「三島事件とはなんだったのか」を問うた養老孟司の名著『身体の文学史』を横目で睨みつつ、「反=近代文学史」を「僭称」しながら「反=近代」の系譜学的流れを明治維新以前の、正確には『ボヴァリー夫人』と『悪の華』が世に出た一八五七年以前の世界へと遡源し、そして時空以前の虚へ、つまり死者たちの世界へと突き抜けた「反=歴史」的二十世紀日本文学史。
冒頭の夏目漱石を「たたき台」として、二十世紀前半(泉鏡花・谷崎潤一郎・江戸川乱歩・稲垣足穂・夢野久作)と後半(三島由紀夫・澁澤龍彦・山田風太郎・村上龍・筒井康隆)から五人ずつ選ばれた「近代という人間中心世界の外へ出ようと希求した」作家たちがちょうど鏡像関係を取り結ぶように配列されている。さらに周到にはりめぐらされたキーワードでもって各章が継起的につながれた、実に見事に構成された書物である。
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反=近代文学史 単行本 – 2002/9/1
中条 省平
(著)
- 本の長さ309ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2002/9/1
- ISBN-104163589201
- ISBN-13978-4163589206
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
漱石の「こころ」は日本近代文学の最高到達点か? 泉鏡花、江戸川乱歩、山田風太郎…、「物語のカラクリ」に通じた者だけが見た小説の新しい地平。近代文学に読み直しを迫り、明快な論旨と大胆な展開で圧倒する文芸評論。
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2002/9/1)
- 発売日 : 2002/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 309ページ
- ISBN-10 : 4163589201
- ISBN-13 : 978-4163589206
- Amazon 売れ筋ランキング: - 998,313位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 143,187位ノンフィクション (本)
- - 264,197位文学・評論 (本)
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