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特別料理 (異色作家短篇集 11) 単行本 – 2006/7/15
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- 本の長さ293ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2006/7/15
- ISBN-104152087412
- ISBN-13978-4152087416
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対象商品: 特別料理 (異色作家短篇集 11)
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2006/7/15)
- 発売日 : 2006/7/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 293ページ
- ISBN-10 : 4152087412
- ISBN-13 : 978-4152087416
- Amazon 売れ筋ランキング: - 924,795位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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1 星
本の管理が杜撰
本の内容はとても良いです。しかし、本のカバーに折り目がついており、傷もありました。雑に扱われていることがわかって憤りを感じます。丁寧に扱ってほしいです。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
友人の紹介で読みました。アガサクリスティとは違った怖さがあって面白かったです
2022年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やはり名品・逸品ぞろいのフルコースメニュー。必読。
2014年11月17日に日本でレビュー済み
このシリーズでフィニィやマシスンをまず読んだせいで、これは切れの良いオチのある洒落た短篇を書く作家を集めたシリーズ、という印象をもっていた。しかしエリンは傾向が違う(とても「異色」だから、シリーズコンセプトとずれてはいないのだが)。
エリンは洒落たオチのある話も書けるし、ホラーも難なくこなす。
例えば、「アプルビー氏の乱れなき世界」。実直な骨董店主アプルビーが金持ちのオールドミスと結婚し、過去6人の妻と同じ手法で7度目の殺害を実行しようとするが、その瞬間、新婦が意外な反応を・・・・という、オチが三重になった巧妙でとても面白いブラックなコメディだ。
ごく普通のサラリーマンがチェスにはまり、日常がじわじわ狂気に侵されていく「好敵手」は、分裂した自分を相手にチェスを競い、その“好敵手”との会話で女房への憎悪を確認していく、巧くできたホラーだ。
しかし、それ以外の短篇は、オチということでは何かヘンだ。
ゴシック風味の「クリスマス・イブの凶事」は最後の2行でファイナルストライク的にオチが来るが、それがオチになっているのかどうか。「パーティーの夜」「専用列車」になると全体の雰囲気が重苦しくなり、オチがやはりオチになっていないという気がする。最後に載っている「決断の時」はさらに重苦しいストーリーのうえ、オチの直前でプツリと話が途切れ、読者は中途半端に放り出される。
思うにエリンという人は、軽く洒脱なストーリーも書けるけれどそれには興味がなく、書きたいのはむしろ、重苦しくて不可解で救われない終わり方をするもの、つまり「後味の悪い」短篇ではないか。
そう考えると、「特別料理」のトモグイに入り込みすぎた異様な感覚、「お先棒かつぎ」の、結末をとばしてその先を描き、それを疑似的なオチにするヘンな展開も理解できる。問題は、それがエンタメ小説で成り立つと作者本人が思っていることだ。
エリンの思考論理とこちらのそれにはどうもずれがある ーー そんな読後感だったが、異様な作品を書く「異色作家」であるのは間違いない。
エリンは洒落たオチのある話も書けるし、ホラーも難なくこなす。
例えば、「アプルビー氏の乱れなき世界」。実直な骨董店主アプルビーが金持ちのオールドミスと結婚し、過去6人の妻と同じ手法で7度目の殺害を実行しようとするが、その瞬間、新婦が意外な反応を・・・・という、オチが三重になった巧妙でとても面白いブラックなコメディだ。
ごく普通のサラリーマンがチェスにはまり、日常がじわじわ狂気に侵されていく「好敵手」は、分裂した自分を相手にチェスを競い、その“好敵手”との会話で女房への憎悪を確認していく、巧くできたホラーだ。
しかし、それ以外の短篇は、オチということでは何かヘンだ。
ゴシック風味の「クリスマス・イブの凶事」は最後の2行でファイナルストライク的にオチが来るが、それがオチになっているのかどうか。「パーティーの夜」「専用列車」になると全体の雰囲気が重苦しくなり、オチがやはりオチになっていないという気がする。最後に載っている「決断の時」はさらに重苦しいストーリーのうえ、オチの直前でプツリと話が途切れ、読者は中途半端に放り出される。
思うにエリンという人は、軽く洒脱なストーリーも書けるけれどそれには興味がなく、書きたいのはむしろ、重苦しくて不可解で救われない終わり方をするもの、つまり「後味の悪い」短篇ではないか。
そう考えると、「特別料理」のトモグイに入り込みすぎた異様な感覚、「お先棒かつぎ」の、結末をとばしてその先を描き、それを疑似的なオチにするヘンな展開も理解できる。問題は、それがエンタメ小説で成り立つと作者本人が思っていることだ。
エリンの思考論理とこちらのそれにはどうもずれがある ーー そんな読後感だったが、異様な作品を書く「異色作家」であるのは間違いない。
