女性作家の小説が好きで、特に吉本ばなな好きなのですが、本当にすばらしい1冊でした。
序盤はあまり話の展開がわからず、途中の友人の別荘に主人公が一人で泊まるシーンでは衝撃的な描写も多く、主人公と同じように嫌な気持ちや不安な気持ちになり、「はずれだったかな…どうかな…」と思ってしまいましたが、読み進めるうちにどんどんハマっていきました。
最後まで読み切った時に、女性の強さや生きることの美しさを目の当たりにしたようで、本当に爽快な気持ちになりました。タイトルは「イルカ」ですが、イルカの話ではなく、むしろ出てくるのはほんの少しのシーンですが、「愛」を象徴する存在として本小説の全体のテーマと関連していて感動しました。
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イルカ ペーパーバック – 2006/3/20
よしもと ばなな
(著)
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この気持ちはどこから来るのだろう? 生命の誕生、まだこの世にやってきていないある魂との出会いを描いた書き下ろし長篇
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2006/3/20
- ISBN-104163247602
- ISBN-13978-4163247601
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2006/3/20)
- 発売日 : 2006/3/20
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 256ページ
- ISBN-10 : 4163247602
- ISBN-13 : 978-4163247601
- Amazon 売れ筋ランキング: - 971,554位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 22,100位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年、東京生まれ。
詩人・思想家の吉本隆明の次女。日本大学芸術学部文藝学科卒業。
87年小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞、同年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、89年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)を受賞。
著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで、93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞の三賞を受賞している。他の著作に『アルゼンチンババア』『王国』シリーズ『デッドエンドの思い出』『イルカ』『ひとかげ』『まぼろしハワイ』『サウスポイント』『彼女について』『アナザー・ワールド 王国その4』など多数がある。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年3月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ばななさんの小説と自分の人生がいつも強烈にシンクロするので、いつも読むたび、出会うたびに衝撃を受けます。
この本は、友人が不思議な話だから読んでみて、と紹介してくれました。
女にとって、恋愛とは、結婚とは、妊娠とは・・・?今までの狭すぎる社会の枠にはまっていない、人間らしくて、自由で、平等な、新しい恋愛のカタチがこの小説の中にある気がしました。いま恋愛をしている人、これから結婚しなくちゃと考えている人、或いはこれから母になる人に、新しい人間関係の在り方を、全ての女性に吹き込んでくれる気がします。
ああ、常識にとらわれないで、自分のスタイルで、自分の感じたままに生きていいんだと、勇気をもらえた一冊でした。
この本は、友人が不思議な話だから読んでみて、と紹介してくれました。
女にとって、恋愛とは、結婚とは、妊娠とは・・・?今までの狭すぎる社会の枠にはまっていない、人間らしくて、自由で、平等な、新しい恋愛のカタチがこの小説の中にある気がしました。いま恋愛をしている人、これから結婚しなくちゃと考えている人、或いはこれから母になる人に、新しい人間関係の在り方を、全ての女性に吹き込んでくれる気がします。
ああ、常識にとらわれないで、自分のスタイルで、自分の感じたままに生きていいんだと、勇気をもらえた一冊でした。
2006年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
久しぶりに手にしたよしもとばななの世界。
飾りのない淡々とした表現が心に染み入ってきました。
私個人は、主人公と同じ30代前半で、やはり子供を生み、
育てていくことに後ろ向きな考えがありましたが、
新しい生命を預かることになった彼女が少しずつ、
周りの色々なものと自分らしく融合していく姿に
すこし勇気づけられたような気がします
元々は近く出産する友人に送る予定で購入しましたが
