収拾の目途も立たず海洋汚染を続けている原因国の一人として
今だからこそ開いてみるべきではないかと手にしてみた一冊。
今改めて振り返れば間違いなく四方の海の恩恵があればこそ
日本國は万世一系の国体を護持出来てきたことも
感謝の念を持って振り返るべき時ではなかろうか。
我々世代はいかに子や孫や、さらにその先の子々孫々に対し
取り返しのつかぬ負の遺産を残してしまったのだろう。
人間だけでなく、家畜だけでなく、物言わぬ木々植物たち、
昆虫たち、そして海洋生物たち、全ての生命に対し
なんということをしでかしてしまったのか、背筋が寒くなる。
しかし間違いない事実として、
その何も言わぬ自然がいつかは人知を超える力で癒し、
治しててくれるという天の理も感謝と慈しむ気持ちと恥ずる心を持ち
今慈しむ心で感じ取るべきでなかろうか。
もしそのように感じられないとするのなら、
毎日が我欲、我利で振り回されている哀れな魂なのかもしれない。
『堆積物は、一種の地球叙事詩である。(中略)
地球の歴史のなかの劇的な、あるいは破局的な事件-
たとえば火山の噴火や、氷河の消長、砂漠地帯の荒涼たる
乾燥や押し流す洪水の破壊などは、いずれもその足あとを
堆積物の中に遺しているのである。』114ページより引用
何万年後かの人類の子孫が地球自体へ刻まれた記録として
2011年3月の層を見て果たしてどう思いを馳せるだろう。
きっと『コントロールをできないものをコントロールしようとした
不遜な時代』と銘するのではなかろうか。恥じ入るばかり。
『異国の種を輸入することによって、自然のバランスを
破ってしまう人間の風習の多くは、それにつづく不幸な出来事への
連鎖への無知からなされたものである。』145ページより引用
放射性ヨウ素半減期は8日だそうだが、
原爆の材料であるプルトニウム239は2万4千年、
ウラン238は45億年。そういった単位でないと
元には戻せない異国の種と表現できるであろう”神の火”に
手を出してしまったのだ、我々の時代は。
詩のようなリズム感で悠久の海の役割と優しさと深さと
畏れに、たおやかに誘い感銘を与えてくれた一冊。
海流は七つの海を巡回し、表層から深層へ巡回し、
マリンスノーと共に堆積物の層の中に確実に今日本で起きている
想定外の災害を音もたてず静かに歴史として記録していく悲しさ。
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われらをめぐる海 (ハヤカワ文庫 NF 5) 文庫 – 1977/6/1
レイチェル カースン
(著),
日下 実男
(翻訳)
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眼下に果てしなく広がる海は、破壊者でありながら創造者でもあるというパラドクスを包含し、二〇億年あるいは三〇億年の昔から〝生命の母〟であり続けてきた。その起源から海中の山谷、噴火とともに生まれる島、海流、潮汐といった海の諸相と魅力を、大きな時空間的視野をもって具体的かつ詩的に語る海のバイブル。
- 本の長さ284ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1977/6/1
- ISBN-104150500053
- ISBN-13978-4150500054
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1977/6/1)
- 発売日 : 1977/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 284ページ
- ISBN-10 : 4150500053
- ISBN-13 : 978-4150500054
- Amazon 売れ筋ランキング: - 195,960位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2011年5月24日に日本でレビュー済み
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2020年9月19日に日本でレビュー済み
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沈黙の春が有名だがこちらも読み応えあり。海の生物の営みが詳細にわかる。
2021年2月16日に日本でレビュー済み
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海に関するトータルな概論書では全くなく、海の私達人間にとっての全的、動的なありようを、熱い共感をもって伝えてくれているようだ。書かれているデータだけなら、もう反故に等しいだろう。地球の誕生や海の誕生が20億年以上前だとか、月が地球から離脱した跡が太平洋であるとは、奇想天外な珍説でしかない。しかし、この本が私たちにもたらすものは、こうしたことさえ些末なことと感じさせる、何か大きな感情である。海への大いなる思い、自然の驚異や命の不思議を見つめる著者の、何か大きな心なのだ。これに比べると、現代の環境論のほとんどは、ヒステリックな、安っぽいものにさえ思われてくる。
2019年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作者は「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソン。
今回のテーマは海。
生命のゆりかごとして、人類の営みを支え、時には災厄をもたらすものとしての海。
その海への理解、教養が得られる本となっております。
海の歴史、変遷、波や海底地形の形成原理など、様々な教養が得られます。
にしても本書に記載されているように、人類の海への探求心は強く、自分が思っていたより以前から様々な探索、研究が行われていたことには感心した!
科学的にしっかりした本なので、気軽に読める本ではないですが海に興味がある方はぜひお読みになっては、と思います。
今回のテーマは海。
生命のゆりかごとして、人類の営みを支え、時には災厄をもたらすものとしての海。
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海の歴史、変遷、波や海底地形の形成原理など、様々な教養が得られます。
にしても本書に記載されているように、人類の海への探求心は強く、自分が思っていたより以前から様々な探索、研究が行われていたことには感心した!
科学的にしっかりした本なので、気軽に読める本ではないですが海に興味がある方はぜひお読みになっては、と思います。
2017年8月27日に日本でレビュー済み
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大学の頃「沈黙の春」を読んで、環境問題への関心が高まった。「センスオブワンダー」を読んで、科学の面白さや大切さを再確認した。そして、本著を読んで様々な角度から母なる海の奥深さに触れる事が出来た。
2017年5月21日に日本でレビュー済み
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予想よりきれいな本が届き、嬉しかったです。
「われらをめぐる海」、ページを開けば日常から大海原にトリップ!!
「われらをめぐる海」、ページを開けば日常から大海原にトリップ!!
2016年9月18日に日本でレビュー済み
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いつまでもすてきな海を守りたいですね。地球上の海が汚されるなんて考えられないです。
2012年3月17日に日本でレビュー済み
誰もが口にするように、科学的知見と感性が高いレベルで結晶した作品。
海を通して生命の全体像に延びてゆく作者の視線が素晴らしい。
ただこれは致し方ないことなのかもしれないが、さまざまな例証をあげる際、
地中海や大西洋を中心に語られることが多いところが少し残念だったかもしれない。
たとえば最終章で少し触れられている、ポリネシア人の航海術などを読むと、
そこに海と人間との独自の関わり方、つまり白人とはまた違った自然観を垣間見たような気がしてつい引き込まれてしまう。
もっとも、これは私の好みの問題だろうけれど。
海を通して生命の全体像に延びてゆく作者の視線が素晴らしい。
ただこれは致し方ないことなのかもしれないが、さまざまな例証をあげる際、
地中海や大西洋を中心に語られることが多いところが少し残念だったかもしれない。
たとえば最終章で少し触れられている、ポリネシア人の航海術などを読むと、
そこに海と人間との独自の関わり方、つまり白人とはまた違った自然観を垣間見たような気がしてつい引き込まれてしまう。
もっとも、これは私の好みの問題だろうけれど。