10年06月の単行本
の文庫化.初出は『ミステリマガジン』
2008年10月号
-
2009年10月号
です.
偶然から裏金を手にしてしまい,それを取り戻そうとする組織から追われ…という物語ながら,
逃走の緊張や興奮を押し出したものではなく,そこから生まれる人との繋がりが描かれています.
また,そんな主人公を助ける謎の男の存在,彼のハードボイルドっぽい仕草もやセリフも魅力的で,
ポンポンと切り替わる場面と展開の連続には,少し長めもテンポよく読み進めていくことができます.
反面,追われる立場ながら,敵側の存在があまり見えず,こちらばかりが動き回っているようで,
時間制限のある主人公の特異体質にしても,全体の流れに大きな影響を与えるほどではありません.
詩的なタイトルも実は『そのまま』で,攻防などもないため,そちらへ期待すると肩すかしの感も….
あと,序盤での語りが結構クドく,ボリュームを考えればもうちょっとスマートにしてほしかったです.
他にも,主人公がゲームプランナーだから,状況や展開分析に長け,それが多用されるのも強引で,
情報を提供してくれるハッカーも,物語を都合よく進め,説明するための存在という印象を受けます.
とはいえ,サスペンス,ミステリかと思いきや,まさか家族や人を描いた物語だったという意外性,
そして,いささか平易ながらもそれがキレイにまとまる最後は,まずまずよかったのではと思います.
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僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ文庫JA) 文庫 – 2012/6/5
小路 幸也
(著)
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- 本の長さ511ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2012/6/5
- ISBN-10415031070X
- ISBN-13978-4150310707
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2012/6/5)
- 発売日 : 2012/6/5
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 511ページ
- ISBN-10 : 415031070X
- ISBN-13 : 978-4150310707
- Amazon 売れ筋ランキング: - 114,723位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 155位ハヤカワ文庫 JA
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年2月1日に日本でレビュー済み
小路さんの作品では1番最初に読んだ作品で、当時は緊迫感溢れるサスペンスにドキドキしまして、今回もドキドキはしましたが、
やはり人情作品が得意な小路さんは残酷性が少ないため、様々な残酷サスペンスを読んできた今となっては、明るいサスペンスに感じました。
で、物語の最大の真相=感動の最高潮に関しては途中で思い出したものの、そのシーンを読むと変わらず涙が……。
好きなパターンというのもありますが、人情話が得意な小路さんだからこそ、この感動に導いてくれたのでしょう。
他にも様々関わってくる人たちからの優しさに溢れた、怖さと慈愛のサスペンスであり、
ハラハラドキドキ面白さを堪能しつつも感動間違いなしの作品です!
ただ一点、本の裏表紙の『(主人公の)体質が驚愕の事態を引き起こし……』という部分は、『事件に関して、主人公の体質が新たな何かを引き起こす事はなく』、単なる嘘であり、こういう嘘レベルの誇大あらすじだけは心底嫌だなと思います。
とは言え、内容に関しては誰にでもオススメする神作品です!
やはり人情作品が得意な小路さんは残酷性が少ないため、様々な残酷サスペンスを読んできた今となっては、明るいサスペンスに感じました。
で、物語の最大の真相=感動の最高潮に関しては途中で思い出したものの、そのシーンを読むと変わらず涙が……。
好きなパターンというのもありますが、人情話が得意な小路さんだからこそ、この感動に導いてくれたのでしょう。
他にも様々関わってくる人たちからの優しさに溢れた、怖さと慈愛のサスペンスであり、
ハラハラドキドキ面白さを堪能しつつも感動間違いなしの作品です!
ただ一点、本の裏表紙の『(主人公の)体質が驚愕の事態を引き起こし……』という部分は、『事件に関して、主人公の体質が新たな何かを引き起こす事はなく』、単なる嘘であり、こういう嘘レベルの誇大あらすじだけは心底嫌だなと思います。
とは言え、内容に関しては誰にでもオススメする神作品です!
