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西日の町 ペーパーバック – 2002/9/12
- 本の長さ133ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2002/9/12
- ISBN-10416321190X
- ISBN-13978-4163211909
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商品の説明
商品説明
僕と母の暮らすアパートに、ある日、転がり込んできた祖父の「てこじい」。それ以来、部屋のすみでじっとうずくまったままのてこじいは、夜になっても決して横になることもない。てこじいを邪険に扱う一方で、食卓に好物を並べたりと、戸惑いを見せる母。かつて、北海道で馬喰(ばくろう)として働き、朝鮮戦争時は米兵の遺体を繕う仕事をしていたなどと語るてこじいに、10歳の僕は次第にひかれていく…。
過去の貧しくも懐かしい記憶と、豊かさを臭わせる将来への期待が交錯する時代に戸惑う大人たちの姿を、著者は少年の目線を通して叙情豊かに映し出していく。しかし、貧しさの染みついた西日のあたる部屋をあとにする母子の旅立ちを描いたラストシーンには、甘い郷愁ばかりが残るわけではない。てこじいの記憶をしっかりと受け継ぐ少年の眼差しは、淡々としながらも力強く未来を見据える。てこじいと少年との一瞬の邂逅(かいこう)は、現代社会が失いつつある戦争や死の記憶を鮮やかに呼び覚ましてくれる。(中島正敏)
出版社からのコメント
『夏の庭――The friends』で、小学生の少年三人組と老人との心の交流を描き、世界各国で高い評価を受けた湯本香樹実さんの、待望久しい最新作は、祖父との出会いと別れを瑞々しく描いた力作です。
昭和四十年ごろ。九州の町で母とふたり暮らす和志の前に、ある日、てこじいがふらりと現れた。苦労してきた母は複雑そうだが、六畳のすみにうずくまってぽつりぽつりと昔の話をする祖父に、和志は少しずつ魅かれていく。ある夜、ふと目覚めた和志は、母の泣く声を耳にする。母のひそかな苦しみを知ったてこじいは、ふらりと家を出ていった……。
てこじいの死を母と看取る場面の静けさは、花の種子のような堅さと重みで心の中に残ります。湯本さんの中で、長い時間をかけてかたちづくられた物語。読者から長く愛され、読み継がれる……そんな予感がする一冊です。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2002/9/12)
- 発売日 : 2002/9/12
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 133ページ
- ISBN-10 : 416321190X
- ISBN-13 : 978-4163211909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 926,201位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 21,271位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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物語は予想も出来なく完結で、良かったです。
その他の作品も読みたくなりました。
この作者がよく題材にする子どもと老人、そして「死」を絡めた物語。
この作品も悪くはないが、「夏の庭」「ポプラの秋」のほうが作品としては上か。
前2作品ほどの力はないように感じた。
読んでいないようだったらそちらもオススメする。
家族。その意味。
深い洞察を持って書かれています。
じっくり味わえる宝石のような小説です。
僕に夜につめを切ると親の死に目に会えないわよという母は夜中にパチパチとつめを切る
湯本さん得意の老人と少年の物語。
母を観察する僕、祖父の過去を知りたがる僕、大人になった僕。
短く読みやすかったが、少し怖かったかな?
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てこじい、母親、叔父の3人しか登場しないのに、その濃密な人間関係は、実にリアルに感じられます。
著者は、少年たちが町のある老人の死を観察するという、名作「夏の庭」で世に知られましたが、この作品も老人と死を見つめるという、一風通じるモチーフをもっています。
それは一本の物語となって、響いてきた。
「僕」の中で生きる母やてこじいは、読む側の気持ちを揺れ動かすが、とても静かで、懐かしい。セピア色の町に輝く、夕陽みたいだ。
非常に巧い。美しくて、巧い。
「夏の庭」ほどの感動はないが、しっとりと味わい深く、温めてくれる。