うん十年も昔の学生時代にSFファンの友人に「何か面白いSFがあったら貸してくれ」と頼んだところ、著者のサイン入りのハヤカワ文庫版を貸して貰い、面白さで一気に読みました。内容をすっかり忘れてしまいましたが、今般、Kindle本で読み返したところ、古さを全く感じさせない内容で一気に再読しました。
著述支援コンピューターによる作品という設定、そして二つのパラレルワールドの往還には著者のハードSFの世界観の片鱗が見られます。対コンピューターフリゲート、コンピューターの光回路を破壊する攻撃、海賊課刑事達が身につける兵器などギミックの設定も練り上げられているので現代でも・現代でこそ通用する内容です。
お約束のように登場する世界を支配する宇宙海賊と美女。そうですこの本はスペースオペラなのです。シリーズの第2作(長編としては第1作目)ですので神林ワールドへの入門には最適な1冊です。面白さは折り紙付きの本です。
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敵は海賊・海賊版 (ハヤカワ文庫 JA 178) 文庫 – 1983/9/1
神林 長平
(著)
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1983/9/1
- ISBN-104150301786
- ISBN-13978-4150301781
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1983/9/1)
- 発売日 : 1983/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 382ページ
- ISBN-10 : 4150301786
- ISBN-13 : 978-4150301781
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,266,936位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作『狐と踊れ』で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。『敵は海賊・海賊版』、『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。1995年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年6月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本SF界の第一人者である神林長平。戦闘妖精雪風と並ぶ同氏の代表作で長い歴史をもつシリーズ。
そして新井素子と並ぶぼくの青春(^-^)
アニメ化された「猫たちの宴」はギンギンなロックンロールをBGMに宇宙を駆けるお洒落な作品であり、このアニメをきっかけに同シリーズにハマった。
そんな「猫たちの宴」へつながる前章にあたるのが本作だ。少し古くささも感じるがそこがまたノスタルジーを誘う良い味付けになっている。
物語は、このシリーズのなかでは"猫"と同じレベルで理解しやすい部類に入る。まさに入門編だ。
とはいえラテルとアプロの活躍はワクワクするし、海賊ヨウメイの「詐欺師」的口車は聞いてて楽しい。
何はともあれ、Kindleなら場所を取らないのでPaperwhiteを購入したこともあり全巻集めてみたくなった。
そして新井素子と並ぶぼくの青春(^-^)
アニメ化された「猫たちの宴」はギンギンなロックンロールをBGMに宇宙を駆けるお洒落な作品であり、このアニメをきっかけに同シリーズにハマった。
そんな「猫たちの宴」へつながる前章にあたるのが本作だ。少し古くささも感じるがそこがまたノスタルジーを誘う良い味付けになっている。
物語は、このシリーズのなかでは"猫"と同じレベルで理解しやすい部類に入る。まさに入門編だ。
とはいえラテルとアプロの活躍はワクワクするし、海賊ヨウメイの「詐欺師」的口車は聞いてて楽しい。
何はともあれ、Kindleなら場所を取らないのでPaperwhiteを購入したこともあり全巻集めてみたくなった。
