・801話 :大宇宙のセイレーン、ウィリアム・フォルツ著
《ソル》生まれ、サイバネティカーのジョスカン・ヘルムート/猫男ブジョ・ブレイスコル/技師コーン・レサッカーがどうも好きになれない。レサッカーのブジョへの憎悪は、未来でのマイノリティ問題なのだろう。《ソル》が巨大であっても閉鎖空間であることからも、とても嫌な感じがする。ヘルムートがクリスタルの小片を頸に埋め込まれていて、女帝の首席コンプ係とされて面倒な展開になる予定だったのかもしれないが、女帝に取り外されてしまった。それとも未読の“アフィリーサイクル”で騒動は終了したのか。今後の面倒な展開を避けたのかもしれない。同様に役目が終わった話の存在として、ケロスカー人ドブラク達が計算装置セタンマルクトと共に惑星ドラクリオチに吸い込まれた。
女帝のクリスタルの惑星ドラクリオチに降りた《ソル》の一行。アトランの行動や物言いは、生真面目さがかえって笑いを誘う存在だ。1-24巻、400-401巻、500-516巻を読んでいる段階であり、アトランが初めて出てきた。
女帝はローダン達に隣の第4惑星ルーグ=ピュア、第3惑星ドラクリオチの大陸トロルトゥングの問題を解決する条件で、メダイロン星系の座標データを教えた。問題のヒントは教えてもらえず、まさに新しい“バルディオクサイクル”のスタートということか。またローダンは、卵大のクリスタルを贈られて、これも今後の展開に出てくるのか。指示された問題解決のため、3583年5月1日にグッキ―/イホ・トロト他2名がルーグ=ピュアに出発した。
ケルセイレーンは魚から2本脚が出ている姿で、人間にはとても違和感があるだろうな。
(2018.1.2読了)
・802話 : 死せる子供の惑星、クラーク・ダールトン著
Light SideがDark Sideに打ち勝つ話。
青色巨星ヨクサ=サントの第4惑星ルーグ=ピュアで活躍するのは、グッキ―/イホ・トロト/エイヴリー・タルコット/カラル・ペントで、理由がはっきり出てこないがエイヴリーとカラルが思いを寄せ合うのがほほえましい。
女帝は、死せる子供と言われる古くなったクリスタルをチョールク船で捨てさせていた。クリスタルには、プライヤー波による負の情報も入っていたから、クリスタルが暗色物質となってどんどん広がっていた。女帝は老いた聖杯の母たちの力が分かっていて、老いたら送り込んでいたらしい。ただのゴミ捨て惑星、姥捨て山ではなかったようだ。しかしなぜローダンに解決を頼んだのかはわからない。
グッキーは、暗色物質の影響を受けずに抵抗勢力を作っていた、老いた聖杯の母ザンヤ=ロを黒いコンプのところに連れて行った。ザンヤ=ロがコンプの中からポジティヴなメンタル・インパルスを出し、勝利することが出来た。
トロトは坑道を掘ったり、黒いコンプに取り込まれたケルセイレーンを撃退したり以外、あまり活躍が無かった。調査に行ったグッキーが心配になり探しに行ってはぐれたり、たくさん食べたりでコミカルな要素が多かった。
(2018.1.26読了)
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大宇宙のセイレーン (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-401 宇宙英雄ローダン・シリーズ 401) 文庫 – 2011/5/20
3583年4月、《ソル》は消えた地球の座標を手にいれるため、ついにテルムの女帝の故郷世界にやってきた。ヨクサ=サント星系第三惑星ドラクリオチである。全体が輝くクリスタル構造体につつまれた惑星からは、テレパシー性の誘惑信号が発せられていた。超越知性体によるコントロールを乗員たちが感じはじめた矢先、《ソル》をつかさどる統合計算脳セネカから合体していたセタンマルクトが離脱したという警報がはいるが!?
