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燃えよ剣 新書 – 1998/9/16
司馬 遼太郎
(著)
幕末の激動期、類のない苛烈な軍事集団「新選組」を作り上げて世を震撼させ、幕府に殉じて壮絶な生涯を生きぬいた土方歳三を描く
- 本の長さ663ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1998/9/16
- ISBN-10416317950X
- ISBN-13978-4163179506
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
幕末の京をふるえあがらせた鉄の規律の戦闘集団「新選組」を創り上げた男・土方歳三。彼の生涯を描いた、司馬文学初期の代表作を新書判で再刊。
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1998/9/16)
- 発売日 : 1998/9/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 663ページ
- ISBN-10 : 416317950X
- ISBN-13 : 978-4163179506
- Amazon 売れ筋ランキング: - 853,016位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を読むのは30年ぶりだろう。
Kindleにしてから司馬遼太郎の小説を、一通り読んで来た。初めて目を通す作品が多かった。「燃えよ剣」は最後まで手をつける気がしなかった。かつて読んだことがあるのが理由の一つだが、「新選組」のネガティブなイメージだけが頭に残っていたことが大きな要因だろう。
で、どうだったか?
幕末〜戊辰戦争の時代、社会動乱の中で、土方歳三という個性が最大に発揮された情景が、ありありと頭の中で再現された。
優れた戦略家、参謀であり、目的・目標実現の強い意志を持った第一線のリーダ。それ故に組織の中では、人の情念とは無縁の 目標実現マシーンのような印象を与える。読む者にとっての救いは、「お雪」さんの登場であり、函館敗戦に際しての若い隊士への配慮である。そして、すべての後で、自らの人生に決着をつけた生き方の潔さ、涼しさが余韻として残った。
著者がこの作品を書いた理由: 「男の典型を一つずつかいてゆきたい。」が、腑に落ちた。
Kindleにしてから司馬遼太郎の小説を、一通り読んで来た。初めて目を通す作品が多かった。「燃えよ剣」は最後まで手をつける気がしなかった。かつて読んだことがあるのが理由の一つだが、「新選組」のネガティブなイメージだけが頭に残っていたことが大きな要因だろう。
で、どうだったか?
幕末〜戊辰戦争の時代、社会動乱の中で、土方歳三という個性が最大に発揮された情景が、ありありと頭の中で再現された。
優れた戦略家、参謀であり、目的・目標実現の強い意志を持った第一線のリーダ。それ故に組織の中では、人の情念とは無縁の 目標実現マシーンのような印象を与える。読む者にとっての救いは、「お雪」さんの登場であり、函館敗戦に際しての若い隊士への配慮である。そして、すべての後で、自らの人生に決着をつけた生き方の潔さ、涼しさが余韻として残った。
著者がこの作品を書いた理由: 「男の典型を一つずつかいてゆきたい。」が、腑に落ちた。
2018年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『燃えよ剣』は、そのように評価出来る作品ではないだろうか。間違いなく『燃えよ剣』以後と以前では一般的な新選組に対する評価がガラッと変わっている。それだけのインパクトを世間に与えた作品である。
同じ司馬遼太郎作品である『竜馬がゆく』で、世間一般の坂本龍馬の評価が大きく変わったように『燃えよ剣』によって世間一般の新選組の評価が大きく変化した。それだけの影響力を与えた作品ということがいえるであろう。
奇しくも司馬遼太郎は、この『燃えよ剣』と大長編『竜馬がゆく』を並行して書き進めていた。『竜馬がゆく』は1962年6月から産経新聞に連載が始まり、同年の11月から『燃えよ剣』が「週刊文春」誌上に登場することになる(初出「週刊文春」1962年11月19日号~1964年3月9日号まで全68回連載)。
司馬遼太郎は、明治維新への重要な役割を果たした坂本竜馬を描く一方で、それを阻む側の土方歳三を主人公にした小説を同時に執筆していたのだ。当初、新選組にはいささか抵抗感があったそうだが、書くうちにそれが消え、書き終えたあとは、「土方も近藤も、自分の浮世の知人のたれよりも親しいような感情をもっています」と司馬遼太郎は述懐している。
『燃えよ剣』は、司馬遼太郎作品の中でももっとも支持率の高い作品ということが出来るだろう。土方歳三の一切ぶれない颯爽とした生き方にわたしを含めて多くの読者は共感するのではないだろうか。
司馬遼太郎自身、この小説執筆の動機として「漢(おとこ)の典型を描きたい」と語っていたそうだが、その目的は十分すぎるほど果たされた。
武士よりも武士らしく生き抜いた土方歳三や近藤勇の姿からわたしたちが学ぶことは多い。小説で描かれている姿がたとえ歴史上の土方歳三や近藤勇と違っていたとしても、司馬遼太郎の描いた小説の価値は何一つ変わらないとわたしは思っている。
作中で印象的な次の場面がある
「男の一生というものは」
と、歳三はさらにいう。
「美しさを作るためのものだ。自分の。そう信じている」
(395頁)
そう語った土方歳三は最終的に五稜郭の地で最期を迎えることになる。
新選組が歴史上実際に活躍した期間は1863年から1868年のわずかな期間に過ぎない。1868年に新選組は解散して、以後はそれぞれが選択した道を進んでいくことになる。
