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フィンチの嘴: ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ文庫 NF 260) 文庫 – 2001/11/1
- 本の長さ483ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2001/11/1
- ISBN-104150502609
- ISBN-13978-4150502607
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2001/11/1)
- 発売日 : 2001/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 483ページ
- ISBN-10 : 4150502609
- ISBN-13 : 978-4150502607
- Amazon 売れ筋ランキング: - 512,355位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月16日に日本でレビュー済み
「進化」というと、はるか昔にキリンの首が長くなったり、生物が目を獲得したりと、とかく「ずっと昔に起きたこと」というイメージがする。
現在も非常にゆっくりと進化は起きているのかもしれないが、それは微小すぎて見えない。これが一般的な直観であろう。
しかし、実は現在進行形の進化はきちんと観測されているのである。
本書で取り上げられているのは、ガラパゴス諸島のフィンチという鳥の進化である。
旱魃と大雨が不規則に繰り返されるこの島では、大きく硬い実しか残されていない時には嘴の大きなフィンチが有利になり、小さな実しか残されていない時には(体力維持コストが低く済む)嘴の小さなフィンチが有利になる。
この差はわずか0.5ミリの嘴の差でも十分に生じるものなのだが、グラント夫妻は嘴の長さの変化を20年にわたって丹念に記録し、そこで確かに進化が起きていることを突き止めたのである。
基本的にはグラント夫妻の研究の話を本書では書いているが、同時並行でダーウィン以降の進化論を巡る理解や受容の話も紹介されており、進化論の簡単な概説としても使える。
また、グラント夫妻に先駆けたジョン・エンドラーのグッピーの体表の進化実験と観察記録の話など、あまり知られていないような話も紹介されておりなかなかためになる。
「進化の実証」という非常にスリリングな内容のサイエンス・ノンフィクションであり、進化に関心がある人にはぜひ読んでもらいたい。
現在も非常にゆっくりと進化は起きているのかもしれないが、それは微小すぎて見えない。これが一般的な直観であろう。
しかし、実は現在進行形の進化はきちんと観測されているのである。
本書で取り上げられているのは、ガラパゴス諸島のフィンチという鳥の進化である。
旱魃と大雨が不規則に繰り返されるこの島では、大きく硬い実しか残されていない時には嘴の大きなフィンチが有利になり、小さな実しか残されていない時には(体力維持コストが低く済む)嘴の小さなフィンチが有利になる。
この差はわずか0.5ミリの嘴の差でも十分に生じるものなのだが、グラント夫妻は嘴の長さの変化を20年にわたって丹念に記録し、そこで確かに進化が起きていることを突き止めたのである。
基本的にはグラント夫妻の研究の話を本書では書いているが、同時並行でダーウィン以降の進化論を巡る理解や受容の話も紹介されており、進化論の簡単な概説としても使える。
また、グラント夫妻に先駆けたジョン・エンドラーのグッピーの体表の進化実験と観察記録の話など、あまり知られていないような話も紹介されておりなかなかためになる。
「進化の実証」という非常にスリリングな内容のサイエンス・ノンフィクションであり、進化に関心がある人にはぜひ読んでもらいたい。
2003年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ガラパゴス諸島・ダフネ島で起きた、気候の変動による自然の選択圧によって、一般にはリアルタイムでは見られないと信じられている進化が実際に今目の前で起きているのだということが、詳細なデータに基づき実証されていく様子には、今まで自分が信じていた常識が覆されるような感覚を覚え、また、20年以上にも渡りその様子を観察してきたグラント夫妻には、本当にすごいことをやってのけたと感心せずにはいられませんでした。
