(特に反省も成長もしない)が実は特殊な能力を持っていて、世界を救済に導く...というプロットを発明したことで世界中のダメ人間の共感を集めることができたのだ、みたいな。「なろう系」の走りってこと?
彼にそういうダメ人間のためのカルト・ヒーロー的な側面があるのは事実だ。そして多分、「スキャナーダークリー」はそんなディックのジャンキー・サイドを代表するものと言える。自分の家を若いヤク中の溜まり場にして、自分も治療を要するぐらいに麻薬に溺れてた時期があったというのはあとがきで初めて知った(まるでバロウズだ)。その体験がたぶん麻薬に関するこの小説の描写にかなりの説得力を与えている。
たとえば、作中に繰り返し登場する「燃え尽きる」という言葉がある。あいつは燃え尽きちまったとか、おれは燃え尽きかかっていたとか。それが現実にありうることなのかはわからないけど、少なくとも作中でドラッグをやりまくった人間はある一線を越えると他人との意思疎通がほとんど取れないパラノイアックな状態になってしまう。それが「燃え尽きる」ということで、この言葉はその変化が不可逆なもの(炭がもとの木に戻ることのないように)であることを示している。それがディックが身近でジャンキーを観察して学んだリアルなのだろう。作中ではドラッグがすべてを少しづつダメにしていく。気のおけないヤク中仲間との「なごやかムード」も、仕事も、己の意識さえも。
主人公の仕事は麻薬のおとり捜査官だ。大規模な麻薬組織の上層部と接触するために、彼はヤク中になりすまし、末端の売人と接触を繰り返す。もちろん彼はドラッグの常用者でもある。そんなある日、警察の監視対象として、おとり操作を行なっている「ヤク中」としての自分が指定されてしまう。そこで、彼は捜査官として自分で自分を監視するという特殊な二重生活に追い込まれることになる。ドラッグの常用とこの二重生活によって主人公はすこしづつ狂い始め、仕事を遂行することができなくなっていく。やがて語り手の自我が分裂を起こし、完全に「監視する麻薬捜査官としてのおれ」と「監視されるヤク中のおれ」が分裂して語り始めてしまうといういかにも実験的なSFらしい仕掛けも登場し、このあたりはまさにディック面目躍如といったところだ。
だけど結局この作品の主眼は、実験的技法やSF的な小道具ではなくあくまでドラッグとそのサイド・エフェクトにあるのだと思う。簡単に言ってしまうと、ドラッグが人間をいかにダメにし、それがいかに恐ろしいかということだろうか。ドラッグによって失われるもの(若さ・活力・命そのもの)について触れるとき、いつもドライな彼の文体が不思議な感傷を帯びるのが印象に残った。ある意味これはディックの私小説なのかもしれない。
彼にそういうダメ人間のためのカルト・ヒーロー的な側面があるのは事実だ。そして多分、「スキャナーダークリー」はそんなディックのジャンキー・サイドを代表するものと言える。自分の家を若いヤク中の溜まり場にして、自分も治療を要するぐらいに麻薬に溺れてた時期があったというのはあとがきで初めて知った(まるでバロウズだ)。その体験がたぶん麻薬に関するこの小説の描写にかなりの説得力を与えている。
たとえば、作中に繰り返し登場する「燃え尽きる」という言葉がある。あいつは燃え尽きちまったとか、おれは燃え尽きかかっていたとか。それが現実にありうることなのかはわからないけど、少なくとも作中でドラッグをやりまくった人間はある一線を越えると他人との意思疎通がほとんど取れないパラノイアックな状態になってしまう。それが「燃え尽きる」ということで、この言葉はその変化が不可逆なもの(炭がもとの木に戻ることのないように)であることを示している。それがディックが身近でジャンキーを観察して学んだリアルなのだろう。作中ではドラッグがすべてを少しづつダメにしていく。気のおけないヤク中仲間との「なごやかムード」も、仕事も、己の意識さえも。
