アシモフ氏の科学エッセイ全15巻の内の第4巻。
第一部 生命
第二部 非生命
第三部 他生命
第四部 未来の生活
第五部 SFについて
という内容で、とても読みやすく興味を喚起する文体で書かれる様々なエッセイ。化学・天文学・物理学・地球科学・生物学他、様々な角度から書かれるこのシリーズは、どの巻も読みたくなる魅力にあふれている。アシモフ氏のSFも大好きだったが、この科学エッセイも、読んでいるだけで映像が目の前に浮かんでくるようだ。
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生命と非生命のあいだ (ハヤカワ文庫 NF 24 アシモフの科学エッセイ 4) 文庫 – 1978/10/1
アイザック アシモフ
(著),
山高 昭
(翻訳)
- 本の長さ428ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1978/10/1
- ISBN-10415050024X
- ISBN-13978-4150500245
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1978/10/1)
- 発売日 : 1978/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 428ページ
- ISBN-10 : 415050024X
- ISBN-13 : 978-4150500245
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,698位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 343位ハヤカワ文庫 NF
- - 20,937位評論・文学研究 (本)
- - 85,382位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2004年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書には生命誕生の謎から地球外生命の可能性、さらに人間が宇宙へ進出する可能性や未来の生活予測など、広い意味での「LIFE」を話題としたエッセイが集められている。生化学教授であったアシモフの専門分野に近いせいか、いつもより文章が硬くお得意のアイロニーや脱線はやや影を潜めているのだが、その分は巻末近くの宇宙人が登場するTV番組への批判(賛辞とも取れるのだが)で十分発揮されている。
また1990年や21世紀の未来予測も展開しているが、宇宙開発、遺伝子工学、原子力開発などについてはアシモフは楽観的過ぎたようだ。ただ、彼の多くのSF作品の舞台設定が決して都合よく創作された虚構ではなく、彼自身の未来に対する科学的な考察から導かれていることが窺えて興味深い。
また1990年や21世紀の未来予測も展開しているが、宇宙開発、遺伝子工学、原子力開発などについてはアシモフは楽観的過ぎたようだ。ただ、彼の多くのSF作品の舞台設定が決して都合よく創作された虚構ではなく、彼自身の未来に対する科学的な考察から導かれていることが窺えて興味深い。
2009年6月21日に日本でレビュー済み
本書が書かれたのは、1960年代の後半である。40年以上も昔に書かれた科学エッセイを、今読む価値があるのか、と思うかもしれない。ところが、アシモフが一流の書き手であるということもあるが、当時の科学観を知ることができるという点において、本書は大変面白かった。
本書には、アシモフによる未来予想図が描かれている。興味深いのは、それが、ほとんど全く当たっていないことである。曰く、1980年ないし85年には、月面に恒久的な基地が建設されている。1985年には宇宙飛行士が火星に着陸し、95年には火星にも基地が出現する。2000年までには、人類は、水星や金星、小惑星セレスにまでも到達しているだろう。まだある。1990年には、人口増加の圧力のため、人類は海中の大陸棚に住むようになる。2014年の万国博覧会では、家事用のロボット小間使いや、最新式の核融合炉のモデルが出展されるだろう・・・。
今日の我々から見ると滑稽だが、当時の時代背景を思い浮かべる必要がある。ソ連が最初の人工衛星を打ち上げてから10年も経たないうちに、人類は宇宙空間を遊泳できるようになり、あと数年の間には月にまで到達できるという期待を抱いている(これは、アポロ11号による月着陸以前のお話なのだ)。10年足らずの間にこれだけ前進できたのだから、もう10年あれば、人類は宇宙でどこまで行けるだろうか、という訳である。
このことの教訓は、科学の進歩は、全く直線的ではないということである。今のペースが、今後もずっと続くのではない。そうではなくて、ある特定の分野が急激に発展するのである。恐らく、当時から見て想像もつかない程に進歩したのは、生物学の世界であろう。当時はまだ、遺伝子に関する知識はほとんどなかった。にもかかわらずアシモフは、誰もが血液を一滴取って「遺伝子分析」を行い、未来の健康状態を予測し、予防を講じるようになる時代がやってくる、と今流行のテーラーメード医療を予見したことを言っている。こういうのを読むと、やはりアシモフは天才なのだろうと思う。
当時は、科学技術イコール開発であった。そこにこそ、人類の未来がかかっていると考えられていたのだろう。現在、科学の役割は、環境を守ること、すなわち、いかに現状を変えないでおくか、ということに変わった。当時とは正反対になったのである。当時が良い時代だったのかどうかはさておき、その頃の無邪気さと比べれば、確かに現代は夢も希望もなくなった、と言わざるを得ないだろう。
本書には、アシモフによる未来予想図が描かれている。興味深いのは、それが、ほとんど全く当たっていないことである。曰く、1980年ないし85年には、月面に恒久的な基地が建設されている。1985年には宇宙飛行士が火星に着陸し、95年には火星にも基地が出現する。2000年までには、人類は、水星や金星、小惑星セレスにまでも到達しているだろう。まだある。1990年には、人口増加の圧力のため、人類は海中の大陸棚に住むようになる。2014年の万国博覧会では、家事用のロボット小間使いや、最新式の核融合炉のモデルが出展されるだろう・・・。
今日の我々から見ると滑稽だが、当時の時代背景を思い浮かべる必要がある。ソ連が最初の人工衛星を打ち上げてから10年も経たないうちに、人類は宇宙空間を遊泳できるようになり、あと数年の間には月にまで到達できるという期待を抱いている(これは、アポロ11号による月着陸以前のお話なのだ)。10年足らずの間にこれだけ前進できたのだから、もう10年あれば、人類は宇宙でどこまで行けるだろうか、という訳である。
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当時は、科学技術イコール開発であった。そこにこそ、人類の未来がかかっていると考えられていたのだろう。現在、科学の役割は、環境を守ること、すなわち、いかに現状を変えないでおくか、ということに変わった。当時とは正反対になったのである。当時が良い時代だったのかどうかはさておき、その頃の無邪気さと比べれば、確かに現代は夢も希望もなくなった、と言わざるを得ないだろう。