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ガーゴイルの誓い [魔法の国ザンス18] (ハヤカワ文庫 FT ア 1-18 魔法の国ザンス 18) 文庫 – 2008/1/24

4.3 5つ星のうち4.3 5個の評価

ガーゴイルのゲイリーは、マンダニアからザンスに流れこんでいる川の水を浄化するのが仕事。最近水の汚染がひどく、よき魔法使いハンフリーを訪ねることにした。魔法使いの答えは「魔法のフィルターを捜せ」とのこと。多数の魔法の持ち主でありながら、その力をコントロールできない6歳の少女サプライズ、魔女アイリス、女悪魔メトリアの半身メンティアらとともに、魔法のフィルターを求めて冒険の旅にでたのだが……!?

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2008/1/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/1/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 560ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4150204594
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4150204594
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 5個の評価

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ピアズ・アンソニイ
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2008年3月1日に日本でレビュー済み
第一巻が英国幻想文学大賞を受けた大傑作シリーズ。今回も不思議の国ザンスを舞台に、いつもながらの冒険が繰り広げられます。
不思議不思議な世界観は今回も不変。
主人公ガーゴイル(新登場)に女悪魔、グランディ&ラプンツェルの娘、ハイエイタス、そしてお馴染みのアイリス元女王が今回のメインキャスト。
前作ではトレントの変身術に焦点があたりましたが、今回の”めくらまし”も多彩な応用がきくため、本当に物語に奥行きを与えています。世界観がのんびりしていて、気がつきにくいですが、めくらましでは、かなり複雑な理論が組み立てられ、本シリーズの奥の深さが垣間見えます。
ガーゴイルの務めは水の浄化。マンダニアから流れ込む汚水防止のため、主人公はよき魔法使いハンフリーを訪ねる。いつもと同じ、でも飽きない、真の傑作、是非是非、ご堪能下さい。今回も質が落ちません。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ザンス18作目。
新キャラクター、ガーゴイルのゲイリー・ガーが主人公。
彼はゲイッシュ(強固な誓い)に従い、マンダニア(人間界)からの水を浄化する仕事をしています。
近年水質汚染が進んでいるそうです。環境汚染はファンタジー界にまで及んでるんですね!

そんなゲイリーに冒険の機会がおとずれました。
アイリス、ハイエイタス、女悪魔、サプライズなど、悩みを抱えるメンバーとともに
ザンスを救う使命を果たせるのか。それぞれの悩みも解決されるのか?

あいかわらずおもしろいです。
今回は"狂気"と"めくらまし"がテーマなので、頭の中でストーリーを
しっかり追い続けないと置いて行かれちゃいそうです。

キャラクターとしては、新キャラクターのゲイリーの気のよさに思わず顔がほころびます。
ゲイリーと比較したときの人間族男代表のハイエイタスの誘惑に対する
弱さに共感を覚えました。

「ザンスがお前に何かしてくれたのか?」とか、
ダジャレの応酬の中に結構深い言葉が入ってます。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年3月27日に日本でレビュー済み
ガーゴイル一族の責務はマンダニアから流れてくる河の水を濾すこと。
ゲイル・ゴイルもザンスとマンダニアの境で数百年にわたり黙々と責務を果たしてきたが、女悪魔から「もっと効率良く責務を果たす方法があるのではないか」と仄めかされる。
悪魔の言うことではあったが尤もに聞こえたため、ゲイルはその答えを求めて知識の魔法使いハンフリーを訪ね、「フィルターを探せ」という答えを得る。
普通であればハンフリーは答えを与える代償として一年間の奉公を求めるのだが、ゲイルに与えられたのは一風変った奉公。
ザンスの住民は一種類の魔法の力しか持たないというのが通説なのだが、ゴーレムのグランディとラプンツェルの間に生まれた娘サプライズは何種類もの魔法を使う。
悪戯盛りの6歳ということもあり、手を焼いたサプライズの両親はハンフリーに家庭教師を求めていたのだ。
正体不明の「フィルター」を探しながら、驚異の子供の躾も行うこととなったゲイルだが・・・

ゲイルの旅の仲間となるのはここ暫く活躍の機会が無かった名誉女王アイリス、ゾンビの頭と幽霊のミリーの息子ハイエイタス、女悪魔メトリアから分離した第二の自我メンティア、そして驚異の少女サプライズの計5人。
異色の組み合わせではあるが、それがこのシリーズの特色でもある。
「魔法は一人に一つで重複しない」というザンス特有の法則によって異なる能力を持つ者同士が協力して目的を達成するという相互扶助がシリーズを貫くテーマにもなっていたわけだが、サプライズの登場はその名前のとおり驚異に他ならない。
無制限の魔法は実のところファンタジー世界を崩壊させてしまうため、どんな作家でもそれぞれに独自の制約を課すもので、ザンスの場合は「魔法は一人に一つで重複しない」というのがそれにあたる。
どうなることかと心配したが、旅の中でサプライズの魔法にも制約があることが判明すると同時に彼女自身も精神的に急成長し、ゲイル達の探求は遠い過去に遡って知られざるザンスの先史時代を舞台に展開。
個人的な探求の旅であったつもりが、過去を正してザンス全体を救うタイム・トラベルとなるのはシリーズ初期の作品を想起させる。
これまで世代交代によって新たなキャラクターを投入してきた本シリーズも、これ以上時間を進めてしまうと既存のキャラクターをフェードアウトせざるを得ない。
巻末解説にはザンスの年表が付されているが、穿った予測をすると、今後は時間の流れが緩やかになり、新たな魔法が必要になるときはサプライズを活躍させるということになるのではなるのかも知れない。
2010年9月1日に日本でレビュー済み
いつもの様にハンフリーへの質問を起点として探索の旅がはじまります。
今回の主要人物はガーゴイル、アイリス、サプライズ、メンティア、ハイエイタスです。メンティアはメトリアの分身という設定で、彼女が前作で落ち着いたのでこういうキャラが作り出されたのかもしれません。サプライズは前の巻に出てきましたが、何種類もの魔法が使える女の子で、まだ子供なので自分も魔法もうまく制御できません。この子の面倒を見ながら探索をするというのが今回のお話です。

舞台は狂気地帯、めくらましの街です。アイリスのめくらましとめくらましの街が作り出すめくらまし、それにめくらまし人間も登場してなんだか不思議な感じです。
一応ガーゴイルが主役ですが、どちらかというとメンティアやアイリスが活躍している様な気がします。特にアイリスは若かった頃の冒険(嵐の王の時代です)についても語られます。
今回は登場人物が多く、ひとりひとりの個性が若干薄れている感じはしましたが、めくらましの世界とめくらまし人間の動きが面白くそこそこ楽しめる話でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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