頭の中にあるアイデアを文章にできたら良いのに、というのは誰もが考えることではないでしょうか
ただシステムに頼りすぎると果たして自分自身で書いているものなのか書かされているものなのか、メールの向こうにいる人物は実在するのか、様々な境界線が曖昧になってくる
ChatGPTを誰もが使えるようになった現代だからこそ、是非読んでいただきたい
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言壺 (ハヤカワ文庫 JA カ 3-44) 文庫 – 2011/6/10
神林長平
(著)
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『私を生んだのは姉だった』
小説家の解良(けら)は、万能著述支援用マシン“ワーカム”から、言語空間を揺るがす文章の支援を拒否される。
友人の古屋は、解良の文章が世界を崩壊させる危険性を指摘するが・・・・・
「綺文」ほか、地上800階の階層社会で太古の“小説”を夢見る家族の物語「没文」、
個人が所有するポットで言葉を育てる世界を描いた「栽培文」など
9篇の連作集にして、神林言語SFの極北。
第16回日本SF大賞受賞作
小説家の解良(けら)は、万能著述支援用マシン“ワーカム”から、言語空間を揺るがす文章の支援を拒否される。
友人の古屋は、解良の文章が世界を崩壊させる危険性を指摘するが・・・・・
「綺文」ほか、地上800階の階層社会で太古の“小説”を夢見る家族の物語「没文」、
個人が所有するポットで言葉を育てる世界を描いた「栽培文」など
9篇の連作集にして、神林言語SFの極北。
第16回日本SF大賞受賞作
- 本の長さ337ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2011/6/10
- ISBN-104150310378
- ISBN-13978-4150310370
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商品の説明
著者について
神林 長平
1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作「狐と踊れ」で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。
『敵は海賊・海賊版』、本書の続篇『グッドラック戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。
1995年、『言壷』で第16回日本SF大賞を受賞した。
1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作「狐と踊れ」で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。
『敵は海賊・海賊版』、本書の続篇『グッドラック戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。
1995年、『言壷』で第16回日本SF大賞を受賞した。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2011/6/10)
- 発売日 : 2011/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 337ページ
- ISBN-10 : 4150310378
- ISBN-13 : 978-4150310370
- Amazon 売れ筋ランキング: - 218,955位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作『狐と踊れ』で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。『敵は海賊・海賊版』、『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。1995年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年4月7日に日本でレビュー済み
神林長平の言語を扱ったSF短編集。
巻末の初出一覧からの抜粋を下に置きます
綺文 1988年
似負文 1988年
被援文 1993年
没文 1989年
跳文 1993年
栽培文 1994年
戯文 1994年
乱文 1994年
碑文 1994年
1988年(昭和63年)、この頃はパソコンよりもワープロの方が普及していたような気がする。
(私はまだ学生でした、パソコン用のワープロソフトとかもあったので
企業と家庭で普及率とか違ったかもしれませんが・・)
その後1993年にWindowsの日本語版が発売されてMS-DOSからWindowsへ、
そしてWindows 95で一気にパソコン、インターネットが一般に普及していった訳です。
こういった社会背景とかを考えながら読むと、
『戦闘妖精・雪風〈改〉』を読んだ時も感じたのですが、
時代の先取り感というか、時代をつかむ感覚というか、SF観(感)というか・・
なんか背中がゾクリとします。
ちょっと難しいところもありますがお勧めします。
紛れもなく神林長平のSF小説です。
巻末の初出一覧からの抜粋を下に置きます
綺文 1988年
似負文 1988年
