ジーヴスのお話は、最初に国書刊行会の方で読んでしまったため、なんとつまらない話だ、もう読むまいと思っていたのですが、この本で考えが変わりました。
もし、国書刊行会を読んでつまらないとお感じになったらぜひこちらで読んでください。
こちらの方は訳の日本語に堅苦しさや違和感がないです。人物が生き生きしていて、とても面白いです。
一応原書も持っているのですが、原書で韻を踏んでいるところはこちらでもちゃんと踏んでいます。
この人はこういう話し方をするだろうな、というところはその通りの話し方ですし、
バーティー以下、貴族のおバカな振る舞いと、それをさばくジーヴスのウィットに富んだ会話・行為が読んでいて楽しいです。
おバカ度合いも愛すべきおばかさんという感じで嫌味なところがなく、それをあしらうジーヴスにも嫌味なところがないので気軽に読めるし、いい気持ちになれます。
バーティーのダメっぷりはモンティ・パイソンの「アッパークラストゥィット」のスケッチの雰囲気が近いかもしれないです。
このお二人の訳でジーヴスの全作品を読みたかったですね〜。しかし叶わないのが残念です。
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ジーヴズの事件簿 (P・G・ウッドハウス選集 1) 単行本 – 2005/5/27
世界中で愛され、古典探偵小説にも多大な影響を与えた巨人ウッドハウス。第1巻には天才的頭脳を誇る従僕ジーヴズの活躍譚を収録
- 本の長さ459ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2005/5/27
- ISBN-10416324090X
- ISBN-13978-4163240909
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2005/5/27)
- 発売日 : 2005/5/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 459ページ
- ISBN-10 : 416324090X
- ISBN-13 : 978-4163240909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 142,339位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったけれど、今どきのスピード感と違うのでとらえ方が難しいかも
2005年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ロンドンの、それも紳士が集う社交場には必ずウッドハウスが置いてある…というほどに、
洗練された文体とウィットに富んだこの物語は、
有能な執事と若き貴族との掛け合いを楽しむ単なる「落とし噺」ではない。
だからこそついつい引き込まれて次の話が読みたくなってしまい、
行間から滲み出る高尚かつ重厚な雰囲気を味わいながら、
紫煙を燻らせ、またハーフパイントのお代わりか
スコッチのダブルをつい飲み過ぎてしまう…
秋の夜長にはちと早いが、
昼間の熱が冷えた夕暮れ時から楽しむのも、一興…
洗練された文体とウィットに富んだこの物語は、
有能な執事と若き貴族との掛け合いを楽しむ単なる「落とし噺」ではない。
だからこそついつい引き込まれて次の話が読みたくなってしまい、
行間から滲み出る高尚かつ重厚な雰囲気を味わいながら、
紫煙を燻らせ、またハーフパイントのお代わりか
スコッチのダブルをつい飲み過ぎてしまう…
秋の夜長にはちと早いが、
昼間の熱が冷えた夕暮れ時から楽しむのも、一興…
2016年1月8日に日本でレビュー済み
カトリック作家であるイーヴリン・ウォー氏による「P・G・ウッドハウス頌」、それを受けた吉田健一氏による「P・G・ウッドハウス」が掲載されています。
それぞれ面白く、またそれぞれの筆者の個性が出ている文章です。
まずウッドハウスによるジーヴズを、そして付録までお楽しみください。
それぞれ面白く、またそれぞれの筆者の個性が出ている文章です。
まずウッドハウスによるジーヴズを、そして付録までお楽しみください。
2005年6月4日に日本でレビュー済み
