あるサイトで紹介されていて、上弦の月を喰べる獅子 というかっこいいタイトルに惹かれて購入しました。タイトル通り内容も実に複雑、幻想、美麗、混沌といったような具合です。SFというジャンルになっているようですが、こてこてのサイエンティフィックな感じは無く、でも舞台がフィクションではあるという感じで、少なくともレーザー光線が飛び交う戦場をビームサーベルで乗り越えるというような作品ではありません。
勝手なイメージですが本に限ってはレビュー次第で買うかどうかを決定的に左右されるという人はなかなかいないと思いますし、書くべきことが思いつかないので(自分への言い訳ですが、おそらくそれを自在に表現できる人は全く同じ作品を書くことができる人であり、たぶんそういう人はいないでしょう)レビューはこんなもんにしますが、自分としては非常に豊かな読書の時間になったと感じているにもかかわらず不当なまでに評価を下げられているために、より多くのレビューが参考として役立つべき上巻のページではなく、この下巻側のページにレビューを付けておきたく思います。
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上弦の月を喰べる獅子 下 (ハヤカワ文庫 JA ユ 1-2) 文庫 – 1995/4/1
夢枕 獏
(著)
第10回(1989年) 日本SF大賞受賞
- 本の長さ442ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1995/4/1
- ISBN-10415030503X
- ISBN-13978-4150305031
この著者の人気タイトル
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1995/4/1)
- 発売日 : 1995/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 442ページ
- ISBN-10 : 415030503X
- ISBN-13 : 978-4150305031
- Amazon 売れ筋ランキング: - 213,714位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1951年、神奈川県小田原市生まれ。77年に作家デビュー後、“キマイラ・吼”“魔獣狩り”“闇狩り師”“陰陽師”シリーズ等人気作品を発表し、今日に 至る。89年『上弦の月を喰べる獅子』で、第10回日本SF大賞を、98年『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞。日本SF作家クラブ会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 天海の秘宝(上) (ISBN-13: 978-4022507631 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年4月8日に日本でレビュー済み
「座右の銘」となった一冊。
「これは 天 についての物語である」
・・・これは著者の あとがき から の抜粋である。
確かに 「科学」 「宇宙」 「仏」 を 活字にし、
更にそれに成功した稀な作品であると思う。
これは只の “ SF ” じゃない。
そして只の “ 文学 ” でもない。
これまで、〔夢枕獏〕を倦厭してきた人達にもぜひ読んでもらいたい。
私はこの著者の著作はこの作品が初めての出逢いだったし
実は“伝奇バイオレンス”と呼ばれてるモノは読んでない。
どちらかと言うと〔宮沢賢治〕のファンである。
しかし、本を購入して家で表紙を捲るまで 賢治 が絡んでいるとは思わなかった。(凄い廻り合わせだ)
浸って欲しい 『 天 / sora 』 を
「これは 天 についての物語である」
・・・これは著者の あとがき から の抜粋である。
確かに 「科学」 「宇宙」 「仏」 を 活字にし、
更にそれに成功した稀な作品であると思う。
これは只の “ SF ” じゃない。
そして只の “ 文学 ” でもない。
