1982年ドイツのメッセル・ピットで発掘された、抜群に保存のよい4700万年前の霊長類の化石イーダの物語である。長い間個人コレクターが収蔵していたため、古生物学者の目に触れ科学的調査が行われるようになったのは、ごく最近のことである。キツネザルと真猿類の分岐の途上にある動物の化石と推測され、今年、ダーウィンの生誕200年と「種の起源」150年を記念して、ダーウィニウス・マシラエと命名された。イーダは化石人類ルーシーなどを真似てつけられたニックネームである。
本書はこのイーダの物語であるが、この化石そのものに関する記述はそれほど多くなく、大部分はそれが発見されたメッセル・ピットについてと、霊長類の進化に関する解説が占める。この点、本書を読んでがっかりされる方もあるかもしれないが、いくら完璧な化石とはいえ、たった1個の化石だけについて一般の読者向けに400ページ近い本を書くことはできないであろう。むしろイーダにかこつけて、霊長類の進化について勉強するつもりで読めばよい。記述は分かりやすく、内容もきちんと書かれていると思う。口絵のイーダの写真もすばらしい。欲をいえば、本文中に図や挿絵をいれて欲しかった。
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ザ・リンク: ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見 単行本 – 2009/9/1
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- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2009/9/1
- ISBN-104152090707
- ISBN-13978-4152090706
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2009/9/1)
- 発売日 : 2009/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 382ページ
- ISBN-10 : 4152090707
- ISBN-13 : 978-4152090706
- Amazon 売れ筋ランキング: - 734,235位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 10,739位生物・バイオテクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年10月31日に日本でレビュー済み
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2009年10月10日に日本でレビュー済み
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この本の魅力は,カバーと口絵に印刷された 4700 万年前 (新生代初期) の動物の見事な化石のカラーイメージである.本文は,あわてて二人のライターが書いた不十分な内容しか持たず,一体この動物がどう言う動物とどのような動物の間を結ぶリンクなのかは,古霊長類学の専門家ではない我々には,判然としない.この動物は Darwinius masillae という学名と,Ida (雌と判断されたため,発見者の娘さんの名をもらって) なる固有の名とを与えられた.イメージには言うことなしなのだが,執筆者の数のせいか同じことが必ず二度繰返されるので,遣り切れないし,リンクとしての意義の説明が最後に置かれて (これは一度だけ),上述のようにこれが理解困難なので,本文の方はあまり感心できない.折角の素晴らしい化石にこの本文は残念と言うほかない.なお,この化石を記載した本論文は Darwinius をキーワードとして検索すればオンラインで見ることが出来る.
2009年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本筋にいたる過程が少し長いように感じたが、幅広い学識に基づく解説があって読み応えはあった。
2009年12月1日に日本でレビュー済み
百万ドルという高額の値付け。秘密めいた顔のない売り主とのかけひき。「小惑星の衝突」クラスの大発見との世評。口絵の素晴らしい図版の数々。…心ときめかせるに十分な、最初の十数ページだった。
ところが、後がいけない。