また、ダフネ島のフィンチの例だけではなく、さまざまな状況下で同じような進化が起きている事を他の例も挙げて証明している点に、著者のこだわりを感じました。
ピュリッツァー賞の受賞もうなずけます。
また、こういった文章は、とかくアカデミズムに走りがちで、一般の人!には理解が難しい言葉で書かれていることが多いのですが、それを分かり易く、また興味深く読み進めれらるように書かれてあり、決して少なくない文章量ですが、最後まで面白く読むことができました。
「進化を目の当たりにする」ちょっとでも自然科学に興味がある人間にとって、夢のような話が本書では書かれています。
是非とも一読して、自然のダイナミズムに触れてみてください。
世界が広がったような気がします。
また、ダフネ島のフィンチの例だけではなく、さまざまな状況下で同じような進化が起きている事を他の例も挙げて証明している点に、著者のこだわりを感じました。
ピュリッツァー賞の受賞もうなずけます。
また、こういった文章は、とかくアカデミズムに走りがちで、一般の人!には理解が難しい言葉で書かれていることが多いのですが、それを分かり易く、また興味深く読み進めれらるように書かれてあり、決して少なくない文章量ですが、最後まで面白く読むことができました。
「進化を目の当たりにする」ちょっとでも自然科学に興味がある人間にとって、夢のような話が本書では書かれています。
是非とも一読して、自然のダイナミズムに触れてみてください。
世界が広がったような気がします。
2008年6月1日に日本でレビュー済み
1995年に出た単行本の文庫化。
Jonathan Weinerの『The Beak of the Finch; a Story of Evolution in Our Time』(1994年)の翻訳。
フィンチとは、ガラパゴス諸島に住む鳥である。虫、種子、血、植物などエサごとにくちばしの形が違うことで知られ、ダーウィンの進化論を支えたことで広く知られている。
本書は、ガラパゴス諸島の島のひとつ、ダフネ島で20年間にわたってフィンチを観察しつづけたアメリカ人生物学者夫妻の記録である。彼らの観察からは、「進化」が現在進行形で起きていることが分かった。気候条件と、それに基づくエサの多寡によって、くちばしの長さや太さが変わっていることが判明したのである。
本書は綿密な取材をもとに、フィンチの「進化」がどのようにして起きたか、再現してくれている。厳密で定量化された「科学」であり、非常に説得力があり、また知的好奇心を満足させられた。
フィンチのほか、害虫と殺虫剤の関係、グッピーの「進化」、ダーウィンについての話も豊富で、現在進行形の「進化」つにいて、総合的に理解することが出来た。
難しい話を分かりやすく書いてくれているし、調査の時間軸に沿った記述となっているので、ストーリーとしても楽しめる。
Jonathan Weinerの『The Beak of the Finch; a Story of Evolution in Our Time』(1994年)の翻訳。
フィンチとは、ガラパゴス諸島に住む鳥である。虫、種子、血、植物などエサごとにくちばしの形が違うことで知られ、ダーウィンの進化論を支えたことで広く知られている。
本書は、ガラパゴス諸島の島のひとつ、ダフネ島で20年間にわたってフィンチを観察しつづけたアメリカ人生物学者夫妻の記録である。彼らの観察からは、「進化」が現在進行形で起きていることが分かった。気候条件と、それに基づくエサの多寡によって、くちばしの長さや太さが変わっていることが判明したのである。
本書は綿密な取材をもとに、フィンチの「進化」がどのようにして起きたか、再現してくれている。厳密で定量化された「科学」であり、非常に説得力があり、また知的好奇心を満足させられた。
フィンチのほか、害虫と殺虫剤の関係、グッピーの「進化」、ダーウィンについての話も豊富で、現在進行形の「進化」つにいて、総合的に理解することが出来た。
難しい話を分かりやすく書いてくれているし、調査の時間軸に沿った記述となっているので、ストーリーとしても楽しめる。