2015年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
敵は海賊シリーズ、長編第一作です。
毎回毎回ややこしい仕掛けが実装されています。
毎回毎回目眩に似たような感覚になります。
そのたびに思います。
主人公の一人、ラテルの脳みそに埋まってるシンプルなコマンドのすごさ。
それがこのシリーズのタイトルなのですねぇ・・・。
毎回毎回ややこしい仕掛けが実装されています。
毎回毎回目眩に似たような感覚になります。
そのたびに思います。
主人公の一人、ラテルの脳みそに埋まってるシンプルなコマンドのすごさ。
それがこのシリーズのタイトルなのですねぇ・・・。
2021年9月4日に日本でレビュー済み
『戦闘妖精・雪風』と並ぶ作者の代表作らしいので読んでみました。
一言でいえばSF弥次喜多珍道中かな・・
ハードSFっぽい描写や設定もあるのですが、
基本は海賊課刑事2人のドタバタ活劇です。
『タイタンの妖女』とか『不思議の国のアリス』なんかが好きな人は楽しめるかも知れません。
一言でいえばSF弥次喜多珍道中かな・・
ハードSFっぽい描写や設定もあるのですが、
基本は海賊課刑事2人のドタバタ活劇です。
『タイタンの妖女』とか『不思議の国のアリス』なんかが好きな人は楽しめるかも知れません。
2022年9月20日に日本でレビュー済み
敵は海賊シリーズは割と理解できるシリーズですが、海賊版は難解よりの作品です。ラテルチームはお荷物ではありません。
2017年3月27日に日本でレビュー済み
神林流の仕掛けに溢れた、一筋縄ではいかないスペースオペラ。海賊以上に凶暴な黒猫型異星人アプロと相棒であるラテルと言う海賊課刑事のコメディタッチの掛け合いが名物だが、今作は最凶の海賊トウ冥・シャローム・ツザッキイの誕生秘話と言う形をとっており、アプロらが登場するまでは結構読むのに難渋する。が、なぜかラテルの隠し子?のようにように天使のメイシアちゃんが登場する辺りから一気に盛り上がり、ドタバタ活劇に突入。どうやら魔女?の作り出した異世界に閉じ込められたらしく、海賊課のラテルやアプロを初め、各登場人物や人格を持った戦闘艦のカーリーヤラジェンドラにまでドッペルゲンガーが出現し、本物ニセ物入り乱れての場外乱闘はストーリーを追うだけでも大変だった。
個人的に今作のMVPは天使のメイシア。オムツが必要な乳幼児姿で登場するが、優しい母親役のアンドロイドを得てどんどん成長していき、最期は父のラテルを助けるべく参戦する美少女聖戦士として命を落とす。ロリコン魂をくすぐる素晴らしい萌えキャラと賞賛しておく。
さて大乱戦の末に何とか現実世界に帰還するのだが、その時海賊トウ冥だけは本物が異世界に残り、ドッペルゲンガーが現実世界に戻る。これは何者にも支配される事を拒否する彼の鉄の意志を示している。すなわち魔女の作った世界で操られるドッペルゲンガーである事を嫌い、あえて「海賊版」のドッペルゲンガーとして現実世界でも破壊者であり続けようとしたわけである。
ここまで著述したところで完成を前にしたCAWシステムは何者かによって破壊される。それは恐らく、著述される登場人物である事を拒否したトウ冥の仕業であろう。依頼人として現れた美しい王宮の戦士に恋をしてその心の弱さを突かれ、人間性を捨てた海賊として誕生したトウ冥。今後もラテルやアプロとの死闘を期待したい。
個人的に今作のMVPは天使のメイシア。オムツが必要な乳幼児姿で登場するが、優しい母親役のアンドロイドを得てどんどん成長していき、最期は父のラテルを助けるべく参戦する美少女聖戦士として命を落とす。ロリコン魂をくすぐる素晴らしい萌えキャラと賞賛しておく。
さて大乱戦の末に何とか現実世界に帰還するのだが、その時海賊トウ冥だけは本物が異世界に残り、ドッペルゲンガーが現実世界に戻る。これは何者にも支配される事を拒否する彼の鉄の意志を示している。すなわち魔女の作った世界で操られるドッペルゲンガーである事を嫌い、あえて「海賊版」のドッペルゲンガーとして現実世界でも破壊者であり続けようとしたわけである。
ここまで著述したところで完成を前にしたCAWシステムは何者かによって破壊される。それは恐らく、著述される登場人物である事を拒否したトウ冥の仕業であろう。依頼人として現れた美しい王宮の戦士に恋をしてその心の弱さを突かれ、人間性を捨てた海賊として誕生したトウ冥。今後もラテルやアプロとの死闘を期待したい。
