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失われし書庫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-8) 文庫 – 2004/12/1
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- 本の長さ588ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2004/12/1
- ISBN-104151704086
- ISBN-13978-4151704086
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2004/12/1)
- 発売日 : 2004/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 588ページ
- ISBN-10 : 4151704086
- ISBN-13 : 978-4151704086
- Amazon 売れ筋ランキング: - 788,082位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
安易なシリーズ物、売れればいいや、的な考えが大嫌いな著者の、クリフシリーズ第3弾です。1・2作目とは全く違って、歴史小説のテイストが満載です。内容の1/3は、主人公関係なしで、実在した著名イギリス人の謎の(空白の)アメリカ滞在時のお話が展開します。南北戦争前後のアメリカ南部の様子が描かれ、その人物の著書を巡って謎と陰謀が渦巻きます。メインストーリーとは別に、前半の小さな種まきが最後にさりげなくサイドストーリー的に明かされる点にもうならされました。またもや本好きにはたまらない1冊です。「もっと読ませろ』って感じなので、これからシリーズ第4弾を読むとします。
2006年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古書シリーズ第3作。
前2作のクオリティーから「待望」の作品だったが。
とにかく無駄が多い。
アイロニーの効いた会話はいいのだが、人物描写やストーリー、伏線にも
ならない部分が多すぎる。
また今回は謎解きのきっかけにも若干無理があり、折角の素材を捌き切れていない。
それでも星4つ。
確かに優れたミステリーではある。
前2作のクオリティーから「待望」の作品だったが。
とにかく無駄が多い。
アイロニーの効いた会話はいいのだが、人物描写やストーリー、伏線にも
ならない部分が多すぎる。
また今回は謎解きのきっかけにも若干無理があり、折角の素材を捌き切れていない。
それでも星4つ。
確かに優れたミステリーではある。
2011年8月6日に日本でレビュー済み
はじめ、クリフ探偵が二枚目のふりしている三枚目なのか、三枚目のふりしている二枚目なのか、キャラが飲み込めなかった。
前の「幻の特装本」のときは、もっとチャンドラーっぽい、ニヒルでドライな探偵の気がしたんだけどなー。あれから三年たっているし、クリフも年を取ったのか。女の口説き方、下手すぎ。
しかし、真中のバートン伝の始まるあたりから話は一気に加速します。
リチャード・バートンは知りませんでしたが、ヘディンのアメリカ版のような探検家をイメージして読みました。この時代の探検家はみなうさん臭く、謎めいていて、人格者で、偉大です。その空白の期間に焦点を当てて謎を解明していくのは、ちょっと違うかもしれませんが、鴎外の謎を追った、清張の『ある小倉日記伝』を思い出しました。あれよりスケールは大きいのですが、歴史ミステリ、偉人ミステリが好きな方にはおすすめです。
そしてもちろん本好きな方にも!
日本も神保町を舞台にこういう古書ミステリができればと思うのですが、英米と違って稀覯本コレクターが少なく、戦争で本が焼けているので、リアルじゃないのが哀しい。ニューヨークの古書店はほーんと、雰囲気があります。
前の「幻の特装本」のときは、もっとチャンドラーっぽい、ニヒルでドライな探偵の気がしたんだけどなー。あれから三年たっているし、クリフも年を取ったのか。女の口説き方、下手すぎ。
しかし、真中のバートン伝の始まるあたりから話は一気に加速します。
リチャード・バートンは知りませんでしたが、ヘディンのアメリカ版のような探検家をイメージして読みました。この時代の探検家はみなうさん臭く、謎めいていて、人格者で、偉大です。その空白の期間に焦点を当てて謎を解明していくのは、ちょっと違うかもしれませんが、鴎外の謎を追った、清張の『ある小倉日記伝』を思い出しました。あれよりスケールは大きいのですが、歴史ミステリ、偉人ミステリが好きな方にはおすすめです。
そしてもちろん本好きな方にも!
