菊次郎の夏に、「オートバイ」と「真理の探究」の要素を追加した内容だと思います。
単なる親子のツーリング話ではなく、テクノロジー論、現代文明論、親子論、バイク分析論と、
著者の思索は、留まることを知りません。
著者は精神を病んだ経験の持ち主です。
また、その息子は、神経症を患っています。
小学生ぐらいでしょうが、彼は成人後、強盗に襲われ、不幸にも射殺されます。
一体、この著作は何なんだと思います。
哲学書というには、あまり纏まりがあるとは思えませんし、
息子との思い出日記にしては、哲学的考察が冴えわたっています。
恐らく、一読しただけでは、何を言っているのか、さっぱりわかりませんが、
読むタイミングと環境がマッチすれば、
「暖かい本」で何度も読み直したくなる本になると思います。
つまり、価値とは、一体何なのかということです
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禅とオートバイ修理技術 上: 価値の探求 (ハヤカワ文庫 NF 332) 文庫 – 2008/2/1
- 本の長さ362ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/2/1
- ISBN-10415050332X
- ISBN-13978-4150503321
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/2/1)
- 発売日 : 2008/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 362ページ
- ISBN-10 : 415050332X
- ISBN-13 : 978-4150503321
- Amazon 売れ筋ランキング: - 271,307位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 222位ハヤカワ文庫 NF
- - 849位外国のエッセー・随筆
- - 2,371位英米文学研究
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「禅」は便利な言葉でよくわからないが、確かにツーリングは心から雑念が消える不思議さがある。もっと説教臭いかとおもったが、意外なほどリズムがよく、移動の軽やかさが文章から伝わってくる。下巻も楽しみ。
2013年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
久しぶりに出会った知的欲求を刺激される作品。
分類するとすれば、完全に「哲学書」である。
冒頭から中盤までは
純粋に旅を描いた小説として楽しめる。
>いったい彼らは何を欲していたのだろうか?
>自由などというものは、結局は実に消極的な目標であり
>ただ何かが悪いと言っているに過ぎない。
や
>話題が◯◯のことになるといつでも話をやめてしまう。
>そもそも彼らが△△を始めた動機というのも◯◯から逃れることであった。
>ようやく逃げのびたと思っているそのときに
>再びその場で◯◯を持ち出されることは
>ひどく意気をくじかれることになるのだ。
>メインテナンスを怠れば、心は乱れる。
>落ち着かない心を、他の個人的問題に取り込んでしまうから。
など、自己啓発に近い簡単な問題提起を挿し入れながら話は続く。
しかし
現時点での哲学の結論、古典・ロマン主義の問題点を頭では理解しているにも関わらず
自らがラクで使い慣れている物言いを続け
当然の帰結として、友人との仲が気まずくなる主人公。
その悪びれない素振りを眺めていると
この主人公のオッサンはなんなんだという苛立ちを覚える。
まぁ、実はこれも後半への布石なのだが。
コペルニクスやコロンブスの逸話を取り上げ
科学的態度の有用性と欠陥、矛盾を指摘し
もっと純粋な思考の頂点にあるクオリティを追い求めていく。
ちなみに、個人的には、それは
理性的影響を排したユニークな価値観で
別に探求までいかなくてもよいのではないかと妄想中。
なるほどなるほど、それで「禅とオートバイ修理技術」なわけね
と、タイトルに納得。
早く下巻が読みたい。
分類するとすれば、完全に「哲学書」である。
冒頭から中盤までは
純粋に旅を描いた小説として楽しめる。
>いったい彼らは何を欲していたのだろうか?