被援文 1993年
没文 1989年
跳文 1993年
栽培文 1994年
戯文 1994年
乱文 1994年
碑文 1994年
1988年(昭和63年)、この頃はパソコンよりもワープロの方が普及していたような気がする。
(私はまだ学生でした、パソコン用のワープロソフトとかもあったので
企業と家庭で普及率とか違ったかもしれませんが・・)
その後1993年にWindowsの日本語版が発売されてMS-DOSからWindowsへ、
そしてWindows 95で一気にパソコン、インターネットが一般に普及していった訳です。
こういった社会背景とかを考えながら読むと、
『戦闘妖精・雪風〈改〉』を読んだ時も感じたのですが、
時代の先取り感というか、時代をつかむ感覚というか、SF観(感)というか・・
なんか背中がゾクリとします。
ちょっと難しいところもありますがお勧めします。
紛れもなく神林長平のSF小説です。
2019年6月12日に日本でレビュー済み
今はスマホの文章入力でも予測変換みたいな機能は普通に流通してるし、存在に疑いを持ってないのだけども。
物語の舞台は、自分が書く前から自分が書く小説をコンピューターが書いてしまうぐらいの凄い「予測変換」が普通に流通してる世界。
他人との対話は、主にネット。当然、予測変換された文章でお互いコミニュケーションしてる。
一体全体、自分は誰と会話してるのか、自分の言葉は本当に自分の頭から出てきたものなのか。
本来は言葉によってなされる人間の思考が完全に制御されているということは、その制御されてるはずであろう「言葉」が狂ったとき、人間も狂ってしまうのではないか。
そんな小説を、20年以上前に書いてしまった作者の先見の明に脱帽しています。
しかも、今や予測変換も優秀になってきて、だんだんと作者の描いた世界に現実が近づいてきてる気がするし。
物語の舞台は、自分が書く前から自分が書く小説をコンピューターが書いてしまうぐらいの凄い「予測変換」が普通に流通してる世界。
他人との対話は、主にネット。当然、予測変換された文章でお互いコミニュケーションしてる。
一体全体、自分は誰と会話してるのか、自分の言葉は本当に自分の頭から出てきたものなのか。
本来は言葉によってなされる人間の思考が完全に制御されているということは、その制御されてるはずであろう「言葉」が狂ったとき、人間も狂ってしまうのではないか。
そんな小説を、20年以上前に書いてしまった作者の先見の明に脱帽しています。
しかも、今や予測変換も優秀になってきて、だんだんと作者の描いた世界に現実が近づいてきてる気がするし。
2009年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔の言葉に言霊という言葉がある。まず、私はそれを連想した。言葉には質量は無いけれど確かに存在していて、言葉とはある意味物質なのかも知れないと思った。
とても良い作品に巡り合えた。
なおこの作品は
【第16回(1995年)日本SF大賞】受賞作
とても良い作品に巡り合えた。
なおこの作品は
【第16回(1995年)日本SF大賞】受賞作
2018年7月29日に日本でレビュー済み
デビュー以来「ことば」にこだわって来た作者の集大成とも言える連作短編集。「戦闘妖精雪風」シリーズのような派手さは全くなく、一見軽めで取っ付き易い。が、ことば」に関するSF的アイディアは極めて本質的で、驚きに満ちている。例えば「私を生んだのは姉だった」というあり得ない文章が存在出来る世界を追い求めた結果、全くの異世界に変容してしまう。つまり「ことば」が世界を作り出すという、日本でも古来から伝わる「言霊」をSF的に表した作品集で、根源的な認識を揺さぶるラディカルさを感じた。
神林SFの一つの到達点と思う。
神林SFの一つの到達点と思う。
2005年5月6日に日本でレビュー済み
ワーカムという言語支援機器とそれを使う小説家の物語。
ワーカムは小説を書くにあたり、
その場面、場面で適切な文章を検索して提示するという機能を持つ。
人はその提示されたなかから、好みに合わせて選択するだけで済む。
それゆえに、主人公は自分の小説が本当に自分が書いた作品
であるという確信が揺らいでゆく。
”言葉”の持つ力とその限界を考えさせられました。
人は
”言葉”を使っているのか?
それとも
”言葉”に使われているのか?
”クラインの壷”のように出口の見えないこの疑問が
この本の1つの主題であると感じました。
自分で文章を創作しようとする人でなくとも、
活字に親しみをもつ人であれば充分楽しめます。
ワーカムは小説を書くにあたり、
その場面、場面で適切な文章を検索して提示するという機能を持つ。
人はその提示されたなかから、好みに合わせて選択するだけで済む。
それゆえに、主人公は自分の小説が本当に自分が書いた作品
であるという確信が揺らいでゆく。
”言葉”の持つ力とその限界を考えさせられました。
人は
”言葉”を使っているのか?
それとも
”言葉”に使われているのか?
”クラインの壷”のように出口の見えないこの疑問が
この本の1つの主題であると感じました。
自分で文章を創作しようとする人でなくとも、
活字に親しみをもつ人であれば充分楽しめます。
2016年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「表現、言葉の使い方が面白い」ということで買ってみましたが、ひどいものでした。何ページか読んであきらめました。