本書は、アニメ『コンクリート・レボルティオ 超人幻想』の前日譚にあたるエピソードを、原作者であり脚本家の會川昇氏が小説として書いたものである。『コンレボ』とは・・・というそもそも話をするとまた長くなってしまうので(笑)、アニメを未見の方はBD版の第1巻と9巻にレビューを書いているので、そちらをお読み頂ければ幸いである。また、本書は独立したエピソードとして書かれているので、アニメをご存じでなくても問題なく・・・むしろ先入観がない分楽しめるかもしれない(笑)。
とはいえ、自分は『コンレボ』に夢中になった人間であり、「この小説版はアニメとどんな関係があるのか?」が何よりの興味だったので、その目線でレビューを書きたい。アニメ版を知らない方には説明不足&時にはネタばれにもなるような記述があるかもしれないが、そこはご了承頂きたい。
本作を読むに当たってひとつだけ補足すると、この物語の舞台となる「神化」という時代は、「昭和」のパラレルワールドのような存在、または「数多の歴史の流れの中で、あり得たかもしれないもうひとつの昭和」であり、戦後の復興と高度経済成長の時代を背景にしている。本書の中では描かれていないが、神化という時代では日本に原爆は落ちなかった事になっている。いや、「落ちたのだが爆発しなかった」- そういう裏設定がある事だけは書いておこう。そして本書にも「似たような設定」が織り込まれているのだが、それは後述する。
物語の舞台になるのは、神化36年。アニメ版の主人公の爾朗は、この頃はまだ少年である。超人課も設立されていないので、アニメの主要キャラクターはほとんど登場しない。
アニメとの接点をいくつか挙げて行くと、人吉博士の研究施設から怪獣ギガントゴンが盗み出されて街で暴れ、天弓ナイトによって倒された事件が2年前に起こっている。そして「牧大鉄君誘拐事件」は本書の2年後で、この事件がきっかけとなって超人課が設立される事になる。本書の中で言及される超人名は「アースちゃん」と「天弓ナイト」だが、両者共に物語には関わってこない。一人だけ、『コンレボ』のメインキャラが登場するのだが、それも後述する。っていうかレビュータイトルに書いてるからバレバレだけど(笑)。
物語は、「神化」から何十年も後、いま我々が生きている平成とほぼ同じと思われる時代から始まる。あるパーティーの席上で、若い作家が一人の巨匠SF作家に、神化という時代について尋ねている。
「今から40年以上昔、〈超人〉と呼ばれる存在が社会的に認知されていたそうですが、調べてもよくわからないんです」
当時の雑誌や新聞記事の中にしばしば現れる〈超人〉という言葉。しかしそれ以上の詳しい記述はなく、研究書の類も存在しない。〈超人〉- そんなものが、実在したのだろうか。
若い作家の問いかけに、その年老いたSF作家、木更加津間の脳裏には、彼の青春時代、神化36年のあの日の記憶が甦ってゆく・・・。
当時、駆け出しのTVディレクターだった嘉津馬は、自ら企画を立ち上げた人形劇「忍びの時丸」の生放送の準備に追われていた。しかしその放送直前に、元GHQの男らが乱入し、さらにスタジオ内に突然、狂暴な獣人が現れ、乱入者もスタッフも見境なく殺戮してゆく。そしてその獣の狂暴な爪が、嘉津馬を襲ったと思った瞬間・・・、
気づくと、嘉津馬は40分前のスタジオにいた・・・何事もなかったかのように。呆然とする彼の周りで、スタッフ仲間からついさっき聞いた言葉が交わされる。そして彼の頭部には、獣人につけられたと思しき、わずかな傷痕があった。これは幻覚ではない・・・時が繰り返されているのだ。嘉津馬のとっさの機転で、スタジオでの惨劇は避ける事ができた。しかし獣人は現れることなく、別の日、別の場所で嘉津馬は再び血みどろの殺戮に巻き込まれ・・・再び時間がリセットされる。
嘉津馬の身に何が起こっているのか?あの獣人の正体は?元GHQの男たちの狙いは?
「超人課」設立前夜、超人を巡る陰謀劇はすでに幕を上げていた・・・!