>自由などというものは、結局は実に消極的な目標であり
>ただ何かが悪いと言っているに過ぎない。
や
>話題が◯◯のことになるといつでも話をやめてしまう。
>そもそも彼らが△△を始めた動機というのも◯◯から逃れることであった。
>ようやく逃げのびたと思っているそのときに
>再びその場で◯◯を持ち出されることは
>ひどく意気をくじかれることになるのだ。
>メインテナンスを怠れば、心は乱れる。
>落ち着かない心を、他の個人的問題に取り込んでしまうから。
など、自己啓発に近い簡単な問題提起を挿し入れながら話は続く。
しかし
現時点での哲学の結論、古典・ロマン主義の問題点を頭では理解しているにも関わらず
自らがラクで使い慣れている物言いを続け
当然の帰結として、友人との仲が気まずくなる主人公。
その悪びれない素振りを眺めていると
この主人公のオッサンはなんなんだという苛立ちを覚える。
まぁ、実はこれも後半への布石なのだが。
コペルニクスやコロンブスの逸話を取り上げ
科学的態度の有用性と欠陥、矛盾を指摘し
もっと純粋な思考の頂点にあるクオリティを追い求めていく。
ちなみに、個人的には、それは
理性的影響を排したユニークな価値観で
別に探求までいかなくてもよいのではないかと妄想中。
なるほどなるほど、それで「禅とオートバイ修理技術」なわけね
と、タイトルに納得。
早く下巻が読みたい。
2020年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今下巻を読んでいます。
かなり難しい。
読み下す能力の問題です。
文字をたどるだけで、作者の意図把握できず。
読了すべきか、止めるべきか。
ワクワク感も湧いてこず。
ひらめきもない。
及ばずか、残念。
悔しい。
かなり難しい。
読み下す能力の問題です。
文字をたどるだけで、作者の意図把握できず。
読了すべきか、止めるべきか。
ワクワク感も湧いてこず。
ひらめきもない。
及ばずか、残念。
悔しい。
2020年5月27日に日本でレビュー済み
不思議な自伝小説。まずタイトルがミスリーディング。ZENなんてほとんど一瞬しか出てこない(2箇所か)。次にモーターバイク・ツーリングはやってるが、MOTORCYCLE MAINTENANCE程のものでもない。しかも、1章から22章位までは、何を目的で書いてるのか、全然解らない。途中から始まるプラトン、アリストテレス、ソクラテスの話もどこの方向に向かってるのか解らない。そう、バイク・ツーリングでどこに向かってるのか解らないのと同様、本の行き先もわかない。「なんで、この本がこんなに評価されたんだろう?」と読みながら疑問になったりする。でも、読み進める事が出来たのは、私に若い頃に英語を教えてくれた若いアメリカ人女性が学校で与えられた英語教材のテキストを「こんなの読んでも面白くないでしょ?私、ホントは別の本を考えてたのよ。その本の題名はZEN AND THE ART OF MOTORCYCLE MAINTENANCE。高校生の時に読んでショックを受け感動した。それをクラスで使って皆で読んで欲しかった」と言ったことが頭から離れなかったから。実際には、学校の教材に適していたかは疑問ではある。この本を読み切るには普通の学生レベルの英語力以上の語彙力が必要かもしれない。それに場面の展開でなく、思考の展開でストーリーが進んでいくから、著者の独特な英語の言い回しの文章を味わう余裕(丁度、バイク・ツーリングで風切る感触を味わうような余裕)がないと続けられないかも
そのように半信半疑ではあったが、なんとなく先の展開を期待していた。そしたら、23章あたりから、私には俄然、面白くなっていった。読後感は「読み切った」という達成感が半分、「結局、面白かった」という満足感が半分
個人的な事情だが、この本を読んだ数か月前にBERTRAND RUSSELLのHISTORY OF WESTERN PHILOSOPHYを読んでいて、これも、西洋哲学史というよりはBERTRAND RUSSELLの思想家としての個人的な評価をバンバン書いてる本で、そこにあったギリシャ哲学と比べながら読めたので、良かったかもしれない
いずれにせよ、最後まで読み切って損はない、と思う本
