イシュトが・・・! あの狂王が!
グインに傷つけら高熱を発する中でイシュトが「反省」しましたよ!
奥さん! 大変なことです、自分の根源の弱さにとうとう向かいあった
のですから!
「それ」を見ないでいるために人格を分裂させ、したくないことを
無理やりして無茶を重ねてきたのですから、「それ」を超克してし
まえば、やっと「陽気なイシュト」に戻れるのかもしれない。
今ならアムネリスに素直にあやまることだってできるのかも
しれない。
そして既に本編で予告されていた「彼の人生にとって重大な
意味をもつようになるミロク教」への布石がここで打たれたわけ
ですね。
しかしあのイシュトがなあ!
一時はもうイタすぎて彼の登場場面は読むのが辛かったのに。
さて、しかしそう一筋縄にはいかないのがおなじみ栗本節。
続編が待たれます!
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ヤーンの朝 (グイン・サーガ(103) ハヤカワ文庫 JA(807)) 文庫 – 2005/8/9
栗本 薫
(著)
- 本の長さ318ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2005/8/9
- ISBN-104150308071
- ISBN-13978-4150308070
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2005/8/9)
- 発売日 : 2005/8/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 318ページ
- ISBN-10 : 4150308071
- ISBN-13 : 978-4150308070
- Amazon 売れ筋ランキング: - 886,558位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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別名に中島梓。東京生まれ。
早稲田大学文学部卒。1977年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。
1978年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。
小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。1979年よりスタートした、ライフワークともいうべき一大長篇ロマン「グイン・サーガ」は、2005年に100巻を達成したが、2009年著者病没により130巻が最終巻となった。著書は『弦の聖域』、『魔界水滸伝』、『真夜中の天使』など、400冊を超える。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年5月17日に日本でレビュー済み
この103巻では場面が変わって、ゴーラ王国の首都イシュタールでイシュトヴァーンの留守を預かるカメロンの屈託が語られた後、ケイロニアの首都サイロンにおけるアキレウス皇帝一家の「今」を僅かに描写して、グイン探索の途にあるケイロニア軍に同行するヴァレリウスに焦点が当てられる。探索行は突如として巻き起こった「異変」によって中断を余儀なくされるのだが、それが魔道師グラチウスと同じく魔道師イェライシャの、魔道師同士の戦いであることが明らかとなる。ヴァレリウスは当然イェライシャ側に立って参戦する……という、同時に各地で起こった複数のエピソードが次々と物語られる一冊。
2005年8月23日に日本でレビュー済み
冒頭からイシュトヴァ-ンの手紙に心をうたれる。
ここしばらく(アリが死んで以降かな)悪霊に憑依されたとか、悪意を代表する人物として描かれ、悲惨な末路をたどりそうな彼だったが、ようやく彼の未来は恐らく開けていくのだろうと感じさせるものがあった。
いずれ再びグインとの戦いの中で命を落とすのだろうが、それまでの人生を彼なりに精一杯生きてくれそうな気がして、とても嬉しい。
登場人物の成長を見せられ感動した。
栗本薫はこういう展開が凄く巧い。
何巻も残酷な運命を予感させるエピソードを連ねてきて、一挙に好転させる。
個人の中での心象変化なので、ある意味ずるいのかもしれないが、宗教の悟りのような開放感を与えてくれる。
でも自分はそれがとても好きだ。
だから栗本薫のファンだ、と自信を持って公言できる。
今回の巻はアモンのエピソード後の一つのまとめになる。
様々に紡がれたそれが一つの模様となって、さらに大きな模様を編みはじめる直前のようだ。
タイトルはヤーンの朝だが、物語としては夜明け前といったところか。
次の巻が出るのが待ち遠しい。
ここしばらく(アリが死んで以降かな)悪霊に憑依されたとか、悪意を代表する人物として描かれ、悲惨な末路をたどりそうな彼だったが、ようやく彼の未来は恐らく開けていくのだろうと感じさせるものがあった。
いずれ再びグインとの戦いの中で命を落とすのだろうが、それまでの人生を彼なりに精一杯生きてくれそうな気がして、とても嬉しい。
登場人物の成長を見せられ感動した。
栗本薫はこういう展開が凄く巧い。
何巻も残酷な運命を予感させるエピソードを連ねてきて、一挙に好転させる。
個人の中での心象変化なので、ある意味ずるいのかもしれないが、宗教の悟りのような開放感を与えてくれる。
でも自分はそれがとても好きだ。
だから栗本薫のファンだ、と自信を持って公言できる。
今回の巻はアモンのエピソード後の一つのまとめになる。
様々に紡がれたそれが一つの模様となって、さらに大きな模様を編みはじめる直前のようだ。
タイトルはヤーンの朝だが、物語としては夜明け前といったところか。
次の巻が出るのが待ち遠しい。
2005年8月13日に日本でレビュー済み
グインが記憶喪失になってから、ノスフェラス近辺での話がここ数巻続いていましたが、やっとストーリーが動くのか?って、展開になりました。
相変わらず、一つのエピソードに費やすページ数は、只者じゃないくらい長いですが、まぁ、気になっていたゴーラの様子も少しだけうかがえますし、「よしとするか」って感じです。
このレビューでも、長々としたストーリー展開に賛否両論ですが、それもこの作者の持ち味として、受け入れていくのも、ファンの宿命なのではないでしょうか?