アニメ『コンクリート・レボルティオ』は、超人たちが入り乱れ戦いを繰り広げる、まさに「超人の側から見た」物語だったが、本書は、超人ではない一般人がある日、想像もつかないような陰謀劇の渦中に放り込まれる・・・つまり「一市民の目線」で描かれた物語で、ここが『コンレボ』との大きな違いである。そして、現在・過去・未来を目まぐるしく行きつ戻りつする複雑な構成の『コンレボ』と比べ、本書は素直な(笑)直線的ストーリーテリングになっていて、物語の歩みも割と「ゆったり」で、アニメ版とはかなり印象が違う(笑)。
大戦時にアジアで使役された獣人兵士の争奪戦、タイムリープが繰り返され歴史が書き直されてゆくというモチーフを用いつつも、物語のからくりは中々明かさない、じらす展開(笑)。しかし、ラスト60~70ページ辺りから謎解きがはじまるや會川節が全開になり、呪われた獣人ドゥマ、エジプトの秘薬によって不死になった人間、そして「人間使い」という奇想に満ちた実に面白い超人たちが登場し、街中でのバトルが勃発。ここに至って『コンレボ』っぽくなってゆく。さらに、理論派の會川氏らしい、非常に細かく複雑に練られた、タイムパラドックスを用いたラストへ向かっての収束は、なるほど、さすが(笑)と思わされずにはいられない。
ここからは、未読の方にはかなりのネタばれ話になるので要注意。
本書のカギを握るのは、人形劇の子役のマネージャーとして登場する「芳村」という男。アニメ版をご存じの方は説明不要、ジャガーさん=芳村兵馬である。彼がからんでくる事で、だいたい物語のからくりは想像がつくと思うが、その一方で、兵馬の意図は?という部分は伏せて描かれるので、超人課がまだ存在していなかったこの時代に、彼は何を目的に暗躍していたのか、そこはアニメ版のファンとしても「引っ張り」の要素だ(笑)。
何よりも注目したいのは、アニメでは結局、多くが明かされなかった兵馬の「謎」のひとつに迫るような会話がある。彼も又、「獣人化能力」を有していて、豹のような姿に変身するのだが、彼は「自分は超人ではない」と言う。彼がやってきた未来には「超人はいない」とも。
これは、「未来では誰もが人体改造を行っているため、超人という概念がない」という解釈だと思っていたのだが、実はそうではないらしい、という事がこの小説で暗示される。
「人間に動物の機能を組み込み、変身させるのと」「動物の知能と肉体を、人間のように進化させるのだったら、どちらが技術的に簡単だと思うかい」
実はアニメ第10話「運命の幻影」で、兵馬が輝子に全く同じ質問を投げている。答えははっきり提示されなかったが、會川氏は、この問いを発した時点で答えを示したのも同じだと思っているのか、それ以上の明言はアニメでも小説でも避けている。しかし本書では、嘉津馬と兵馬の会話で、その答えがほぼ示されるのである。
そう、おそらく兵馬は「獣人化能力を持った人間」ではなく、「知性化された動物」なのだ。デイヴィッド・ブリンの『スタータイド・ライジング』的な。驚くべき裏設定!
これで、自分の中にあったいくつかの疑問が氷解した。例えば、あのニヒルなキャラ設定だと普通は「俺」のはずなのに、なぜか兵馬は自分をやさ男っぽく「僕」と呼ぶ。心の底で正義への熱い思いが滾っているはずなのに、しばしば卑怯な国家の側について、ほとんど感情に左右されることなく「長期的な判断」に基づいた冷静沈着すぎる行動を取り、仲間を敵に回すような結果にもなる。それは、兵馬の本質が獣であるゆえに、通常の人間とはちょっと違う感覚・感情を有しているから、と考えれば得心が行くとは思わないだろうか。
本書は『コンレボ』の前日譚でもあり、兵馬をスピンオフさせた外伝とも取れる物語で、ラスト約70ページの展開で描かれるのは、兵馬がどんな事を考えながら時間の流れの中を漂流し、歴史を「書き換えて」来たか、という事でもある。ちなみに本書の時間軸では、「2.26事件」は起こらなかった事になっていて、それがちょっとしたサイドストーリーの鍵になっている、という事も書き添えておきたい。尚、本書には手塚治虫や平井和正をモデルにした(?)と思われる人物も登場する。ちなみに主人公の嘉津馬のモデルは誰だろうか・・・辻真先先生かなぁ?『UN-GO』で言及されていた佐々木守氏かもしれない。ああ、でも會川氏本人のイメージも投影されているんだろうな、映像業界の色んな苦労ばなしとか(笑)。
小説版のレビューは短くするつもりだったけど、結局長くなっちゃった(笑)。おつき合いありがとうございました。
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超人幻想 神化三六年 (ハヤカワ文庫 JA ア 6-2) 文庫 – 2015/9/17
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人間以上の力をもつ〈超人〉が存在する神化36年の日本は戦後復興にわいていた。テレビ視聴者が増えるなか、ディレクターの木更嘉津馬(きさら・かつま)が担当する生放送人形劇の開始直前、スタジオに元GHQの男らが乱入し、謎の獣が現われスタッフを惨殺。その様子がお茶の間に流れると思ったそのとき、気づくと嘉津馬は放送開始40分前に戻っていた―― アニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」の前日譚にしてもう一つの昭和史。
