・1017話:兄弟団を探して
惑星カーセルプンを出発した補給船《トリストム》にベッチデ人3人は乗っていた。
冒頭、サーフォ・マラガンがキルクールから《アルサロム》に乗艦する前に、ドク・ミングの妻イザベルから贈られた布が盗まれそうになる。あちこちで遭難寸前の苦しい旅や脱走を繰り返してきた中で、私物を持っているのはとても不思議だ。
3人は、盗もうとしたクラン人キルフォファーから、兄弟団なる存在を聞かされた。
クランドホル公国は賢人に支えられた公爵たちに支配されているが、対抗する兄弟団があり、そのメンバーは二匹以上のスプーディを保持するものだと言う。ベッチデ人を通じて、兄弟団に加わりたいと考えたらしい。
まったくどの登場人物も、ベッチデ人が賢人と通じていたり、兄弟団だと考えていたり、ベッチデ人にとってみればいい迷惑だろう。それがために最終的に何にたどり着くのか今は分からないが。。。
《トリストム》の第一艦長ケーリガンを論理的に説得し、兄弟団がいる惑星ケリヤンで降ろしてもらうことになった。
しかし直前でキルソファーからの艦長への報告で、また逃亡者となった。
兄弟団に仲介しようとするクラン人のクラツェンス、変装用マスクを作ってくれるプロドハイマー=フェンケンのネリドゥウルにより兄弟団へのアクセスの準備が整うところで終わる。
・1018話:ベッチデ人とハンター
フォルガンVIのアイ人突然変異体のマスクを被り、サーフォ・マラガンとブレザー・ファンドン/スカウティは2手に分かれて兄弟団を目指した。
公爵たちの防衛隊・ハンターに追われ、賞金稼ぎの罠から逃れ、少々まどろっこしい。
防衛隊から追われたサーフォ・マラガンを助けた者は、実は防衛隊のハンターであるバルクハーデンだった。バルクハーデンにとっては、逃亡方法のすべてがお見通しだった。しかもスプーディ2重保持者で、思っていたのと異なり協力的で、クランドホルの賢人と会えるように取り計ろうとしてくれた。
しかし、防衛隊本部は兄弟団に襲撃され、サーフォは救出?されてしまう。
せっかくの良い出会いが台無しで、バルクハーデンは重傷を負ってしまった。
ベッチデ人3人の試練はまだ長そうだ。
(2017.7.10読了)

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ベッチデ人とハンター (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-509 宇宙英雄ローダン・シリーズ 509) 文庫 – 2015/11/20
補給艦《トリストム》に乗って惑星カーセルプンを出発したサーフォ・マラガン、ブレザー・ファドン、スカウティのベッチデ人三名は、艦内で“兄弟団"という名の組織に関する情報を得た。クランドホルの公爵や賢人のやり方に不満を持つ反体制派の集まりで、メンバーは例外なく複数スプーディ保持者らしい。かれらに接触すれば自分たちの目標に近づけると考えた三名は、兄弟団の拠点があるという惑星ケリヤンをめざすが!?
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2015/11/20
- ISBN-104150120366
- ISBN-13978-4150120368
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2015/11/20)
- 発売日 : 2015/11/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4150120366
- ISBN-13 : 978-4150120368
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,228,342位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,927位ハヤカワ文庫 SF
- - 5,093位SF・ホラー・ファンタジー (本)
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2016年1月12日に日本でレビュー済み
ダブル・スプーディ保持者となったベッチデ人リーダー、マラガンの勇気ある決断によりクランドホル公国の支配層に逆らう反体制派‘兄弟団’との接触の道に勝負を賭けるベッチデ人三戦士の活躍を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第509巻。本巻の執筆者はお馴染み百戦錬磨の大ベテラン、マールです。ここに来てベッチデ人の冒険物語はやや停滞期に入った印象で、余裕がなくなりユーモアも失われ重苦しく中々前へと進めない苛立ちが感じられる様になって来ました。長いシリーズですから良い時悪い時があって当然ながら何時もフレッシュでパーフェクトな出来栄えとは行きませんので、ここが我慢の為所と考えて読者の側も好機が来るまでの間ひたすら耐え忍ぶ覚悟が必要だと思いますね。
