物語の舞台となる地域は、異民族の侵入や新しい宗教の流入など暗黒時代のブリテイン島を思わせる雰囲気で、七王国とは呼ばれているものの、実際は数百年前に武力統一されている。
とは言え、過去の王家の血族などは依然として貴族の大家の座を保っており、安定しない玉座は群雄割拠の時代を招こうとしている。
物語開始時点における玉座の主は、「狂王」と呼ばれたエリス・ターガリエン前王を打ち破ったロバート・パラシオン。
そのロバート王を筆頭の廷臣として補佐する役目「王の手」を担っていた人物の死から大河ドラマのような物語が進展していく。
特徴的なのは、年齢も性別も異なる7人の登場人物による7つの視点からの語られていること。
数多い登場人物の中から7人の主要人物それぞれの異なった切り口で語られるので当初は少しまごつくかも知れないが、斬新であるとともに「お気に入りの視点」を見つけるという楽しみもある。
新たな王の手となる北方の大貴族エダード・スタークとその不在中を守る妻ケイトリン、物語冒頭いきなり不幸な出来事に見舞われる次男ブラン、廷臣となる父に随行して王都に赴く二人の娘サンサとアリアは姉妹にも関わらず対極的な性格、エダードの私生児で微妙な立場のジョン・スノウ、ロバート王の義弟で策士のティリオン・ラニスター、「狂王」エリスの遺児デーナリス。
もちろんこれら7人の主要人物を取り巻く人々も実に多彩で、巻末に付いている家系図を頭に入れないとストーリーに集中しにくいかも知れない。
前半は王家や貴族同士の凌ぎを削る政治的な駆け引きが目立ち、欧州中世や日本の戦国時代を想起させる架空戦記風なのだが、後半では北方から七王国を脅かす謎の存在の活動が活発化したり、失われたと考えられていたドラゴンが再び世界に現れるなど今後の伏線もたっぷり引かれており、久しぶりに続巻が楽しみなファンタジー・シリーズの幕が上がったと感じた。
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七王国の玉座 上 (氷と炎の歌 1) 単行本 – 2002/11/1
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- 本の長さ446ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2002/11/1
- ISBN-10415208457X
- ISBN-13978-4152084576
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
北の大狼スターク家、黒い牡鹿バラシオン家、金の獅子ラニスター家、ドラゴンの子孫ターガリエン家。七つの大国を舞台に王位争奪戦が今幕を開ける! ローカス賞ファンタジイ長篇部門受賞作。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2002/11/1)
- 発売日 : 2002/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 446ページ
- ISBN-10 : 415208457X
- ISBN-13 : 978-4152084576
- Amazon 売れ筋ランキング: - 863,348位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年6月12日に日本でレビュー済み
あまりに登場人物が多すぎて、途中で誰が誰だかわからなくなりますが、それでも面白い。
人物が多いけど、視点人物がはっきりしているので、とても読みやすいです。
久々に上質のファンタジーに出会いました。
マイノリティの書き方も見事。
登場人物が容赦なく悲劇に落ち込むのも、日本の作品にはなかなかなく見事です。
ただし、王家、王族、身分の高い貴族しか書いておらず、庶民の視点がまったくないのが難点です。
人物が多いけど、視点人物がはっきりしているので、とても読みやすいです。
久々に上質のファンタジーに出会いました。
マイノリティの書き方も見事。
登場人物が容赦なく悲劇に落ち込むのも、日本の作品にはなかなかなく見事です。
ただし、王家、王族、身分の高い貴族しか書いておらず、庶民の視点がまったくないのが難点です。
2019年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大好きなアメドラ原作ということで読んでみたがいまいち。
ドラマが良すぎるんだな。
ドラマが良すぎるんだな。
2016年5月10日に日本でレビュー済み
といっても、登場するのは大陸一つといくつかの諸島程度(だったはず)なのですが、
出てくるキャラクターたちのエピソードの濃密で面白い事ときたら並みいるファンタジーの比ではありません。
ファンタジーのキモが世界観を作り上げることだとしたら、当シリーズはその最高峰の一つと言えるでしょう。
読んだのは乱鴉の饗宴までしか出ていない頃でしたが、これだけ長大なシリーズを
寝る間を惜しんで最新刊まで読むなんて初めての経験でした。
出てくるキャラクターたちのエピソードの濃密で面白い事ときたら並みいるファンタジーの比ではありません。
ファンタジーのキモが世界観を作り上げることだとしたら、当シリーズはその最高峰の一つと言えるでしょう。
読んだのは乱鴉の饗宴までしか出ていない頃でしたが、これだけ長大なシリーズを
寝る間を惜しんで最新刊まで読むなんて初めての経験でした。
2012年9月2日に日本でレビュー済み
ゲームが日常にあった世代ならば、一度くらい自分だけの異世界を空想した事があるという者も多いのではないか。
しかしその世界は、形になる事がなく、いつしかそんな妄想もしなくなってしまった。
この本は、空想の世界の楽しさを強烈に訴えかけて来る作品だ。
こんな世界はカッコいいだろう?
