如何に楽しめる「センス・オブ・ワンダー」を設定するか、ここにSFやファンタジーの醍醐味があると思うが
この作品(宇宙空間に空気が充満した惑星大の気球が浮かんでいて、その中で人々が生きている)は
なかなかにうまく設定できている。
ただ空間に空気が満たされていて、そこを様々な方法で移動するというイメージは
バクスターの「天の筏」に通じるものがあるし、あくまでも既知の宇宙の隔離された空間におけるお話なので
他の次元宇宙に迷い込み、異なる物理法則の中で生きていかざるをえない人々を描いた「天の筏」ほどには、ぶっとんだ設定ではない。
まあそれでも、こういう非日常設定の中で登場人物の思考や行動は普通の人間、というSFは久々なので楽しめて読めた。
三部作のようなので、続編が出たらまた読んでみたい。
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太陽の中の太陽 (気球世界ヴァーガ) (ハヤカワ文庫 SF シ 13-1) 文庫 – 2008/11/21
漆黒の宇宙空間に浮かぶ地球サイズの巨大な風船を思い描いてほしい。その内部では百を超えるミニ太陽が輝き、雲や水や植林されたアステロイドが漂う。当然のことながらそこに重力はない。人々は、自らの領土に光をもたらすミニ太陽のそばに、町を築いて生活していた……驚くべき科学技術によって建造された、ヴェガ星系の外縁軌道上にある驚異の人工世界ヴァーガを舞台に、復讐に燃えるひとりの青年の波瀾万丈の冒険物語!
- 本の長さ464ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/11/21
- ISBN-104150116903
- ISBN-13978-4150116903
商品の説明
著者について
カール・シュレイダーは、1962年カナダのマニトバ州ブランドン生まれ。現在はトロントで妻と娘一人と暮らし、作家業と技術コンサルタント業を半々でこなしている。1990年代から本格的にSF短篇を書き始め、2000年【欧文イタリック/Ventus】で長篇デビュー。2作目の【欧文イタリック/Permanence】が、カナダのSF、ファンタジイ作品に贈られるオーロラ賞を受賞。2006年に発表した本書『太陽の中の太陽』は、『リングワールド』以来の破天荒な世界を舞台にした冒険SFで、アナログ誌に連載当初から大評判となり、ジョン・W・キャンベル記念賞の候補にもあげられた。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/11/21)
- 発売日 : 2008/11/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 464ページ
- ISBN-10 : 4150116903
- ISBN-13 : 978-4150116903
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,640,667位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年7月26日に日本でレビュー済み
主人公(少年)の両親は、独立運動に失敗し殺される。両親を殺された少年の復讐と成長
の物語が、特殊な未来世界の成り立ちの謎解きを複線として、展開する。
舞台となる世界は奇抜な世界であるが、リアリティがあり、精巧に組み立てられていて
SF的に面白い。しかも、その世界の成立の過程は謎に満ちており、その謎解きも面白い。
地球がいくつか入るほどの球体が宇宙空間に浮かんでおり、その中には空気が満ちており、
いくつも浮遊都市国家が浮いている。その中心には人口の太陽があるが、その光は空気や雲
にさえぎられ周辺までは届かない。そこで各国家は近くにミニ太陽を作っている。
いくつもミニ太陽がある世界の中心にある人口の太陽こそが、いくつものミニ太陽の母
であり「太陽の中の太陽」である。
しかし、その太陽の中の太陽とそれを包む巨大な球体を、だれが何の目的で作ったのかは
謎。巨大球体の外の世界も謎。これらの謎が少しづつ明らかになり、世界の成り立ちが
見えてくる過程も楽しめる。
浮遊する都市国家間の中世的な対立と戦争も面白い。光の届かない周辺には海賊もいる。
SF的未来に中世的状況を作り出している手法も巧妙であり面白い。
の物語が、特殊な未来世界の成り立ちの謎解きを複線として、展開する。
舞台となる世界は奇抜な世界であるが、リアリティがあり、精巧に組み立てられていて
SF的に面白い。しかも、その世界の成立の過程は謎に満ちており、その謎解きも面白い。
地球がいくつか入るほどの球体が宇宙空間に浮かんでおり、その中には空気が満ちており、
いくつも浮遊都市国家が浮いている。その中心には人口の太陽があるが、その光は空気や雲
にさえぎられ周辺までは届かない。そこで各国家は近くにミニ太陽を作っている。
いくつもミニ太陽がある世界の中心にある人口の太陽こそが、いくつものミニ太陽の母
であり「太陽の中の太陽」である。
しかし、その太陽の中の太陽とそれを包む巨大な球体を、だれが何の目的で作ったのかは
謎。巨大球体の外の世界も謎。これらの謎が少しづつ明らかになり、世界の成り立ちが
見えてくる過程も楽しめる。
浮遊する都市国家間の中世的な対立と戦争も面白い。光の届かない周辺には海賊もいる。
SF的未来に中世的状況を作り出している手法も巧妙であり面白い。