狩り、そしてごく単純な農耕程度の文化をもつパインウォーク村。村に育った主人公のショーンという青年の粗野さがかえって世界の広さを思い起こさせてくれます。遺伝子の中に残る祖先の記憶の残骸にたどり着き、困難の中から自分の本来の魂を編み直すという物語、絵筆のようなリーのペンが大胆に描いています。
タニス･リー作品「平たい地球シリーズ」にも妖馬として「翼ある馬」が登場しますが、リー作品は天野喜孝氏カバーが一番いい！大変マッチした書籍デザインが読者の想像力を駆り立ててくれます。リーファンでなくても天野氏の絵がお好きな方ならこの世界を分かってくださるのではと思います。
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