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2015/9/17
- 寸法16 x 10.6 x 1.1 cm
- ISBN-104150312052
- ISBN-13978-4150312053
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2015/9/17)
- 発売日 : 2015/9/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4150312052
- ISBN-13 : 978-4150312053
- 寸法 : 16 x 10.6 x 1.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,444位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 512位ハヤカワ文庫 JA
- - 1,787位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- - 29,821位文芸作品
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月29日に日本でレビュー済み
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2015年12月20日に日本でレビュー済み
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読者は1960年生まれ。
繰り広げられる世界観は
自分のためのビスポーク
スーツのように、身に馴染む。
中心人物の、空回りとも見える
怯懦と反骨の葛藤も。
心配なのは、アニメも合わせ
商業的にペイラインをクリア
できるのかと、外野の素人が
わかった風な気持ちになる。
それほどに、生き残って欲しい
エンターテイメント作品です。
繰り広げられる世界観は
自分のためのビスポーク
スーツのように、身に馴染む。
中心人物の、空回りとも見える
怯懦と反骨の葛藤も。
心配なのは、アニメも合わせ
商業的にペイラインをクリア
できるのかと、外野の素人が
わかった風な気持ちになる。
それほどに、生き残って欲しい
エンターテイメント作品です。
2016年1月4日に日本でレビュー済み
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このテーマはアニメにも共通していると思います。
すでに劇中の元号、神化も終わり新しい元号になっている現代、ボクは作家先生の忘年パーティで重鎮である作家の木更嘉津馬に超人は本当に存在していたのか質問する。超人は現代ではその存在がすでにまさに幻想のようになってしまっている。のらりくらりと応える木更嘉津馬に業を煮やしてる中、神化36年、まだ国営テレビのディレクターで人形劇の脚本を書いていた頃の木更嘉津馬に舞台は移っていく。そこで初めて超人に遭遇することになる。
アニメの前日譚になるこの小説で今のところ共通する登場人物はジャガーさんとアースちゃんぐらいである。アニメ本編10話の運命の幻影をこの小説と一緒に見ればアニメ最後の未来での超人の存在がどうなったか気になるところである。
アニメはコアなファンには受けたが残念ながら難解な部分もあり大ヒットとはいかなかったけど、會川さんの掲げるテーマはなかなか奥深いと思う。
アメコミが直接的な正義のヒーローが多いのと違って日本では敗戦の自虐史観の影響もあるのか異形の主役が沢山生み出されたように思う。(悪役のようなドクロのヒーロがいたり、あくまで正義ではなく正義の味方にこだわったり、敵に改造されて戦いに巻き込まれていったり)ヒーローであっても数々の葛藤や悲しみを抱えていることが多いように感じる。
そしてそのヒーローたちが正義とは?超人とは?と投げかけている中、皆大人になったように感じる。そして今ひとつ答えは出せないまま自分は大人になってしまったように感じる。これを會川さんが独自の一つの形としてアニメで答えを出そうとしてるのはすごく興味深い。
アニメが大好きな人は是非読んで欲しい。アニメの世界観が更に広がると思う。そしてアニメを見ていない人は試しに読んでみればちょっと違う世界を見れるかもしれない。
すでに劇中の元号、神化も終わり新しい元号になっている現代、ボクは作家先生の忘年パーティで重鎮である作家の木更嘉津馬に超人は本当に存在していたのか質問する。超人は現代ではその存在がすでにまさに幻想のようになってしまっている。のらりくらりと応える木更嘉津馬に業を煮やしてる中、神化36年、まだ国営テレビのディレクターで人形劇の脚本を書いていた頃の木更嘉津馬に舞台は移っていく。そこで初めて超人に遭遇することになる。
アニメの前日譚になるこの小説で今のところ共通する登場人物はジャガーさんとアースちゃんぐらいである。アニメ本編10話の運命の幻影をこの小説と一緒に見ればアニメ最後の未来での超人の存在がどうなったか気になるところである。
