「ピクサーの創業メンバーは、スティーブ・ジョブスも含めて、
多くがアップルやディズニーなどをクビになった人達だ」という
エピソードを聞いて、読んでみました。
憧れの会社をクビになり立ち上げたピクサーも、数年来の赤字
続き、自分なら諦めてしまうと思う。さすがのジョブスも諦め
ていた部分もあるが、ピクサーのコアメンバーは諦めていなか
った。トイストーリーを生み出すまでの経営陣の暗闘とクリ
エイターたちの苦労の対比は、ドラマチックで感動する。
また、ジョブスの豪腕ぶりは、ピクサーの経営でもいかんなく
発揮されている点は感心する。主導権への執着と利益へのこだ
わり、それを得るために取る手段の辛辣さ、わがままは、まさ
に「stay hungry, stay foolish」です。ただ、クリエイターたち
の純粋さだけでは、今のピクサーにはなっていなかったことも
よく分かる。結果として、最高の役割分担ができていたのだろ
う。
訳者の後書きにもあるが、ドリームワークスに対しての
敵意が強く文章に出ていますが、本当にピクサー経営陣が
あそこまでの敵意を抱いていたのか、ジョブスの感情を著者が
強く反映させたのか、ドラマ性を持たせるための演出なのか、
若干の違和感を感じた。
内容の面白さ、得られる教訓は保証できる。ジョブスのアナザ
ーストーリーとして是非読んでもらいたい。
オススメです!
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メイキング・オブ・ピクサー―創造力をつくった人々 単行本 – 2009/3/20
デイヴィッド A.プライス
(著),
櫻井 祐子
(翻訳)
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『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』など、驚異的なCG技術と、心躍る冒険物語で子供から大人までも惹きつけるピクサー・アニメーション・スタジオ。CGアニメーション映画の分野では、他社がまねできないクオリティと実績を誇る同社は、いまやクリエイティブ企業の理想として世界中から注目される存在である。
彼らはどのようにその地位を手に入れたのか?
その創造性の源にあるものは何なのか?
とても順風満帆とは言い難い草創期、ジョブズへの売却と大出血のハードウェア・メーカー時代、ディズニーとの蜜月と破局、新たなるライバルたちの出現……激動の日々を経たものの、天才たちは必然的に現在の成功に辿りついたようにも思える。彼らの信念へのゆるぎない確信と物語への情熱こそが、時代の流れ自体を引き寄せてきたのだ。
ピクサーの歴史を彩り作り上げてきた人々に取材を重ね、30年におよぶ彼らの社史を構築するなかで、彼らの創造性の源泉と「強さ」の秘密を浮かび上がらせるノンフィクション。
彼らはどのようにその地位を手に入れたのか?
その創造性の源にあるものは何なのか?
とても順風満帆とは言い難い草創期、ジョブズへの売却と大出血のハードウェア・メーカー時代、ディズニーとの蜜月と破局、新たなるライバルたちの出現……激動の日々を経たものの、天才たちは必然的に現在の成功に辿りついたようにも思える。彼らの信念へのゆるぎない確信と物語への情熱こそが、時代の流れ自体を引き寄せてきたのだ。
ピクサーの歴史を彩り作り上げてきた人々に取材を重ね、30年におよぶ彼らの社史を構築するなかで、彼らの創造性の源泉と「強さ」の秘密を浮かび上がらせるノンフィクション。
- 本の長さ407ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2009/3/20
- ISBN-104152090162
- ISBN-13978-4152090164
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著者について
ウォールストリート・ジャーナル紙、インベスターズ・ビジネス・デイリー紙、ビジネス2.0誌、ワシントン・ポスト紙などに寄稿するジャーナリスト。バージニア州リッチモンドで育ち、同州のウィリアム・アンド・メアリー大学でコンピュータ・サイエンスの学位を受け、またハーバード・ロースクールとケンブリッジ大学も卒業している。著書にジョン・スミスとポカホンタスについてのLove and Hate in Jamestown がある。家族とワシントンDCに在住。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2009/3/20)
