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三幕の殺人 (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 9) 文庫 – 2003/10/15
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- 本の長さ381ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2003/10/15
- ISBN-104151300090
- ISBN-13978-4151300097
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2003/10/15)
- 発売日 : 2003/10/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 381ページ
- ISBN-10 : 4151300090
- ISBN-13 : 978-4151300097
- Amazon 売れ筋ランキング: - 195,072位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。
1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な憶測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。
1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
この事件を舞台に見立ててスタッフ(人物)紹介をしているページがあります。
「演出」「演出助手」とある中、「照明」にポアロの名が。
捜査は3人の素人探偵に任せて、今回ポアロはその3人に照明をあてる影に徹しています。
ポアロの出番が少ないのでちょっと寂しいですし、素人探偵の3人だとあまり捜査が進んでいる気がしないのが残念でした。
しかし3人のやりとりはテンポ良く描かれており、クリスティのキャラ付けが上手いのもあって、読み物としては結構楽しめました。
トリックですが、私の見落としがなければ手掛かりが全て開示されていたわけではないようでしたので、少し釈然としない感じはあります。
しかしながら第一の殺人の動機が斬新なのと、ラストのポアロの台詞が面白かったので、読後感はとても良かったです。
少しネタバレになりますが、途中から某人のポアロに対する態度や評価があんまりだなあと思っていました。
しかしそれがポアロの作戦だったのが最後にわかり、さすが!と感動しました。
犯人はなんとなくですが途中でわかってしまったので、犯人を暴くシーンよりも個人的にはこちらの方が楽しく印象的でした。
毎回、犯人にはおお、そうか〜!と唸らされます。今回は登場人物の描写に笑ってしまいました。アガサクリスティーは天才でユニークですね。
だからあまり気にしなくてもよのかなw
冒頭からビビったが、なんとサタースウェト氏が登場していた。
本書も一応再読なのだが、初読時は『謎のクイン氏』はまだ未読だったので、そちらでクイン氏とともに主役であったサタースウェイト氏の名前に反応しようがなかったw
再読の前に『アガサ・クリスティー完全攻略 [決定版]』の本作の項も読み直したが、霜月蒼もサタースウェト氏には言及していなかった。彼も読む順番的に、『謎のクイン氏』が後だったとみえるw
第一幕早々にチャールズの隠居邸で、ポワロとサタースウェイトは会うのだが、その際にサタースウェイト氏は、ポワロと初対面ではないと述べていた。
調べてみると、サタースウェイト氏とポワロは、本作の他に「死人の鏡」でも共演しているらしい。同作は短篇集"Murder in the Mews and Other Stories"に収録されたのが初出のようで、1937年3月15日に出版された。本作よりも後である……。
とは言え「死人の鏡」は、1932年の「二度目のゴング」を元に改稿された作品だから問題はない――いやいや、「二度目のゴング」にサタースウェイト氏は登場していない……。
「死人の鏡」への改稿自体は本作より前だった可能性も考えられるし、二人の初対面時に、必ずしも記録されるべき事件が発生しなければならない決まりはないwのだから、何とも言えないが、まぁ「死人の鏡」での描写を読めばわかるだろう。
さて、再読とは云いながら、当然のように犯人は忘れていたのだが、早々に訳者あとがきを読んでしまったのは痛恨のミスだった。
直截ネタバレするようなポカがあるわけではないのだが、いわゆる最後の一撃を開示しちゃっている。その語句だけで愕然とさせる意味はないが、そこそこの勘があれば、途中で気づいてしまう可能性は高い。現にわたしは、せっかく忘れていたWHO DONE IT 以上のキモであるWHYに気づいてしまった。それに連動してWHOも……。これはもったいない。
そして、一幕目、二幕目がつまらないのは、まったく霜月蒼の仰るとおりである。
本作で、ポワロは最初の方に少し登場するものの、本格的に事件に絡むのは三幕目から。
一幕目と二幕目、それに三幕目の中盤までは、サタースウェイト氏と他二名の三人の素人探偵による関係者への聞き込みが大半を占める。これがめっぽうつまらない。ポワロが始動するのは三幕目とは言え、後半の半分を占めるし、探偵が登場するのがその辺りという傑作も多々あるのだが……。
サタースウェイト氏もポワロも愛の探偵であるから、そのあたりをテコにしておもしろく読むことも不可能ではないのだが、素人探偵の活躍という点でトミー&タペンスシリーズに較べるべくもない。
今回サタースウェイト氏とポワロが見守る「恋人たち」に今ひとつ魅力がないのは、理由あってのことだというのも解るし、それでも前半をもっと面白くすることは十分にできた筈というのも仰るとおり。
霜月蒼とぴったり感想があうのは、むしろ珍しいw
もし彼よりも私の方が、本作につまらなさをより強く感じたとすれば、オリバーの魅力のなさだろうか。
彼は私生児ということで鬱屈しているが、育ての親のおかげで裕福である。
若気の至りではあるけれども、その恵まれたポジションに乗っかりながら、保守的(と彼が思う)牧師に突っかかる左翼志向を持っている。
上念司が揶揄するところの、まさに世田谷自然サヨクそのもの【注1】であるww
【注1】平日に高級レストランのヘルシーランチを食べながら、エコがどーの、サステナブルがこーのと駄弁っているような人たち。
が、創元文庫版の方を先に読んだほうが良いです。(ある仕掛けをより楽しめるからです)