「エルリックの千年の夢」の終盤。
もう「剣と魔法」のヒロイックファンタジーじゃなくなってます。
エルリックサーガはヒロイックファンタジーのバイブルではありますが、まあ、最終巻であるここまで読んできた読者の方はもうすこしムアコックにつきあってあげようか、という感じで読むものですね。
そういえば、ムアコック自身も登場します。
漫画が実写ドラマ化されて、番組の最後に原作者が出演する某孤独なグルメ番組のようです。
長らく絶版だったエルリックサーガ、再版されたオマケの外伝みたいなものとして読むと、それなりに楽しめるのではないでしょうか。個人的には残念な出来でした。
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白き狼の息子 (ハヤカワ文庫 SF ム 1-28 永遠の戦士エルリック 7) 文庫 – 2007/3/1
- 本の長さ527ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2007/3/1
- ISBN-104150116032
- ISBN-13978-4150116033
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 527ページ
- ISBN-10 : 4150116032
- ISBN-13 : 978-4150116033
- Amazon 売れ筋ランキング: - 499,537位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年10月17日に日本でレビュー済み
フォン・ベック伯爵夫妻の孫娘ウーナッハは、両親とともに夏の休暇を西ヨークシャーの祖父母の別荘で過ごしていた。
しかし、田舎の別荘での静かな日々は突然終わりを告げた。
祖父母から呼ばれたという五人の男達が別荘の警戒にあたっていたものの、ゲイナーとその部下クロスターハイムの魔の手がウーナッハに迫ってきたのだ。
彼女は一人洞窟を逃げるうち見知らぬ都市に辿り着くのだが、そこはクリスタルの尖塔が林立し、人ならざる住民の住む地下都オフ=ムーだった。
家へ帰る方法を探すウーナッハは、奇妙な風体ながら不思議と親近感を抱かせる物言う狐ルニャール卿と出合い、手助けを得るために彼の住処であるミレンブルグへと導かれるが、ゲイナーとクロスターハイムも執拗に彼女を追ってミレンブルグへとやって来るのだった・・・
エルリックの<千年の夢>も最終段階に至り、舞台は現代のイギリス。
そこでのエルリックはムッシュー・ゾディアックという名の奇術師として知られているが、得意の魔術や剣技を大っぴらには使えない環境からは妥当な選択というところか。
「夢盗人の娘」以降、多少強引とも思えるやり方で自らの創造したマルチ・ユニバースと我々の世界・歴史を結び付けてきたが、本書ではとうとう本人が作中人物であるウーナッハとの知り合いという位置づけで登場し、シリーズ全体が彼女からの”聞き伝え”であるとした。
そのようなスタンスはトールキンを挙げるまでもなく珍しくないことだが、ムアコックの場合は「とって付け」な印象が拭えない。
S.キングも自身の登場によってライフワークとも言える「暗黒の塔」に真実味を持たせようとしたが、このような「逆夢落ち」とも言うべき仕掛けは、逆に興冷めと感じる読者が多いのではないだろうか。
「ストームブリンガー」で完結していれば雄渾な叙事詩的ファンタジーとしての位置づけは確固たるものであったはずだが、蛇足とも感じられる「夢盗人の娘」以降の作品によって、個人的には全体的な評価が相当に下がることとなった。
しかし、田舎の別荘での静かな日々は突然終わりを告げた。
祖父母から呼ばれたという五人の男達が別荘の警戒にあたっていたものの、ゲイナーとその部下クロスターハイムの魔の手がウーナッハに迫ってきたのだ。
彼女は一人洞窟を逃げるうち見知らぬ都市に辿り着くのだが、そこはクリスタルの尖塔が林立し、人ならざる住民の住む地下都オフ=ムーだった。
家へ帰る方法を探すウーナッハは、奇妙な風体ながら不思議と親近感を抱かせる物言う狐ルニャール卿と出合い、手助けを得るために彼の住処であるミレンブルグへと導かれるが、ゲイナーとクロスターハイムも執拗に彼女を追ってミレンブルグへとやって来るのだった・・・
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S.キングも自身の登場によってライフワークとも言える「暗黒の塔」に真実味を持たせようとしたが、このような「逆夢落ち」とも言うべき仕掛けは、逆に興冷めと感じる読者が多いのではないだろうか。
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