こんなキャラクターはどうだ?
そんな作者のメッセージがビシビシと伝わってくる。俺が答えるならば、即答する。「ああ、最高だ」と。
物語は様々なキャラクターの視点から描かれるという形式を取っており、それが世界の広さを感じさせ、色んなエピソードを読める事から飽きずにどんどん読み進める事が出来る。
好きになれないキャラクターもいるかもしれないが、進むうちに好きになっている場合が多く、作者のセンスが伺える。
文句無しにオススメなので、是非読んで貰いたい。
しかしその世界は、形になる事がなく、いつしかそんな妄想もしなくなってしまった。
この本は、空想の世界の楽しさを強烈に訴えかけて来る作品だ。
こんな世界はカッコいいだろう?
こんなキャラクターはどうだ?
そんな作者のメッセージがビシビシと伝わってくる。俺が答えるならば、即答する。「ああ、最高だ」と。
物語は様々なキャラクターの視点から描かれるという形式を取っており、それが世界の広さを感じさせ、色んなエピソードを読める事から飽きずにどんどん読み進める事が出来る。
好きになれないキャラクターもいるかもしれないが、進むうちに好きになっている場合が多く、作者のセンスが伺える。
文句無しにオススメなので、是非読んで貰いたい。
2003年6月15日に日本でレビュー済み
ん~見事だ!読み終えた今はそう思う。
主要な登場人物の視点から物語が語られていくので退屈しない。
だが、とにかく人間関係が複雑で、出てくる人を覚えるのに苦労する。
読み始めはこれを整理するのが大変だが、巻末の付録が無ければたぶん読み終わらなかったかもしれない。が、
これだけでは足りないぐらい、色んな人が出てくる出てくる。それが、物語をより深くし、自分がその中に取り込まれていくそして、
えっ!ここでこのひとが、こんなに簡単に?このあとどうすんの?
どうやら、この物語に潜む悪魔に魅入られたようです。
主要な登場人物の視点から物語が語られていくので退屈しない。
だが、とにかく人間関係が複雑で、出てくる人を覚えるのに苦労する。
読み始めはこれを整理するのが大変だが、巻末の付録が無ければたぶん読み終わらなかったかもしれない。が、
これだけでは足りないぐらい、色んな人が出てくる出てくる。それが、物語をより深くし、自分がその中に取り込まれていくそして、
えっ!ここでこのひとが、こんなに簡単に?このあとどうすんの?
