鈴木商店が活躍した背景と、転落していく様がすごく伝わった。
具体的な数字で示されると、リアリティがあって非常によかった。
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鼠 新装版: 鈴木商店焼打ち事件 単行本 – 1988/11/15
城山 三郎
(著)
- 本の長さ306ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1988/11/15
- ISBN-104163106308
- ISBN-13978-4163106304
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1988/11/15)
- 発売日 : 1988/11/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 306ページ
- ISBN-10 : 4163106308
- ISBN-13 : 978-4163106304
- Amazon 売れ筋ランキング: - 363,160位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 98,380位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1927-2007)名古屋生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大学卒業後、愛知学芸大学に奉職、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』により文学界新人賞、1959年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『黄金の日日』『役員室午後三時』『毎日が日曜日』『官僚たちの夏』『もう、きみには頼まない』『硫黄島に死す』『指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。1996(平成8)年、菊池寛賞を、2002(平成14)年、朝日賞を受賞。2007年3月22日没。享年79。没後発見された愛妻への遺稿『そうか、もう君はいないのか』と、愛妻が倒れる前年から最晩年まで自らを励ますかのように綴られた手帳の記述をまとめた『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』は世代を超えたベストセラーとなった。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年10月16日に日本でレビュー済み
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2014年11月9日に日本でレビュー済み
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「鈴木商店が米を買い占めている」という、当時の民衆にとっての「真実」が如何につくられていったか、興味深く読ませていただいた。新聞が報道する。民衆はそれを事実として受け止める。新聞は、それを「誰もが知っている真実」として再生産して報道する。最近、韓国の報道官が、いわゆる「従軍慰安婦」について、「誰もが知っている事実は検証する必要もない」とのコメントを発表したことを思い出し、この手の報道機関の罪責の重大さを思わずにはいられない。一方で、鈴木商店(正確に言えば直吉)には、危機に対処する意識が乏しかったことも確かである。悪意に対しては、知恵をもって対抗することも必要だということを強く感じた。
いずれにしても、「誰もが知っている真実」に、案外、客観的根拠がないという可能性を、我々は常に考えておくべきであろう。このような貴重な教訓を掘り起こしてきた著者の仕事の偉大さを思う。
いずれにしても、「誰もが知っている真実」に、案外、客観的根拠がないという可能性を、我々は常に考えておくべきであろう。このような貴重な教訓を掘り起こしてきた著者の仕事の偉大さを思う。
2020年9月19日に日本でレビュー済み
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当時の新聞記事の抜粋文については、正直難しすぎて読み飛ばしてしまったが、金子直吉の数少ないエピソードに触れられただけでよかった。
2016年7月19日に日本でレビュー済み
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氏の著書は私には読みづらい。客観的な表現を意識しつつも、個人的な所見が前面に出てくるところ。
2010年12月20日に日本でレビュー済み
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平成22年9月に新潮文庫から出た玉岡かおるさんの「お家さん」は、鈴木商店の女社長ヨネの生涯を描いたフィクション。それに対して、城山氏の「鼠」は、鈴木商店の大番頭、金子直吉の生涯を中心に、鈴木商店の米騒動の焼き討ちの真相を究明するノンフィクションノベルだ。米騒動の研究書に掲載された証言者を一人一人訪ねたり、鈴木商店の社員たちを訪ねたり、朝日新聞社の当時の記者から話を聞き出したり、とことん取材を通して真相に迫る。多くの人に会い、取材を重ねるほどに、人の記憶の曖昧さやいい加減さに辟易する著者の苛立ちが伝わってくる。
1975年が初版で、42刷。隠れたロングセラーと言える。ぜひ、玉岡さんの「お家さん」と合わせて読むことをお勧めしたい。
1975年が初版で、42刷。隠れたロングセラーと言える。ぜひ、玉岡さんの「お家さん」と合わせて読むことをお勧めしたい。
2014年9月16日に日本でレビュー済み
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正直にいって、これまで読んだ城山三郎の本は、面白くなかった。
波長があわないのだと思っていた。
しかしこの本は違う。徹底した検証による解の出ない問題に対する接近方法など、誠に見事なものだ
このような社会科学に通じる思考は、やはり本人がもともと経済学者であったからなのだろぅ
久しぶりに良い本を読んだ。
波長があわないのだと思っていた。
しかしこの本は違う。徹底した検証による解の出ない問題に対する接近方法など、誠に見事なものだ
このような社会科学に通じる思考は、やはり本人がもともと経済学者であったからなのだろぅ
久しぶりに良い本を読んだ。
2010年3月7日に日本でレビュー済み
城山三郎といえば経済小説のほか、「落日燃ゆ」など近代史でも著作がありますが、本書はそのなかでも異色ともいえる作品。
大正時代に一世を風靡した商社「鈴木商店」。三井、三菱の向こうを張り、大番頭・金子直吉を筆頭に世界を股にかけて商売を発展させたものの、米騒動での焼打ちをきっかけに凋落し、昭和に入ってついに倒産。
本書では「なぜ焼打ちは起きたのか」という城山氏本人の疑問から出発し、当時の関係者や関係文書から、鈴木商店の実態と直吉の人柄、当時の政府やマスコミ(新聞)の状況などを詳しく紐解いていく様子が描かれます。
焼打ち事件については、朝日新聞の(鈴木商店を巨悪とする)扇動的な報道が背景にあったことを指摘していますが、逆にそのことを契機に政府が規制を強め、結果的に太平洋戦争時の大政翼賛的な報道につながっていくことを考えると、複雑な心境になります。
とにかく一次資料、インタビューが豊富で圧倒されます。昭和39年ごろの作品。
大正時代に一世を風靡した商社「鈴木商店」。三井、三菱の向こうを張り、大番頭・金子直吉を筆頭に世界を股にかけて商売を発展させたものの、米騒動での焼打ちをきっかけに凋落し、昭和に入ってついに倒産。
本書では「なぜ焼打ちは起きたのか」という城山氏本人の疑問から出発し、当時の関係者や関係文書から、鈴木商店の実態と直吉の人柄、当時の政府やマスコミ(新聞)の状況などを詳しく紐解いていく様子が描かれます。
焼打ち事件については、朝日新聞の(鈴木商店を巨悪とする)扇動的な報道が背景にあったことを指摘していますが、逆にそのことを契機に政府が規制を強め、結果的に太平洋戦争時の大政翼賛的な報道につながっていくことを考えると、複雑な心境になります。
とにかく一次資料、インタビューが豊富で圧倒されます。昭和39年ごろの作品。
2014年5月28日に日本でレビュー済み
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登場人物の柳田富士松は夫の祖父です。母から焼打ちの話は少し聞いていましたが、詳しくは聞いていないので大変
参考になりました。
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