2015年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔、愛蔵版で持っていましたが、転居の際に他の本と一緒に処分してしまいました。久しぶりに読みたいな、と思い、地元の図書館に行きましたが蔵書がなく、探してもらって、隣の市から取り寄せてもらいました。文庫になっているとは驚きで、さっそく注文した次第です。
2015年5月10日に日本でレビュー済み
収録作品
「特別料理」
「お先棒かつぎ」
「クリスマス・イヴの凶事」
「アプルビー氏の乱れなき世界」
「好敵手」
「君にそっくり」
「壁をへだてた目撃者」
「パーティーの夜」
「専用列車」
「決断の時」
いわゆる《奇妙な味》の代表的短編として名高い表題作は内容を知りつつ何度読んでも結末、特に最後の一行に至って不気味で冷ややかな戦慄を覚える。周到な筆致で醸成されるサスペンスの中に人間性への深い考察が感じられ、単なるアイデアストーリーの域を超えているからだろう。有名なホームズ譚を思わせる設定の「お先棒かつぎ」もそれは同様でオチの面白さ以上の重い読後感をもたらす。「好敵手」の着想も今や驚くものではないが、冷静な運びの中に忍び寄る恐怖はありふれたサイコスリラーの比ではない。
そして「決断の時」は読者に己の人生観や倫理観を厳しく問い質すようなリドルストーリーの名作であり、煌びやかな技巧に酩酊させられるような「パーティーの夜」と並ぶエリン屈指の傑作。
名匠が丹精込めた逸品の如き、いまさら賞賛するのも憚れるような名短編集(原著1956年刊行)。今まで文庫化されていなかったのが意外でもある。
「特別料理」
「お先棒かつぎ」
「クリスマス・イヴの凶事」
「アプルビー氏の乱れなき世界」
「好敵手」
「君にそっくり」
「壁をへだてた目撃者」
「パーティーの夜」
「専用列車」
「決断の時」
いわゆる《奇妙な味》の代表的短編として名高い表題作は内容を知りつつ何度読んでも結末、特に最後の一行に至って不気味で冷ややかな戦慄を覚える。周到な筆致で醸成されるサスペンスの中に人間性への深い考察が感じられ、単なるアイデアストーリーの域を超えているからだろう。有名なホームズ譚を思わせる設定の「お先棒かつぎ」もそれは同様でオチの面白さ以上の重い読後感をもたらす。「好敵手」の着想も今や驚くものではないが、冷静な運びの中に忍び寄る恐怖はありふれたサイコスリラーの比ではない。
そして「決断の時」は読者に己の人生観や倫理観を厳しく問い質すようなリドルストーリーの名作であり、煌びやかな技巧に酩酊させられるような「パーティーの夜」と並ぶエリン屈指の傑作。
名匠が丹精込めた逸品の如き、いまさら賞賛するのも憚れるような名短編集(原著1956年刊行)。今まで文庫化されていなかったのが意外でもある。
2020年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スタンリーエリンといえばやはりひと時代を牽引した華々しい作家ですがその代表作をミステリマガジンの編集人&選者でもあったあのエラリークイーンみずからが選んでいるという意味でも価値がある本です。今後は新訳が出てもいいように思いますがそうそう読者の要望は出版社までは届かないのかな。
2012年2月5日に日本でレビュー済み
本書は雑誌ブルータス2012の1/15号特集:本 で
テーマ:料理のところにこのスタンリィエリンの特別料理が紹介されていた。
出だしの1Pが丸ごとでかでかと紹介されており、その1pを読んで惹き付けられ本を購入した。
本書の冒頭解説でエリンは小説を書く時一番時間を掛けるのが出だしの一行だと書かれていた。
出だしを読んで全くその世界に入り込めない作品や主人公がなかなか出ず、時代背景ばかり長々と冒頭に書かれる方など
様々いるが、確かに彼の10編入ったこの作品集は出だしからスッと入り込みやすく文章に引かれていくばかりで妙に納得させられた。
タイトルになった特別料理はミステリファンや推理小説が大好きで沢山の量を読んでいる方ならオチが途中で解ってしまうと感じる。
途中でオチが読める作品は読む気が失せる人ががほとんどであるがそれを失わせない程の魅了的な料理の描写や
黒幕であるレトロな料理店スビローズの料理長スビローの独特の癖のある話し方
「解ります、ね?」
「素晴らしい傑作、ね?」
「あなたのお友達、わたし知らない。紹介してくださる、でしょう?」 など最後で楽しめる要素が所々にありました。
昨今の推理小説やミステリものは世の中の記憶媒体の増加によってトリックが複雑かつ困難になってきていると言われているが
小細工等を一切使われていない本書の作品は正に王道だと思います。
テーマ:料理のところにこのスタンリィエリンの特別料理が紹介されていた。
出だしの1Pが丸ごとでかでかと紹介されており、その1pを読んで惹き付けられ本を購入した。
本書の冒頭解説でエリンは小説を書く時一番時間を掛けるのが出だしの一行だと書かれていた。
出だしを読んで全くその世界に入り込めない作品や主人公がなかなか出ず、時代背景ばかり長々と冒頭に書かれる方など
様々いるが、確かに彼の10編入ったこの作品集は出だしからスッと入り込みやすく文章に引かれていくばかりで妙に納得させられた。
タイトルになった特別料理はミステリファンや推理小説が大好きで沢山の量を読んでいる方ならオチが途中で解ってしまうと感じる。
途中でオチが読める作品は読む気が失せる人ががほとんどであるがそれを失わせない程の魅了的な料理の描写や
黒幕であるレトロな料理店スビローズの料理長スビローの独特の癖のある話し方
「解ります、ね?」
「素晴らしい傑作、ね?」
「あなたのお友達、わたし知らない。紹介してくださる、でしょう?」 など最後で楽しめる要素が所々にありました。
昨今の推理小説やミステリものは世の中の記憶媒体の増加によってトリックが複雑かつ困難になってきていると言われているが
小細工等を一切使われていない本書の作品は正に王道だと思います。