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ダイムラー・クライスラー ― 世紀の大合併をなしとげた男たち 単行本 – 2001/4/1

4.0 5つ星のうち4.0 2個の評価

商品の説明

商品説明

1995年4月、クライスラー最大の株主であるカジノ王カーク・カーコリアンは、同社会長のロバート・イートンにクライスラーの友好的買収を働きかける。交渉の電話で、カーコリアンはイートンから同意が得られたと判断し、そのまま買収計画を発表する。ところがイートンの本心はまったく逆。「乗っ取り」に徹底して対抗する態度をとるのだ。この誤解が、7週間に及ぶ双方の熾烈な攻防を生み、クライスラーの進路を変えさせる。カーコリアンとの和解の後、イートンは、会社をより強大にするために他社との合併の道を模索。そこに大衆車市場への進出を企てていたダイムラー・ベンツが急接近する。交渉は秘密裏に進められ、数々の条件がすり合わされた後、双方はついに1つの結論にたどりつく。「対等合併」である。しかし、ダイムラー会長ユルゲン・シュレンプの真の思惑は、さらにその先にあった…。

本書は、世界を揺るがしたダイムラー・クライスラーの合併劇を、当事者へのインタビューをもとに再現したドキュメントである。世界的な業界再編の流れに拍車をかけたこの大合併が、何を目的に、どういった経緯で行われたのかを、関係者の言葉や再現された数々のシーンによって鮮やかに描きだしている。技術者出身の寡黙な経営者であるイートン、豪腕経営で知られるドイツ産業界のカリスマ、シュレンプ、自動車業界の伝説的人物リー・アイアコッカ、乗っ取り屋のカーコリアンなど、そこに登場する男たちはみな通常の枠に収まらない、飛び抜けた個性をもつ者ばかりである。

産業界のグローバル化が進行するなかで、ダイムラー・クライスラーの「実験」の意味は計り知れない。一方は伝統と格式を重んじるドイツ最大の企業、他方は「けんか好き」で知られるアメリカの偶像的企業。この異質さがどう溶けあうのか。これから企業が負っていく課題の実質を、本書は知らせてくれる。(棚上 勉)

内容(「MARC」データベースより)

官僚主義的で格式高いダイムラー・ベンツと、奔放で冒険好きなクライスラー。世界規模のM&A(合併・買収)をめぐり、企業ブランドと国の威信をかけて、誇り高いエグゼクティブたちが繰り広げたビジネス・ドラマ。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2001/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 536ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 415208345X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4152083456
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 2個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2001年5月29日に日本でレビュー済み
クライスラーとベンツの対等合併が結局はベンツによるクライスラーの併合であったことが今では明かであるが、本書にはその過程が明らかにされている。
アメリカとドイツの文化の違い、乗っ取りをも含む株主の意向、社内での権力闘争、役員の個性など興味深く読ませる。
またダイムラー、いやシュレンプはやはり日産が欲しかった事も明かにされており、その交渉過程もサイドストーリーになっている。
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