イールの正体が明らかになり、パニック映画さながらに
人間 vs イールの戦いが繰り広げられます。
イールに歩み寄ろうとする者と武力で事態を掌握しようとする者が、
世界の終末を迎えようとしている状況の中で反駁しあいます。
この様子をあざ笑うかのようにイールは
人間を地球から排除しようと襲いかかり。。。
最終巻だけあって盛り上がりを見せる展開ですが、
結末は意外なまでに静かなものでした。
海洋生物や海洋科学技術など
裏付けされた知識でリアリティは感じられます。
ただあまりにもそれらの描写が冗長で、
読むのに疲れてしまうことがしばしば。
SF小説としてライトな感じで読むには
1000ページを超えるボリューム的にも
少ししんどいかもしれません。
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深海のYrr 〈下〉 (ハヤカワ文庫 NV シ 25-3) 文庫 – 2008/4/23
フランク・シェッツィング
(著),
北川 和代
(翻訳)
科学者たちは異常な行動をとった海洋生物が共通の物質を持っていることを知る。そしてヨハンソンは、一連の事態が起きた原因をようやく突き止めた。その仮説を証明すべく、ヨハンソン、アナワク、リー司令官らはヘリ空母に乗りこみ、グリーンランド海に向かう。そこで彼らが目にした想像を絶する真実とは何か? 最新科学情報を駆使し、地球環境の破壊に警鐘を鳴らす――ドイツで記録的なベストセラーとなった驚異の小説。
- 本の長さ550ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/4/23
- ISBN-104150411727
- ISBN-13978-4150411725
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/4/23)
- 発売日 : 2008/4/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 550ページ
- ISBN-10 : 4150411727
- ISBN-13 : 978-4150411725
- Amazon 売れ筋ランキング: - 399,256位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年9月21日に日本でレビュー済み
上、中と読んできて、多くの読書がそれなりに感情移入をしてきた様々個性的な登場人物が、何とも無残に、時にあっさり、時に劇的に、あるいは風景として死んでいく様は驚くほかない。
ハリウッド映画や本邦の作品では、こうもあっさりと死なせていくことは想像できないと感じた。
誰が生き残るのだ、誰が「選ばれる」のか、みな死んでしまうのか、と最後の結末の前に、まずは上中巻と時間をともにしてきた登場人物の行く末を案じてしまった。
本書、特に下巻となって一番面白く重要になったのは、言語体系はおろか、存在様式も全く違う生命体の知性を認め、これとどうコンタクトし、コミュニケートするのか、と言う点であった。
このことは、きわめて極端な例と見えながら、実は人種、宗教の違いを超えた人間同士の関係や、あるいは人間が自然界とこの地球で、どういう立ち位置なのか、と言うことを本質的な部分から考えさせられる非常に興味深い問い掛けになっている。
ありきたりな結末と言い切ってしまう人がいるようだけど、私は(一人の海洋生物学者として)そうは思えない。
科学的な事実、論理的な帰結として、荒唐無稽でもあり得ない、でもなく非常に納得のいく方向性を示されたと思っている。
これほどの内容。。。事実に立脚しつつ大きな発想の展開が随所見られ、大変貴重な作品に出会えたと感謝している。我が国ではなかなか会うことのできない、一級のエデュテインメント(エデュケーション+エンターテインメント)としても、興味深い作品として推薦できるものである。
ハリウッド映画や本邦の作品では、こうもあっさりと死なせていくことは想像できないと感じた。
誰が生き残るのだ、誰が「選ばれる」のか、みな死んでしまうのか、と最後の結末の前に、まずは上中巻と時間をともにしてきた登場人物の行く末を案じてしまった。
本書、特に下巻となって一番面白く重要になったのは、言語体系はおろか、存在様式も全く違う生命体の知性を認め、これとどうコンタクトし、コミュニケートするのか、と言う点であった。
このことは、きわめて極端な例と見えながら、実は人種、宗教の違いを超えた人間同士の関係や、あるいは人間が自然界とこの地球で、どういう立ち位置なのか、と言うことを本質的な部分から考えさせられる非常に興味深い問い掛けになっている。
ありきたりな結末と言い切ってしまう人がいるようだけど、私は(一人の海洋生物学者として)そうは思えない。
科学的な事実、論理的な帰結として、荒唐無稽でもあり得ない、でもなく非常に納得のいく方向性を示されたと思っている。
これほどの内容。。。事実に立脚しつつ大きな発想の展開が随所見られ、大変貴重な作品に出会えたと感謝している。我が国ではなかなか会うことのできない、一級のエデュテインメント(エデュケーション+エンターテインメント)としても、興味深い作品として推薦できるものである。
2022年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まずは、上、中、下巻で、小説として長すぎ。
恋愛、遺伝子、先住民族、生化学、世界地理(海底)、宗教論
など多岐にわたるサイドストーリーが、多数の登場人物に合わせて
書かれ、海底の住人Yrrとの戦いに、物語として厚みを持たせよう
としている。著者のその意図が、見え見えで読みこなすのが大変。
結局は、ラストの脱出艇の奪い合い、そして、自爆死での犠牲に
よる世界救済は、従来のエイリアンものパターンと全く同じ!!