いつまでたっても、退屈な進化論の講釈が続く。人類の進化をめぐる諸説の紹介。舌を噛みそうなカタカナ名がいくつも続くが、ちっとも理解できない。そもそも、いったい人類と他の猿との違いは何なのか。際限のないマッチポンプ的な解説が続く。
最新の学説は、「言語能力」こそが人類の飛翔の源泉だったという。複雑な音韻発声を可能にした喉頭構造こそが猿と違う。言語を複雑に発達させるうちに脳が発達した。始めから脳が抜きん出ていたわけではない。
では、ダーウィンの進化論を決定づけたあの始祖鳥の羽毛のように、イーダは原始的な霊長類でありながら人類だけに特徴的な喉頭構造があるのか…。ところが、本書はそのことにはなにも触れないまま終わってしまう。研究や解析はまだまだこれからなのだ。
いくら何でも、それだけの話しならこんなにページ数はいらない。
ちかごろ珍しいくらいの、立派な装丁の「がっかり本」だった。
ところが、後がいけない。
いつまでたっても、退屈な進化論の講釈が続く。人類の進化をめぐる諸説の紹介。舌を噛みそうなカタカナ名がいくつも続くが、ちっとも理解できない。そもそも、いったい人類と他の猿との違いは何なのか。際限のないマッチポンプ的な解説が続く。
最新の学説は、「言語能力」こそが人類の飛翔の源泉だったという。複雑な音韻発声を可能にした喉頭構造こそが猿と違う。言語を複雑に発達させるうちに脳が発達した。始めから脳が抜きん出ていたわけではない。
では、ダーウィンの進化論を決定づけたあの始祖鳥の羽毛のように、イーダは原始的な霊長類でありながら人類だけに特徴的な喉頭構造があるのか…。ところが、本書はそのことにはなにも触れないまま終わってしまう。研究や解析はまだまだこれからなのだ。
いくら何でも、それだけの話しならこんなにページ数はいらない。
ちかごろ珍しいくらいの、立派な装丁の「がっかり本」だった。
2010年1月11日に日本でレビュー済み
ドイツでは見つかったほぼ完全な哺乳類の化石から本書はスタートする。サルとヒトとのミッシング・リンクとなる可能性があるのだという。
これをめぐる知的エンタテイメントである。どうしても直接にサルとヒトとの関係というわけでなく、その価値がやや縁遠くイメージしにくいところがあるようだ。また、構成に難があり、すいすい知的興奮を味わえるわけではないのが、評価につながっているようである。
もちろんその伝えんとする考古学的発見は重大な意義を有するものであるから、本書以降にもその成果を論じるものが現れることを期待する。
これをめぐる知的エンタテイメントである。どうしても直接にサルとヒトとの関係というわけでなく、その価値がやや縁遠くイメージしにくいところがあるようだ。また、構成に難があり、すいすい知的興奮を味わえるわけではないのが、評価につながっているようである。
もちろんその伝えんとする考古学的発見は重大な意義を有するものであるから、本書以降にもその成果を論じるものが現れることを期待する。
2014年1月25日に日本でレビュー済み
本書は“
The Link: Uncovering Our Earliest Ancestor
”の全訳。
「古生物学の面白いところは、ハンマー一つで教科書を永遠に変えられること」
本書はまさにそんな研究史を塗り替えてしまうような化石標本「イーダ」をめぐる物語、
と言いたいところだが、その発見をめぐる記述はわずかに50ページほど。
「イーダ」はハンブルクの化石見本市でディーラーとノルウェー人研究者によって見出され、
100万ドル(!)で買いつけられ、「ドリーム・チーム」の共同作業によって「21世紀の科学の
シンボルにもなれる」ほどの進化史的重要性を認められるに至りました……あれ、話が
終わっちゃってない? と思ったら、そこから先は筆者による、まるで大学の一般教養の
講義にでも紛れ込んでしまったかのような、進化論をめぐるレクチャーが続く。
そもそも霊長類とは何ぞや、とか、この標本を通過した気候変動や地殻変動とか、
こうした基礎知識に触れずして、「イーダ」の真価は理解できまい、というのが筆者なりの
主張なのだろうが、この構成ではもはや「イーダ」は単なるプロローグとしてしか機能を
持つことができない。
私を含め読み手の多くに基礎知識がないのだからこそ、学術界の最前線における
系統樹をめぐる議論の侃々諤々を掻い摘んで紹介されても、いや、よく分からないけど、
それで「イーダ」は? となってしまう。
別に筆者の誠実を疑うつもりはないが、「イーダ」の話を聞きに来た客に対して、
前座が延々とご高説を打ち続けている状況なのだから、いいから「イーダ」見せろよ、と