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2011/5/20
- ISBN-104150118078
- ISBN-13978-4150118075
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2011/5/20)
- 発売日 : 2011/5/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4150118078
- ISBN-13 : 978-4150118075
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,735,392位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,463位ハヤカワ文庫 SF
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2011年5月31日に日本でレビュー済み
テルムの女帝の故郷惑星ドラクリオチに到着したローダンとドゥールトとのテラのポジションを巡る駆け引きと女帝が憂慮する惑星ルーグ=ピュアの謎に挑むテラ戦士達の活躍を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第401巻。本巻の執筆者はシリーズ最多の執筆量を誇る大御所フォルツとダールトンです。本書の二編は意識して書かれたかどうかは不明ながら明と暗の対極的な人間ドラマが描かれています。ダールトンが描くシンプルな若い男女の愛は文句なしに良い物ですが、フォルツがあえて描いた人間の持つ負の側面も重く厳しいテーマながらもシリアスで深く考えさせてくれます。
『大宇宙のセイレーン』ウィリアム・フォルツ著:ローダン一行は惑星到着を前にして突然ケロスカーとその装置セタンマルクトとの予期せぬ別れを経験するが何とかショックを乗り越え無事にケルセイレーンの惑星で女帝との会見に臨む。本編では猫男ブジョを本能的に憎む歪んだ心の男が登場し、ブジョに命を救って貰っても疑り深く頑なに信じない絶対に理解し合えない悲しい溝の存在とどうしようもない状況が描かれています。他にも女性優位なケルセイレーンの社会で追い詰められて精神に異常を来たし理由なき殺意を抱く男が描かれるなど珍しくダークな雰囲気が漂っています。『死せる子供の惑星』クラーク・ダールトン著: ローダンは女帝の依頼に応えるべく、ネズミ=ビーバー・グッキーとハルト人イホ・トロトとソラナーの男女各一名の計四人の調査隊を死せる子供の惑星ルーグ=ピュアに派遣する。本編ではグッキーとトロトが行き違いになって喧嘩になる騒ぎもあり少し心配になりますが、でも結局はやはり二人の長年の信頼と友情は揺るがずホッと一安心します。テラ戦士が一方的に活躍するのではなく、正義感の強いケルセイレーンの老いた聖杯の母ザンヤ=ロと協力して解決に導く展開に好感が持てます。そして、何と言っても愛し合う若い二人の仲を取り持つグッキーが女性乗員に頸の毛皮を撫でられて夢心地になり幸せそうな表情を浮かべるラスト・シーンが私は本書の中で一番大好きです。
本巻の翻訳者、赤坂桃子氏のあとがきは普段テレビを見ない氏が数年振りに東日本大震災の報道を食い入るように見て感じた思いを真摯に綴られています。次巻の予告はありませんが、女帝のもう一つの課題‘忘れられた者たちの場所’トロルトゥングの調査に続いて、アラスカとの再会やテラを舞台にしたバルディオクとの戦いが待つのでしょうか。でも新サイクルはまだ始まったばかりで先は長いですので今から焦らずじっくりと構えましょう。
『大宇宙のセイレーン』ウィリアム・フォルツ著:ローダン一行は惑星到着を前にして突然ケロスカーとその装置セタンマルクトとの予期せぬ別れを経験するが何とかショックを乗り越え無事にケルセイレーンの惑星で女帝との会見に臨む。本編では猫男ブジョを本能的に憎む歪んだ心の男が登場し、ブジョに命を救って貰っても疑り深く頑なに信じない絶対に理解し合えない悲しい溝の存在とどうしようもない状況が描かれています。他にも女性優位なケルセイレーンの社会で追い詰められて精神に異常を来たし理由なき殺意を抱く男が描かれるなど珍しくダークな雰囲気が漂っています。『死せる子供の惑星』クラーク・ダールトン著: ローダンは女帝の依頼に応えるべく、ネズミ=ビーバー・グッキーとハルト人イホ・トロトとソラナーの男女各一名の計四人の調査隊を死せる子供の惑星ルーグ=ピュアに派遣する。本編ではグッキーとトロトが行き違いになって喧嘩になる騒ぎもあり少し心配になりますが、でも結局はやはり二人の長年の信頼と友情は揺るがずホッと一安心します。テラ戦士が一方的に活躍するのではなく、正義感の強いケルセイレーンの老いた聖杯の母ザンヤ=ロと協力して解決に導く展開に好感が持てます。そして、何と言っても愛し合う若い二人の仲を取り持つグッキーが女性乗員に頸の毛皮を撫でられて夢心地になり幸せそうな表情を浮かべるラスト・シーンが私は本書の中で一番大好きです。
本巻の翻訳者、赤坂桃子氏のあとがきは普段テレビを見ない氏が数年振りに東日本大震災の報道を食い入るように見て感じた思いを真摯に綴られています。次巻の予告はありませんが、女帝のもう一つの課題‘忘れられた者たちの場所’トロルトゥングの調査に続いて、アラスカとの再会やテラを舞台にしたバルディオクとの戦いが待つのでしょうか。でも新サイクルはまだ始まったばかりで先は長いですので今から焦らずじっくりと構えましょう。