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フーコーの振り子: 科学を勝利に導いた世紀の大実験 単行本 – 2005/10/1
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- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2005/10/1
- ISBN-104152086807
- ISBN-13978-4152086808
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2005/10/1)
- 発売日 : 2005/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 230ページ
- ISBN-10 : 4152086807
- ISBN-13 : 978-4152086808
- Amazon 売れ筋ランキング: - 447,112位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 182位科学史・科学者
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年7月31日に日本でレビュー済み
数式ばかりを追い、物理を見失いがちな私。この本から、「物理をやる」とは何なのか考える機会をいただきました。フーコー博士とファインマン博士は話があいそうですね。幸運にもフーコー振り子が近くにあるので、じっくり観察しようと思いました。
2007年1月12日に日本でレビュー済み
“フーコーの振り子”とは,国立科学博物館の天井からぶら下がっている振り
子です(両翼階段の天窓にあるステンドグラスは小川三知という人の作品です。こちらも見ものです)。
振り子の振動面が慣性系にあるために,地球上で観察すると,コリオリの力
によって振り子が動かされているように見えるものです。
地球が自転していることの初めての証明だったんですね。
いやぁ,おもしろかったですよ。
物理,特に力学は得意だったので,昔,ケプラーの法則から式変形していっ
て万有引力の法則を導く過程をなぞったときも
F=G・(Mm/d2)
になったときは,ニュートン恐るべし!という感を持ちましたが,フーコー
恐るべしです。
でも,振り子の振動面が慣性系にあるといっても,その慣性系がどれなのか
まだよく分からないというのも意外でした。
理科系でないと分からない面白さがあるので,ちょっと割り引いて★4つです。
子です(両翼階段の天窓にあるステンドグラスは小川三知という人の作品です。こちらも見ものです)。
振り子の振動面が慣性系にあるために,地球上で観察すると,コリオリの力
によって振り子が動かされているように見えるものです。
地球が自転していることの初めての証明だったんですね。
いやぁ,おもしろかったですよ。
物理,特に力学は得意だったので,昔,ケプラーの法則から式変形していっ
て万有引力の法則を導く過程をなぞったときも
F=G・(Mm/d2)
になったときは,ニュートン恐るべし!という感を持ちましたが,フーコー
恐るべしです。
でも,振り子の振動面が慣性系にあるといっても,その慣性系がどれなのか
まだよく分からないというのも意外でした。
理科系でないと分からない面白さがあるので,ちょっと割り引いて★4つです。
2007年2月10日に日本でレビュー済み
本書は地球の自転を実験で初めて証明したフーコーを中心に科学者の真理への追求の姿を描いた書。特にフーコーが当時の学界から遠い、いわば素人科学者だった点に心を打たれる。
コペルニクスによる天動説の提唱、ガリレオによる説の補強と宗教裁判、ケプラーの著名な天体運動法則の発見、ニュートンによる理論的裏付け。科学の進歩が一朝一夕には行かず、過去の多くの先人の努力の積み重ねである事を痛感する。それは、ニュートンの次の言葉に良く表れている。
「私がより遠くを見通せるのは、巨人たちの肩に乗っているからだ」
それでも、地球の自転を実験で証明する事は誰にもできなかった。それを「振り子」を使った実験で証明したのがフーコーなのである。本書を読むまで、フーコーが学界の外にいた市井の科学者だった事を知らなかった。この世紀の大実験が成功した後も、学界からは冷たい目で見られるのである。だが、フーコーには机上の学問に勤しんでいる学者には及びもつかない、真理を見抜く直観力と実験を可能にする技術力があったのだ。この実験の裏には、座標系の差(地球と振り子)があるのだが、これが後のアインシュタインの相対性理論とも関連付けられるとは思わなかった。また、この実験成果は後に「コリオリの力」で説明できるようになる。
数奇な縁で、ナポレオン三世に見い出され、最晩年に名誉を手に入れる話(死後には更なる名誉を得た)。ジャイロスコープ、反射望遠鏡の実用化。本書で初めて知った逸話も多い。科学を実践できるのは理論家だけではなく、自然界に対する鋭敏な直観力を持った幅広い人物である事を自然に教えてくれる感動的良書。
コペルニクスによる天動説の提唱、ガリレオによる説の補強と宗教裁判、ケプラーの著名な天体運動法則の発見、ニュートンによる理論的裏付け。科学の進歩が一朝一夕には行かず、過去の多くの先人の努力の積み重ねである事を痛感する。それは、ニュートンの次の言葉に良く表れている。
「私がより遠くを見通せるのは、巨人たちの肩に乗っているからだ」
それでも、地球の自転を実験で証明する事は誰にもできなかった。それを「振り子」を使った実験で証明したのがフーコーなのである。本書を読むまで、フーコーが学界の外にいた市井の科学者だった事を知らなかった。この世紀の大実験が成功した後も、学界からは冷たい目で見られるのである。だが、フーコーには机上の学問に勤しんでいる学者には及びもつかない、真理を見抜く直観力と実験を可能にする技術力があったのだ。この実験の裏には、座標系の差(地球と振り子)があるのだが、これが後のアインシュタインの相対性理論とも関連付けられるとは思わなかった。また、この実験成果は後に「コリオリの力」で説明できるようになる。