「これから先、どうなるんだぁ~!」と、イライラした数巻を経て、物語が動いていったときの爽快感と言ったら、言葉にならないくらい「やった~!!」と思いませんか?
多分、本作のラストでは、そういう気持ちになれる一作になっていると思います。
前巻で、イシュトも少し人間の道に立ち返ってくれましたし、グインもやっと中原に復活しそうな気配。
グラちゃんが、このまま大人しく引き下がるとは思えませんが、それも次巻以降の楽しみとして、今回は星5つ。
ここ数巻の停滞にイライラしていた方へも、お勧めの1巻です。
相変わらず、一つのエピソードに費やすページ数は、只者じゃないくらい長いですが、まぁ、気になっていたゴーラの様子も少しだけうかがえますし、「よしとするか」って感じです。
このレビューでも、長々としたストーリー展開に賛否両論ですが、それもこの作者の持ち味として、受け入れていくのも、ファンの宿命なのではないでしょうか?
「これから先、どうなるんだぁ~!」と、イライラした数巻を経て、物語が動いていったときの爽快感と言ったら、言葉にならないくらい「やった~!!」と思いませんか?
多分、本作のラストでは、そういう気持ちになれる一作になっていると思います。
前巻で、イシュトも少し人間の道に立ち返ってくれましたし、グインもやっと中原に復活しそうな気配。
グラちゃんが、このまま大人しく引き下がるとは思えませんが、それも次巻以降の楽しみとして、今回は星5つ。
ここ数巻の停滞にイライラしていた方へも、お勧めの1巻です。
2014年7月27日に日本でレビュー済み
ヴァレリウスやるじゃんって感じ。
宰相やってるときはイジイジ、グチグチの小姑全開なんですが、本来の魔導師に戻ると結構カッコいい。
とっとと宰相辞めて、イェライシャに弟子入りして、そんでもってパロが危機に陥ったら、颯爽と活躍するとかさぁ。
しかしイシュトは、口で言ってもわからない悪い子は、ひっぱたいてお仕置きですか。
グイン以外の誰もやってくれないのが不幸なトコですし、暫くはしおらしくなっても、すぐに戻っちゃうんですけど。
宰相やってるときはイジイジ、グチグチの小姑全開なんですが、本来の魔導師に戻ると結構カッコいい。
とっとと宰相辞めて、イェライシャに弟子入りして、そんでもってパロが危機に陥ったら、颯爽と活躍するとかさぁ。
しかしイシュトは、口で言ってもわからない悪い子は、ひっぱたいてお仕置きですか。
グイン以外の誰もやってくれないのが不幸なトコですし、暫くはしおらしくなっても、すぐに戻っちゃうんですけど。
2005年8月11日に日本でレビュー済み
グイン・サーガの流れが変わった。
「ずいぶんと面白くなっちゃって。どうしたの?」というのが第一印象だ。
たとえるなら、純朴で誰からも愛された子どもが反抗期でグレまくった挙句にようやく成長して様子が落ちついてきた、とでもいえば良いだろうか。
流れが変わった要因のひとつは、おそらくアルド・ナリスの死。それは、変な妄執であふれかえったグイン・サーガのよどみを断ちきる効果をもたらした。叱られるのを覚悟で言うならば、作者の当初の構想通り、ナリスがもっと早く舞台から降りていれば……と思わざるをえない。
もうひとつは、アモンの消滅。それは“すべてはヤンダル=ゾッグの陰謀でした”という拍子ぬけのオチ、あるいは後づけに思えるような設定からグイン・サーガを開放する効果をもたらした。古いジュブナイル風の味つけと描写の古代機械や星船は、グイン・サーガを萎えさせる。それらは、筆者のもうひとつのシリーズである魔界水滸伝でやってほしい、というのが正直なところだ。
巨大な艦船になればなるほど、舵を切ってもすぐに進路変更できないのに似て、いまようやく、アルド・ナリスの死とアモンの消滅という効果が顕われ、グイン・サーガの流れが変わっていくのだとしたら――この先を、期待してみたくなる。
