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ミリオンダラー・ベイビー (ハヤカワ文庫NV) 文庫 – 2005/4/14
- 本の長さ413ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2005/4/14
- ISBN-104150410828
- ISBN-13978-4150410827
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2005/4/14)
- 発売日 : 2005/4/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 413ページ
- ISBN-10 : 4150410828
- ISBN-13 : 978-4150410827
- Amazon 売れ筋ランキング: - 254,352位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すばらしいストーリー展開
2005年6月20日に日本でレビュー済み
短編集かよと軽くみてた。やっぱりスポーツなら、映像の躍動感でしょ?
破壊のインパクトなら劇画でしょ?小説というメディアに、これらに匹敵する
味が出せるのか?不安を抱きつつページをめくる。杞憂だった。
BOXingを題材とした作品は数あれど、この作品は新鮮だ。なぜなら今まで
スポットを浴びてこなかったドラマがここにあるから。敗者のその後や、女プロ
ボクサー、セコンド、興行師などリングの外にもドラマはある。著者は経験者
ならではのリアルで緻密な視点でそれらを暴き切った。ホント新鮮だった。
長い歴史と巨大な組織の下、BOXは洗練されたスポーツだと思ってた。しかし
本書を読み、考えが変わった。本場のBOXは格闘技だな。僕たちルールに従順な
日本人と違って。巨額がうごめく本場は、いつだってエキサイティングだ。
大衆性のある映画・漫画と違い、活字BOXも悪くないな。活字だからこそ冷酷な
現実が伝わる。なんだコノ感じ?このジワジワ感。格闘が地味に気持ちいい。
今夜もブリキハーツを揺さぶって止まない。
表題作の他セコンド達の心理戦を描いた「黒いユダヤ」。60&90年代の黒人
代表二人のキングを題材とした意欲作「ロープバーン」。短編6本中この3本
はKO必至の名作。ただ最後の悪役に偉大なジョーダンの名を騙らせたのは、胸クソ悪かった。
PS●ボクサーと差別なら→『 ザ・ハリケーン (角川文庫) 』●記録映画なら→『 モハメド・アリ かけがえのない日々 [DVD ]』
破壊のインパクトなら劇画でしょ?小説というメディアに、これらに匹敵する
味が出せるのか?不安を抱きつつページをめくる。杞憂だった。
BOXingを題材とした作品は数あれど、この作品は新鮮だ。なぜなら今まで
スポットを浴びてこなかったドラマがここにあるから。敗者のその後や、女プロ
ボクサー、セコンド、興行師などリングの外にもドラマはある。著者は経験者
ならではのリアルで緻密な視点でそれらを暴き切った。ホント新鮮だった。
長い歴史と巨大な組織の下、BOXは洗練されたスポーツだと思ってた。しかし
本書を読み、考えが変わった。本場のBOXは格闘技だな。僕たちルールに従順な
日本人と違って。巨額がうごめく本場は、いつだってエキサイティングだ。
大衆性のある映画・漫画と違い、活字BOXも悪くないな。活字だからこそ冷酷な
現実が伝わる。なんだコノ感じ?このジワジワ感。格闘が地味に気持ちいい。
今夜もブリキハーツを揺さぶって止まない。
表題作の他セコンド達の心理戦を描いた「黒いユダヤ」。60&90年代の黒人
代表二人のキングを題材とした意欲作「ロープバーン」。短編6本中この3本
はKO必至の名作。ただ最後の悪役に偉大なジョーダンの名を騙らせたのは、胸クソ悪かった。
PS●ボクサーと差別なら→『 ザ・ハリケーン (角川文庫) 』●記録映画なら→『 モハメド・アリ かけがえのない日々 [DVD ]』
2005年5月29日に日本でレビュー済み
どんなスポーツにも、その競技特有の美学がある。
特に、ボクシングの持つ、最高に簡潔なまでに切り詰めた中にある戦いの美学は、あまりにも肉体的であるので、実際その世界にいたものでなければ語れないのかもしれない(あるいは、すべてのスポーツはそうなのかもしれないが)。そんな生の言葉がこの本には溢れている。
作者は、前書きにあるように、中年とも言える年齢になってからボクシング界に足を踏み入れ、観客としてではなく実際のファイターとしてその世界を肌で感じた。その中で見てきたものを濃縮し語ったのが、これらの短篇群であり、本を出版したときには既に70歳になっていた。その2年後には逝去しているのだが、まさかその中の1篇がクリント・イーストウッドによって映画化され、主要各賞でオスカーを独占することなど夢にも思わなかっただろう。
その映画化により、この本も多くの読者に読まれることになるだろうか(映画の方は、原作が短篇なので、物足りなく感じさせることはなく、逆に他の短篇のエピソードなど様々なエピソードで肉付けがされた秀逸な映画化となっている)。ありきたりな言葉になってしまうが、人間の尊厳を感じさせる素晴らしい物語たちである。同時に、敗北し転落していく姿を描いた悲しい物語でもある。ボクシングが人生のメタファーたり得るのは、すべてのものが紙一重の中に同時に存在するからなのだろう。
映画に胸打たれたならぜひ読んでいただきたい。ちなみにこの本、以前同じ出版社から「テン・カウント」という題で出ていた短編集が改題され文庫化されたものである。
特に、ボクシングの持つ、最高に簡潔なまでに切り詰めた中にある戦いの美学は、あまりにも肉体的であるので、実際その世界にいたものでなければ語れないのかもしれない(あるいは、すべてのスポーツはそうなのかもしれないが)。そんな生の言葉がこの本には溢れている。
作者は、前書きにあるように、中年とも言える年齢になってからボクシング界に足を踏み入れ、観客としてではなく実際のファイターとしてその世界を肌で感じた。その中で見てきたものを濃縮し語ったのが、これらの短篇群であり、本を出版したときには既に70歳になっていた。その2年後には逝去しているのだが、まさかその中の1篇がクリント・イーストウッドによって映画化され、主要各賞でオスカーを独占することなど夢にも思わなかっただろう。
その映画化により、この本も多くの読者に読まれることになるだろうか(映画の方は、原作が短篇なので、物足りなく感じさせることはなく、逆に他の短篇のエピソードなど様々なエピソードで肉付けがされた秀逸な映画化となっている)。ありきたりな言葉になってしまうが、人間の尊厳を感じさせる素晴らしい物語たちである。同時に、敗北し転落していく姿を描いた悲しい物語でもある。ボクシングが人生のメタファーたり得るのは、すべてのものが紙一重の中に同時に存在するからなのだろう。
映画に胸打たれたならぜひ読んでいただきたい。ちなみにこの本、以前同じ出版社から「テン・カウント」という題で出ていた短編集が改題され文庫化されたものである。