表題の短編を含む、それぞれ毛色の違った8つ物語。
・フヌールとの戦い
・最後の支配者
・干渉する者
・運のないゲーム
・CM地獄
・かけがえのない人造物
・小さな町
・まだ人間じゃない
どれもこれも、ハッピーエンドな話じゃないけど、
表題の「まだ人間じゃない」は心が暗くなる。
テーマは妊娠中絶で、中絶をどの時点で正当化するか、
それを「生後堕胎」という極端な話で問いかける。
父親となった今、また、世の虐待等に心を痛める今、
このテーマはより重く心にのしかかってくる。
ただし、この本の中でもっとも救いようの無いのが、
「CM地獄」か。 本人も本書でそう言ってるが。
夢も希望もなく、苦しみの終末を迎える・・・。
調子の良いときに、もう一度読んでみたい、
そう思わせる一冊だった。 沈んでる時は不可!
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まだ人間じゃない (ハヤカワ文庫 SF テ 1-19 ディック傑作集) 文庫 – 2008/3/7
12歳未満の子供は人間として認めず、許可なく屋外をうろつく子供をまるで野犬やのら猫のように狩りたてて殺してしまう、戦慄の世界を描いた表題作「まだ人間じゃない」、異星人による奇妙な侵略をうける地球の物語「フヌールとの戦い」、人類存続のため努力しつづけるロボットの苦闘をスリリングに描く「最後の支配者」、広告戦争が極限にまで達した騒々しい未来社会を皮肉な筆致で活写する「CM地獄」など、8篇を収録
- 本の長さ317ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/3/7
- ISBN-104150116563
- ISBN-13978-4150116569
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/3/7)
- 発売日 : 2008/3/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 317ページ
- ISBN-10 : 4150116563
- ISBN-13 : 978-4150116569
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,074,225位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2008年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年10月31日に日本でレビュー済み
作家が精神病だったらよい作品が書ける、というような単純なものではない。
だけどこの短編集には、そういった危うい精神状態とあふれる才気が混然一体となった凄味がある。
白眉の出来といえるのは「かけがえのない人造物」と表題作「まだ人間じゃない」。
前者では特に統合失調症的な強迫妄想の色が顕著だ。自己の存在や世界の真偽など、根源的な部分を揺らしてくる怖さがある。
後者はどこまでもヒューマニスティックな一作でありながら、なにをもって人間を人間たらしめるか、というやはりきわめてプリミティヴな問題に揺さぶりをかけ、人間存在のあやうさを表現しきっている。
諦観にみちたアイロニックな台詞のやりとりと、そこからかすかに覗き出る気高いヒューマニズム。
陰鬱な作品が多いが、わずかに希望がある。
作品の出来不出来を問わず、いとおしくなる短編ばかりだ。
だけどこの短編集には、そういった危うい精神状態とあふれる才気が混然一体となった凄味がある。
白眉の出来といえるのは「かけがえのない人造物」と表題作「まだ人間じゃない」。
前者では特に統合失調症的な強迫妄想の色が顕著だ。自己の存在や世界の真偽など、根源的な部分を揺らしてくる怖さがある。
後者はどこまでもヒューマニスティックな一作でありながら、なにをもって人間を人間たらしめるか、というやはりきわめてプリミティヴな問題に揺さぶりをかけ、人間存在のあやうさを表現しきっている。
諦観にみちたアイロニックな台詞のやりとりと、そこからかすかに覗き出る気高いヒューマニズム。
陰鬱な作品が多いが、わずかに希望がある。
作品の出来不出来を問わず、いとおしくなる短編ばかりだ。
2011年6月14日に日本でレビュー済み
ボクにとって1stディックにして1stハヤカワの本書 本書を読んだのは四年前ですねジャケ買いでしたね・・・ ディックの作品は大概発想が突飛過ぎたり、暗いものですが、この本に収録されてる作品もごたぶんに漏れません 一番印象に残っているのは干渉するものですね ラストのその後が簡単に想像できる話しです 他に印象に残っているのはやはりCM地獄ですかね・・・本当に嫌な話しだと思います とりあえず、明るい気分になりたいなら他の本をお勧めしますよ、900円も払って暗い気分になるこたない
2003年7月29日に日本でレビュー済み
十二歳以下の子供たちが『生後堕胎』という名目のもとで消されて行く、
未来を描いた表題作他、一筋縄では行かない読みごたえ十分の傑作集。
個人的にはおどろくほど低予算で異性人に地球を乗っ取られてしまう話が
オススメです。
ところでこのタイトル、とある漫画で見覚えのある方もいらっしゃるのでは?
未来を描いた表題作他、一筋縄では行かない読みごたえ十分の傑作集。
個人的にはおどろくほど低予算で異性人に地球を乗っ取られてしまう話が
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