離婚した元妻の入院をきっかけに、難しい年頃の娘を引き取ることとなった男が主役の家族小説。
やんちゃな主人公、良妻賢母の元妻、父親になつかない娘というステレオタイプな設定です。さびれた飲み屋街で、主人公のカノジョや悪友らとの触れ合いを通し、娘の心は、徐々に父親と近づいていくという、これまた想定内の展開になります。不幸な出来事を通して親子の絆が深まるあたりは、まさに昭和のホームドラマさながらです。
大きな感動もなく、結論が見え見えの作品ですが、これが心地よいというのも否めません。
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フラミンゴの家 単行本 – 2008/1/1
伊藤 たかみ
(著)
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2008/1/1
- ISBN-104163266909
- ISBN-13978-4163266909
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 250ページ
- ISBN-10 : 4163266909
- ISBN-13 : 978-4163266909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,846,864位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 44,234位日本文学
- カスタマーレビュー:
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2008年4月8日に日本でレビュー済み
離婚した元妻・翔子が入院することになり、翔子に引き取られていた娘・晶が、ガラの悪い商店街で暮らす正人のもとに都会からやってくる。しかし、正人にはあや子という恋人がいて…。
ストーリーは正人と晶の視点から、進められる。
正人の母親やすでに亡き父親の存在を思い出させることで、正人が父親であると同時に息子でもあることが意識されて、おもしろい。生前の父の愛人に対する正人の気持ちなど、意外にそういうものなのかもしれないという説得力があった。
娘の晶からみれば、父親の正人をはじめとする大人たちは、どうにもこうにも頼りにならない存在に映るだろう。にもかかわらず、正人やあや子たちがいてくれて良かったと心底思っていたのではないかとも思う。というのも、正人たちは右往左往しつつも問題から逃げることなく正面から向かい合おうとするから。そして、この姿勢こそ、この小説の一番の魅力なのだと思った。
個性的な登場人物たちの勢いに乗せられ、はじめはドタバタ喜劇のたぐいかと思ったが、予想に反して、シリアスな問題にはきちんと向き合ういい意味で真面目な小説だった。
ストーリーは正人と晶の視点から、進められる。
正人の母親やすでに亡き父親の存在を思い出させることで、正人が父親であると同時に息子でもあることが意識されて、おもしろい。生前の父の愛人に対する正人の気持ちなど、意外にそういうものなのかもしれないという説得力があった。
娘の晶からみれば、父親の正人をはじめとする大人たちは、どうにもこうにも頼りにならない存在に映るだろう。にもかかわらず、正人やあや子たちがいてくれて良かったと心底思っていたのではないかとも思う。というのも、正人たちは右往左往しつつも問題から逃げることなく正面から向かい合おうとするから。そして、この姿勢こそ、この小説の一番の魅力なのだと思った。
個性的な登場人物たちの勢いに乗せられ、はじめはドタバタ喜劇のたぐいかと思ったが、予想に反して、シリアスな問題にはきちんと向き合ういい意味で真面目な小説だった。
2008年10月15日に日本でレビュー済み
正人が商売をする町は「町の下半身」と呼ばれ、子供を育てるには決して良いとはいえない町。
だからといってここで生きる彼らが汚れているというわけではない。
家族の問題にしても商売にしても真剣な彼らは何も恥じるようなところはなく、義理人情に厚く、責任感があり、あやしいけどきちんと生きている人たち。
なかでもいいのが正人の今の恋人のあや子。
彼女がいたから、正人と晶は歩み寄ることができた。ちょいデブでも、いい女はいい女なんです。
子供ができたからといって、誰もがすぐに親になれるわけではない。
子供と接していろんな経験値を増やしていくことによって、一歩一歩、親になっていくもの。
一組の親子が出来ていく過程を見るような作品でした。
はじめは頑なに正人を「片瀬さん」と呼んでいた晶が、
最後には自然と「パパ」と呼べるようになっていることがすべてを表しています。
だからといってここで生きる彼らが汚れているというわけではない。
家族の問題にしても商売にしても真剣な彼らは何も恥じるようなところはなく、義理人情に厚く、責任感があり、あやしいけどきちんと生きている人たち。
なかでもいいのが正人の今の恋人のあや子。
彼女がいたから、正人と晶は歩み寄ることができた。ちょいデブでも、いい女はいい女なんです。
子供ができたからといって、誰もがすぐに親になれるわけではない。
子供と接していろんな経験値を増やしていくことによって、一歩一歩、親になっていくもの。
一組の親子が出来ていく過程を見るような作品でした。
はじめは頑なに正人を「片瀬さん」と呼んでいた晶が、
最後には自然と「パパ」と呼べるようになっていることがすべてを表しています。