これぞ紀行文。
最高の一言です!
彼の作品は、Mascaraとか気になる物語が多いものの、あまり翻訳されないのが残念なところ。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
世界で最も乾いた土地: 北部チリ、作家が辿る砂漠の記憶 (ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ) 単行本 – 2005/2/1
- 本の長さ308ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2005/2/1
- ISBN-104152086203
- ISBN-13978-4152086204
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2005/2/1)
- 発売日 : 2005/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 308ページ
- ISBN-10 : 4152086203
- ISBN-13 : 978-4152086204
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,266,557位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 273位英米文学(日記・書簡)
- - 7,410位紀行文・旅行記
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.8つ
5つのうち4.8つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
4グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年5月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
南米のチリを出身の作家が探訪した紀行文。
最古のミイラ、足跡から、独裁者に支配された暗い記憶が淡々と叙述されております。
特に独裁者の時代はひどかったそうで、粛正、行方不明が多発していまでも真相が判っていない事件も多いとか。そういう暗い記憶と、乾いた風土が折り重なって短いながらも重い紀行文になっております。
こことは違いますが、民主化に成功したけど経済政策を失敗した地域もあるそうで、チリの場合はどうだったか気になります。
30~40ページくらい切れ目なく続く書き方には読みづらさを感じましたが、それ以外は面白かったです。
万人必読の紀行文。必読。
最古のミイラ、足跡から、独裁者に支配された暗い記憶が淡々と叙述されております。
特に独裁者の時代はひどかったそうで、粛正、行方不明が多発していまでも真相が判っていない事件も多いとか。そういう暗い記憶と、乾いた風土が折り重なって短いながらも重い紀行文になっております。
こことは違いますが、民主化に成功したけど経済政策を失敗した地域もあるそうで、チリの場合はどうだったか気になります。
30~40ページくらい切れ目なく続く書き方には読みづらさを感じましたが、それ以外は面白かったです。
万人必読の紀行文。必読。
2005年8月1日に日本でレビュー済み
~世界で最も乾いた土地がチリにあるというのが、まず不思議。何でも海流と地形のせいだそうですが、チリといえばおいしいワインを思い浮かべてしまうので砂漠があるなんて信じられない。この本は作者がそのチリの砂漠に奥さんの家系のルーツを探し、友人の殺された場所を訪ねる旅行記ですが、そこに大きく絡んでいるのが、硝石とチリで軍事独裁政権を続けてい~~たピノチェトです。中南米というと白人による現地人の搾取と、軍事独裁が思い浮かびますが、この本で紹介される話もそうです。硝石(可燃性の鉱塩だが、肥料として珍重された)が発見されチリの経済と一部の人々をを大きく潤し、そして50年後に急に見捨てられるまでに労働者たちの受けた扱いやその後を紹介しながら、旅は進んで行きます。けして楽しい内容~~ばかりの旅行記ではありませんが、作者は友人たちに助けられながら旅を進め、砂漠からすばらしいものを持ち帰るので読後は暗くはなりません。またチリを知るためにもよい本です。~
2005年8月12日に日本でレビュー済み
ドルフマン(スペイン語読みで)は、ウォルト・ディズニー作品に潜む
米国文化帝国主義を容赦なく暴いた批評の名著『ドナルドダックを読む』も
手がけている非常に多彩な才能をもった作家である。
本書は、ナショナル・ジオグラフィック協会が贈る紀行文学シリーズの1冊
という位置づけで、地球で最も乾いた砂漠アタカマ行という体裁ではある。
しかし、読み進めるほどにみえてくるのは、現代チリが拭い去れずに
現在もなお呻吟し続ける底なしのどす黒い裏面史であろう。
この旅にはいくつかの目的がある。数多の謎に満ちた妻の家系を探ること。
かつて50年間チリにその全歳入の半分以上を供給しつづけた硝石の足跡を
辿ること。そして究極は友人フレディ・タベルナの行方を追うことである。
70年、世界で初めて民主主義的選挙で選ばれた左派アジェンデ政権が発足。
ドルマンとフレディ・タベルナはともに学友でアジェンデ・シンパであった。
しかし73年、米国CIAに後押しされた軍人アウグスト・ピノチェト率いる
軍事クーデターによりアジェンデ大統領が死に、政権は崩壊する。
以降、ピノチェト派は大規模かつ徹底的な反体制派の弾圧に乗りだし、
多くのデサパレシードス(行方不明者)を生みだすことになる。
極貧から身を起こし、アジェンデ派の北部リーダーに登りつめたフレディは、
そのカリズマ性ゆえに軍部に睨まれて捕らえられ、銃殺されるにいたった。
ドルフマンはその銃殺現場に赴き、フレディの最期の瞬間を想像する。
震えがくるほどの迫真の記述。この旅そのものがフレディへの鎮魂なのだ。
力が入って能書きが長くなってしまった。とにかく一読をお奨めしたい。
記憶と存在の問題を、詩人らしい濃密な表現で著した紀行文学の傑作である。
米国文化帝国主義を容赦なく暴いた批評の名著『ドナルドダックを読む』も
手がけている非常に多彩な才能をもった作家である。
本書は、ナショナル・ジオグラフィック協会が贈る紀行文学シリーズの1冊
という位置づけで、地球で最も乾いた砂漠アタカマ行という体裁ではある。
しかし、読み進めるほどにみえてくるのは、現代チリが拭い去れずに
現在もなお呻吟し続ける底なしのどす黒い裏面史であろう。
この旅にはいくつかの目的がある。数多の謎に満ちた妻の家系を探ること。
かつて50年間チリにその全歳入の半分以上を供給しつづけた硝石の足跡を
辿ること。そして究極は友人フレディ・タベルナの行方を追うことである。
70年、世界で初めて民主主義的選挙で選ばれた左派アジェンデ政権が発足。
ドルマンとフレディ・タベルナはともに学友でアジェンデ・シンパであった。
しかし73年、米国CIAに後押しされた軍人アウグスト・ピノチェト率いる
軍事クーデターによりアジェンデ大統領が死に、政権は崩壊する。
以降、ピノチェト派は大規模かつ徹底的な反体制派の弾圧に乗りだし、
多くのデサパレシードス(行方不明者)を生みだすことになる。
極貧から身を起こし、アジェンデ派の北部リーダーに登りつめたフレディは、
そのカリズマ性ゆえに軍部に睨まれて捕らえられ、銃殺されるにいたった。
ドルフマンはその銃殺現場に赴き、フレディの最期の瞬間を想像する。
震えがくるほどの迫真の記述。この旅そのものがフレディへの鎮魂なのだ。
力が入って能書きが長くなってしまった。とにかく一読をお奨めしたい。
記憶と存在の問題を、詩人らしい濃密な表現で著した紀行文学の傑作である。