タイトルに惹かれて買ってみたんですが、予想とは違い退屈です。
怪奇でも、幻想でもない。どちらかというとメルヘン。
何やら詩人の書きそうな文句が出てきますが、理解不能で文体におもしろさもない。単なる心象風景を文にしただけのような。
そういう意味ではまさに詩ですね。
まあ、「異色」という感じは全然しませんね。サマセット・モームのような退屈な小説が読みたい方は読んでみるとよろしいかと思います。
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メランコリイの妙薬 (異色作家短篇集 15) 単行本 – 2006/10/15
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- 本の長さ308ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2006/10/15
- ISBN-10415208765X
- ISBN-13978-4152087652
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2006/10/15)
- 発売日 : 2006/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 308ページ
- ISBN-10 : 415208765X
- ISBN-13 : 978-4152087652
- Amazon 売れ筋ランキング: - 819,559位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2004年6月26日に日本でレビュー済み
SF界の桂冠詩人として、今なおファンが多いだろうレイ・ブラッドベリ。『火星年代記』『太陽の黄金の林檎』『刺青の男』と、どれも今なお忘れがたい作品集である。一時期、それこそ溺れるようにして、その作品の数々を読んでいった。
ブラッドベリという作家を思う時、私には、ケルトかどこかの竪琴を爪弾きながらバラードを歌う男の姿が浮かんでくる。先日読んだアリソン・アトリーの『時の旅人』に出てきたバラッドの歌い手のような。楽器を手にして、魔法の詩のような言葉を口ずさむ吟遊詩人の姿が、眼前に髣髴されるのである。
本書は、ブラッドベリの22の短編を収録している。
なかでも、これは本作品集でしか読めないと思うのだが、「穏やかな一日」と「誰も降りなかった町」の二編が気に入っている。どちらも、語り手がひとりの人物と出会う話、人と人との「邂逅」を描いた作品である。「穏やかな一日」は海辺での出会いを、「誰も降りなかった町」は駅での出会いを。
格別、「穏やかな一日」の話が好きで、何度も読み返して、親しんでいる。海辺での情景が、映画の忘れがたいワンシーンのように、鮮やかに瞼の裏に浮かんでくる。
「穏やかな一日」と「誰も降りなかった町」。このふたつの作品と、『火星年代記』収録の「夜の邂逅」とを合わせて、私は勝手に、ブラッドベリの三大邂逅談と呼んでいる。作品のタッチこそ違え、それぞれに出会いの魔法を、出会いの奇蹟を描いた名品ではないだろうか。
ブラッドベリという作家を思う時、私には、ケルトかどこかの竪琴を爪弾きながらバラードを歌う男の姿が浮かんでくる。先日読んだアリソン・アトリーの『時の旅人』に出てきたバラッドの歌い手のような。楽器を手にして、魔法の詩のような言葉を口ずさむ吟遊詩人の姿が、眼前に髣髴されるのである。
本書は、ブラッドベリの22の短編を収録している。
なかでも、これは本作品集でしか読めないと思うのだが、「穏やかな一日」と「誰も降りなかった町」の二編が気に入っている。どちらも、語り手がひとりの人物と出会う話、人と人との「邂逅」を描いた作品である。「穏やかな一日」は海辺での出会いを、「誰も降りなかった町」は駅での出会いを。
格別、「穏やかな一日」の話が好きで、何度も読み返して、親しんでいる。海辺での情景が、映画の忘れがたいワンシーンのように、鮮やかに瞼の裏に浮かんでくる。
「穏やかな一日」と「誰も降りなかった町」。このふたつの作品と、『火星年代記』収録の「夜の邂逅」とを合わせて、私は勝手に、ブラッドベリの三大邂逅談と呼んでいる。作品のタッチこそ違え、それぞれに出会いの魔法を、出会いの奇蹟を描いた名品ではないだろうか。