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アルレッキーノの柩 (ハヤカワ・ミステリワールド) 単行本 – 2005/6/23

4.5 5つ星のうち4.5 3個の評価

ヴィクトリア朝ロンドン。主人、鷲見新平の旅行中、留守を預かる藤十郎は金欠で下宿を追い出され途方に暮れていた。トラファルガー広場でため息をつくこと十三回。ところが、そのため息が原因で、赤眼鏡の公爵に連れられて、報酬と引き換えに《十二人の道化クラブ》で起きた怪事件の調査を引き受ける事に。クラブの奇妙な風習や魔女伝説に隠された真実とは? 古き良き探偵小説の香り息づく本格ミステリ
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商品の説明

出版社からのコメント

■面白ポイント
◎著者が、昔ながらのホームズもの等に代表される本格クラシック・ミステリに精通しているので、ミステリ的萌え(?)要素にあふれています。たとえば、密室殺人、ダイイング・メッセージ、見立て殺人、催眠暗示、変装、呪われた血脈、降霊会、拷問部屋(鉄の処女が大活躍!)、黒ミサなど、ミステリ・ファンのハートをくすぐること間違いなしです。とくにポイントごとに挿入される「或る手記」による殺人鬼の告白は、不気味な緊張感を高めます。
◎主人公の青年、藤十郎の成長ものとしても楽しめます。亡き恋人・珠紀の面影にとらわれた彼が、事件を通して、痛みとともに解放されていくのです。
◎〈十二人の道化クラブ〉というのがまた、おかしなクラブで、気球を飛ばして人工雪を降らせたり、生首を模したケーキを作ったり、ベートスンの鐘楼(*死亡前に埋葬されてしまう事故防止のため、柩内部から鳴らせる鐘)が埋葬中に鳴る(もちろん埋葬される死者は生きていない)特殊な柩をしつらえたり、他愛ないものからかなりブラックなものまで奇矯な悪戯ばかりしています。クラブの建物にもさまざまな仕掛けがあり、部屋ごとに象徴的な道化の名前が付けられていて凝っています。
◎もちろん、脇を固める人々も変り者ばかり。呪われた青年公爵は美しい顔を奇矯な赤いサングラスで隠しており、死相が見えると不吉な発言を繰り返したり(ちなみに趣味は柩制作です)、現代の魔女と謳われる妹の公爵令嬢は、いつも喪服に身を包んで黒い大きな犬を従えていたり、かつて社交界を席巻した貴婦人や、悪戯が大好きな老伯爵、口のうまい美術商や降霊術にはまる医師、女呪術師と囁かれる女権運動家など、一筋縄ではいきません。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2005/6/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/6/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 465ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4152086475
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4152086471
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 3個の評価

著者について

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真瀬 もと
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「シャーロキアン・クロニクル」シリーズ(新書館)、「ベイカー街少年探偵団ジャーナル」(角川書店)等。

公式サイト《prekata》にて小説を連載中。

カスタマーレビュー

星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
3グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2005年8月17日に日本でレビュー済み
19世紀末ロンドンに「魔女」と「道化」が対決する。本作でも触れられている通り、「魔女」とは、「社会」が抑圧し排除してきたものの象徴である。「社会」的主体を苛むあらゆる不条理な事象、あるいは忌むべき経験は、「生贄」の上に投射される。中世を経て近代へ「社会」が変容しても、「魔女狩り」が公刑から外されただけで、「魔女」という物語が近代的主体を絶えず誘惑し籠絡するのは、本作の読者には了解される。
 この「魔女」という物語を裁断しようとした男の意図したことを、だから滑稽だと笑うことは出来ない。要は近代的主体が近代的権力システムと結託して、「魔女」を封印しようとしたわけである。――「魔女」という物語に内在した形で。しかし、この計略は阻止される。「道化」たちの手によって。「道化」は高らかに宣誓するのだ――自分たちは魔女なんかと戦わない、敵は生きている人間の愚かな企みなのだと。男の過ちは、「近代」というシステムを、「魔女」という物語と同位に置いたところにある。呪縛に呪縛を対置しても、「呪縛」というレベルは破砕されないのだ。
 かくして、「魔女」と「道化」の対決が用意される。「魔女」という物語を「道化」たちは攪乱し寸断する。探偵、変身、悪い冗談、淡い恋情にロンドン地下道での今宵限りの大活劇――スリルとサスペンスの一大絵巻!
 そして、「魔女」は自らのコードに縛られ、自滅する。「道化」たちは、またそれぞれの落ち着くべき場所へ帰っていく。――かの高名なる名探偵氏の活躍した同時代譚にして、ポスト・ゴシック小説的な射程もあり、読み応えのある力作。ラノベ読者以外の人にも、是非。
 
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年7月21日に日本でレビュー済み
ヴィクトリア朝ロンドン、伝統と稚気にあふれた《十二人の道化クラブ》を舞台に起こる連続殺人事件。それを日本人青年・藤十郎がひょんなことから解決に乗り出します。背後では、公爵家にかけられた
魔女の呪いの噂が囁かれ……。
ダイイングメッセージや変装、いわくのある稀覯本、鉄の処女、呪われた血脈など、ミステリのガジェットがてんこもりで嬉しいのはもちろん、藤十郎の成長譚を軸にした、登場人物達の心の動きが繊細に描かれているのが素晴らしいです。とくに、藤十郎の過去のトラウマである、亡くなった幼い恋人とのエピソードが切なくて。
恋人は珠紀という、藤十郎が仕える家のお嬢様で、生まれつき身体が弱く、自室から外に出ることができないのですが、同じく幼かった藤十郎の手を取って自分の胸に当てさせ、
「あんたの鼓動はあたしのものよ。だからあたし、死んでもいいわ。あんたが生きてるなら平気だもの。いろんなものを見て、珍しいことをして、その心臓をどきどきさせて。それは全部あたしのものよ」
と言うシーンは、ほんとに泣けます。
真瀬さんの新たな可能性を見た!という感じです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年7月8日に日本でレビュー済み
ヴィクトリア朝ロンドン。切り裂きジャックの街なのに、予想より明るい印象で読み終えたのは、藤十郎の若さとフランキーのおかげでしょうか。辛い過去を持つ捻くれた男と、素直で誠実な相方(?)という構図はシャーロキアン・クロニクルを踏襲しているようにも見えますが、禍禍しい仕掛けの中にあってなお、人の心にまっすぐ向き合おうとする姿勢はとても強く、過去を未来に繋げる希望が見出せます。水が低きに流れるが如く人間は誘惑に弱いもの。踏みとどまって戦うことは、たとえ無様でも価値があると思います。そしてやっぱり‥女は強い!のでした。
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