本年の連休に合わせて公開されたという『銀河ヒッチハイク・ガイド』。日本公開は秋になるというが、そのナレーター役にフィーチャーされたのがスティーヴン・フライで、BBC版TVシリーズでジーヴズその人を演じたそうな。バーティは勿論ヒュー・ローリー。同じケンブリッジ・フットライツ出身。英国コメディが今年は盛り上がる・・・。盛り上がって欲しい、という切なる願いを込めて、本書を推す。ポイントはスとズの違い。『比類なきジーヴス』国書版はスだが、かってモンティ・パイソンのジョン・クリースが正しくはクリーズであると明らかになったわけだから、やっぱスよりはズのほうがらしいと思います。とにかくウッドハウスが英国人である以上面白いに決まってる。
2005年11月28日に日本でレビュー済み
「事態が最悪になりそうに見えても大抵の場合それほどにはならないものだとは、僕も経験上知っている。」
これはこのシリーズの一方の主役、若主人バーティ・ウースターの言葉なんだけど、“事態がそれほどにはならない”のはもう一方の主役、天才執事ジーヴズの暗躍があればこそなのは、読者も、もちろんウースターも知っている。
“バカ殿”ウースターが、一目ぼれ癖のあるくされ縁の友人ビンゴや、お節介焼きのアガサ叔母によって、事件(つーか難題)に巻き込まれ、ジーヴズが飄々と暗躍して一件落着ってワンパターンなんだけど、これがいくらでも読みたくなっちゃう代物なのである。とにかく、人物設定、ストーリー設定が巧みだ。“お約束”の居心地のよさ(例えば「男シリーズ」で植木等がC調なこと仕出かすと上司の人見明がぼそっと「ばか」ってつぶやくアレ)が充満している。ジーヴズとウースターのタッグは最強であり、誰もかなわないのだ。主人と従僕、馬鹿と天才なんだけど、お互いが必要としている間柄で、どっちが欠けても物語は成立しない。ほがらかな愚者を支えているのは賢者であるが、その聡明な従者は度量の大きな主人に生かされているのである。
“バカ殿”ウースターが語り手っていうのがミソで、番外で一篇だけジーヴズが語り手のものがあるんだけど、これはいわゆるメイキング、楽屋裏、ネタバレであって本編にはなりえない。ミステリーで言えば常にジーヴズが“鍵”なのだから...
それにしてもウースターとジーヴズの関係もさることながら、ウースターと友人ビンゴの間柄がとってもいい。“くされ縁”ってやつは、実はお互いに依存してないし、遠慮もないし、何ヶ月会わなくても関係に変化がないってことなのだ。こうした稀な友を得られただけで、人生はきっと、それでもうOKなんじゃないだろうか。
これはこのシリーズの一方の主役、若主人バーティ・ウースターの言葉なんだけど、“事態がそれほどにはならない”のはもう一方の主役、天才執事ジーヴズの暗躍があればこそなのは、読者も、もちろんウースターも知っている。
“バカ殿”ウースターが、一目ぼれ癖のあるくされ縁の友人ビンゴや、お節介焼きのアガサ叔母によって、事件(つーか難題)に巻き込まれ、ジーヴズが飄々と暗躍して一件落着ってワンパターンなんだけど、これがいくらでも読みたくなっちゃう代物なのである。とにかく、人物設定、ストーリー設定が巧みだ。“お約束”の居心地のよさ(例えば「男シリーズ」で植木等がC調なこと仕出かすと上司の人見明がぼそっと「ばか」ってつぶやくアレ)が充満している。ジーヴズとウースターのタッグは最強であり、誰もかなわないのだ。主人と従僕、馬鹿と天才なんだけど、お互いが必要としている間柄で、どっちが欠けても物語は成立しない。ほがらかな愚者を支えているのは賢者であるが、その聡明な従者は度量の大きな主人に生かされているのである。
“バカ殿”ウースターが語り手っていうのがミソで、番外で一篇だけジーヴズが語り手のものがあるんだけど、これはいわゆるメイキング、楽屋裏、ネタバレであって本編にはなりえない。ミステリーで言えば常にジーヴズが“鍵”なのだから...
それにしてもウースターとジーヴズの関係もさることながら、ウースターと友人ビンゴの間柄がとってもいい。“くされ縁”ってやつは、実はお互いに依存してないし、遠慮もないし、何ヶ月会わなくても関係に変化がないってことなのだ。こうした稀な友を得られただけで、人生はきっと、それでもうOKなんじゃないだろうか。
2005年9月28日に日本でレビュー済み
タイトルからしてちょっとミステリーなのかな?と思ったら、これが抱腹絶倒!のんきなお金持ちバーティと素晴らしき執事ジーヴズのコンビは素晴らしい。ジーヴズのご主人様へのファッションチェックもおっかしい。久しぶりに爽快感溢れる作品に出会いました。短編集なので忙しい方にこそ読んで欲しいです。