2013年2月17日に日本でレビュー済み
50時間起きて20時間眠る……明二(メイジ)はそんな一日を過ごしている。
理解のある会社に恵まれて、ゲームプランナーをしながら社長から"秘密の仕事"も請け負いながらなんとか暮らしている。
秘密の仕事(監視)の最中、対象者が突然倒れてしまい、勢いのまま持っていたケースを持ち帰ったところ、その中身は"2億円"……
非24時間睡眠覚醒症候群という特殊な体を持つ主人公が手に入れてしまった2億円。
北海道に住む兄や千葉の妹には面倒をかけないように、「種苗屋」と自身の仕事を言うナタネさんと共に長い夜を迎える前に全て片付けるために走り始める。
主人公の過ごす時間と、一般の人が過ごす時間の違い物語のアクセントになっています。ミステリというよりは、2億円を巡るアクションストーリーになっています。
メイジが次に眠ってしまう前になんとかしなければというスリルと、周りの登場人物の魅力でグイグイと読ませます。
エンディングも気持ちよくまとめてあり、楽しかったです。
理解のある会社に恵まれて、ゲームプランナーをしながら社長から"秘密の仕事"も請け負いながらなんとか暮らしている。
秘密の仕事(監視)の最中、対象者が突然倒れてしまい、勢いのまま持っていたケースを持ち帰ったところ、その中身は"2億円"……
非24時間睡眠覚醒症候群という特殊な体を持つ主人公が手に入れてしまった2億円。
北海道に住む兄や千葉の妹には面倒をかけないように、「種苗屋」と自身の仕事を言うナタネさんと共に長い夜を迎える前に全て片付けるために走り始める。
主人公の過ごす時間と、一般の人が過ごす時間の違い物語のアクセントになっています。ミステリというよりは、2億円を巡るアクションストーリーになっています。
メイジが次に眠ってしまう前になんとかしなければというスリルと、周りの登場人物の魅力でグイグイと読ませます。
エンディングも気持ちよくまとめてあり、楽しかったです。
2012年6月22日に日本でレビュー済み
睡眠障害の主人公。
展開は面白いけれど、ナタネさんは何となくこの人かなと途中で感じる。
リローは意外
彼女及川さんは余計かな。同業者だから点が辛くなるのかも知れないけれど、普通看護師は早食い。卒後数年で救急の場面に的確に対応できるような人なら特にね。それにコミュニケーションに支障があるような人は、そもそも看護師に向かないと思う。家まで押しかける辺り、大分非常識だし。何で好きになるのかよく分からなかった吊り橋効果?
展開は面白いけれど、ナタネさんは何となくこの人かなと途中で感じる。
リローは意外
彼女及川さんは余計かな。同業者だから点が辛くなるのかも知れないけれど、普通看護師は早食い。卒後数年で救急の場面に的確に対応できるような人なら特にね。それにコミュニケーションに支障があるような人は、そもそも看護師に向かないと思う。家まで押しかける辺り、大分非常識だし。何で好きになるのかよく分からなかった吊り橋効果?
2010年9月3日に日本でレビュー済み
ミステリーとして、少しほのぼの感があるが、本当はものすごいことが
起こっていて、そのうえに、主人公は睡眠障害というのか、50時間起きて、20時間眠る。そうこうしていくうちに事件に巻き込まれ・・・・
でも、たった一つの出来事が一生心に残ることもあります。
あのシーンは、なんだか泣けてしょうがなかった。(ネタばれになるので、詳しくは書きません。)人間はそんなに強くなくて、たくさん失敗や、罪と呼ばれることをしてしまうが、もしやり直したいという気持ちをもつことができたら、それはすごく素敵なことだと思います。
バンドワゴンの作者が、やはり人間の辛さとか温かさを書いた心地よいミステリー。
起こっていて、そのうえに、主人公は睡眠障害というのか、50時間起きて、20時間眠る。そうこうしていくうちに事件に巻き込まれ・・・・
でも、たった一つの出来事が一生心に残ることもあります。
あのシーンは、なんだか泣けてしょうがなかった。(ネタばれになるので、詳しくは書きません。)人間はそんなに強くなくて、たくさん失敗や、罪と呼ばれることをしてしまうが、もしやり直したいという気持ちをもつことができたら、それはすごく素敵なことだと思います。
バンドワゴンの作者が、やはり人間の辛さとか温かさを書いた心地よいミステリー。
2010年7月13日に日本でレビュー済み
青春サスペンス、と言うかちょっと爽やか感じのあるミステリー、と言うか。50時間起きて20時間寝続ける体質の主人公が裏金事件に巻き込まれる。怪しい裏業界人や、ゲーム会社の社長、兄姉も入り乱れ、事件に挑む、と言った趣向。なのだが、主人公の特異体質が重要なのは最初の事件に遭遇するまでで、後は全然キーにならないし、登場人物も多い割には影が薄く、とってつけた様な青春感が鼻につくことも。オチも意外にあっけないし、アクションシーン等は皆無なので、裏金を巡っての壮絶な争奪戦もない。ちょっと物足りない感じのするミステリーだった。