銃を持ち、肉体的にも精神的にもタフな私立探偵が活躍するという、典型的なアメリカ産ハードボイルド小説です。
特に、ハードボイルド論を説くために、少年を男にする、という設定を用いたのは秀逸だったなと思います。
主人公のスペンサーが少年に対し、男はこうあるべき、という話をすることで、無理なく、端的にハードボイルドな男を演出することに成功しています。
初めて著者の小説を読みましたが、どちらかというとチャンドラーよりハメットよりかな、という印象を持ちました。
他の作品も読んでみようと思います。
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初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 1-6 スペンサー・シリーズ) 文庫 – 1988/4/1
ロバート・B. パーカー
(著),
菊池 光
(翻訳)
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1988/4/1
- ISBN-104150756562
- ISBN-13978-4150756567
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1988/4/1)
- 発売日 : 1988/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 288ページ
- ISBN-10 : 4150756562
- ISBN-13 : 978-4150756567
- Amazon 売れ筋ランキング: - 206,510位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
評者がロバート・B・パーカーの『初秋』(原題:Early Autumn)を読んだのは、文庫版が出てからだから1980年代後半であったと思う。
スペンサー・シリーズを、全作品読んではいないが、なぜか本作『初秋』だけは印象深く覚えていた。
再読したいと思って本棚を探しても見当たらないのでアマゾンで入手してしまった。(多分友人へ送ったのだろう)
スペンサー・シリーズの中では少し異色な作品であったから再読する気になったのである。
スペンサーは、両親の無関心のなかで無為に生きてきた15歳の世捨て人のような少年ポールに哀れを感じてしまったことから物語は始まる。
ポールを救うのは自立させるしかないとスペンサーは考え、彼を引き取り体力作りなどから始める。
まぁ、マチズモ・ストーリーと捉えて読むこともできるが、そんなに目くじらたてて構えて読むような本ではない。
ハードボイルド探偵のスペンサーが、お節介な父性愛に目覚めてしまう微笑ましい物語として読めばいいのである。
評者もスペンサーよりブロックのスカーダーなど問題を抱えた探偵のほうが好みであるが、たまにはマッチョな探偵ものを読むのもいいかな、と思いながら読み進んでしまった。
本作『初秋』は、評者が今まで読んだスペンサー・シリーズのなかでは、よくできた作品だと記憶していたから、再読したいという気になったのである。
10年後のポールが出てくる『晩秋』(読んだかもしれないが)も読みたくなりながら、この『初秋』を、30年ぶりに読み終えました。
スペンサー・シリーズを、全作品読んではいないが、なぜか本作『初秋』だけは印象深く覚えていた。
再読したいと思って本棚を探しても見当たらないのでアマゾンで入手してしまった。(多分友人へ送ったのだろう)
スペンサー・シリーズの中では少し異色な作品であったから再読する気になったのである。
スペンサーは、両親の無関心のなかで無為に生きてきた15歳の世捨て人のような少年ポールに哀れを感じてしまったことから物語は始まる。
ポールを救うのは自立させるしかないとスペンサーは考え、彼を引き取り体力作りなどから始める。
まぁ、マチズモ・ストーリーと捉えて読むこともできるが、そんなに目くじらたてて構えて読むような本ではない。
ハードボイルド探偵のスペンサーが、お節介な父性愛に目覚めてしまう微笑ましい物語として読めばいいのである。
評者もスペンサーよりブロックのスカーダーなど問題を抱えた探偵のほうが好みであるが、たまにはマッチョな探偵ものを読むのもいいかな、と思いながら読み進んでしまった。
本作『初秋』は、評者が今まで読んだスペンサー・シリーズのなかでは、よくできた作品だと記憶していたから、再読したいという気になったのである。
10年後のポールが出てくる『晩秋』(読んだかもしれないが)も読みたくなりながら、この『初秋』を、30年ぶりに読み終えました。
2020年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単純で分かりやすくて安心して読めた。
2016年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
わたせせいぞうの作品に初めて出会ったのは「おとこの詩」。
その中の1話、毎日電車の向かいに座る気になる女性が読んで
いたのがこの本です。
その時からこの本に関心をもちながらも30年の月日が流れて
しまいました。
そして「やっと」この本を読む機会を得ました。不幸な環境で
育った15歳の少年ポールを主人公のスペンサーが1人前の男
にする物語。
場所、小道具、食事、お酒・・・カタカナで覚えにくいものも
ありますが、それらがなんともカッコよく思えるから不思議。
ボクは読み終わって、とてもいい気分になりました。そして、
「あの彼女」がどんな気持ちでこの本を読んでいたのか?
