「私立探偵スペンサー」の連作で著名な、現代アメリカを代表する探偵小説作家ロバート・パーカー。本書は、そのパーカーが生み出した新しい主人公バークと、大リーグ初のアフリカ系アメリカ人選手ジャッキー・ロビンソンの「二人の闘い」を描く。
ガダルカナルの帰還兵ジョセフ・バーク。戦傷と離婚を経験したバークは、ある経緯からジャッキー・ロビンソンの警護役となる。
人間的な感情を高度に抑制し、模範的選手となるために最大の努力を払うロビンソンと、人間的な感情を捨て去ることで任務を冷徹に遂行するバーク。イタリア・マフィアに命を狙われる二人は、どのように窮地を脱するのか。
歴史的事実に著者パーカーの少年時代の憧憬を現実化した本書。バークは、肉体的な強靭さと人間的繊細さというパーカー小説の典型的な主人公であるとともに、パーカーの幼き日の思い出の投影によって生命が与えられた存在である。
単なるベースボール・サスペンスを越えた、完成度の高い作品だ。そして、原作の高い水準に、菊池光の洗練された翻訳が精彩を加えている本書は、パーカーの筆力の真髄が遺憾なく発揮された一作といえよう。
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ダブルプレー (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 1-45) 文庫 – 2008/2/22
ロバート B.パーカー
(著),
菊池 光
(翻訳)
人種差別がいまだ厳しいアメリカで、黒人大リーガーとしてブルックリン・ドジャースに入団し、注目を集めるジャッキー・ロビンソン。第二次世界大戦で心身ともに傷を負ったバークは、彼のボディガードとして雇われる。立場を越えて友情を深めるふたりだが、イタリア系ギャングがロビンソン暗殺を計画する。バークは友人を守りきれるのか? 1947年のアメリカ野球界を舞台に男たちの友情と闘いを描く傑作ハードボイルド!
- 本の長さ361ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/2/22
- ISBN-104150756953
- ISBN-13978-4150756956
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/2/22)
- 発売日 : 2008/2/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 361ページ
- ISBN-10 : 4150756953
- ISBN-13 : 978-4150756956
- Amazon 売れ筋ランキング: - 847,327位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2005年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒人初の大リーガー・ジャッキーロビンソンのボディガードになる主人公バーク。戦争と結婚に傷を負った主人公の成長(立直り?)の物語です。控えめな『愛と名誉のために』といったところでしょうか。あいまに、挿入されるパーカーの思い出が新しい趣向です。とにかく、パーカーが好きで、スペンサーやジェッシィの行動規範に共感できる方にはお薦めできます。
2009年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒人初の大リーガーとなったジャッキー・ロビンソン。根強い人種差別からいやがらせ、脅迫、殺人予告を受ける。彼のボディガードとなったバークは身体をはって彼を警護するが…。
ジャッキー・ロビンソンはもちろん実在の人物だが、ほかはフィクション。寡黙なバークとジャッキー・ロビンソンの友情、殺し屋とのプロ意識のぶつかりあい、男としての信頼がよく描かれている。
野球好きな著者の大リーグへのオマージュ。
ジャッキー・ロビンソンはもちろん実在の人物だが、ほかはフィクション。寡黙なバークとジャッキー・ロビンソンの友情、殺し屋とのプロ意識のぶつかりあい、男としての信頼がよく描かれている。
野球好きな著者の大リーグへのオマージュ。
2006年4月23日に日本でレビュー済み
スペンサーシリーズで野球の話を随所に交えているロバート・パーカーが書いた野球をテーマにしたハードボイルドサスペンス.第二次大戦のガダルカナルで負傷し,ボクサーを経てボディーガード業のバークが主人公.そして,黒人初のメジャーリーガー,ジャッキー・ロビンソンを警護するという設定.人種も違う二人が徐々に信頼感を強めてゆき,互いに助け合い闘っていく過程を渋く描いている.パーカー自身の子供の頃の思い出が各所に挿入されているのも面白い.
2016年9月3日に日本でレビュー済み
なぜ読んでなかったのか?
新しい主人公だったからか?
それはさておき。
あっというまに読み終わります。
中身のううすい娯楽B級映画をみた感じです。
ただ、面白くないわけではない。
期待が大きすぎたのか?
男同士の友情
ギャングの構想
取引
格闘シーン
それから主人公のトラウマ
ハードボイルド小説に必要な要素はそろってはいますが、、
雑かな、、、、、
新しい主人公だったからか?
それはさておき。
あっというまに読み終わります。
中身のううすい娯楽B級映画をみた感じです。
ただ、面白くないわけではない。
期待が大きすぎたのか?
男同士の友情
ギャングの構想
取引
格闘シーン
それから主人公のトラウマ
ハードボイルド小説に必要な要素はそろってはいますが、、
雑かな、、、、、
2007年10月29日に日本でレビュー済み
悪くはないが、
改行しまくりで、章立てが多く、
ページ当りの情報量が少なすぎて、
スカスカのイメージを受けた。
重厚な長編というより、中篇な感じ。
会話やキャラにやや捻りがあるので、
プロの仕事として恥ずかしくないレベルには達しているが、
リーダビリティが良すぎてあっと言う間に読めてしまい、逆にやや物足りない。
30分で読めるライノベしか読んだことがことがない少年を、
海外小説のファンに導く本としては世界一有効だと思う。
改行しまくりで、章立てが多く、
ページ当りの情報量が少なすぎて、
スカスカのイメージを受けた。
重厚な長編というより、中篇な感じ。
会話やキャラにやや捻りがあるので、
プロの仕事として恥ずかしくないレベルには達しているが、
リーダビリティが良すぎてあっと言う間に読めてしまい、逆にやや物足りない。
30分で読めるライノベしか読んだことがことがない少年を、
海外小説のファンに導く本としては世界一有効だと思う。