無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
キングの身代金 (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-11) 文庫 – 1984/7/1
野心家のキングは窮地に追い込まれた。彼の息子の誘拐を企てた犯人が、誤って運転手の幼い息子を連れ去ったのだ。身代金の要求は50万ドル。もし支払えば、キングの一生の夢である会社乗っ取りの賭けが打てなくなる。だが拒絶すれば罪のない命が……黒澤明監督の映画「天国と地獄」の原作
- 本の長さ302ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1984/7/1
- ISBN-104150707618
- ISBN-13978-4150707613
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1984/7/1)
- 発売日 : 1984/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 302ページ
- ISBN-10 : 4150707618
- ISBN-13 : 978-4150707613
- Amazon 売れ筋ランキング: - 66,556位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私が生まれた年に封切りとなった誘拐をテーマにした作品の原作。エド・マクベイン素晴らしい作品です。重版してほしい!
2015年2月20日に日本でレビュー済み
「翳りゆく夏」の重要な構成要素として登場してきた「キングの身代金」が懐かしく思われて、学生時代の古い本を取り出しました。
開いてみると小さな文字が並んでおり、今の活字の号数で印刷したら倍くらいの厚さになりそうでした。
あの頃は、これが普通だったんだなと改めて懐かしさが込み上げてきました。
今では「誘拐」を扱ったミステリーも様々なバラエティーの小説がありますが、この小説を初めて読んだ時は衝撃的でした。
「誰をさらおうとも、脅迫は成り立つ」と言う事実を突き付けられた事です。
こんなことが成立したら、世の中大変なことになってしまうだろう。
そんな空恐ろしさを覚えたのを思い出しました。
実は、この作品を読むきっかけは、黒澤明監督の「天国と地獄」でした。
列車の窓から「身代金」を捨てさせるシーンが、非常に印象的でした。
それにしても、運転手の子どものために「身代金」を出す出さないの議論のシーンは、考えさせられます。
裸一貫から成り上がったキングに、もう一度裸一貫になれと言うのは、残酷な気がしました。
誰がそれを強制できるのでしょうか?
小説では、運転手が懇願しますが、返せない大金を払ってくれと頼むのは、虫が良すぎる気がします。
この小説は、アイデアとしては秀逸ですが、最後の決着がちょっとご都合主義であっけないかなと言う気がしました。
開いてみると小さな文字が並んでおり、今の活字の号数で印刷したら倍くらいの厚さになりそうでした。
あの頃は、これが普通だったんだなと改めて懐かしさが込み上げてきました。
今では「誘拐」を扱ったミステリーも様々なバラエティーの小説がありますが、この小説を初めて読んだ時は衝撃的でした。
「誰をさらおうとも、脅迫は成り立つ」と言う事実を突き付けられた事です。
こんなことが成立したら、世の中大変なことになってしまうだろう。
そんな空恐ろしさを覚えたのを思い出しました。
実は、この作品を読むきっかけは、黒澤明監督の「天国と地獄」でした。
列車の窓から「身代金」を捨てさせるシーンが、非常に印象的でした。
それにしても、運転手の子どものために「身代金」を出す出さないの議論のシーンは、考えさせられます。
裸一貫から成り上がったキングに、もう一度裸一貫になれと言うのは、残酷な気がしました。
誰がそれを強制できるのでしょうか?
