として、大いに楽しませてもらいました。
あれだけのバックグラウンドを揃えて(例え与太であったにしても)この物語りを紡いでくれた作者に感謝、です。
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know (ハヤカワ文庫 JA ノ 4-1) 文庫 – 2013/7/24
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超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。
情報庁で働く官僚の御野・連レルは、
情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、
道終・常イチが残した暗号を発見する。
その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。
道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。
それは、世界が変わる4日間の始まりだった――
情報庁で働く官僚の御野・連レルは、
情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、
道終・常イチが残した暗号を発見する。
その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。
道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。
それは、世界が変わる4日間の始まりだった――
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2013/7/24
- ISBN-104150311218
- ISBN-13978-4150311216
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2013/7/24)
- 発売日 : 2013/7/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4150311218
- ISBN-13 : 978-4150311216
- Amazon 売れ筋ランキング: - 243,923位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 390位ハヤカワ文庫 JA
- - 1,318位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
5 星
面白い!!
超情報化された2081年の日本・京都が舞台。比較的軽いタッチな文体で書かれており、表現を理解することが可能な範囲内のSF作品。内容としては”炎の剣が輪を描いて回る時”を求めていく物語、かな。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"一人の人間が持ち得るものはそんなに多くない。だからみんなでやるんだ。そうして世界を埋めるんだ"2013年発刊の本書は電子葉の移植義務化により調べる=知るが同義語になった未来京都を舞台にした4日間の逃避行、輪廻転生SF。
個人的に、日本人作家のSF作品が読みたくなったので手にとりました。
さて、そんな本書は莫大な情報が溢れかえった近未来。対策として現実のイーロン・マスク設立のニューラリンクによる脳埋め込みデバイスよろしく、天才研究者、道終・常イチ(みちお・じょういち)の開発した『電子葉』の移植手術が義務化された結果、人々はスマホを持たなくても頭で思い浮かべただけで"何でも知ることができる"ようになった一方、情報へのアクセス権限などの階級化がより進んだ社会を舞台に、道終・常イチの最後の教え子、京都に住む御野・連レル(おの・つれる)は暗号を解いたことで、超常的な力、量子葉を持つ少女、道終・知ル(みちお・しる)と出会い、4日間保護することになるのですが。
著者作だと、ユニークな作品が多数収録された短編集『野崎まど劇場』のイメージがあるのですが。設定は割と奇抜で複雑な割にストーリー展開自体は【美少女を連れての逃避行】とオーソドックスでわかりやすいために、とても読みやすく。また私自身が縁のある【京都各所が舞台】ということで楽しくラストまで読み終えることが出来ました。
また、タイトル通りに『知る』をテーマにした本書自体は近未来SFですが。何でもWEBのサーチエンジンで"ググったり"また、まとめ動画や人気ユーチューバ−の解説を"試聴して"【知ったかぶりをしてしまいがちな】現代社会を風刺しているような印象もあって、本書の主人公たちではありませんが『知る』ために【自らの意志で行動する】大切さ。も伝わってきたように思いました。
情報過多な社会に色々と考えている方や、京都を舞台にした近未来SFを探す人にオススメ。
個人的に、日本人作家のSF作品が読みたくなったので手にとりました。
さて、そんな本書は莫大な情報が溢れかえった近未来。対策として現実のイーロン・マスク設立のニューラリンクによる脳埋め込みデバイスよろしく、天才研究者、道終・常イチ(みちお・じょういち)の開発した『電子葉』の移植手術が義務化された結果、人々はスマホを持たなくても頭で思い浮かべただけで"何でも知ることができる"ようになった一方、情報へのアクセス権限などの階級化がより進んだ社会を舞台に、道終・常イチの最後の教え子、京都に住む御野・連レル(おの・つれる)は暗号を解いたことで、超常的な力、量子葉を持つ少女、道終・知ル(みちお・しる)と出会い、4日間保護することになるのですが。