数奇な縁で、ナポレオン三世に見い出され、最晩年に名誉を手に入れる話(死後には更なる名誉を得た)。ジャイロスコープ、反射望遠鏡の実用化。本書で初めて知った逸話も多い。科学を実践できるのは理論家だけではなく、自然界に対する鋭敏な直観力を持った幅広い人物である事を自然に教えてくれる感動的良書。
2006年1月14日に日本でレビュー済み
今の時代ならば誰でも、「私たちの住んでいる地球は、自転しながら太陽の周りを公転している」という事象に対して、誰一人として疑いの余地をはさむ人はいないことでしょう。しかしこの事象が確実に証明されたのは、1851 年。今から150年以上も前の事ですが、何千年にも渡る長い人類の歴史という観点から見てみると、実はつい最近のことでした。
この時代まで、「天動説」が2000年近くも主流を占めていました。太陽系の中心に太陽が位置しており、地球は他の惑星と同様に「自転」しながら太陽の周りを公転しているという「地動説」を信じる者は異端と決めつけられ、地動説はヨーロッパ中で禁止されていました。地球の自転に関する問題に取り組んだ科学者は大勢いましたが、得られた観測データからは予測できたとしても、誰1人として決定的な証拠を示すまでには至りませんでした。
この本で取り上げられている、ジャン'ベルナール'レオン'フーコーは、19世紀のフランスで活躍した科学者であり、この時代になっても未だに解決されていなかった史上最も厄介な科学上の問題 (地球が「自転している」という決定的証拠を示すこと)にひたむきに取り組んだ人でした。なぜフーコーは、このような史上最大の問題を解決することができたのでしょうか。
Scienceとは、自然現象に秘められた真理の探究を行う学問であり、それにひたむきに取り組む姿勢は、時代が違えど人類の営みとして非常に美しいものだと思います。この本の主人公の生き様を通じて、真理の探求という、人間が本来持つ知的好奇心を大いにかき立ててくれる1冊だと思います。この本を読んで、科学博物館に展示してある「フーコーの振り子」を見に行きたくなりました。
この時代まで、「天動説」が2000年近くも主流を占めていました。太陽系の中心に太陽が位置しており、地球は他の惑星と同様に「自転」しながら太陽の周りを公転しているという「地動説」を信じる者は異端と決めつけられ、地動説はヨーロッパ中で禁止されていました。地球の自転に関する問題に取り組んだ科学者は大勢いましたが、得られた観測データからは予測できたとしても、誰1人として決定的な証拠を示すまでには至りませんでした。
この本で取り上げられている、ジャン'ベルナール'レオン'フーコーは、19世紀のフランスで活躍した科学者であり、この時代になっても未だに解決されていなかった史上最も厄介な科学上の問題 (地球が「自転している」という決定的証拠を示すこと)にひたむきに取り組んだ人でした。なぜフーコーは、このような史上最大の問題を解決することができたのでしょうか。
Scienceとは、自然現象に秘められた真理の探究を行う学問であり、それにひたむきに取り組む姿勢は、時代が違えど人類の営みとして非常に美しいものだと思います。この本の主人公の生き様を通じて、真理の探求という、人間が本来持つ知的好奇心を大いにかき立ててくれる1冊だと思います。この本を読んで、科学博物館に展示してある「フーコーの振り子」を見に行きたくなりました。
2008年10月4日に日本でレビュー済み
地球が自転していることをどうやったら証明できるのか? フーコーがアカデミー会員ではないがために彼の実験を退けようとする学者たち。こうした状況は現在も変わることはない。結局フーコーはナポレオン3世の出現によって世に認められることになったが、こうした救いの手の出現もまた世の常なのかもしれない。希望は持ち続けるべきなのだ!
2008年12月14日に日本でレビュー済み
フーコーとナポレオン3世を結びつけて19世紀半ばのフランスを描き出す、というのは野心的で面白い思い付きだと思いました。それだけに訳者には多方面にわたる知識が必要なのですが、本当にわかっているのだろうか、という部分がいくつか散見されました。
特に63ページの「ヘンリー4世」はひどいと感じました。読んでいて、何で薔薇戦争の時代のイギリス王が17世紀のパリに住んでいたんだ?と混乱しましたが、通常日本では「アンリ4世」と表記される王のことだったわけですね。
科学史の本では、科学の分野にとどまらない社会の出来事も広く扱うことになるので、訳者は普通の歴史の本も読んで用語を学ぶべきだと思います。
特に63ページの「ヘンリー4世」はひどいと感じました。読んでいて、何で薔薇戦争の時代のイギリス王が17世紀のパリに住んでいたんだ?と混乱しましたが、通常日本では「アンリ4世」と表記される王のことだったわけですね。
科学史の本では、科学の分野にとどまらない社会の出来事も広く扱うことになるので、訳者は普通の歴史の本も読んで用語を学ぶべきだと思います。
2005年12月7日に日本でレビュー済み
アカデミズムから外れた人の大発見が、なかなか専門家たちに評価されないというのは、日本だけのことかと思っていましたが、そうでもないんですね。
振り子という単純な実験だからこそ、その結果に説得力がある、出てきた公式を含め単純なものは美しいと思いました。
最後に、自分の打ったスライスボールやフックボールがコリオリの力のせいではないことが、この本を読んでよーく分かりました!
振り子という単純な実験だからこそ、その結果に説得力がある、出てきた公式を含め単純なものは美しいと思いました。
最後に、自分の打ったスライスボールやフックボールがコリオリの力のせいではないことが、この本を読んでよーく分かりました!