これまで、〔夢枕獏〕を倦厭してきた人達にもぜひ読んでもらいたい。
私はこの著者の著作はこの作品が初めての出逢いだったし
実は“伝奇バイオレンス”と呼ばれてるモノは読んでない。
どちらかと言うと〔宮沢賢治〕のファンである。
しかし、本を購入して家で表紙を捲るまで 賢治 が絡んでいるとは思わなかった。(凄い廻り合わせだ)
浸って欲しい 『 天 / sora 』 を
2004年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
下巻は一気に読まて貰った。舞台は蘇迷楼(スメール)、生物の進化を辿っていった先の人間世界である。さすがに人間世界の話は分かりやすい。大きな問いを畳んでいった先に二つの問いが残る。
双人としての主人公の一人の属性は今や隠す事無き宮沢賢治である。冒頭「銀河鉄道の夜」のサソリの話が出てくる。この物語は修羅の道をたどってきた賢治に決着を付けさせるという一面を持つ。夢枕獏は最後の問いを逃げない事をこの物語を書くときの条件にしたと言っている。なるほど問いには逃げなかった。しかしせっかく「とし子」を登場させたのにあの扱いはどうなのだ。私には「逃げた」ように感じた。
「正しい問いのなかには、すでに答が含まれている」という言葉には私は全面的に「肯」という。しかし、この物語は正しく問うているのだろうか。私には問うていないように思えたのだが、それは私の中に「答」がないからなのだろうか。
こういう物語があってもいいと思う。しかし私にはせっかく賢治に姦淫と(生物を殺すという意味での)殺生を犯さして更には再びとし子に逢わせるという体験をさせたにもかかわらず、いっこうに決着が付いていないように思えた。
双人としての主人公の一人の属性は今や隠す事無き宮沢賢治である。冒頭「銀河鉄道の夜」のサソリの話が出てくる。この物語は修羅の道をたどってきた賢治に決着を付けさせるという一面を持つ。夢枕獏は最後の問いを逃げない事をこの物語を書くときの条件にしたと言っている。なるほど問いには逃げなかった。しかしせっかく「とし子」を登場させたのにあの扱いはどうなのだ。私には「逃げた」ように感じた。
「正しい問いのなかには、すでに答が含まれている」という言葉には私は全面的に「肯」という。しかし、この物語は正しく問うているのだろうか。私には問うていないように思えたのだが、それは私の中に「答」がないからなのだろうか。
こういう物語があってもいいと思う。しかし私にはせっかく賢治に姦淫と(生物を殺すという意味での)殺生を犯さして更には再びとし子に逢わせるという体験をさせたにもかかわらず、いっこうに決着が付いていないように思えた。
2009年11月10日に日本でレビュー済み
もう10年位前に図書館でハードカバー版に出会い、かなりの厚さだったにもかかわらず徹夜で読みきってしまいました。
最近たまたま文庫本を見かけ再び読んでみたけれどやはりすばらしい。
どういう作品なのか説明をするのは非常に難しいのですが、読むと不思議な気分になります。神秘的というか。
インド仏教的な感じもするのですが、宗教チックでもなく、理系の自分にもすんなりと受け入れられる宇宙感といいますか・・・。
こんなものすごい作品を書ける夢枕獏という作家はほかの作品もすごいに違いない、と思い夢枕さんのほかの本もかなり読みましたが、物語の厚さというか格がまったく違うのです。ほかの作品のファンの方には申し訳ないですが、本当に同一人物が書いたとは思えない。
何か神が降りて夢枕さんに書かせたとしか思えないほど他の作品を超越したものがあります。
ご本人もあとがきで書かれていますけれど。
結局文庫本ではもの足らず、愛蔵用にハードカバーも買うほど個人的には年をとっても何度も手にとって読むだろうというほど好きな作品ですが、決して人には勧めません。
好きすぎて否定されるのが恐ろしいのです。刹那的な文学や、逆に純文学過ぎるものを好まれる方には受け入れられないかもしれないです。
けれどこの作品は読み手を選んでいい。むしろ分かる人だけ分かってくれるだけでいい。
そう思います。
最近たまたま文庫本を見かけ再び読んでみたけれどやはりすばらしい。