著者作だと、ユニークな作品が多数収録された短編集『野崎まど劇場』のイメージがあるのですが。設定は割と奇抜で複雑な割にストーリー展開自体は【美少女を連れての逃避行】とオーソドックスでわかりやすいために、とても読みやすく。また私自身が縁のある【京都各所が舞台】ということで楽しくラストまで読み終えることが出来ました。
また、タイトル通りに『知る』をテーマにした本書自体は近未来SFですが。何でもWEBのサーチエンジンで"ググったり"また、まとめ動画や人気ユーチューバ−の解説を"試聴して"【知ったかぶりをしてしまいがちな】現代社会を風刺しているような印象もあって、本書の主人公たちではありませんが『知る』ために【自らの意志で行動する】大切さ。も伝わってきたように思いました。
情報過多な社会に色々と考えている方や、京都を舞台にした近未来SFを探す人にオススメ。
2020年7月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
超情報化された2081年の日本・京都が舞台。
比較的軽いタッチな文体で書かれており、表現を理解することが可能な範囲内のSF作品。
内容としては”炎の剣が輪を描いて回る時”を求めていく物語、かな。
比較的軽いタッチな文体で書かれており、表現を理解することが可能な範囲内のSF作品。
内容としては”炎の剣が輪を描いて回る時”を求めていく物語、かな。
超情報化された2081年の日本・京都が舞台。
比較的軽いタッチな文体で書かれており、表現を理解することが可能な範囲内のSF作品。
内容としては”炎の剣が輪を描いて回る時”を求めていく物語、かな。
比較的軽いタッチな文体で書かれており、表現を理解することが可能な範囲内のSF作品。
内容としては”炎の剣が輪を描いて回る時”を求めていく物語、かな。
このレビューの画像
2019年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第1章は、設定説明も兼ねた理系寄りの内容。
初っ端のヤリ捨て御免を含め、女とクスリで私生活だらしない主人公の人間性がなんか嫌w
人類は0~6のクラスに分けられ、クラスによって電子葉の能力制限や情報のオープン具合など、そのレベルの差がカーストになっていて、高級官僚や有力家による癒着・既得権益等で情報ヒエラルキーが形成されるのは、どんな近未来になっても人間社会である以上は、世の常なのか……。
とはいえ、世界観からして「これぞSF」といった感じで知的興奮に引っ張られました。
物語は一章終盤、行方不明だった恩師との再会と衝撃的な別れとともに動き出す。
電子葉のスペックを遙かに超える情報処理能力を持つ「量子葉」を実装した「クラス9」の少女・道終知ルを連れて、神護寺、京都御所、進々堂といった京都の特別な場所を巡る旅は淡々と進む。
仏教や日本神話なども取り込んだ哲学的アプローチに加え「知る」ということがどういうことか、文中で語られる考察には、とても深遠なメッセージ性を感じました。
そのいっぽうで「クラス*」の素月と機密情報課による夜襲をはじめ、特殊部隊による待ち伏せと火力にモノを言わせた強硬手段など、少々現実離れした展開が出てきてビックリ。
しかも、それらを難なく一蹴する知ルの力はもはや超能力の閾。
戦闘シーンは読みやすく、すらすらと頭に入ってきたし、量子葉のオーバースペックぶりの描写が見事。
色彩豊かなイメージで抽象的な説明は、存外想像しやすく読みやすい。
けれども、序盤が丁寧なストーリー展開だっただけに、ド派手な動きを盛り込んだ戦闘パートは現実味に欠けるかも。情報処理による未来予測だけでああも計算通りに身体を動かせるものなのか……。話を盛ってる感じがして熱くなれなかった。
旅は終えた二人は「約束の日」を迎え、究極の「知」の探究は特異点を超え、遂には事象の地平線の彼方にまで到達し、少女は世界を変える……。正直、この辺もピンとこないけども、エピローグの、全てが集約された最後の1行は秀逸だったし、作品のテーマからして「know」というタイトルも、これしかない感がしてピッタリだと思う。
しかし14歳の中学生を手に掛けるとは……けしからん。
先生は自殺する必要あったのか?とか、御野と知ルが以前一度だけ会ったことがあるというのも謎だし、細かいアラもあるけども、読み応えがあるSFでした。
にしても三縞副審議官、ストーリーとは何の関係もないのに、最後まで食い下がってくるw
初っ端のヤリ捨て御免を含め、女とクスリで私生活だらしない主人公の人間性がなんか嫌w
人類は0~6のクラスに分けられ、クラスによって電子葉の能力制限や情報のオープン具合など、そのレベルの差がカーストになっていて、高級官僚や有力家による癒着・既得権益等で情報ヒエラルキーが形成されるのは、どんな近未来になっても人間社会である以上は、世の常なのか……。
とはいえ、世界観からして「これぞSF」といった感じで知的興奮に引っ張られました。
物語は一章終盤、行方不明だった恩師との再会と衝撃的な別れとともに動き出す。
電子葉のスペックを遙かに超える情報処理能力を持つ「量子葉」を実装した「クラス9」の少女・道終知ルを連れて、神護寺、京都御所、進々堂といった京都の特別な場所を巡る旅は淡々と進む。
仏教や日本神話なども取り込んだ哲学的アプローチに加え「知る」ということがどういうことか、文中で語られる考察には、とても深遠なメッセージ性を感じました。
そのいっぽうで「クラス*」の素月と機密情報課による夜襲をはじめ、特殊部隊による待ち伏せと火力にモノを言わせた強硬手段など、少々現実離れした展開が出てきてビックリ。
しかも、それらを難なく一蹴する知ルの力はもはや超能力の閾。
戦闘シーンは読みやすく、すらすらと頭に入ってきたし、量子葉のオーバースペックぶりの描写が見事。
色彩豊かなイメージで抽象的な説明は、存外想像しやすく読みやすい。