- 発売日 : 2009/3/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 407ページ
- ISBN-10 : 4152090162
- ISBN-13 : 978-4152090164
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2012年1月7日に日本でレビュー済み
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2017年1月6日に日本でレビュー済み
ピクサーの歴史を事細かに記録した一冊。
一般に向けた読み物と言うより、カバーに記載されてる通り社史です。
よほどピクサーとその周辺に対して興味がないと読むのが辛いと思います。また、技術的な話が多いのも特徴です。
トイストーリーのヒットにより3D映画の権威となったピクサーですが、その背景にはビジネス的な魅力がなく理想とするアニメーションを実現させる保証もない技術を育てた事がベースにあり、日の目を浴びるまでの長い期間邁進してきた人達の苦労や信念を感じ取れます。
広くオススメはできませんが、アニメーション産業の特に意思決定層の人には読んでもらいたい一冊です。
何が重要か学べるのではないかと思います。
一般に向けた読み物と言うより、カバーに記載されてる通り社史です。
よほどピクサーとその周辺に対して興味がないと読むのが辛いと思います。また、技術的な話が多いのも特徴です。
トイストーリーのヒットにより3D映画の権威となったピクサーですが、その背景にはビジネス的な魅力がなく理想とするアニメーションを実現させる保証もない技術を育てた事がベースにあり、日の目を浴びるまでの長い期間邁進してきた人達の苦労や信念を感じ取れます。
広くオススメはできませんが、アニメーション産業の特に意思決定層の人には読んでもらいたい一冊です。
何が重要か学べるのではないかと思います。
2010年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なるほどなぁ
「レミーのおいしいレストラン」は
過去の偉大な歴史にあぐらをかき落ちぶれたディズニーのメタファーだったのかぁ。
そして
そこまでされてもディズニーはpixerに降伏したわけなのね。
最近のディズニーはクソだと思っていたのでとっても気分のいい話でしたよ。
「レミーのおいしいレストラン」は
過去の偉大な歴史にあぐらをかき落ちぶれたディズニーのメタファーだったのかぁ。
そして
そこまでされてもディズニーはpixerに降伏したわけなのね。
最近のディズニーはクソだと思っていたのでとっても気分のいい話でしたよ。
2013年9月22日に日本でレビュー済み
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一言で言えば、半沢直樹のような作品です。
どんどんピクサーが成長していき
安く不利な条件で仕事を請け負わされていた契約元のディズニーにまでを認めさせ
まさしく倍返しの契約でディズニーと対等、もしくはそれ以上の力を持っていく。
読んでいて清々しい気持ちになれる本でした。
CGデザイナーとしての感想としては、今ではCGで当然のごとくみんなが使っている機能、モーションブラーやアンチエイリアスなんかも
ピクサーが開発したと知って驚きました。
そりゃすぐには太刀打ち出来ないな・・・と思わされましたね。
どんどんピクサーが成長していき
安く不利な条件で仕事を請け負わされていた契約元のディズニーにまでを認めさせ
まさしく倍返しの契約でディズニーと対等、もしくはそれ以上の力を持っていく。
読んでいて清々しい気持ちになれる本でした。
CGデザイナーとしての感想としては、今ではCGで当然のごとくみんなが使っている機能、モーションブラーやアンチエイリアスなんかも
ピクサーが開発したと知って驚きました。
そりゃすぐには太刀打ち出来ないな・・・と思わされましたね。
2014年9月1日に日本でレビュー済み
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あのピクサーのアニメーションが、実は1980年代から、
まだ見ぬ世界を実現したいと思っていた、若者の夢から始まっていたのだ……と知るって感動した。
そして、その夢と才能をもった人に、スティーブ・ジョブズが関わったことで、僕らがその作品を享受できているのだと思うと、その運命は必然なのだ!!と楽しい。