現状において、グイン・サーガはむしろ100巻完結という呪縛を超えてから真価を発揮する物語なのかもしれない。
もちろん、予断はゆるさないが、今後の期待を込めに込めて☆四つ。
「ずいぶんと面白くなっちゃって。どうしたの?」というのが第一印象だ。
たとえるなら、純朴で誰からも愛された子どもが反抗期でグレまくった挙句にようやく成長して様子が落ちついてきた、とでもいえば良いだろうか。
流れが変わった要因のひとつは、おそらくアルド・ナリスの死。それは、変な妄執であふれかえったグイン・サーガのよどみを断ちきる効果をもたらした。叱られるのを覚悟で言うならば、作者の当初の構想通り、ナリスがもっと早く舞台から降りていれば……と思わざるをえない。
もうひとつは、アモンの消滅。それは“すべてはヤンダル=ゾッグの陰謀でした”という拍子ぬけのオチ、あるいは後づけに思えるような設定からグイン・サーガを開放する効果をもたらした。古いジュブナイル風の味つけと描写の古代機械や星船は、グイン・サーガを萎えさせる。それらは、筆者のもうひとつのシリーズである魔界水滸伝でやってほしい、というのが正直なところだ。
巨大な艦船になればなるほど、舵を切ってもすぐに進路変更できないのに似て、いまようやく、アルド・ナリスの死とアモンの消滅という効果が顕われ、グイン・サーガの流れが変わっていくのだとしたら――この先を、期待してみたくなる。
現状において、グイン・サーガはむしろ100巻完結という呪縛を超えてから真価を発揮する物語なのかもしれない。
もちろん、予断はゆるさないが、今後の期待を込めに込めて☆四つ。
2005年8月13日に日本でレビュー済み
グイン世界の二大魔導師、ついに激突。上級魔導師であるヴァレリウスでさえも自らの無力を感じさせるほどの圧倒的な力の奔流。
最近の巻の中でも1,2を争う緊迫感に満ちた展開です。
グラチウスの科白が一切ないのもいいですね。さすがは黒の親分、という貫禄を感じさせました。
「最近登場人物に無駄におしゃべりさせすぎ」と感じていましたが、本巻ではそんなストレスを感じさせません。この調子で次からもお願いしたいです。
最後には、ヤーンに導かれた運命の出会いも。次巻も楽しみです。
最近の巻の中でも1,2を争う緊迫感に満ちた展開です。
グラチウスの科白が一切ないのもいいですね。さすがは黒の親分、という貫禄を感じさせました。
「最近登場人物に無駄におしゃべりさせすぎ」と感じていましたが、本巻ではそんなストレスを感じさせません。この調子で次からもお願いしたいです。
最後には、ヤーンに導かれた運命の出会いも。次巻も楽しみです。
2005年8月11日に日本でレビュー済み
104巻からのステージの橋渡しとなる巻であり、物語としては展開上さほど面白くはない。読者が気になるような事柄を晒しておいて、そのイベントはすべて先延ばしにする点は作者の定番であるが、この巻でもまあ似たようなものである。
グインが記憶喪失になってノスフェラスに跳んでから中原に帰ってくるまでのここ数巻は、物語も進まず、読者としてはやきもきのしっぱなしであった。
ここからようやく話は進むのかな、と思いきや、あとがきでのんびり進むと書いてある。まだのんびり行くのか!あまつさえ「毎巻クライマックスも疲れるでしょ」ときたもんだ。。。
五人の一級魔道師には確かに苦難ではあったけどね。。。かわいそうに。
グインが記憶喪失になってノスフェラスに跳んでから中原に帰ってくるまでのここ数巻は、物語も進まず、読者としてはやきもきのしっぱなしであった。
ここからようやく話は進むのかな、と思いきや、あとがきでのんびり進むと書いてある。まだのんびり行くのか!あまつさえ「毎巻クライマックスも疲れるでしょ」ときたもんだ。。。
五人の一級魔道師には確かに苦難ではあったけどね。。。かわいそうに。