句会の様子
句会の様子が、時代の違いがあっても非常に参考になった。また、登場人物が多彩で、性格と生活環境を越えて句作りをする姿も良かった。特に現在、句会にも参加している身としては、夢中で読んだ。
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俳風三麗花 単行本 – 2007/4/24
三田 完
(著)
時は昭和のはじめ。教授の娘ちゑ、医学生の寿子、浅草芸者の松太郎。暮愁先生の句会で出会った3人の友情と恋模様を洒脱に描く
- 本の長さ324ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2007/4/24
- ISBN-104163258604
- ISBN-13978-4163258607
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2007/4/24)
- 発売日 : 2007/4/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 324ページ
- ISBN-10 : 4163258604
- ISBN-13 : 978-4163258607
- Amazon 売れ筋ランキング: - 580,690位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 13,524位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956年、埼玉県浦和市(現・さいたま市)に生まれる。
78年、慶應義塾大学文学部卒業後、日本放送協会で番組制作に携わる。
92年、日本放送協会を退職。以後、(株)オフィス・トゥー・ワンで番組制作、音楽制作などに従事。
2000年、「櫻川イワンの恋」で第80回オール讀物新人賞を受賞。
2007年、『俳風三麗花』で第137回直木三十五賞候補。
TBSラジオ「小沢昭一の小沢昭一的こころ」の筋書き(脚本)作家のひとりでもあった。
日本文芸家協会、現代俳句協会会員。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年10月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
題名につられて購入したが、読み始めたら止まらなくなった。
小説としても面白いが、句会の様子が、登場人物のキャラとあいまって生き生きと描き出されている。俳句に興味ある人、たしなんでいる人に必読の本だと思う。
作者が現代俳句協会の同人ということで、伝統俳句系の人にとって手に取りにくいところがあるかも知れないが、俳句雑誌等にもっと宣伝すべきである。
小説としても面白いが、句会の様子が、登場人物のキャラとあいまって生き生きと描き出されている。俳句に興味ある人、たしなんでいる人に必読の本だと思う。
作者が現代俳句協会の同人ということで、伝統俳句系の人にとって手に取りにくいところがあるかも知れないが、俳句雑誌等にもっと宣伝すべきである。
2012年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
出だしがいきなり昔の日暮里・谷中の風景から始まる。そして実際の俳人の話しなども出しながら、落語の話、幇間の話などもちらちらと出てくる。これは落語好きならば読んで不満を覚えることなどない本だと思う。
年頃の女性が3人も登場するとあって、うるさくなりがちな恋愛話なども少々出てくる。だけど本作品の中ではうるさく独善的な恋愛談義が行われることもなかった。
5点でなくて4点なのはよくわからない俳句がいくつかあったから。不勉強ゆえにどうせ後で赤面することになるのだろうけれど、今、現在の段階で「わからない」と感じたものがいくつかあったことを記憶に留めるために敢えてマイナスにしておいた。
年頃の女性が3人も登場するとあって、うるさくなりがちな恋愛話なども少々出てくる。だけど本作品の中ではうるさく独善的な恋愛談義が行われることもなかった。
5点でなくて4点なのはよくわからない俳句がいくつかあったから。不勉強ゆえにどうせ後で赤面することになるのだろうけれど、今、現在の段階で「わからない」と感じたものがいくつかあったことを記憶に留めるために敢えてマイナスにしておいた。
2007年7月16日に日本でレビュー済み
昭和初期、暮愁先生が主宰する「暮愁庵句会」に3人の若い女性が参加するようになる。
時の重鎮、高浜虚子が「一風変わった人物だが、指導の腕は間違いない」と評する暮愁
先生だけに句会も本格的なもの。それぞれの参加者の句もレベルは高い。登場人物ごとに
作風を考えて句を作り分けるのだから、当然著者もかなりの腕前のはず。
席題で、締め切り時間に追われながら推敲していく場面も臨場感があります。そんな中で
の「神様、言葉をください…。」の思いは、実際に言葉を授かったという体験をした読者
には大きな共感を与えることでしょう。
3つめの話「冬薔薇」のラストが少々不満だったので星4つとしましたが、若く、美しく、
聡明な3人の女性との句会+αを楽しみたい方にはお勧めです。
時の重鎮、高浜虚子が「一風変わった人物だが、指導の腕は間違いない」と評する暮愁
先生だけに句会も本格的なもの。それぞれの参加者の句もレベルは高い。登場人物ごとに
作風を考えて句を作り分けるのだから、当然著者もかなりの腕前のはず。
席題で、締め切り時間に追われながら推敲していく場面も臨場感があります。そんな中で
の「神様、言葉をください…。」の思いは、実際に言葉を授かったという体験をした読者
には大きな共感を与えることでしょう。
3つめの話「冬薔薇」のラストが少々不満だったので星4つとしましたが、若く、美しく、
聡明な3人の女性との句会+αを楽しみたい方にはお勧めです。
2007年8月14日に日本でレビュー済み
久々にこの本に巡り会えて良かったと思える1冊だった。
俳句には、とんと馴染みがない私だから俳句を題材にした本書は、ちょっと手強いかなと思いつつ読み始めるとスイスイといつの間にやら読書に没頭してしまった(^^;
特におもしろいと思ったのが、季語の話しだ。
果物や花等、季節を素人ながらに推測出来るものもは「あっ、これは夏の季語だな」と俳句音痴の私でも分かる。
でも、本書の中で「ぶらんこ」が季語として揚げられている部分があるのだ。「えっ…。ぶらんこって季語なの〜?」と思ったらしっかりこれもそうなのだ(驚)!!