まだ見ぬ世界を実現したいと思っていた、若者の夢から始まっていたのだ……と知るって感動した。
そして、その夢と才能をもった人に、スティーブ・ジョブズが関わったことで、僕らがその作品を享受できているのだと思うと、その運命は必然なのだ!!と楽しい。
2014年9月16日に日本でレビュー済み
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現座のピクサーに到るまでに、とてつもない程の時間と情熱と運命的なめぐり合わせが有り、
諦めずに、常に道を模索しながら妥協せず最高の作品を作り続ける信念が色んな意味で結実する様に感動しました。
諦めずに、常に道を模索しながら妥協せず最高の作品を作り続ける信念が色んな意味で結実する様に感動しました。
2011年10月2日に日本でレビュー済み
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本書は、ピクサー創立秘話に始まり、古巣であるディズニーに経営統合されるまでの道のりを一つのストーリーに仕立て上げたものだ。
本書では、前半ではキャットムル、中盤から後半にかけてはラセター、ジョブス、そして因縁の関係とも言われるディズニーとの確執や復縁に焦点を当てている。
技術力とマーケティング力は、ビジネスを成功させる上では不可分一体の関係であるという教訓を分かりやすく読者に伝えてくれた良書ということで満点の評価としたい。
特に、創業者にしてソフトウェア技術者のキャットムル、そしてアニメーターのラセター、この2人が織りなす3DCGアニメーションの数々の誕生秘話においては、ヒット映画の不可欠な要素として技術のみならず潜在需要を予測する能力(マーケティング能力)双方が必要であることを痛感させられた。
そして、忘れてならないのがスティーブ・ジョブスの存在であろう。キャットムルとラセターは、斬新かつ魅力あるアニメーション映画を生み出すことができたが、これをメガヒット作にするためには配給会社の協力が必要だ。この役割をこなしたのがジョブスであり、世界最強と言われるマーケティング組織を抱えるディズニーとの協業に成功させた(関係構築までの紆余曲折も臨場感を高めてくれている)。
今では、ディズニーを超えるブランド力を持つと言われるピクサーだが、ディズニーとの統合後、映画製作というもっとも創造的な分野で従来のピクサーの企業文化を破壊せずにヒット作を今後も量産できるのか、注目していきたい。
本書では、前半ではキャットムル、中盤から後半にかけてはラセター、ジョブス、そして因縁の関係とも言われるディズニーとの確執や復縁に焦点を当てている。
技術力とマーケティング力は、ビジネスを成功させる上では不可分一体の関係であるという教訓を分かりやすく読者に伝えてくれた良書ということで満点の評価としたい。
特に、創業者にしてソフトウェア技術者のキャットムル、そしてアニメーターのラセター、この2人が織りなす3DCGアニメーションの数々の誕生秘話においては、ヒット映画の不可欠な要素として技術のみならず潜在需要を予測する能力(マーケティング能力)双方が必要であることを痛感させられた。
そして、忘れてならないのがスティーブ・ジョブスの存在であろう。キャットムルとラセターは、斬新かつ魅力あるアニメーション映画を生み出すことができたが、これをメガヒット作にするためには配給会社の協力が必要だ。この役割をこなしたのがジョブスであり、世界最強と言われるマーケティング組織を抱えるディズニーとの協業に成功させた(関係構築までの紆余曲折も臨場感を高めてくれている)。
今では、ディズニーを超えるブランド力を持つと言われるピクサーだが、ディズニーとの統合後、映画製作というもっとも創造的な分野で従来のピクサーの企業文化を破壊せずにヒット作を今後も量産できるのか、注目していきたい。
2010年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初は荒削りでメンバーがどんどんと増えていく。
いろいろな会社を渡り歩き、ピクサーの形ができ
そのなかで、人間模様が次々と表されていく。
ディズニーがピクサーを買収するまでが書かれている。
濃厚で一人一人の人間を立たせ、読んでいる読者が
思い悩み同情する。
とてもうまく書かれていると感じる。
いろいろな会社を渡り歩き、ピクサーの形ができ
そのなかで、人間模様が次々と表されていく。
ディズニーがピクサーを買収するまでが書かれている。
濃厚で一人一人の人間を立たせ、読んでいる読者が
思い悩み同情する。
とてもうまく書かれていると感じる。