主人公の仕事は麻薬のおとり捜査官だ。大規模な麻薬組織の上層部と接触するために、彼はヤク中になりすまし、末端の売人と接触を繰り返す。もちろん彼はドラッグの常用者でもある。そんなある日、警察の監視対象として、おとり操作を行なっている「ヤク中」としての自分が指定されてしまう。そこで、彼は捜査官として自分で自分を監視するという特殊な二重生活に追い込まれることになる。ドラッグの常用とこの二重生活によって主人公はすこしづつ狂い始め、仕事を遂行することができなくなっていく。やがて語り手の自我が分裂を起こし、完全に「監視する麻薬捜査官としてのおれ」と「監視されるヤク中のおれ」が分裂して語り始めてしまうといういかにも実験的なSFらしい仕掛けも登場し、このあたりはまさにディック面目躍如といったところだ。
だけど結局この作品の主眼は、実験的技法やSF的な小道具ではなくあくまでドラッグとそのサイド・エフェクトにあるのだと思う。簡単に言ってしまうと、ドラッグが人間をいかにダメにし、それがいかに恐ろしいかということだろうか。ドラッグによって失われるもの(若さ・活力・命そのもの)について触れるとき、いつもドライな彼の文体が不思議な感傷を帯びるのが印象に残った。ある意味これはディックの私小説なのかもしれない。
2017年6月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は、ディック好きなら読んで損はありません。
今回、気になったのは、商品の表紙の画像が、以前の版のものだったので購入をためらっていましたが、思い切って購入したところ、他のディック作品の表紙と同様のポジトロンのアートワークになっていました。
新しいデザインのディック作品を集めている方の参考になればと思います。
今回、気になったのは、商品の表紙の画像が、以前の版のものだったので購入をためらっていましたが、思い切って購入したところ、他のディック作品の表紙と同様のポジトロンのアートワークになっていました。
新しいデザインのディック作品を集めている方の参考になればと思います。
2011年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ディックは本作について次のように言っています。
「あまりにも多くの友達が,私の目の前で死んでいった。一番の問題は,
彼らの言葉の調子が耳から消えてしまわないうちに,彼らの声を紙に書き付けられるかどうかということだ。
それには成功したと思ってるよ。どうにか間に合って彼らを本の中に書きとめることができてうれしいよ。
もうみんな死んでしまったから」
本書の登場人物の多くは実在の人物があるという。
そして本作末尾の著者覚え書きによれば,この作品に登場する人たちは,ただ単に皆楽しい時間を過ごそうと考えていただけなのに
その後にやってきた刑罰は信じられないほど重かった,という。
それだけ本作の読後感はずっしりと重い。
ディック自信の体験に基づいた麻薬中毒者の生態が実にリアルです。
それでも物語のすじとは関係ない登場人物たちの会話がとても楽しい。実は,そういった,物悲しさが裏に潜んだユーモアも
本作の魅力であると思います。
本作はキアヌリーブス主演で映画化されました。映画は原作に忠実に作られており,登場人物たちのイメージもぴったりでした。
また,原作どおり,物語に関係のない,例えば自転車のギアの話などもそのまま映画化されており
きっとこの映画の監督もデッィクのことが本当に好きだったんだなと感心しました。
そして映画を観ることで原作の素晴らしさを再認識させられました。
SFの形を借りていますが,SF小説というよりは,アンチドラッグ文学の傑作だと言える作品です。
「あまりにも多くの友達が,私の目の前で死んでいった。一番の問題は,
彼らの言葉の調子が耳から消えてしまわないうちに,彼らの声を紙に書き付けられるかどうかということだ。
それには成功したと思ってるよ。どうにか間に合って彼らを本の中に書きとめることができてうれしいよ。
もうみんな死んでしまったから」
本書の登場人物の多くは実在の人物があるという。
そして本作末尾の著者覚え書きによれば,この作品に登場する人たちは,ただ単に皆楽しい時間を過ごそうと考えていただけなのに
その後にやってきた刑罰は信じられないほど重かった,という。
それだけ本作の読後感はずっしりと重い。
ディック自信の体験に基づいた麻薬中毒者の生態が実にリアルです。