2014年2月16日に日本でレビュー済み
エンターテイメントSFです。
「戦闘妖精・雪風」 や「あなたの魂に安らぎあれ」、
「魂の駆動体」などの神林長平さん作品にあるような重さはありません
悪者、正義の味方、自己中な海賊が、三つ巴で、
ドタバタと謎解きしたり戦ったりの楽しい作品です。
この宇宙より高次なメタ世界の存在を基礎にしたり、
不確定性原理をマクロ世界に拡張した瞬間移動技術を持ち出したり
しているところに、ハードSFの神林長平さんらしさを感じます。
しかし、メタ世界がどうのこうのといったことがあまり気にならないよう、
メタ世界の存在を妖精さんや魔法使いにしてしまっているし、
瞬間移動も、不確定性原理なんかも気にせず、
よくあるワープだと思えるようになっているので
ひたすら楽しく読むこともできます。
ひたすら楽しいエンターテイメントSFですが、
行間を深くよめばハードSFが隠れています。
「戦闘妖精・雪風」 や「あなたの魂に安らぎあれ」、
「魂の駆動体」などの神林長平さん作品にあるような重さはありません
悪者、正義の味方、自己中な海賊が、三つ巴で、
ドタバタと謎解きしたり戦ったりの楽しい作品です。
この宇宙より高次なメタ世界の存在を基礎にしたり、
不確定性原理をマクロ世界に拡張した瞬間移動技術を持ち出したり
しているところに、ハードSFの神林長平さんらしさを感じます。
しかし、メタ世界がどうのこうのといったことがあまり気にならないよう、
メタ世界の存在を妖精さんや魔法使いにしてしまっているし、
瞬間移動も、不確定性原理なんかも気にせず、
よくあるワープだと思えるようになっているので
ひたすら楽しく読むこともできます。
ひたすら楽しいエンターテイメントSFですが、
行間を深くよめばハードSFが隠れています。
2013年3月7日に日本でレビュー済み
宇宙を舞台にするにはまずその途方もない距離を埋める魔法を
設定しなければならないのですが、そのトンデモ理論を組上げた
途端に恐ろしい数の応用法が派生していって超大変。物語の
進行によってはまたカウンター理論とかご都合的に新設したり
して「なにこれリクツばっかでつまんねーよ!」となるんだけど
これは大丈夫です。
まず、主人公は忘れられない初恋に悩むナイーブな青年。
それを翠色に輝く目でやさしく見守る愛くるしい黒猫の相棒。
壮年の上司は高潔な紳士であり、弱きを助け悪を誅する正義の人。
そして、人類の英知と愛の結晶である宇宙駆逐艦ラジェンドラ。
、
この魅力的なメインキャラクター達が悪の化身である宇宙海賊
を倒し、さわられた美女を救出し、ネ申より勇者に認定されて
最終的に全宇宙を根源的な悪の体現者から救い出して大団円とか
そんな感じのお話なのでお父様お母様も安心のクオリティー。
三次元空間激縮兵器、超微細四次元熱線照射砲など超絶兵器が
炸裂しまくるので中学に進学された方も大満足は最早必定の有様。
美女と悪者の禁断のロマンスで妙齢の御婦人までも抜かりなくかヴぁー
美少女もでるよ!
パッと読めて満足できるいい小説でした
設定しなければならないのですが、そのトンデモ理論を組上げた
途端に恐ろしい数の応用法が派生していって超大変。物語の
進行によってはまたカウンター理論とかご都合的に新設したり
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これは大丈夫です。
まず、主人公は忘れられない初恋に悩むナイーブな青年。
それを翠色に輝く目でやさしく見守る愛くるしい黒猫の相棒。
壮年の上司は高潔な紳士であり、弱きを助け悪を誅する正義の人。
そして、人類の英知と愛の結晶である宇宙駆逐艦ラジェンドラ。
、
この魅力的なメインキャラクター達が悪の化身である宇宙海賊
を倒し、さわられた美女を救出し、ネ申より勇者に認定されて
最終的に全宇宙を根源的な悪の体現者から救い出して大団円とか
そんな感じのお話なのでお父様お母様も安心のクオリティー。
三次元空間激縮兵器、超微細四次元熱線照射砲など超絶兵器が
炸裂しまくるので中学に進学された方も大満足は最早必定の有様。
美女と悪者の禁断のロマンスで妙齢の御婦人までも抜かりなくかヴぁー
美少女もでるよ!
パッと読めて満足できるいい小説でした