日本も神保町を舞台にこういう古書ミステリができればと思うのですが、英米と違って稀覯本コレクターが少なく、戦争で本が焼けているので、リアルじゃないのが哀しい。ニューヨークの古書店はほーんと、雰囲気があります。
2005年11月19日に日本でレビュー済み
ジョン・ダニングのクリフ・ジェーンウェイ物、第3弾。
クリフがオークションでバートンの本を手に入れたところから物語は始まる。
謎解きものとしては「死の蔵書」に及ばないが、ボリュームがあり、冒険、サスペンス風味に彩られ、終盤にはある殺人事件の謎が解かれる。
ギャングとのやり取りが個人的には楽しめたかな。
クリフがオークションでバートンの本を手に入れたところから物語は始まる。
謎解きものとしては「死の蔵書」に及ばないが、ボリュームがあり、冒険、サスペンス風味に彩られ、終盤にはある殺人事件の謎が解かれる。
ギャングとのやり取りが個人的には楽しめたかな。
2005年12月18日に日本でレビュー済み
古本屋が巻き込まれるミステリーシリーズ第3弾。シリーズ第一弾の古本にまつわるミステリーからある愛書家の失われる書庫への探訪を物語は大きくなり、確実に物語の楽しさ面白さを増してきた。是非順番に読んで欲しい一冊。
2006年10月30日に日本でレビュー済み
シリーズ第3弾にも関わらず、ダニングを初めて読んだのは何故かこの本でした。あんまり面白かったので、シリーズ1弾、2弾、その他のダニングの文庫も勢いで一気に読み漁ってしまいました。(読むものが無くて困った時用に一冊だけ読まずにとってあります。)
まず設定が異色です。元刑事で古本好きなんて、そんな人いるんだ、という意外性。リチャード・バートンという多少著名な歴史上の人物、そしてあくまでも本がらみ。シリーズ前2作とも、他の作品とも多少趣が違いますが、ミステリ好き、本好きの人は絶対楽しめる作品です。
まず設定が異色です。元刑事で古本好きなんて、そんな人いるんだ、という意外性。リチャード・バートンという多少著名な歴史上の人物、そしてあくまでも本がらみ。シリーズ前2作とも、他の作品とも多少趣が違いますが、ミステリ好き、本好きの人は絶対楽しめる作品です。
2005年1月16日に日本でレビュー済み
前二作と比べると本の薀蓄が減ったんで、そこを期待するとちょっとハズレちゃうかも。でも話としてはソツなくまとまってておもしろかったですよ。しかし、バートンミステリーはどうなんですかね?本の中では大変おもしろく読んだんですが、いったいバートン卿を知ってる人がどれだけたくさんいるんだろう?と考えちゃいました。この本は、それが主軸で話が成り立ってるわけだからバートン中心なのは仕方ないんですが、そこらへんのことがちょっと御都合主義かなとひっかかっちゃいましたね(笑)。
いやいやそれを否定したら、バートン卿にスポット当てた作者の功績が、もろくも崩れさってしまう。う~ん、ビミョーだ。
歴史ミステリとしての謎もそこそこ楽しめたし、ミステリ本来のサプライズも用意されてて、ほんとソツない出来なんだけど、このシリーズに求めてるのはそれだけじゃなくて、本好きの心をくすぐる薀蓄やエピソードなんだよな、と愚痴の一つも言いたくなる感じなんです。とてもいいんだけどツボが外れてるってとこかな。でも、ダニングのこのシリーズだからそう思うだけで、作品としてはかなりおもしろいと思います。
いやいやそれを否定したら、バートン卿にスポット当てた作者の功績が、もろくも崩れさってしまう。う~ん、ビミョーだ。
歴史ミステリとしての謎もそこそこ楽しめたし、ミステリ本来のサプライズも用意されてて、ほんとソツない出来なんだけど、このシリーズに求めてるのはそれだけじゃなくて、本好きの心をくすぐる薀蓄やエピソードなんだよな、と愚痴の一つも言いたくなる感じなんです。とてもいいんだけどツボが外れてるってとこかな。でも、ダニングのこのシリーズだからそう思うだけで、作品としてはかなりおもしろいと思います。
2005年3月3日に日本でレビュー済み
待ちに待った古書店主クリフ・ジェーンウェイの登場です。
今回は、古書に絡んだ歴史ミステリ&現在の殺人犯捜索が主軸となります。
シリーズ前回の「幻の特装本」で得た報酬により、リチャード・バートンの稀覯本を手に入れたクリフですが、入手した本はバートン本人から「チャールズ・ウォレンに」との直筆の献辞があり、ここからクリフは100年以上前にアメリカへやってきたバートンの約3ヶ月に及ぶ「空白の時期」解明に巻き込まれます。特に、物語中盤の「バートンとチャーリー」は、瑞々しい文体で、当時の二人の様子が語られ、ジョン・ダニングの筆致のすばらしさを堪能できます。R・バートンを知らない人でも問題なく楽しめる内容です。
「死の蔵書」は荒削りなタフ・ガイ刑事でしたが、「幻の特装本」を経て、どんどんダニングが記述力が洗練されてきたのがわかります。シリーズ四作目の「The Sign of the Book」も早く和訳されないかな、と待ち遠しくなりました。
今回は、古書に絡んだ歴史ミステリ&現在の殺人犯捜索が主軸となります。
シリーズ前回の「幻の特装本」で得た報酬により、リチャード・バートンの稀覯本を手に入れたクリフですが、入手した本はバートン本人から「チャールズ・ウォレンに」との直筆の献辞があり、ここからクリフは100年以上前にアメリカへやってきたバートンの約3ヶ月に及ぶ「空白の時期」解明に巻き込まれます。特に、物語中盤の「バートンとチャーリー」は、瑞々しい文体で、当時の二人の様子が語られ、ジョン・ダニングの筆致のすばらしさを堪能できます。R・バートンを知らない人でも問題なく楽しめる内容です。
「死の蔵書」は荒削りなタフ・ガイ刑事でしたが、「幻の特装本」を経て、どんどんダニングが記述力が洗練されてきたのがわかります。シリーズ四作目の「The Sign of the Book」も早く和訳されないかな、と待ち遠しくなりました。