地道な捜査と地味だけど味のある刑事が一所懸命に働く姿が描かれた渋い骨太な警察小説が大好きです。
この87分署シリーズとマルティンベックシリーズは全作品もう何回読み直したことか。
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警官嫌い (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-1) 文庫 – 1976/4/20
- 本の長さ299ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1976/4/20
- ISBN-104150707510
- ISBN-13978-4150707514
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1976/4/20)
- 発売日 : 1976/4/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 299ページ
- ISBN-10 : 4150707510
- ISBN-13 : 978-4150707514
- Amazon 売れ筋ランキング: - 170,114位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年12月16日に日本でレビュー済み
アメリカのある都市で警官が殺され・・・というお話。
87分署シリーズの記念すべき第一作。という事で殆どの方が色々書いていてあまり付言することもないので、個人的な印象のみ書き込みます。なので興味のない方は読まないでいいです。
まだ一作目という事で著者はこれから大河のごとくシリーズが続くと思っていなかったと見えて、主人公のキャレラ刑事以下、その後に重要なシリーズキャラクターになる登場人物もまだ個性が控え目に思えました。舞台となる架空の都市アイソラ(正確にはイソラだそうです)もそれ程魅力的に描写されているとは言い難いのも真実です。
とは言っても決して貶している訳では毛頭なく、ミステリとしてはよく出来ており、このシリーズの事を知らずに読んでも十分面白い作品になっております。第一作でここまで書ければ十分だと思いました。
前述した通り、まだこのシリーズがとても長く続くとは著者も読者も評論家も思ってなかったので割と淡泊なデビューになったのではないかという憶測をしてしまいますが、どうでしょうか。
シリーズが長くなってから、このシリーズの読本やガイドブックが出ましたが、一部の評論家の方がそういう物を出すほどのシリーズか、という批判もありましたし、実際に強烈なカリスマ性の様な物はこの作品や後の作品にはないかとも思いますが、その分中庸を得たというか、良いさじ加減のシリーズとしてミステリ史の中で重要なシリーズだと思いました。
これからが楽しみなシリーズ第一作。機会があったら是非。
87分署シリーズの記念すべき第一作。という事で殆どの方が色々書いていてあまり付言することもないので、個人的な印象のみ書き込みます。なので興味のない方は読まないでいいです。
まだ一作目という事で著者はこれから大河のごとくシリーズが続くと思っていなかったと見えて、主人公のキャレラ刑事以下、その後に重要なシリーズキャラクターになる登場人物もまだ個性が控え目に思えました。舞台となる架空の都市アイソラ(正確にはイソラだそうです)もそれ程魅力的に描写されているとは言い難いのも真実です。
とは言っても決して貶している訳では毛頭なく、ミステリとしてはよく出来ており、このシリーズの事を知らずに読んでも十分面白い作品になっております。第一作でここまで書ければ十分だと思いました。
前述した通り、まだこのシリーズがとても長く続くとは著者も読者も評論家も思ってなかったので割と淡泊なデビューになったのではないかという憶測をしてしまいますが、どうでしょうか。
シリーズが長くなってから、このシリーズの読本やガイドブックが出ましたが、一部の評論家の方がそういう物を出すほどのシリーズか、という批判もありましたし、実際に強烈なカリスマ性の様な物はこの作品や後の作品にはないかとも思いますが、その分中庸を得たというか、良いさじ加減のシリーズとしてミステリ史の中で重要なシリーズだと思いました。
これからが楽しみなシリーズ第一作。機会があったら是非。
2021年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マルティンベックシリーズを読み終えてから原点ともいうべき87分署シリーズを読みだした。シリーズ第一作の本書は時代感はあるもののエピソードの積み重ねが巧みで面白い。意外な幕切れや次作につながる展開もあり良かった。
2009年1月4日に日本でレビュー済み
海外ミステリーに興味のある方なら一度は「87分署シリーズ」を耳や目にしている
かと思います。
「知ってはいるけど、読んだことはない」というのが私でした。
“警察小説”というジャンルになりますが、「笑う警官」や「警察署長」以前の
1952年に発表されています。なんと50年以上前です。作品中にも毛髪や血液から犯人を
特定づける鑑識に言及していますが、さしずめ現代でいえばジェフリー・ディーヴァー著
「ボーン・コレクター」に代表されるリンカーン・ライムシリーズと対比できます。
警察小説は、犯人や事件の謎解きの妙もさることながら、主人公達の個性が生き生きと