野次りたくなるのも無理はない。
自然科学系ドキュメンタリーをご所望の方にはたぶん肩すかし、悪い本だとは思わないが
主客転倒との印象は拭えない。
「古生物学の面白いところは、ハンマー一つで教科書を永遠に変えられること」
本書はまさにそんな研究史を塗り替えてしまうような化石標本「イーダ」をめぐる物語、
と言いたいところだが、その発見をめぐる記述はわずかに50ページほど。
「イーダ」はハンブルクの化石見本市でディーラーとノルウェー人研究者によって見出され、
100万ドル(!)で買いつけられ、「ドリーム・チーム」の共同作業によって「21世紀の科学の
シンボルにもなれる」ほどの進化史的重要性を認められるに至りました……あれ、話が
終わっちゃってない? と思ったら、そこから先は筆者による、まるで大学の一般教養の
講義にでも紛れ込んでしまったかのような、進化論をめぐるレクチャーが続く。
そもそも霊長類とは何ぞや、とか、この標本を通過した気候変動や地殻変動とか、
こうした基礎知識に触れずして、「イーダ」の真価は理解できまい、というのが筆者なりの
主張なのだろうが、この構成ではもはや「イーダ」は単なるプロローグとしてしか機能を
持つことができない。
私を含め読み手の多くに基礎知識がないのだからこそ、学術界の最前線における
系統樹をめぐる議論の侃々諤々を掻い摘んで紹介されても、いや、よく分からないけど、
それで「イーダ」は? となってしまう。
別に筆者の誠実を疑うつもりはないが、「イーダ」の話を聞きに来た客に対して、
前座が延々とご高説を打ち続けている状況なのだから、いいから「イーダ」見せろよ、と
野次りたくなるのも無理はない。
自然科学系ドキュメンタリーをご所望の方にはたぶん肩すかし、悪い本だとは思わないが
主客転倒との印象は拭えない。
2009年10月15日に日本でレビュー済み
「イーダ」と名付けられた非常に貴重な霊長類の化石の獲得を巡る話からこの本はスタートします。この書き出し部分の1,2章(はじめの40ページ程度)は魅力的で話に引き込まれましたが、「さあ、これから」と期待して読み進めた3章以降の中盤は教科書的で、正直まったく面白くありませんでした。
それでも、「きちんと理解しないと、イーダのことが分からないということか」と思い、我慢強く読み進めましたが、聞いたことも無い霊長類の名前が多数登場するのにイラストも無いのでイメージも湧かず、文字を追うので精いっぱいで、全く頭に入ってきませんでした。しかもボリュームの半分以上をしめるこの中盤では、「イーダ」についてはほとんど触れられていません。
ノートに整理しながら読んでいけばちょっとは頭に入るのでしょうが、この手の本でいわゆる「お勉強」するのはちょっと違うと思いますし、それならほかの図やイラストのある解説書の方が優れていると思うので、なんだか中途半端な書籍に感じました。
キャッチーなタイトルや表紙、帯が期待させるだけに、がっかり感が大きかったです。
それでも、「きちんと理解しないと、イーダのことが分からないということか」と思い、我慢強く読み進めましたが、聞いたことも無い霊長類の名前が多数登場するのにイラストも無いのでイメージも湧かず、文字を追うので精いっぱいで、全く頭に入ってきませんでした。しかもボリュームの半分以上をしめるこの中盤では、「イーダ」についてはほとんど触れられていません。
ノートに整理しながら読んでいけばちょっとは頭に入るのでしょうが、この手の本でいわゆる「お勉強」するのはちょっと違うと思いますし、それならほかの図やイラストのある解説書の方が優れていると思うので、なんだか中途半端な書籍に感じました。
キャッチーなタイトルや表紙、帯が期待させるだけに、がっかり感が大きかったです。
2010年1月8日に日本でレビュー済み
前置きが長い。もちろん地質学や古生物学は重要な知識だが、
じらされる。とにかくじらされる。我等のイーダはまだか・・・
p.333にて、やっと来たか愛するイーダよ!
そう読者は感じながら、分厚くないのに割と分厚く感じつつ、
疲労感のうちに読み終えることでしょう。
知見としては極めて貴重だが、紹介する書物としては、
構成の失敗の感が拭えません。
じらされる。とにかくじらされる。我等のイーダはまだか・・・
p.333にて、やっと来たか愛するイーダよ!
そう読者は感じながら、分厚くないのに割と分厚く感じつつ、
疲労感のうちに読み終えることでしょう。
知見としては極めて貴重だが、紹介する書物としては、
構成の失敗の感が拭えません。