小説では、運転手が懇願しますが、返せない大金を払ってくれと頼むのは、虫が良すぎる気がします。
この小説は、アイデアとしては秀逸ですが、最後の決着がちょっとご都合主義であっけないかなと言う気がしました。
2023年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒澤明が「そんなに出来が良くない」と発言していたのだが、読んでみたら導入部は殆ど同じで驚いた。
2016年3月31日に日本でレビュー済み
87分署シリーズを読み始めるきっかけとなった本です。マンハッタンをモデルにしたアイソラという架空の都市を舞台に、ニューヨーク市警の警官たちのような連中が活躍する同シリーズにして、主人公が刑事でなく被害者である物語。1970年代にはシリーズ中の異色作と呼ばれていました。ひとくせもふたくせもある刑事部屋の常連の生きざまに心を奪われるようになってからは、ちょっと魅力を感じなくなってしまいました。
2006年12月2日に日本でレビュー済み
87分署シリーズとしては平均点の出来なのだが、日本では黒澤明監督の映画「天国と地獄」の原作として有名となった。誘拐物なのだが、職人マクベインは新しい趣向を発明した。
犯人は金持ちの子供を誘拐しようとして、間違えて貧乏人の子供を誘拐してしまうのである。しかし、金持ちは体面と倫理観とで身代金を払うという態度に出る。ここが新発明で、誘拐犯はある意味誰を誘拐しても良いという論理が成り立ってしまう(成功するか否かは別として)。これに絡む関係者間の葛藤も面白い。犯人もこの取り違えに動揺するのである。
87分署シリーズの中では、いつもの警官達の汗と怒りにまみれたチームワークの描写は影を潜め、作者のアイデアを軸に物語が展開するという異色作である。そして、もう一つのアイデアは身代金の受け渡し方法である。映画でもこのシーンが最大の見せ場になっていた。斬新な誘拐劇を見せてくれる87分署シリーズの快作。
犯人は金持ちの子供を誘拐しようとして、間違えて貧乏人の子供を誘拐してしまうのである。しかし、金持ちは体面と倫理観とで身代金を払うという態度に出る。ここが新発明で、誘拐犯はある意味誰を誘拐しても良いという論理が成り立ってしまう(成功するか否かは別として)。これに絡む関係者間の葛藤も面白い。犯人もこの取り違えに動揺するのである。
87分署シリーズの中では、いつもの警官達の汗と怒りにまみれたチームワークの描写は影を潜め、作者のアイデアを軸に物語が展開するという異色作である。そして、もう一つのアイデアは身代金の受け渡し方法である。映画でもこのシーンが最大の見せ場になっていた。斬新な誘拐劇を見せてくれる87分署シリーズの快作。
2006年2月10日に日本でレビュー済み
87分署シリーズ初の誘拐もの。このシリーズでは珍しく、物語の視点が被害者側と加害者側の2つにほぼ固定しています。
注目すべきは、被害者であるキングと、加害者たちが全く同じタイプの人間であること。彼らが剥き出しにするエゴイズムと、人生に対する怨み、悩み。これはもしかすると、この小説を読んでいる自分自身のものでもあるのではないか? 他人事とは思えない緊迫した心理ドラマに、思わず引き込まれてしまいます。
身代金の授受方法にトリッキーな趣向が用意されていますが、それが邪魔に思えるくらい読み応えのある「人間サスペンス」。
冒頭、あまりにも「登場人物紹介」然とした人物の出し入れには少々引いてしまいましたが、初期87分署シリーズの中でも屈指の佳作といえるのではないでしょうか。
注目すべきは、被害者であるキングと、加害者たちが全く同じタイプの人間であること。彼らが剥き出しにするエゴイズムと、人生に対する怨み、悩み。これはもしかすると、この小説を読んでいる自分自身のものでもあるのではないか? 他人事とは思えない緊迫した心理ドラマに、思わず引き込まれてしまいます。
身代金の授受方法にトリッキーな趣向が用意されていますが、それが邪魔に思えるくらい読み応えのある「人間サスペンス」。
冒頭、あまりにも「登場人物紹介」然とした人物の出し入れには少々引いてしまいましたが、初期87分署シリーズの中でも屈指の佳作といえるのではないでしょうか。
2005年9月13日に日本でレビュー済み
87分署の10作目にあたる本作は、黒澤明の『天国と地獄』の原作としても知られています。誘拐団が金持ちの息子を誘拐しようとするのですが、間違えて金持ちの邸宅に同居する運転手の息子を誘拐してしまいます。しかし、犯人たちは当初の予定通りその金持ちに身代金を払わせようとします。「お前が身代金を払わなければ運転手の子供を頃殺すぞ。そうなったらお前の良心は耐えられないだろう」というわけです。なかなかうまい作戦であり、身代金を請求されるのは被害者の家族でなければならないという常識を打ち破るものです。
この物語の肝はその犯人の作戦にあり、それを巡る金持ちの心理的葛藤や誘拐団の内部対立などが中心的に描かれています。特に脅迫される金持ちの人物描写や、彼が経営に関わる製靴企業の内紛に多く筆が割かれています。その分、87分署の刑事たちの活躍はあまり目立ちません。刑事たちが脇役に回るという、本シリーズ中の異色作です。
この物語の肝はその犯人の作戦にあり、それを巡る金持ちの心理的葛藤や誘拐団の内部対立などが中心的に描かれています。特に脅迫される金持ちの人物描写や、彼が経営に関わる製靴企業の内紛に多く筆が割かれています。その分、87分署の刑事たちの活躍はあまり目立ちません。刑事たちが脇役に回るという、本シリーズ中の異色作です。