土方歳三は、最後まで幕府に忠義を尽くす道を選択した。そして、五稜郭で最期を遂げる。享年35歳だった。
その日も、あるいはこの寺の石畳の上にあかるい雨が降っていたように思われる。
(2018.10.19記)
同じ司馬遼太郎作品である『竜馬がゆく』で、世間一般の坂本龍馬の評価が大きく変わったように『燃えよ剣』によって世間一般の新選組の評価が大きく変化した。それだけの影響力を与えた作品ということがいえるであろう。
奇しくも司馬遼太郎は、この『燃えよ剣』と大長編『竜馬がゆく』を並行して書き進めていた。『竜馬がゆく』は1962年6月から産経新聞に連載が始まり、同年の11月から『燃えよ剣』が「週刊文春」誌上に登場することになる(初出「週刊文春」1962年11月19日号~1964年3月9日号まで全68回連載)。
司馬遼太郎は、明治維新への重要な役割を果たした坂本竜馬を描く一方で、それを阻む側の土方歳三を主人公にした小説を同時に執筆していたのだ。当初、新選組にはいささか抵抗感があったそうだが、書くうちにそれが消え、書き終えたあとは、「土方も近藤も、自分の浮世の知人のたれよりも親しいような感情をもっています」と司馬遼太郎は述懐している。
『燃えよ剣』は、司馬遼太郎作品の中でももっとも支持率の高い作品ということが出来るだろう。土方歳三の一切ぶれない颯爽とした生き方にわたしを含めて多くの読者は共感するのではないだろうか。
司馬遼太郎自身、この小説執筆の動機として「漢(おとこ)の典型を描きたい」と語っていたそうだが、その目的は十分すぎるほど果たされた。
武士よりも武士らしく生き抜いた土方歳三や近藤勇の姿からわたしたちが学ぶことは多い。小説で描かれている姿がたとえ歴史上の土方歳三や近藤勇と違っていたとしても、司馬遼太郎の描いた小説の価値は何一つ変わらないとわたしは思っている。
作中で印象的な次の場面がある
「男の一生というものは」
と、歳三はさらにいう。
「美しさを作るためのものだ。自分の。そう信じている」
(395頁)
そう語った土方歳三は最終的に五稜郭の地で最期を迎えることになる。
新選組が歴史上実際に活躍した期間は1863年から1868年のわずかな期間に過ぎない。1868年に新選組は解散して、以後はそれぞれが選択した道を進んでいくことになる。
土方歳三は、最後まで幕府に忠義を尽くす道を選択した。そして、五稜郭で最期を遂げる。享年35歳だった。
その日も、あるいはこの寺の石畳の上にあかるい雨が降っていたように思われる。
(2018.10.19記)
2018年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文中司馬は何度か近藤勇に、土方歳三のことを「喧嘩師」と呼ばせている。武州多摩の百姓出身のこの男は、同郷の
近藤がかなり政治的地位に執着し、イデオロギーで自分を纏うことを厭わなかったのに比べて、まったくというほど政治的な
ことへの興味を示すことが無かったと司馬は言う。彼の興味は戦いに勝つことであり、当然のことながら趣味や学問への
傾倒もほぼ無く、唯一例外は最後まで素人の域を超えることが無かった俳句を読むことぐらいであろうか。だが、幕末に
公的な政府機関として薩長を始めとする反幕勢力に蛇蝎のごとく嫌われた新撰組の本質的な意味を最も理解し、かつ
その力の大きな源泉となったのは土方歳三であることを、司馬は本書で余すことなく書き切っている。「喧嘩師」独特の
鋭い感性と勘で、彼は多くの戦いを生き抜くが、自分の命に拘泥することも一切なかった。最後まで垢抜けないこの
百姓上がりの武士魂の権化のような男を司馬は決して感情的になることもなく、それでいて読者には十分土方に
感情移入させるような巧みな表現で、最後を締めくくる。間違いなく幕末を駆け抜けた魅力的な群像の一人である。
近藤がかなり政治的地位に執着し、イデオロギーで自分を纏うことを厭わなかったのに比べて、まったくというほど政治的な
ことへの興味を示すことが無かったと司馬は言う。彼の興味は戦いに勝つことであり、当然のことながら趣味や学問への
傾倒もほぼ無く、唯一例外は最後まで素人の域を超えることが無かった俳句を読むことぐらいであろうか。だが、幕末に
公的な政府機関として薩長を始めとする反幕勢力に蛇蝎のごとく嫌われた新撰組の本質的な意味を最も理解し、かつ
その力の大きな源泉となったのは土方歳三であることを、司馬は本書で余すことなく書き切っている。「喧嘩師」独特の
鋭い感性と勘で、彼は多くの戦いを生き抜くが、自分の命に拘泥することも一切なかった。最後まで垢抜けないこの
百姓上がりの武士魂の権化のような男を司馬は決して感情的になることもなく、それでいて読者には十分土方に
感情移入させるような巧みな表現で、最後を締めくくる。間違いなく幕末を駆け抜けた魅力的な群像の一人である。
2020年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
説明よりもバラツキが大きく(可)の判断の方が近いかなあと思いました
2019年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
南平台で育った者です。よく剣道を無理矢理やらされ迷惑でしたが土方歳三の武勇伝はもっと真剣に聴いておくべきでした。
イかれていますがこのオス度の高さにヤラれてしまいました!土方歳三最高!
イかれていますがこのオス度の高さにヤラれてしまいました!土方歳三最高!
2019年7月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吉川英治氏の宮本武蔵と同等に、とても内容が充実していました。
情景が目に浮かぶ描写、史実の裏にある人間模様など奥深く読み応えがありました。
情景が目に浮かぶ描写、史実の裏にある人間模様など奥深く読み応えがありました。