伝説の1冊なんですね。
碧野さんの小説でしたでしょうか?知ったのは。
アメリカの良き古き時代の図書館を舞台にしたちょっと変わった愛のゆくえ。
当時の性や堕胎に対する諦めや停滞感がにじみ出ています。
映画バクダットカフェを思い出しました
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愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫 フ 1-1) 文庫 – 2002/8/1
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- 本の長さ263ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2002/8/1
- ISBN-104151200215
- ISBN-13978-4151200212
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 263ページ
- ISBN-10 : 4151200215
- ISBN-13 : 978-4151200212
- Amazon 売れ筋ランキング: - 234,562位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
字の大きいハヤカワ文庫版で読みました。解説を寄せている高橋源一郎の文章に説得力があります。詳しい感想についてはアメブロ・ゆであずきに記しました。そちらを御覧ください。ブログに書ききれなかったことをここで述べるならば、メキシコが語り手にとって不愉快な土地として描かれていたことです。ブローティガンに差別の意図はないはずですが、「愛のゆくえ」から約半世紀後にトランプ政権が誕生したことに米国の病巣を感じました。
2003年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原題は「The Abortion」なので、作者が描きたかった事柄は堕胎にあると見て良いのだと思いますが、内容を上手くつかみきれませんでした。堕胎とは新しく芽生えた命を闇に葬ることでしょうか。不思議な図書館の蔵書は、やがて水の染み出る洞窟に移され、朽ち果てる運命です。これを堕胎に当てはめて考えると、本を収めた人々は自身の中に芽生えた可能性を自ら末梢した人と捉えることも出来ます。彼等は、宗教的には罪人で、罪悪感や喪失感を抱えたまま一生を送るということなのでしょうか。要するに、人間は皆孤独な罪人だということなのでしょうか。女神が女神であることを激しく嘆き、その一方でトップレスバーで大学の学費を稼ぐという最終章のエピソードは、人々から信仰心が失われ、神も卑小な存在となったと訴えたかったのでしょうか。いや、そもそもそれ以前に、女神が妊娠し堕胎した理由は何なのか。現代は神の恩寵を賜るにふさわしくない時代ということなのか、それとも神など存在しないということとなのか?とても難しい小説でした。
2008年5月9日に日本でレビュー済み
原題は「The Abortion」(堕胎)で「えええ?」って感じだけど、
邦題の「愛のゆくえ」もチープすぎて「うーん・・」っていうところなので、
まずこの作品はタイトルで、読むのをやめる方が多い気がするんですが、
中身は、すっばらしいです。
高橋源一郎さんはブローティガン作品で
確か一番好き。とか言ってたような。。。それ、わかります。
「図書館モノ」なので、村上春樹作品を彷彿とさせます。
っていうか、春樹氏の一連の図書館モノは、この作品なくしては
ありえなかったようにも感じました。
「自分の完璧な肉体によって困惑している」女性も、
「加納クレタ」とかぶりました。
文学うんぬんかんぬん、、おいといても、楽しめます。
ただ、正しさやストーリーに起承転結や求める人は読まないでね。
邦題の「愛のゆくえ」もチープすぎて「うーん・・」っていうところなので、
まずこの作品はタイトルで、読むのをやめる方が多い気がするんですが、
中身は、すっばらしいです。
高橋源一郎さんはブローティガン作品で
確か一番好き。とか言ってたような。。。それ、わかります。
「図書館モノ」なので、村上春樹作品を彷彿とさせます。
っていうか、春樹氏の一連の図書館モノは、この作品なくしては
ありえなかったようにも感じました。
「自分の完璧な肉体によって困惑している」女性も、
「加納クレタ」とかぶりました。
文学うんぬんかんぬん、、おいといても、楽しめます。
ただ、正しさやストーリーに起承転結や求める人は読まないでね。
2014年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古い文庫は文字が小さかったことに後で気づきました。内容はほとんど忘れていたので再度面白く読めました。
2009年4月27日に日本でレビュー済み
あまり期待もせず通勤電車の暇つぶしのために読み始めたが、読めばやはりこの人独特の世界に引き込まれた。 乾いた雰囲気、軽妙なユーモア、断片の集積のような世界。 作者の作品を全部読んでいるわけではないが、個人的には「アメリカの鱒釣り」や「西瓜等の日々」と並ぶ傑作だと思う。
2019年6月9日に日本でレビュー済み
登場人物の関係性が終始特に変わらないところがよかった。絶世の美女であるが故に悩まされてきた女は、物語の前半で図書館員の主人公と付き合い始めるが、物語の後半で自信を持てるようになり離れていくのではないか、地味な図書館員の幸せはいつか崩れるのではないか等の不安を持ちながら読んでいた。しかし終わってみると落胆や歓喜乱舞するような展開がないことが、逆に新鮮で穏やかな感動があった。物語につい劇的な変化を求めがちなのだ。美女は美女のままであるが、容姿と中身の釣り合いがとれるようになり、主人公は図書館を離れても幸せを見出せている。社会のなかで人気者ではない人たちの、静かな愛に溢れる平穏な作品であった。
2006年7月20日に日本でレビュー済み
ストーリーが優れているとか、表現が飛びぬけて豊かだとか、そういったことは言えません。ただ、「奪胎」という原題にもかかわらず、物語は異様に穏やかで、作り出される雰囲気が素敵すぎです。それゆえ、主人公が穏やかさを失う瞬間の不安が、対比的で心に刺さります。
一般的な名著と違って、感性の合う合わないの出る作品なので、つまらない人にはつまらない作品になると思います。
ブローティガンはカウンターカルチャーの時代にあって、“反社会”というよりは“脱社会”だった、と言われたりします。この作品にも“脱社会”の香りがします。
一般的な名著と違って、感性の合う合わないの出る作品なので、つまらない人にはつまらない作品になると思います。
ブローティガンはカウンターカルチャーの時代にあって、“反社会”というよりは“脱社会”だった、と言われたりします。この作品にも“脱社会”の香りがします。