ちなみにタイトルの『俳風三綺花』とは…。本書の中で俳句をたしなむ女流俳人大学教授の娘ちゑ、女子医学生の壽子、浅草芸者の松太郎のことを指している。女流三俳人の俳句にたくす想い。それは、恋の悩みであったり亡き故人を忍ぶものであったりとそれぞれだが想いが託される俳句という物が、とてもおもしろく感じられる♪
俳句には、とんと馴染みがない私だから俳句を題材にした本書は、ちょっと手強いかなと思いつつ読み始めるとスイスイといつの間にやら読書に没頭してしまった(^^;
特におもしろいと思ったのが、季語の話しだ。
果物や花等、季節を素人ながらに推測出来るものもは「あっ、これは夏の季語だな」と俳句音痴の私でも分かる。
でも、本書の中で「ぶらんこ」が季語として揚げられている部分があるのだ。「えっ…。ぶらんこって季語なの〜?」と思ったらしっかりこれもそうなのだ(驚)!!
ちなみにタイトルの『俳風三綺花』とは…。本書の中で俳句をたしなむ女流俳人大学教授の娘ちゑ、女子医学生の壽子、浅草芸者の松太郎のことを指している。女流三俳人の俳句にたくす想い。それは、恋の悩みであったり亡き故人を忍ぶものであったりとそれぞれだが想いが託される俳句という物が、とてもおもしろく感じられる♪
2008年2月19日に日本でレビュー済み
これまでありそうでなかった小説というのは面白い。
三田完の『俳風三麗花』(文藝春秋)は帯のキャッチを引けば、「本邦初の句会小説!?」。
本邦初かどうかはともかく、たしかに俳句の世界をモチーフにした小説は珍しくはないが、本書のように句会そのものに焦点をあてた小説は、わたしはほかに知らない。
オハナシは、昭和七年の梅雨明け前後から昭和九年の立春までの東京を舞台にした、五話の連作短編である。
五・一五事件や松岡洋三の国際連盟脱退、滝川事件に小林多喜二の虐殺、満州国建国、皇太子誕生の提灯行列などがこの時代背景として走馬灯のように流れてゆく・・・
日暮里の暮愁庵で毎月開かれる句会は、主人の暮愁先生がやもめの数学教授。写真館の主である穂邨や古本屋の南海魚、三井合名のサラリーマン、政雄、筆職人の銀渓などの俳句好きにまじって、なぜか妙齢の美女が三人加わった。暮愁先生の友人だった父の遺志をついで俳句に精進するちゑ、震災で両親を亡くした女子医専の学生である壽子(ひさこ)、それに浅草の花柳界をこれから背負って立つという松太郎姐さん―というわけでこの三麗花の恋模様と俳句がちょっぴりくすぐったく描かれる。
これはなかなか拾い物のよい小説。
三田完の『俳風三麗花』(文藝春秋)は帯のキャッチを引けば、「本邦初の句会小説!?」。
本邦初かどうかはともかく、たしかに俳句の世界をモチーフにした小説は珍しくはないが、本書のように句会そのものに焦点をあてた小説は、わたしはほかに知らない。
オハナシは、昭和七年の梅雨明け前後から昭和九年の立春までの東京を舞台にした、五話の連作短編である。
五・一五事件や松岡洋三の国際連盟脱退、滝川事件に小林多喜二の虐殺、満州国建国、皇太子誕生の提灯行列などがこの時代背景として走馬灯のように流れてゆく・・・
日暮里の暮愁庵で毎月開かれる句会は、主人の暮愁先生がやもめの数学教授。写真館の主である穂邨や古本屋の南海魚、三井合名のサラリーマン、政雄、筆職人の銀渓などの俳句好きにまじって、なぜか妙齢の美女が三人加わった。暮愁先生の友人だった父の遺志をついで俳句に精進するちゑ、震災で両親を亡くした女子医専の学生である壽子(ひさこ)、それに浅草の花柳界をこれから背負って立つという松太郎姐さん―というわけでこの三麗花の恋模様と俳句がちょっぴりくすぐったく描かれる。
これはなかなか拾い物のよい小説。
2007年7月9日に日本でレビュー済み
小説を読む醍醐味の一つは知らない世界を知るということである。
実は俳句の世界というものは全くの門外漢である。
句会というものがどのように行われているかも知らなかった。
その意味でこの小説を通じて見た俳句の世界はとても興味深い。
もっとも昭和7年8年がこの小説の時代であるので、現在も俳句の世界はいささか違うのかもしれない。
さてこの連続短編の小説は三人の女性がそれぞれの話の主人公となって展開する。
昭和初期の女性とはかくもこの様なものかといささか羨ましく思ってみたりする。
その時代がいいなんていうのは私のドグマであろうか。
実は俳句の世界というものは全くの門外漢である。
句会というものがどのように行われているかも知らなかった。
その意味でこの小説を通じて見た俳句の世界はとても興味深い。
もっとも昭和7年8年がこの小説の時代であるので、現在も俳句の世界はいささか違うのかもしれない。
さてこの連続短編の小説は三人の女性がそれぞれの話の主人公となって展開する。
昭和初期の女性とはかくもこの様なものかといささか羨ましく思ってみたりする。
その時代がいいなんていうのは私のドグマであろうか。