単に、宇宙が海底に変わっただけ。
プラス、Yrrはあまりに呆気なく敗れた感じで、大肩すかし。
世界的津波も、未知のウイルス感染の拡大も、この小説が書かれた
2007年には物語上の脅威であったが、その後、一部は現実化して
世界を襲っている。逆にその方が遥かな恐怖だ!
恋愛、遺伝子、先住民族、生化学、世界地理(海底)、宗教論
など多岐にわたるサイドストーリーが、多数の登場人物に合わせて
書かれ、海底の住人Yrrとの戦いに、物語として厚みを持たせよう
としている。著者のその意図が、見え見えで読みこなすのが大変。
結局は、ラストの脱出艇の奪い合い、そして、自爆死での犠牲に
よる世界救済は、従来のエイリアンものパターンと全く同じ!!
単に、宇宙が海底に変わっただけ。
プラス、Yrrはあまりに呆気なく敗れた感じで、大肩すかし。
世界的津波も、未知のウイルス感染の拡大も、この小説が書かれた
2007年には物語上の脅威であったが、その後、一部は現実化して
世界を襲っている。逆にその方が遥かな恐怖だ!
2009年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
たいへんおもしろかったけれど、ちょっと強引な展開かも。しかし、映画にしたらきわめておもしろい映像が作れそうな小説でした。出てくるアイテムは映画のために考えたとも思えるほどおもしろいものが多いとおもいます。SFとしてはおもしろい方でした。
2012年4月14日に日本でレビュー済み
深海のYrrの存在がはっきりとします。
同じ地球上に存在しているのに、分からない(分かれない)存在。
Yrrの真相に迫る科学者たちの考え方もいいと思いました。
Yrrの存在のアイディアは非常に面白かったし興味深かった。
地球に対して人間がしていること、またその行いを評価すること、ともに人間の価値観でしかできていないし、できないんだろうなぁとか、地球と自然と人間に対していろいろ考えさせられました。
同じ地球上に存在しているのに、分からない(分かれない)存在。
Yrrの真相に迫る科学者たちの考え方もいいと思いました。
Yrrの存在のアイディアは非常に面白かったし興味深かった。
地球に対して人間がしていること、またその行いを評価すること、ともに人間の価値観でしかできていないし、できないんだろうなぁとか、地球と自然と人間に対していろいろ考えさせられました。
2009年6月19日に日本でレビュー済み
上巻でYrrって何者?、どうするの?っと期待感が膨らんだだけに、
結局人間同士のどたばたに終わる展開にちょっと肩透かしを受けた感じ。
もうちょっとYrrと人間の係りを描いて欲しかった気もします。
オーソドックスな感じですが、映像化すれば壮大だろうなと思いました。
また、派手なアクション有りで映画向きでしょう。
結局人間同士のどたばたに終わる展開にちょっと肩透かしを受けた感じ。
もうちょっとYrrと人間の係りを描いて欲しかった気もします。
オーソドックスな感じですが、映像化すれば壮大だろうなと思いました。
また、派手なアクション有りで映画向きでしょう。
2009年1月29日に日本でレビュー済み
’08年、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第9位、「このミステリーがすごい!」海外編第11位にランクインしたドイツ発海洋系SF&パニック小説。ドイツ語の原書で重さ1.1キロ、1000ページにも及び、翻訳の文庫も上・中・下巻3分冊で合計1644ページにもなる超大作だ。