どうやら、この物語に潜む悪魔に魅入られたようです。
2011年11月21日に日本でレビュー済み
多くの人物の視点から王国の内乱、北方の脅威、旧王家の遺児の再起を描くファンタジー小説です。
ある人物の行動が遠方の他の人物に影響を与え、またその人物の行動が他の人物に影響を与える、次々に影響が伝わり万華鏡の様に状況が変化していく、群像劇のカタルシスを味わえる希有な物語です。
個性的な登場人物たちが戦乱の時代をそれぞれの事情、目的に応じて最善の結果を求めて行動します。
未読の人に伝えなければならない欠点は……
弱者の視点が多く、その章の主人公が戦争で負けたり、裏切られたり、勝っても功績を認められなかったり馬鹿にされたり折檻されたり、という場面が多く、勝利のカタルシスを味わえる場面が少ないこと。主人公が逃亡者の章が異様に多いこと。
登場人物に次々に苦難が襲いかかるのですが、愚かな行為から生じた苦難が多くてイライラすること。ただし、この小説の愚かさは男、少女、母、父など、それぞれ個性あふれる愚かさであって、知能が無いのではなく愛情や倫理感から生じた愛することができる人間の愚かさです。
翻訳者が変更されて4部から単語が変わってること。女王とかフランス発音が混じってるとか変えたくなるのは分からないでもないですが……
その批判もあってか5部がなかなか翻訳されないこと。
最後まで翻訳出版されるか怪しいため評価を低くしました。続きが気になるだけに。
ある人物の行動が遠方の他の人物に影響を与え、またその人物の行動が他の人物に影響を与える、次々に影響が伝わり万華鏡の様に状況が変化していく、群像劇のカタルシスを味わえる希有な物語です。
個性的な登場人物たちが戦乱の時代をそれぞれの事情、目的に応じて最善の結果を求めて行動します。
未読の人に伝えなければならない欠点は……
弱者の視点が多く、その章の主人公が戦争で負けたり、裏切られたり、勝っても功績を認められなかったり馬鹿にされたり折檻されたり、という場面が多く、勝利のカタルシスを味わえる場面が少ないこと。主人公が逃亡者の章が異様に多いこと。
登場人物に次々に苦難が襲いかかるのですが、愚かな行為から生じた苦難が多くてイライラすること。ただし、この小説の愚かさは男、少女、母、父など、それぞれ個性あふれる愚かさであって、知能が無いのではなく愛情や倫理感から生じた愛することができる人間の愚かさです。
翻訳者が変更されて4部から単語が変わってること。女王とかフランス発音が混じってるとか変えたくなるのは分からないでもないですが……
その批判もあってか5部がなかなか翻訳されないこと。
最後まで翻訳出版されるか怪しいため評価を低くしました。続きが気になるだけに。
2007年4月28日に日本でレビュー済み
まず、その分厚さに驚いてください。
中身も、びっしりと文字が敷き詰められ読むのも中々の一苦労です。
そして、その値段に驚いてください。
壮大なファンタジーの、序章ともいえる第一巻の上下だけで、5600円!
全10巻とも言われているので、全巻集めると幾らになるかちょっと怖いです。
さらに、その重さに驚いてください。
とはいえ、こちらは文庫版が出ているので大丈夫です。
ここで尻込みしてしまう人には、オススメできません。
「タフの箱舟」、「フィーバードリーム」や「ワイルドカード」などで知られる
ジョージRRマーティンが生み出した、この壮大なファンタジー作品は読者に覚悟を迫ります。
しかし、その覚悟を踏まえ、作品世界に入り込むともはや麻薬的魔力で
読者の人生観、心、そして時間を支配します。
オススメはしません、しかし、興味があるあなたは、是非読む価値のある作品です。
それから先は、あなたの自由。
中身も、びっしりと文字が敷き詰められ読むのも中々の一苦労です。
そして、その値段に驚いてください。
壮大なファンタジーの、序章ともいえる第一巻の上下だけで、5600円!
全10巻とも言われているので、全巻集めると幾らになるかちょっと怖いです。
さらに、その重さに驚いてください。
とはいえ、こちらは文庫版が出ているので大丈夫です。
ここで尻込みしてしまう人には、オススメできません。
「タフの箱舟」、「フィーバードリーム」や「ワイルドカード」などで知られる
ジョージRRマーティンが生み出した、この壮大なファンタジー作品は読者に覚悟を迫ります。
しかし、その覚悟を踏まえ、作品世界に入り込むともはや麻薬的魔力で
読者の人生観、心、そして時間を支配します。
オススメはしません、しかし、興味があるあなたは、是非読む価値のある作品です。
それから先は、あなたの自由。