けれども、序盤が丁寧なストーリー展開だっただけに、ド派手な動きを盛り込んだ戦闘パートは現実味に欠けるかも。情報処理による未来予測だけでああも計算通りに身体を動かせるものなのか……。話を盛ってる感じがして熱くなれなかった。
旅は終えた二人は「約束の日」を迎え、究極の「知」の探究は特異点を超え、遂には事象の地平線の彼方にまで到達し、少女は世界を変える……。正直、この辺もピンとこないけども、エピローグの、全てが集約された最後の1行は秀逸だったし、作品のテーマからして「know」というタイトルも、これしかない感がしてピッタリだと思う。
しかし14歳の中学生を手に掛けるとは……けしからん。
先生は自殺する必要あったのか?とか、御野と知ルが以前一度だけ会ったことがあるというのも謎だし、細かいアラもあるけども、読み応えがあるSFでした。
にしても三縞副審議官、ストーリーとは何の関係もないのに、最後まで食い下がってくるw
2018年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
SF名作の一つに数えられるアーサー・C・クラークの『幼年期の終り』と似たテーマを扱っていると感じました
いろんな人物の「もっと知りたいんです」という言葉で終わる節が多いことからも読み取れるように
知性にとって「知ることは生きること」だという重厚な命題に真摯に向き合った作品です
それが軽快で引き込まれる物語とともに語られているのがこの作品のすごいところ
単なるライトノベルのつもりで読み始めましたがとんでもない作品でした
いろんな人物の「もっと知りたいんです」という言葉で終わる節が多いことからも読み取れるように
知性にとって「知ることは生きること」だという重厚な命題に真摯に向き合った作品です
それが軽快で引き込まれる物語とともに語られているのがこの作品のすごいところ
単なるライトノベルのつもりで読み始めましたがとんでもない作品でした
2018年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
微少コンピュータ「情報材」が道路や建造物、山林の一部にまで遍在して周囲の状況を知覚し、人間の脳には「電子葉」と呼ばれる端末が移植されている「超情報化社会」を舞台に、情報庁高官である主人公が、かつての恩師の影を追ううちに謎の少女に出会い、奇妙な冒険に巻き込まれていく物語。
まあ、ある種のボーイミーツガールであると言えなくもないです(ボーイというには歳くってるけど)。
未来社会の描写や、少女「知ル」が障害と対峙する場面の緊迫感など非常に面白く、一気に読むことができました。
読者の想像に委ねつつ、投げっぱなしにはしないラストも私は好きです。
難点を挙げるとすれば、冒頭、主人公が女の子をヤリ捨てする場面から始まる(相手は水商売の女性とかではなく、「京都の町が育んだ奥ゆかしく楚々とした女性」を、職業上の特権をこっそり濫用して口説き落とし、一夜を共にした、という状況)ので、読者として主人公への好感度がマイナスから始まることでしょうか。
それって、言動が下品じゃないだけで、途中で出てくるヒロインを脱がせようとする悪役とあまり違わないのでは……。
あとまあ、無限の計算力があればあらゆることが予測可能になる、という「ラプラスの悪魔」の発想は、前世紀に否定されています。
まして本作のように、計算力が無限でなく、予測する対象に情報材が含まれていないのであればなおさらですから、一部のシーンはSFとしては詰めが甘いと思います。
そんなわけで、本作を「来たるべき未来社会の課題を描いた作品!」とか持ち上げるのはちょっと難しいと思いますが、娯楽作品として読む分には良いのではないでしょうか。
まあ、ある種のボーイミーツガールであると言えなくもないです(ボーイというには歳くってるけど)。
未来社会の描写や、少女「知ル」が障害と対峙する場面の緊迫感など非常に面白く、一気に読むことができました。
読者の想像に委ねつつ、投げっぱなしにはしないラストも私は好きです。
難点を挙げるとすれば、冒頭、主人公が女の子をヤリ捨てする場面から始まる(相手は水商売の女性とかではなく、「京都の町が育んだ奥ゆかしく楚々とした女性」を、職業上の特権をこっそり濫用して口説き落とし、一夜を共にした、という状況)ので、読者として主人公への好感度がマイナスから始まることでしょうか。
それって、言動が下品じゃないだけで、途中で出てくるヒロインを脱がせようとする悪役とあまり違わないのでは……。
あとまあ、無限の計算力があればあらゆることが予測可能になる、という「ラプラスの悪魔」の発想は、前世紀に否定されています。
まして本作のように、計算力が無限でなく、予測する対象に情報材が含まれていないのであればなおさらですから、一部のシーンはSFとしては詰めが甘いと思います。
そんなわけで、本作を「来たるべき未来社会の課題を描いた作品!」とか持ち上げるのはちょっと難しいと思いますが、娯楽作品として読む分には良いのではないでしょうか。
2019年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すごく気に入りました。エンターテイメント性もあるし、僕は引き込まれました。ラストを批判する方もいますが、僕はいんじゃないかと思います。悲しかったり、裏切ったりするのが全てではないと思うし。違う作品も読んでみます。
2017年9月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
AIが人類を滅ぼす的なSFではなく、「こんな未来ならいいのになぁ」と思わせる小説です。古都、京都が舞台なのもストーリーを引き立てる事に役立っているのかもしれません。爽やか系ファンタジーSFが好みな方にお薦めです。