2006年9月8日に日本でレビュー済み
詳細なデータに基づき、延々と「目に見える進化」を検証している。ピューリッツァー賞を取ったと言う事で英文で読んでいたが、2/3を読んだ所で、途中で珍しく挫折してしまった。滅多に途中で投げないのだが、英文が平易でも延々と続く検証に退屈してしまった・・・。こういう科学的な実証が好きな人には向いているかもしれない。
2013年3月28日に日本でレビュー済み
ダーウィンの進化論でも有名な、ガラパゴス諸島。
そこで20年にわたり「フィンチ」という鳥について調査・研究を続けてきたグラント夫妻のノンフィクションです。
単純に「記録」ではなく「ノンフィクション」と述べたのは、この夫妻自身の記録だけでなく、その活動を通して「進化そのもの」についても触れているからです。
フィンチの例を通して、今だ生物は進化を続けているということ。
そして、その進化は「自然」だけでなく「人間」も要因となっているということ。
あまり説明すると「ノンフィクション」として読む場合の楽しみも奪われてしまうので、あまり詳しくは書かないでおこうと思います。
ともあれ、進化論の是非だけでなく、「今まさに起こっている自然の営み」を勉強するのにも良い一冊だと思います。
そこで20年にわたり「フィンチ」という鳥について調査・研究を続けてきたグラント夫妻のノンフィクションです。
単純に「記録」ではなく「ノンフィクション」と述べたのは、この夫妻自身の記録だけでなく、その活動を通して「進化そのもの」についても触れているからです。
フィンチの例を通して、今だ生物は進化を続けているということ。
そして、その進化は「自然」だけでなく「人間」も要因となっているということ。
あまり説明すると「ノンフィクション」として読む場合の楽しみも奪われてしまうので、あまり詳しくは書かないでおこうと思います。
ともあれ、進化論の是非だけでなく、「今まさに起こっている自然の営み」を勉強するのにも良い一冊だと思います。
2006年3月27日に日本でレビュー済み
進化は現在進行形で続いている、決して終わることのない現象である。
今現在もそこら辺の草木で、動物の体内で、目に見えない微生物の中で、そして当然ヒトの体内でも進化は常に進行している。
著者はガラパゴス諸島を舞台にある研究者の夫婦が観察した、気候の変動という淘汰圧の変化がもたらしたダーウィンフィンチのくちばしの変化を例として、自然淘汰を解説している。
ダーウィンが進化論を着想するきっかけとなったガラパゴス諸島で現在進行形の進化を定量的に観察できたのは、ある意味必然といえよう。
この本は科学ドキュメンタリーの傑作だと思う。
今現在もそこら辺の草木で、動物の体内で、目に見えない微生物の中で、そして当然ヒトの体内でも進化は常に進行している。
著者はガラパゴス諸島を舞台にある研究者の夫婦が観察した、気候の変動という淘汰圧の変化がもたらしたダーウィンフィンチのくちばしの変化を例として、自然淘汰を解説している。
ダーウィンが進化論を着想するきっかけとなったガラパゴス諸島で現在進行形の進化を定量的に観察できたのは、ある意味必然といえよう。
この本は科学ドキュメンタリーの傑作だと思う。
2007年2月4日に日本でレビュー済み
この本を読んで、進化論に対する私の捉え方は大きく変わりました。とても意義深い本だと思います。いままで、突然変異というと、さいころを振ったときのように、遺伝子に意味のない変異が生じることかと思っていましたが、そういうことよりももっと深い内容があったんだということを知りました。突然変異という言葉から受ける浅薄なイメージとは裏腹に、そこに含まれる内容は、人智をはるかに超えた生物の智恵と能力でした。
おそらく、ダーウィンがガラパゴスでフィンチを見た時代にも、フィンチには今と同じ能力が備わっていたのでしょう。
創造主が生物を、限りない愛をもって、環境に適応しながら進化しうるものとして創造なさったことが、はっきりとわかる一冊です。
おそらく、ダーウィンがガラパゴスでフィンチを見た時代にも、フィンチには今と同じ能力が備わっていたのでしょう。
創造主が生物を、限りない愛をもって、環境に適応しながら進化しうるものとして創造なさったことが、はっきりとわかる一冊です。