『兄弟団を探して』クルト・マール著:賢人の使者の策謀により惑星カーセルプンに送られた三人はどうにか補給艦《トリストム》で脱出にこぎ着け、次に反体制派‘兄弟団’との接触を目指して拠点惑星ケリヤンへと向かう。本編ではうーん、この決断によりベッチデ人は反逆者と見なされて惑星中でお尋ね者となるのですから、本当にこれで良かったのだろうか?と疑問が湧きますが、まあでも結局はダブル・スプーディ保持者となったマラガンの本能的な直感を信じるしかありませんね。黒装束の懺悔僧に化けたり、商人にハッタリをかまして金を騙し取ったり(これはあまりにも上手く行き過ぎて信じられませんが)とマラガンの策略の鮮やかさはもはや神がかっていますね。如何にもドイツ人が考えた種族名らしいプロドハイマー=フェンケンの職人彫刻家ネリドゥウルは海千山千の老人でまさしく仙人の風格でしたね。『ベッチデ人とハンター』クルト・マール著:アイ人突然変異体のマスクを手に入れた三人は、マラガンが単独で、ブレザーとスカウティがペアとなり、二手に分かれて兄弟団の拠点基地に向けて旅立つのだった。本編ではやはり特異な種族アイ人突然変異体に化けるのは無理があって、どちらも敵に見破られてしまいますが捕虜となるか自由の身なのかは単に強運の差だけでしょうね。賞金に欲がくらんだ卑劣な者達だらけの中で、誠実な人柄のアイ人スポットロスとマラガンの邂逅の場面は誠に感動的で心が洗われましたね。タイトルに反してハンターのバルクハーデンは中々登場せず、やきもきしましたが、中々に印象的な現われ方で意外にも性格も良くて、今回少ししか頁が割かれないのを残念に思う程に気に入りましたので、私としてはこれっきりでなくぜひもう一度出て来て欲しいと強く願いますね。それにしてもベッチデ人の進む道は常に厳しい茨の道でこれでもかとばかりに降りかかる災難の連続に暗澹たる気分になり深く同情しますが、こうなったら何とか粘り強く頑張り抜いて勝利を掴む瞬間をぜひとも見たいと望みますので精一杯とことん応援し続けたいと思いますね。
本巻の翻訳者、小津薫氏のあとがきはドイツ暮らしに於ける最大の失敗(不幸中の幸い)を回想されています。兄弟団との接触に勝負を賭けたベッチデ人三戦士の選択は果たして吉と出るか?凶と出るか?苦しむ三人の為にもそろそろ何とか暗雲を断ち切る良い流れが訪れる事を期待したいですね。
『兄弟団を探して』クルト・マール著:賢人の使者の策謀により惑星カーセルプンに送られた三人はどうにか補給艦《トリストム》で脱出にこぎ着け、次に反体制派‘兄弟団’との接触を目指して拠点惑星ケリヤンへと向かう。本編ではうーん、この決断によりベッチデ人は反逆者と見なされて惑星中でお尋ね者となるのですから、本当にこれで良かったのだろうか?と疑問が湧きますが、まあでも結局はダブル・スプーディ保持者となったマラガンの本能的な直感を信じるしかありませんね。黒装束の懺悔僧に化けたり、商人にハッタリをかまして金を騙し取ったり(これはあまりにも上手く行き過ぎて信じられませんが)とマラガンの策略の鮮やかさはもはや神がかっていますね。如何にもドイツ人が考えた種族名らしいプロドハイマー=フェンケンの職人彫刻家ネリドゥウルは海千山千の老人でまさしく仙人の風格でしたね。『ベッチデ人とハンター』クルト・マール著:アイ人突然変異体のマスクを手に入れた三人は、マラガンが単独で、ブレザーとスカウティがペアとなり、二手に分かれて兄弟団の拠点基地に向けて旅立つのだった。本編ではやはり特異な種族アイ人突然変異体に化けるのは無理があって、どちらも敵に見破られてしまいますが捕虜となるか自由の身なのかは単に強運の差だけでしょうね。賞金に欲がくらんだ卑劣な者達だらけの中で、誠実な人柄のアイ人スポットロスとマラガンの邂逅の場面は誠に感動的で心が洗われましたね。タイトルに反してハンターのバルクハーデンは中々登場せず、やきもきしましたが、中々に印象的な現われ方で意外にも性格も良くて、今回少ししか頁が割かれないのを残念に思う程に気に入りましたので、私としてはこれっきりでなくぜひもう一度出て来て欲しいと強く願いますね。それにしてもベッチデ人の進む道は常に厳しい茨の道でこれでもかとばかりに降りかかる災難の連続に暗澹たる気分になり深く同情しますが、こうなったら何とか粘り強く頑張り抜いて勝利を掴む瞬間をぜひとも見たいと望みますので精一杯とことん応援し続けたいと思いますね。
本巻の翻訳者、小津薫氏のあとがきはドイツ暮らしに於ける最大の失敗(不幸中の幸い)を回想されています。兄弟団との接触に勝負を賭けたベッチデ人三戦士の選択は果たして吉と出るか?凶と出るか?苦しむ三人の為にもそろそろ何とか暗雲を断ち切る良い流れが訪れる事を期待したいですね。