「この本」を読んでいた彼女はどんな人なのか?とても気にな
りました。(笑)
その中の1話、毎日電車の向かいに座る気になる女性が読んで
いたのがこの本です。
その時からこの本に関心をもちながらも30年の月日が流れて
しまいました。
そして「やっと」この本を読む機会を得ました。不幸な環境で
育った15歳の少年ポールを主人公のスペンサーが1人前の男
にする物語。
場所、小道具、食事、お酒・・・カタカナで覚えにくいものも
ありますが、それらがなんともカッコよく思えるから不思議。
ボクは読み終わって、とてもいい気分になりました。そして、
「あの彼女」がどんな気持ちでこの本を読んでいたのか?
「この本」を読んでいた彼女はどんな人なのか?とても気にな
りました。(笑)
2016年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハードボイルドの暴力的で乱れた世界は、もともと苦手だが、この作品はしんみりとした「柔らかい」テーマが含まれていたので、最後まで読み通せた。ひどい親をもった子供を、親から解放してやろうとする探偵。成長がストップし、もう少しで破綻しかけていた15歳の少年が、探偵との心の交流をとおして、徐々に自立し、自分の生き方を見出していく物語。これは、ミステリーの枠組みを超え出た文学的テーマだ。親との関係を断つことが真に救いであるというのは、厳しい内容だ。私立探偵スペンサーは、男性性を誇示し、自意識過剰で多弁ではあるが、恋人スーザンに対して誠実だし、たまたま「事件」で知り合った少年ポールを見捨てることができないというような、人間愛豊かなタイプの人物である点で、好感が持てる。探偵が「私」と名乗って語るスタイルも、面白い。
2014年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本、冒頭に
「デイビット・パーカーとダニエル・パーカーに二人とともに成長した父より
尊敬と称賛の念をこめて本書をささげる」
15歳の少年を自立のために育てる探偵、スペンサー。何のために?金のためでもない。
もう途中あたりから泣けてきました。こりゃいかん・・・「自立」ここでまたほろり・・・
最後の少年の涙でほろり。
一度読んでください。ネタバレなしで。いいです。本当にいい!
「デイビット・パーカーとダニエル・パーカーに二人とともに成長した父より
尊敬と称賛の念をこめて本書をささげる」
15歳の少年を自立のために育てる探偵、スペンサー。何のために?金のためでもない。
もう途中あたりから泣けてきました。こりゃいかん・・・「自立」ここでまたほろり・・・
最後の少年の涙でほろり。
一度読んでください。ネタバレなしで。いいです。本当にいい!
2013年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何度読み直しても息苦しくなる
若いときに読んで 自分に子供ができたら読ませようと決め、4年前に高校生の長男に送り、今回は次男へ。
読んでくれてるのかどうかは怪しいけど、父である私が伝えきれないものが詰まっているような本と思います。
若いときに読んで 自分に子供ができたら読ませようと決め、4年前に高校生の長男に送り、今回は次男へ。
読んでくれてるのかどうかは怪しいけど、父である私が伝えきれないものが詰まっているような本と思います。
2013年7月3日に日本でレビュー済み
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健さんが映画化も考えた…らしい、というだけあって
エエ男はんの話です。
人として、男として赤の他人の少年を将来を憂い、立
派な男に成長させるべく心血を注ぐスペンサー。
かっちょエエす。
探偵モノとしては、異色のストーリー展開やと思います。
エエ男はんの話です。
人として、男として赤の他人の少年を将来を憂い、立
派な男に成長させるべく心血を注ぐスペンサー。
かっちょエエす。
探偵モノとしては、異色のストーリー展開やと思います。