はじまりはノルウェー沖で見つかった異様な生物の群れだった。やがて海の異変は世界中へと広がってゆく。クジラの群れが観光船を襲い、ロブスターやカニに寄生した病原体に多くの人々が感染して死に、猛毒を持つクラゲが大量発生して猛威をふるい、原因不明の海難事故が多発、漁船の行方不明はあとを絶たない。そしてついに巨大な地滑りが発生、誘発されて起きた大津波が北ヨーロッパの都市を殲滅する。
この緊急事態に、アメリカ主導で国境を越えた科学者たちが集められ、チームは解明に乗り出すべく実験用に改造された空母に乗り込みグリーンランド海へと向かう。明らかになったのは人類の誕生よりはるかに太古の昔から深海に存在する単細胞生物だった。
本書は、4年の歳月をかけて著者シェッツィングが取材した地球科学、海洋生物、生態系、海洋大循環、プレートテクトニクス、遺伝子学、地球外知的文明、石油資源産業などの最新の地球海洋科学情報に裏打ちされたリアリティをもって読者に迫ってくる。
また、大長編だけに、そのなかで繰り広げられる人間ドラマにも筆がおよんでいる。愛、友情、陰謀、自己のアイデンティティーの探求。それらを演ずる登場人物たちもシェッツィングによって生き生きと描き出されている。
結末がやや尻すぼみの感はあるが、この作品が海洋生物を支配する謎の生物と人間の死闘をダイナミックに描いた超弩級のエンターテインメントであることに疑いはない。
はじまりはノルウェー沖で見つかった異様な生物の群れだった。やがて海の異変は世界中へと広がってゆく。クジラの群れが観光船を襲い、ロブスターやカニに寄生した病原体に多くの人々が感染して死に、猛毒を持つクラゲが大量発生して猛威をふるい、原因不明の海難事故が多発、漁船の行方不明はあとを絶たない。そしてついに巨大な地滑りが発生、誘発されて起きた大津波が北ヨーロッパの都市を殲滅する。
この緊急事態に、アメリカ主導で国境を越えた科学者たちが集められ、チームは解明に乗り出すべく実験用に改造された空母に乗り込みグリーンランド海へと向かう。明らかになったのは人類の誕生よりはるかに太古の昔から深海に存在する単細胞生物だった。
本書は、4年の歳月をかけて著者シェッツィングが取材した地球科学、海洋生物、生態系、海洋大循環、プレートテクトニクス、遺伝子学、地球外知的文明、石油資源産業などの最新の地球海洋科学情報に裏打ちされたリアリティをもって読者に迫ってくる。
また、大長編だけに、そのなかで繰り広げられる人間ドラマにも筆がおよんでいる。愛、友情、陰謀、自己のアイデンティティーの探求。それらを演ずる登場人物たちもシェッツィングによって生き生きと描き出されている。
結末がやや尻すぼみの感はあるが、この作品が海洋生物を支配する謎の生物と人間の死闘をダイナミックに描いた超弩級のエンターテインメントであることに疑いはない。
2009年8月2日に日本でレビュー済み
いよいよクライマックスと思いきや、結末はあっけない。確かに面白いんだけど、どこかで読んだことがあるような...有川浩の『空の中』に似てるかもしれない。
それと最近、海洋ものを立て続けに読んだせいかな?『ハイドュナン』とか『モビィ・ドール』とか。そういえば、『ハイドュナン』、まだ途中だった。これも読まなきゃ。
ベストセラーになるぐらいだから、面白いんだけど、これだったら日本の小説の方が面白いかもしれない。捕鯨についても、ずいぶん悪者に日本はされてるし、なんかヨーロッパの環境保護の視点って自分には合わないのかな?
それと最近、海洋ものを立て続けに読んだせいかな?『ハイドュナン』とか『モビィ・ドール』とか。そういえば、『ハイドュナン』、まだ途中だった。これも読まなきゃ。
ベストセラーになるぐらいだから、面白いんだけど、これだったら日本の小説の方が面白いかもしれない。捕鯨についても、ずいぶん悪者に日本はされてるし、なんかヨーロッパの環境保護の視点って自分には合わないのかな?