ずっと手元に置いていつか自分が新しい生命を迎える時に
もう一度読み返したいそんな一冊になりました。
それにしても、よしもとばななの描く世界は、
心にすっと入ってくる読み心地のいい文章はもちろんのこと、
繰り返される日常と偶然がもたらす非日常が
うまくミックスされていて、読んだ後は人生を味わって過ごしたくなるそんな気分です。
飾りのない淡々とした表現が心に染み入ってきました。
私個人は、主人公と同じ30代前半で、やはり子供を生み、
育てていくことに後ろ向きな考えがありましたが、
新しい生命を預かることになった彼女が少しずつ、
周りの色々なものと自分らしく融合していく姿に
すこし勇気づけられたような気がします
元々は近く出産する友人に送る予定で購入しましたが
ずっと手元に置いていつか自分が新しい生命を迎える時に
もう一度読み返したいそんな一冊になりました。
それにしても、よしもとばななの描く世界は、
心にすっと入ってくる読み心地のいい文章はもちろんのこと、
繰り返される日常と偶然がもたらす非日常が
うまくミックスされていて、読んだ後は人生を味わって過ごしたくなるそんな気分です。
2006年4月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までのばななさんの作品とは異なる読後感が残りました。
お母さんになった新境地みたいな帯でしたが、新しい命を皆で迎えてあげる事が出来る・・幸福な本だと感じました。
新境地ではなく、ばななさんの中に元々あったモノが濃くでていると思いました。
親として考える事が多く、子供のこころの状態を常に感じ取っていたい
と思いました。お母さんになった方に、是非読んで頂きたいです。
お母さんになった新境地みたいな帯でしたが、新しい命を皆で迎えてあげる事が出来る・・幸福な本だと感じました。
新境地ではなく、ばななさんの中に元々あったモノが濃くでていると思いました。
親として考える事が多く、子供のこころの状態を常に感じ取っていたい
と思いました。お母さんになった方に、是非読んで頂きたいです。
2014年4月21日に日本でレビュー済み
一風変わった妊娠から出産の物語。
よしもとバナナの作品は「夢」を通して描かれるものが多く、今回も主人公キミコが見た夢現な記憶が場面、場面で描かれている。
小説家ということもあってか、生き方は一般的ではなく、縛られ留まるのを拒み、いい意味で自由奔放なキミコ。感受性豊かでばなな氏が描く女性らしさあるフレーズと、うまくマッチしている。
作者あとがきで、この物語はオカルト的であると語っているが、そのオカルトさ、どこかアウトローな世界の人物たちが、キミコの人生の源になっている気がする。
こういう生き方もありなのかもしれない。
よしもとバナナの作品は「夢」を通して描かれるものが多く、今回も主人公キミコが見た夢現な記憶が場面、場面で描かれている。
小説家ということもあってか、生き方は一般的ではなく、縛られ留まるのを拒み、いい意味で自由奔放なキミコ。感受性豊かでばなな氏が描く女性らしさあるフレーズと、うまくマッチしている。
作者あとがきで、この物語はオカルト的であると語っているが、そのオカルトさ、どこかアウトローな世界の人物たちが、キミコの人生の源になっている気がする。
こういう生き方もありなのかもしれない。
2006年4月10日に日本でレビュー済み
あのかわいらしい「High and dry (はつ恋)」の装丁も手掛けた
山西ゲンイチさんの装画。
シルバーと緑しか使われていないシンプルなものですが、
カバーを外すときれいに色のついた同じ絵を見ることができます。
こだわりのある装丁がポイント高☆
ばななさんほど書きたいことが明確に伝わってくる作家はいません。
生命についていつも真剣に考えている。
どの作品を読んでも根本にあるテーマは同じ。
この人は作家人生の全てをかけて生命と向き合おうとしている。
そんな真摯な姿勢が伝わってきます。
妊娠と出産という女性としても大きな役目を終え、
一皮むけた感のある今作。
よしもとばななの永遠のテーマを語るにあたって
自らがいのちを誕生させるという経験は
作家としてとても大きなプラスになっていると思います。
30歳、既婚、子供なし。
いつ妊娠していのちを宿してもおかしくない境遇の私にとっては
決して他人事ではないテーマでした。
女はいのちを宿した瞬間からもう母親なんですね。
体だけでなく、心までもが無意識に“母親”になっている。
知らず知らずのうちに子を守る本能が生まれている。
主人公のそんな変化はきっと母になろうとしてる女性なら
誰もが抱くであろう意識なのでしょう。
子供を産んだ経験のない私にとって
これは女性としての大きな感動でもありました。
全ての女性に捧げたい作品です。
山西ゲンイチさんの装画。
シルバーと緑しか使われていないシンプルなものですが、
カバーを外すときれいに色のついた同じ絵を見ることができます。
こだわりのある装丁がポイント高☆
ばななさんほど書きたいことが明確に伝わってくる作家はいません。
生命についていつも真剣に考えている。
どの作品を読んでも根本にあるテーマは同じ。
この人は作家人生の全てをかけて生命と向き合おうとしている。
そんな真摯な姿勢が伝わってきます。
妊娠と出産という女性としても大きな役目を終え、
一皮むけた感のある今作。
よしもとばななの永遠のテーマを語るにあたって
自らがいのちを誕生させるという経験は