どういう作品なのか説明をするのは非常に難しいのですが、読むと不思議な気分になります。神秘的というか。
インド仏教的な感じもするのですが、宗教チックでもなく、理系の自分にもすんなりと受け入れられる宇宙感といいますか・・・。
こんなものすごい作品を書ける夢枕獏という作家はほかの作品もすごいに違いない、と思い夢枕さんのほかの本もかなり読みましたが、物語の厚さというか格がまったく違うのです。ほかの作品のファンの方には申し訳ないですが、本当に同一人物が書いたとは思えない。
何か神が降りて夢枕さんに書かせたとしか思えないほど他の作品を超越したものがあります。
ご本人もあとがきで書かれていますけれど。
結局文庫本ではもの足らず、愛蔵用にハードカバーも買うほど個人的には年をとっても何度も手にとって読むだろうというほど好きな作品ですが、決して人には勧めません。
好きすぎて否定されるのが恐ろしいのです。刹那的な文学や、逆に純文学過ぎるものを好まれる方には受け入れられないかもしれないです。
けれどこの作品は読み手を選んでいい。むしろ分かる人だけ分かってくれるだけでいい。
そう思います。
2003年8月14日に日本でレビュー済み
タイトル以上、言うことはほとんどありませんが、少しだけ書きます。
アシュヴィンは、---胃にしこりを持つ螺旋収集家と肺を患ったイーハトーブの詩人の、二人の魂を持つ双人は、二つの問いを出すという獅子宮にまでたどり着く。
「問いは答であり、第一の問いと第二の問いは同じ答であり、しかし第一の問いの答と第二の問いの答は異なる答である」と。
アシュヴィン(縁)はカルマ(業)-「修羅であり、因果であるもの」を連れ、獅子宮に足を踏み入れる。問いは何か?そして答は?
参考文献に、宮沢賢治が信仰していた法華経について、岩波文庫の「法華経」(上)(中)(下)がいいと思います。他にも岩波文庫の「般若心経・金剛般若経」(字の大きいワイド版もあります)か、講談社学術文庫の!「般若心経」が、原典を変にいじらないでいいんじゃないかと思います。
アシュヴィンは、---胃にしこりを持つ螺旋収集家と肺を患ったイーハトーブの詩人の、二人の魂を持つ双人は、二つの問いを出すという獅子宮にまでたどり着く。
「問いは答であり、第一の問いと第二の問いは同じ答であり、しかし第一の問いの答と第二の問いの答は異なる答である」と。
アシュヴィン(縁)はカルマ(業)-「修羅であり、因果であるもの」を連れ、獅子宮に足を踏み入れる。問いは何か?そして答は?
参考文献に、宮沢賢治が信仰していた法華経について、岩波文庫の「法華経」(上)(中)(下)がいいと思います。他にも岩波文庫の「般若心経・金剛般若経」(字の大きいワイド版もあります)か、講談社学術文庫の!「般若心経」が、原典を変にいじらないでいいんじゃないかと思います。
2011年4月24日に日本でレビュー済み
夢枕獏なんでやっぱり、セックス、暴力、血、近親姦などの描写は多いです。
タイトルやテーマは、仏教、世界のことわり、宮沢賢治を書いているつもり
だと思うんですが、品が無く途中で嫌になることもあります。
そもそも、登場人物が美女である必要があるんでしょうか?
でも読みやすいですし、800ページを感じさせない文章構成はさすがで、
軽い気持ちで読めると思います。
タイトルやテーマは、仏教、世界のことわり、宮沢賢治を書いているつもり
だと思うんですが、品が無く途中で嫌になることもあります。
そもそも、登場人物が美女である必要があるんでしょうか?
でも読みやすいですし、800ページを感じさせない文章構成はさすがで、
軽い気持ちで読めると思います。
2014年2月23日に日本でレビュー済み
レビューに大げさのことがかいていありますが、全く面白くありませんでした。
何が言いたいのかよくわからず、全くひきこまれません。
読む続けるのが苦痛でした。
何が言いたいのかよくわからず、全くひきこまれません。
読む続けるのが苦痛でした。
2004年1月6日に日本でレビュー済み
したり顔でわかったふりはいくらでもできるが、この作品はっきり言ってわかりません。んでも読みきっちゃった。
なんだろ?不思議
なんだろ?不思議