「ペルディード・ストリート・ステーション」のSFともファンタジーとも言い難い味は
本書所収の「鏡」でも十分に楽しめました。鏡の向こう側からの侵略。ファンタジーか
ホラーに終わりかねない話をSF調でしかもサスペンスフルに仕上げた技量は信頼できる
ものです。これを読んでボルヘスも読みたくなりました。
表題作からはじめてミエヴィルを読むと、ややとっつきにくいかもしれません。コミック
の「前線へ向かう道」は原書で読みましたが、邦訳で読んでもやはりわかりにくい。
それでも1984年的な世界の強烈なイメージが残ります。
概してダークで退廃的な世界が舞台ながら、妙な懐かしさも持っている。まだまだこれ
から変化していく楽しみな作家の短編集です。
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ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫 SF ミ 2-1) 文庫 – 2010/6/30
ロンドンは、どこからともなく出現した謎の存在“イマーゴ”に幾度となく蹂躙され、無秩序状態に陥っていた。わずかに残った数千人の市民は、レジスタンスを組織し抵抗運動を続けていたが、容赦ない攻撃を繰り返すイマーゴの前になすすべもなかった……。グロテスクなイメージに彩られたローカス賞受賞の傑作「鏡」、世界の終焉を迎えつつあるロンドンを彷徨う男を描いた表題作ほか、英国SF界の旗手によるラディカル・ストーリイ全14篇を収録。
- 本の長さ496ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2010/6/30
- ISBN-104150117624
- ISBN-13978-4150117627
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商品の説明
著者について
1972年イングランドのノリッジに生まれる。ケンブリッジ大学で社会人類学の学位を取得。ロンドン大学で国際法の博士号を取得している。98年に長篇『キング・ラット』を発表してデビュー。2000年に刊行した《バス=ラグ》シリーズ第一作『ペルディード・ストリート・ステーション』は、アーサー・C・クラーク賞、英国幻想文学賞を受賞、一躍SF/ファンタジイ界を担う存在となった。02年にはThe Scar、04年にはIron Council と、《バス=ラグ》シリーズの長篇を発表。両作ともにローカス賞他を受賞、高い評価を受けた。本書は、2005年に刊行されたミエヴィル唯一の短篇集である。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2010/6/30)
- 発売日 : 2010/6/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 496ページ
- ISBN-10 : 4150117624
- ISBN-13 : 978-4150117627
- Amazon 売れ筋ランキング: - 884,984位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年7月17日に日本でレビュー済み
中短編集好きですが、なかなか楽しめました。
ウィアードテイスト満載で、少しずつ、狂っていく
内容が素敵です。
私は正直このタイプの作品はちょっと苦手ですが、
代表作である「鏡」の疾走感は是非オススメです。
作者の長編にも手を伸ばしたくなりました。
ウィアードテイスト満載で、少しずつ、狂っていく
内容が素敵です。
私は正直このタイプの作品はちょっと苦手ですが、
代表作である「鏡」の疾走感は是非オススメです。
作者の長編にも手を伸ばしたくなりました。
2010年9月6日に日本でレビュー済み
書き手のアイデアや力量が、十分に感じられる作品群ですが、あえてラストをはっきり書かない手法は好き嫌いが別れるでしょう。私は、もう一度読み返したくなる作品や、読後の充実感・爽快感を求めるタイプなので、星は少なめです。