そのように半信半疑ではあったが、なんとなく先の展開を期待していた。そしたら、23章あたりから、私には俄然、面白くなっていった。読後感は「読み切った」という達成感が半分、「結局、面白かった」という満足感が半分
個人的な事情だが、この本を読んだ数か月前にBERTRAND RUSSELLのHISTORY OF WESTERN PHILOSOPHYを読んでいて、これも、西洋哲学史というよりはBERTRAND RUSSELLの思想家としての個人的な評価をバンバン書いてる本で、そこにあったギリシャ哲学と比べながら読めたので、良かったかもしれない
いずれにせよ、最後まで読み切って損はない、と思う本
2021年4月11日に日本でレビュー済み
作者と息子さんとのロードムービーをイメージすると読みやすいです。オートバイをはじめ機械を整備する時のメンタル、気構えはこの本で教えられました。難解な哲学を語る部分は、長時間ライディングをしている時にわきおこる取り止めのない思惑を想起させ面白いです。やはり圧巻は精神的に距離の離れてしまった息子さんとの語らいと心の恢復に至る物語が胸にジンときます。なんだかよく分からない分厚い本ですが濃密な魂の葛藤がここにあります。
2008年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
天才的な頭脳を持っていると自負していても、壊れてしまったら終わりだよね。
クリスは23歳で死亡(ナイフで刺殺という残虐行為)、パーシグ(=パイドロス)はい
までも元気らしい。皮肉だよね。
悲劇なのか、素晴らしい新世界の始まりなのか、<クオリティ>の探求を諦めなかったパ
ーシグには頭が下がる、というより及びもつかない。
でも、記憶が戻ってクリスとうち解けたところで物語が終わったのは一種のカタルシスか?
久々のツライ読書だった。
この本に関するレビューはブログでも非常に多いけど、私も含めオートバイ乗りのためだ
けの本ではないと思う。哲学書って言う人もいるけど、別の読み方もできる。自分は知的
たとか、他人とは違うと思っている人にとっては縁遠い本かもしれない。真剣に読んだら
脳が破壊されてしまうかも!!??
だから、これから読む人は覚悟すべし。恐るべき書物であることは確かだ。
クリスは23歳で死亡(ナイフで刺殺という残虐行為)、パーシグ(=パイドロス)はい
までも元気らしい。皮肉だよね。
悲劇なのか、素晴らしい新世界の始まりなのか、<クオリティ>の探求を諦めなかったパ
ーシグには頭が下がる、というより及びもつかない。
でも、記憶が戻ってクリスとうち解けたところで物語が終わったのは一種のカタルシスか?
久々のツライ読書だった。
この本に関するレビューはブログでも非常に多いけど、私も含めオートバイ乗りのためだ
けの本ではないと思う。哲学書って言う人もいるけど、別の読み方もできる。自分は知的
たとか、他人とは違うと思っている人にとっては縁遠い本かもしれない。真剣に読んだら
脳が破壊されてしまうかも!!??
だから、これから読む人は覚悟すべし。恐るべき書物であることは確かだ。
2012年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原発事故以来、「禅とオートバイ修理技術」といった一見奇異な組み合わせの視点が、今の私たちに求められているのではないでしょうか。この本を読んで、あのソローのウォルデンを思い浮かべてしまいました。ソローは森で隠遁生活をしていたという人もいますが、実際のところ、森の生活はソローなりの経済実験であったのです。ソローは、自然はもとより技術についても自ら立ち向かい体験しようとした人だったのです。ソローもこのパーシグも技術とどのように付き合い、いかに生活の一部にしていくかを教えてくれます。パーシグにとって、オートバイ紀行は体験であり実験であったにちがいありません。とにかく、読者も「オートバイ」という技術に乗りながら、以前には見えなかったものが見えてくるというスピード感と解放感を常に味わいながら読み進めることができます。さらに、アメリカ大陸の壮大さと相まって、私たちをもっともっと大きな形而上へといざなってくれます。ひとえに、秀逸な翻訳のおかげかと思われます。