アニメはコアなファンには受けたが残念ながら難解な部分もあり大ヒットとはいかなかったけど、會川さんの掲げるテーマはなかなか奥深いと思う。
アメコミが直接的な正義のヒーローが多いのと違って日本では敗戦の自虐史観の影響もあるのか異形の主役が沢山生み出されたように思う。(悪役のようなドクロのヒーロがいたり、あくまで正義ではなく正義の味方にこだわったり、敵に改造されて戦いに巻き込まれていったり)ヒーローであっても数々の葛藤や悲しみを抱えていることが多いように感じる。
そしてそのヒーローたちが正義とは?超人とは?と投げかけている中、皆大人になったように感じる。そして今ひとつ答えは出せないまま自分は大人になってしまったように感じる。これを會川さんが独自の一つの形としてアニメで答えを出そうとしてるのはすごく興味深い。
アニメが大好きな人は是非読んで欲しい。アニメの世界観が更に広がると思う。そしてアニメを見ていない人は試しに読んでみればちょっと違う世界を見れるかもしれない。
2015年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、軽く読み始めて構わない。
アニメに興味がなくても良い。
SF、都市伝説、特撮、アニメ、昭和
このどれかに興味がある人は読むといいと思う。
神化≒昭和
そうして見るとすんなり入ってくる。
アニメではやりづらい題材なだけに
小説としてのこの展開はいいものだと思う。
購入して損はない。
否、買う価値は確かにある。
アニメに興味がなくても良い。
SF、都市伝説、特撮、アニメ、昭和
このどれかに興味がある人は読むといいと思う。
神化≒昭和
そうして見るとすんなり入ってくる。
アニメではやりづらい題材なだけに
小説としてのこの展開はいいものだと思う。
購入して損はない。
否、買う価値は確かにある。
2015年10月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テレビアニメ1話を見て、あわててAmazonで購入。
よかったです。
『楽園追放』『UN‐GO』の水島精二監督によってテレビアニメになっています。
シリーズ的な企画モノなのかな?
『UN‐GO』の脚本家の方と組んでの意欲作。
『UN-GO』と同じ系譜の作品であり、「昭和史・戦後篇」にスポットライトを浴びせた物語。
アニメの登場人物のうち、1人が登場しますよ。
ネタバレになるので言えませんがね!
よかったです。
『楽園追放』『UN‐GO』の水島精二監督によってテレビアニメになっています。
シリーズ的な企画モノなのかな?
『UN‐GO』の脚本家の方と組んでの意欲作。
『UN-GO』と同じ系譜の作品であり、「昭和史・戦後篇」にスポットライトを浴びせた物語。
アニメの登場人物のうち、1人が登場しますよ。
ネタバレになるので言えませんがね!
2016年3月29日に日本でレビュー済み
テレビアニメ『
コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~
』のノベライズ作品であり,
第一話を少し観た程度の自分には,ついて行けるかという不安もかなりあったのですが,
結論から言えば全く問題なし,前日譚と謳われていますが単独の物語のように感じました.
また,タイトルの『神化』は独自の元号ですが,東京オリンピックや街頭テレビなど,
作中でのやり取りや浮かぶ風景から察するに,『昭和』と置き換えれば話が通るようで,
ポップな色合いが記憶に残るアニメ版 とは違い,こちらはやや色褪せた雰囲気が漂います.
ただ,<超人>と呼ばれる存在や,物語をかき回す獣の男が曖昧な役回りに見えたり,
その誕生の経緯や不死の秘密などに,いささか大雑把な印象を抱くのは否めないところ.
(このあたりは, アニメ版 を知っているとまた違った見え方がしたのかもしれませんが…)
とはいえ,エンタメの空気を持たせつつ,タイムリープの要素を織り交ぜた話運びは,
不確定な存在を絡ませた事象の成り立ちや,原因と結果を逆さまにする考え方が面白く,
『風が吹けば~』的な発想に基づく歴史改変も,妙な説得力があり楽しませてくれました.
第一話を少し観た程度の自分には,ついて行けるかという不安もかなりあったのですが,
結論から言えば全く問題なし,前日譚と謳われていますが単独の物語のように感じました.
また,タイトルの『神化』は独自の元号ですが,東京オリンピックや街頭テレビなど,
作中でのやり取りや浮かぶ風景から察するに,『昭和』と置き換えれば話が通るようで,
ポップな色合いが記憶に残るアニメ版 とは違い,こちらはやや色褪せた雰囲気が漂います.
ただ,<超人>と呼ばれる存在や,物語をかき回す獣の男が曖昧な役回りに見えたり,
その誕生の経緯や不死の秘密などに,いささか大雑把な印象を抱くのは否めないところ.
(このあたりは, アニメ版 を知っているとまた違った見え方がしたのかもしれませんが…)
とはいえ,エンタメの空気を持たせつつ,タイムリープの要素を織り交ぜた話運びは,
不確定な存在を絡ませた事象の成り立ちや,原因と結果を逆さまにする考え方が面白く,
『風が吹けば~』的な発想に基づく歴史改変も,妙な説得力があり楽しませてくれました.