描かれてこそはじめて醍醐味を堪能できます。その意味では記念すべきシリーズ
第一作です。今後が、楽しみです。
かと思います。
「知ってはいるけど、読んだことはない」というのが私でした。
“警察小説”というジャンルになりますが、「笑う警官」や「警察署長」以前の
1952年に発表されています。なんと50年以上前です。作品中にも毛髪や血液から犯人を
特定づける鑑識に言及していますが、さしずめ現代でいえばジェフリー・ディーヴァー著
「ボーン・コレクター」に代表されるリンカーン・ライムシリーズと対比できます。
警察小説は、犯人や事件の謎解きの妙もさることながら、主人公達の個性が生き生きと
描かれてこそはじめて醍醐味を堪能できます。その意味では記念すべきシリーズ
第一作です。今後が、楽しみです。
2013年12月11日に日本でレビュー済み
マイ・シューバル、ペール・バリューのマルティン・ベックシリーズのベースとなったシリーズだけに極めて人間味にあふれ、しかも切れ味の鋭い警察小説である。まだシリーズ第一作目だけにスティーブ・キャレラ以外の人物の個性はそれほど出ていない。しかし、キャレラのポール・ニューマンを彷彿させるパーソナリティや、彼の恋人で聾唖のテティの描写は秀逸である。このシリーズが世界中でミロンセラーとなった理由も、作者の登場人物に対する愛情の深さと米国の大都会の描写の素晴らしさからであろう。
2007年4月30日に日本でレビュー済み
87分署シリーズの記念すべき初作であり、シリーズの代表作の一つである。作者の特徴が初作から出ているのには今更ながら驚かされる。街を人間に例えて描写するキザな出だし。一応架空の街になっているが内容からしてNew Yorkだろう。シリーズの主人公キャレラやマイヤー・マイヤー等が繰り広げる冗談に溢れた野卑な会話。部屋に立ち込める煙草とコーヒーの香り。そして、定番ではあるが刑事達のチームワーク。
初作は連続警官殺しを扱っているが、これはクリスティの有名な作品の捻り。だが、刑事達の焦りという心理的要因と絡めて描かれるので、トリックを気付かせない巧みな創り。同じ警察官を殺された事で、怒り心頭に発する刑事たちの様子も良く描かれている。この刑事たちの怒りが爆発するという設定は、後に「クレアが死んでいる」で更に強調されている。
他の警察署ものにも多大な影響を与えた87分署シリーズの原点であり、作者の手腕を縦横に示した秀作。
初作は連続警官殺しを扱っているが、これはクリスティの有名な作品の捻り。だが、刑事達の焦りという心理的要因と絡めて描かれるので、トリックを気付かせない巧みな創り。同じ警察官を殺された事で、怒り心頭に発する刑事たちの様子も良く描かれている。この刑事たちの怒りが爆発するという設定は、後に「クレアが死んでいる」で更に強調されている。
他の警察署ものにも多大な影響を与えた87分署シリーズの原点であり、作者の手腕を縦横に示した秀作。
2001年11月11日に日本でレビュー済み
この小説の出だしは、From the river bounding the city on the north, ...と始まる。このbounding に「流れる」とルビがふってある。辞書に載っている意味とは随分違っている。こうのような場合は、こう読むのか,と感心して読み始めました。
この様なことを気にかけずに読めば、あっと言う間に読める。すばらしい本を出してくれたものだと、思っている。これなら今まで、英語の小説なんて、と尻込みしていた人にも手が届く。
素晴らしい企画を有難う。
この様なことを気にかけずに読めば、あっと言う間に読める。すばらしい本を出してくれたものだと、思っている。これなら今まで、英語の小説なんて、と尻込みしていた人にも手が届く。
素晴らしい企画を有難う。
2003年7月14日に日本でレビュー済み
マクベインの代表作、「87分署」シリーズの第一作目です。
一作目の時代が少し古いのと、このシリーズが巻をを追うごとに素晴らしい内容になって行くので、あえて星4つにしてみました。
舞台はアメリカの架空の大都市、アイソラ。
最悪の地区に位置する「87分署」の管轄では、凶悪事件が絶えない。
事件の解決に当たる、キャレラ刑事を中心とした個性的な面々も魅力的です。
彼らに必要なのは「事実」の積み重ねによる地道な捜査で、ダンディな探偵の登場する推理小説と撤退的に違います。
刑事も被害者も犯人も、人間なんだと思い知らされます。
犯罪はこころの弱さと些細な理由で犯されるもの、哀しい真実です。
ちなみにこのシリーズは、古くは「太陽にほえろ!」のスペシャル版や、渡辺謙主演の「わが街」などで、ドラマ化されています。
ぜひオリジナルを読んでください。
一作目の時代が少し古いのと、このシリーズが巻をを追うごとに素晴らしい内容になって行くので、あえて星4つにしてみました。
舞台はアメリカの架空の大都市、アイソラ。
最悪の地区に位置する「87分署」の管轄では、凶悪事件が絶えない。
事件の解決に当たる、キャレラ刑事を中心とした個性的な面々も魅力的です。
彼らに必要なのは「事実」の積み重ねによる地道な捜査で、ダンディな探偵の登場する推理小説と撤退的に違います。
刑事も被害者も犯人も、人間なんだと思い知らされます。
犯罪はこころの弱さと些細な理由で犯されるもの、哀しい真実です。
ちなみにこのシリーズは、古くは「太陽にほえろ!」のスペシャル版や、渡辺謙主演の「わが街」などで、ドラマ化されています。
ぜひオリジナルを読んでください。