作家としてとても大きなプラスになっていると思います。
30歳、既婚、子供なし。
いつ妊娠していのちを宿してもおかしくない境遇の私にとっては
決して他人事ではないテーマでした。
女はいのちを宿した瞬間からもう母親なんですね。
体だけでなく、心までもが無意識に“母親”になっている。
知らず知らずのうちに子を守る本能が生まれている。
主人公のそんな変化はきっと母になろうとしてる女性なら
誰もが抱くであろう意識なのでしょう。
子供を産んだ経験のない私にとって
これは女性としての大きな感動でもありました。
全ての女性に捧げたい作品です。
2011年6月21日に日本でレビュー済み
リアリティがない世界にリアリティがある言葉。
よしもとばななの世界というのはいつもこんな不思議なばななワールドを作り上げている。
今回の物語にでてくるキミコと五郎とユキコの奇妙な三角関係も現実感のないふわふわした感じなのである。
キミコたちの行動を見ていると、人の生死とか結婚や妊娠、出産といったものさえ重要なものと考えなくて良いのかなと思ってしまう。
いや、重要でないというよりも、すべてが自然のままでありのままであるということなのかもしれない。
「イルカ」を読んでいると、どんな人でも、どんな場所でも人と人とはつながっているということがわかり、なんだかほっとするんです。
不可思議な出来事も、現実にあるかもと思わせるのは境目がないほど「生と死」が密接であるからかもしれない。
よしもとばななの世界というのはいつもこんな不思議なばななワールドを作り上げている。
今回の物語にでてくるキミコと五郎とユキコの奇妙な三角関係も現実感のないふわふわした感じなのである。
キミコたちの行動を見ていると、人の生死とか結婚や妊娠、出産といったものさえ重要なものと考えなくて良いのかなと思ってしまう。
いや、重要でないというよりも、すべてが自然のままでありのままであるということなのかもしれない。
「イルカ」を読んでいると、どんな人でも、どんな場所でも人と人とはつながっているということがわかり、なんだかほっとするんです。
不可思議な出来事も、現実にあるかもと思わせるのは境目がないほど「生と死」が密接であるからかもしれない。
2008年11月16日に日本でレビュー済み
よしもとばななの妊娠出産を、物語として組み込んだ最初の作品だと思います。
何度も書いていることですが、わたしは妊娠出産の体験をしていないので、肝心なところをわかっていないで読んだのかもしれません。
でも、あとがきで「本当に描きたかったのは、妊娠出産ではなくてオカルト」と、ばなな自身が書いているから、きっと大丈夫。
いつもはばななの物語に完全に同調してしまう私ですが、この「イルカ」ではめずらしく違和感がありました。 主人公のキミコが気にしている、好きではないけれどキライにはならないだろうと予感する五郎の年上の女性、50女に気持ちが靡いてしまうのです。
物語の始めのほうでは、五郎と50女は固い絆で結ばれているとなっているのに、50女には五郎だけではなく或る老人とも深い仲で、どっちつかずのところがあって・・・と口調が変わり、最後のほうでは「50女は(愛する)老人の介護に専念し、五郎との関係は自然消滅するだろう」と匂わせているんですね。
ばななは「体」を大事に語る作家です。
彼女自身は今年44歳。 30代は女の体のピーク(生産期)だとよくわかっている彼女が、50代(更年期)を想像して書いているのですが、ちょっと甘いなと思いました。
50女を老人の介護に結びつけるなんて安易な解決過ぎますわよ。(笑)
それ以外については、産後の大忙しの時期に書いた作品なのにとても良かったです。
心に残るフレーズがあちこちにあって、オカルトも充実していて楽しい。
お婆さんになったらなったで、良い作品を書くでしょうね、この人。
うんと長生きして、あのおせいさんのように文化勲章を受章していただきたい。
何度も書いていることですが、わたしは妊娠出産の体験をしていないので、肝心なところをわかっていないで読んだのかもしれません。
でも、あとがきで「本当に描きたかったのは、妊娠出産ではなくてオカルト」と、ばなな自身が書いているから、きっと大丈夫。
いつもはばななの物語に完全に同調してしまう私ですが、この「イルカ」ではめずらしく違和感がありました。 主人公のキミコが気にしている、好きではないけれどキライにはならないだろうと予感する五郎の年上の女性、50女に気持ちが靡いてしまうのです。
物語の始めのほうでは、五郎と50女は固い絆で結ばれているとなっているのに、50女には五郎だけではなく或る老人とも深い仲で、どっちつかずのところがあって・・・と口調が変わり、最後のほうでは「50女は(愛する)老人の介護に専念し、五郎との関係は自然消滅するだろう」と匂わせているんですね。
ばななは「体」を大事に語る作家です。
彼女自身は今年44歳。 30代は女の体のピーク(生産期)だとよくわかっている彼女が、50代(更年期)を想像して書いているのですが、ちょっと甘いなと思いました。
50女を老人の介護に結びつけるなんて安易な解決過ぎますわよ。(笑)
それ以外については、産後の大忙しの時期に書いた作品なのにとても良かったです。
心に残るフレーズがあちこちにあって、オカルトも充実していて楽しい。
お婆さんになったらなったで、良い作品を書くでしょうね、この人。
うんと長生きして、あのおせいさんのように文化勲章を受章していただきたい。