それでも物語のすじとは関係ない登場人物たちの会話がとても楽しい。実は,そういった,物悲しさが裏に潜んだユーモアも
本作の魅力であると思います。
本作はキアヌリーブス主演で映画化されました。映画は原作に忠実に作られており,登場人物たちのイメージもぴったりでした。
また,原作どおり,物語に関係のない,例えば自転車のギアの話などもそのまま映画化されており
きっとこの映画の監督もデッィクのことが本当に好きだったんだなと感心しました。
そして映画を観ることで原作の素晴らしさを再認識させられました。
SFの形を借りていますが,SF小説というよりは,アンチドラッグ文学の傑作だと言える作品です。
2021年12月30日に日本でレビュー済み
ミイラ取りを描くジャンキーSFだが、後の映像化作品に触れて読むと、ドナがウィノナである必然性が凄まじく、半端なく欲情してしまう。
2009年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スキャナー・ダークリー [DVD
]麻薬の潜入捜査官が麻薬常習者としての自分を監視するよう上司に言い渡された。
麻薬によって壊れていく周りと自分。
やがて潜入捜査官である自分と常習者である自分が同一人物だという認識が薄れていく・・・
麻薬汚染の恐ろしさを、経験者である著者自身が書いたからこそのドロドロしたリアル感。
本や映画に影響されやすい私は、まるで自分が麻薬常習者になったような気分を垣間見た気がしました。
一瞬の快楽で一生を無駄にしてしまうということが嫌でもわかる作品です。
一種の幻覚的な作品としても楽しめますよ。
麻薬によって壊れていく周りと自分。
やがて潜入捜査官である自分と常習者である自分が同一人物だという認識が薄れていく・・・
麻薬汚染の恐ろしさを、経験者である著者自身が書いたからこそのドロドロしたリアル感。
本や映画に影響されやすい私は、まるで自分が麻薬常習者になったような気分を垣間見た気がしました。
一瞬の快楽で一生を無駄にしてしまうということが嫌でもわかる作品です。
一種の幻覚的な作品としても楽しめますよ。
2007年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
難しい。 近未来SF麻薬廃人小説。
30年前に描かれた著者の世界観は、
一部は現実となり、残りは未だ夢物語だ。
読後は、遊園地のコーヒーカップに乗って
ハンドルを思いっきり回した後のような、
そんな目まいさえ覚えてしまう。
囮の麻薬捜査官が麻薬によって壊れていく、
そんな三文小説にもあるようなストーリーは、
著者の繰り出す小道具のひとつでしかない。
自分と他人の区別と境界が溶けて曖昧になり、
深い渦に吸い込まれるが如く落ちてゆく。
爽やかでもないし、ハッピーエンドもない。
断片的な記憶が、今にも崩れ落ちそうな記憶が、
危なっかしく組み立てられて綴られていく。
あぁ、後でもう一度、読み直してみよう。
30年前に描かれた著者の世界観は、
一部は現実となり、残りは未だ夢物語だ。
読後は、遊園地のコーヒーカップに乗って
ハンドルを思いっきり回した後のような、
そんな目まいさえ覚えてしまう。
囮の麻薬捜査官が麻薬によって壊れていく、
そんな三文小説にもあるようなストーリーは、
著者の繰り出す小道具のひとつでしかない。
自分と他人の区別と境界が溶けて曖昧になり、
深い渦に吸い込まれるが如く落ちてゆく。
爽やかでもないし、ハッピーエンドもない。
断片的な記憶が、今にも崩れ落ちそうな記憶が、
危なっかしく組み立てられて綴られていく。
あぁ、後でもう一度、読み直してみよう。
2018年1月13日に日本でレビュー済み
大昔にサンリオ文庫版の飯田隆昭先生翻訳のものを読んだことがありますが、誤訳(本来はパトロール中の警官と書くところをビートふうの警官と訳している)、日本語の文章がおかしくて(彼とか彼女のような簡単な漢字もひらがな表記で読みづらかったり)、わけわからなかった覚えがあります。とりあえずKindle版のサンプルをダウンロードして十数ページ読んでみたところ流石浅倉先生だけあって翻訳がすっきりしていてすごく読みやすかったです。ただいまKindle版を買うか文庫版を買うか悩んでいるところです。