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菜の花の沖(一) 単行本 – 1982/6/25

4.3 5つ星のうち4.3 181個の評価

江戸後期、淡路島の貧しい家に生まれた高田屋嘉兵衛葉、悲惨な境遇から海の男として身を起こし、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく。沸騰する商品経済を内包しつつもかたくなに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描いた名作!
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (1982/6/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1982/6/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 342ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163631100
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163631103
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 181個の評価

著者について

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司馬 遼太郎
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まつたく問題なく届きました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年3月18日に日本でレビュー済み
函館の町形成や択捉島民の教化に大きな足跡を残した高田屋嘉兵衛の一代記。
 嘉兵衛は一介の商人ながら、ペリー来寇以前の大きな外交事件であるゴローニン事件で、その平和的解決の中心的役割を担う事になった。彼を祀った神社もあるし、拉致されて八ヶ月を暮らしたカムチャッカ半島には、ゴローニン山、リカルド山と並んで、なんとカヘエ峰と名付けられた1000m級の山まであるらしい。(2006年命名)
 これは、ロシア側の当事者であったゴローニンやリカルド達が、いかに嘉兵衛を信頼し友情を感じて、後世に伝えたかの実例であろう。

 その事件については、本作全六巻のクライマックスに詳しく語られる筈だが、この最初の二冊では、淡路島都志の浦での少年時代と、兵庫で主に鳥取藩相手の廻船業を営んでいた叔父の堺屋喜兵衛の下で、和船の運用を学んで経験を積んでいた時代が描かれている。

 初巻では、堺屋の船に乗るようになって以降、その年最初の酒を樽廻船で江戸へ運ぶ競争で、水主(かこ)として参加した嘉兵衛が一番乗りを果たし、若く有望な水主として名を売り始める。
 そして二巻は、兵庫の北風荘右衛門や那珂湊の浜屋清右衛門の知遇を得て、彼らの好意で中古船薬師丸を手に入れ、さらには秋田土崎湊で大船の建造を始めるまで。

 全六冊の三分の一を少年/修行時代に割いているわけだが、それでも尚展開が速すぎる……。
 一巻の200頁あたりで、少年嘉兵衛は村八分同様になった都志の浦から夜逃げして、兵庫の叔父を頼る。そして二巻の終わりでは、早くも持ち船船頭として故郷へ凱旋を果たす。
 淡路の故郷で友人や庇護者をうまく持てなかった嘉兵衛だが、兵庫に出てからは、堺屋喜兵衛(サニトラさん)とその息子たちを始め、北風荘右衛門や浜屋清右衛門から破格の好意を受けている。もちろん問題児が成長して人格者に化ける事はあるだろうが、化け具合に関わる描写がそれほどなくて少々繋がりの悪さを感じてしまう。
 嘉兵衛はかなり若くして持ち船船頭になるし、続いて1500石クラスの船を建造しようとする。
 江戸時代もこの時期に来ると、和船のサイズ規制はややゆるくなるものの、千石船前後だったというから、嘉兵衛が初めて建造した船は当時の日本一クラスである。その費用をどう工面したのかについて、本書では故郷での金策がうまくいったように軽く触れられているが、実はその建造資金をどう工面したかについて、確たる資料はないらしい。

 夜逃げした故郷で、それほど簡単に信頼を得られるものか?

 またWikipediaの記述では、嘉兵衛の青年期についてはわずかな記述しかないが、それでも本書とは随分と違いがある。
 上記の金策の手段として、本書ではカツオ漁を念頭に浮かべるものの実行はしなかった。
 ところがWikiでは、一旦兵庫を離れて熊野で二年ほどカツオ漁に従事したと明確に書かれている。まぁWikiの記述をどこまで信用してよいかも、また問題なのだが……。

 ゴローニン事件に関する史料は、幕府にもロシアにも豊富に残っているのだが、嘉兵衛の若き日の情報がそれほど残っているとは思えない。若き日の嘉兵衛については著者が創作している部分がかなり多いのではないだろうか。

 例えば、一巻は特におふさとのエピソードが多い。
 村八分同然の嘉兵衛は、網元の娘を駆け落ち同然に(同時に出奔したのではないが)妻にする。話としては面白いが、何らかの史料のある話だろうか。
 二巻末で故郷に“凱旋”した際は、二弟の嘉蔵と庄屋の娘の縁談が持ち上がるが、嘉兵衛とおふさにしたところで、嘉兵衛がある程度船乗りとして名を上げてからの縁談だったというのが自然であろう。実際はどうだったのだろう?

 さすがにわたしは、司馬作品の内容がすべて史実だと思うような初心者ではないし、小説である以上もちろん創作も自由だ。だからそのあたりの詮索はまぁどうでもよい。

 最初に書いたように、本書の読み処は嘉兵衛の一代記もさりながら、当時の日本の状況そのものである。
 良く知られているように、当時の日本はいわゆる鎖国体制。
 さらに倫理的には朱子学に毒されていた環境(故に商業を蔑むのがスタンダード)ながらも、本書の舞台18世紀後半には、かなり商業、そして海運が発達していた事が活写されている。

 このあたりの環境の変遷は、昨年読んだ『経済で読み解く明治維新』や『動乱の日本史 徳川システム崩壊の真実』ともよくリンクしていて面白い。
 一方の主役であるロシアはまだ登場しないというのに、倦む事なく読めた。

 その中で、残念な事がひとつ。
 嘉兵衛の少年時代のエピソードについて、若衆宿が登場する。
 このシステムについては、悪いことばかりではないと思うのだが、本書では、いじめや村八分に繋がるマイナスの面が強調されているように感じた。それは概ね正しいかもしれないが、あとがきで、若衆宿が醸成していた陰湿な人間関係が、戦前戦中の陸軍組織にも影響したとわざわざ書いているのは如何なものか。

 影響度合いなど判らないから、頭から完全否定はできないが、確実に言えるのは、――諸外国の戦争犯罪は脇に置くとして――日本人の戦争責任を軍人、特に陸軍だけになすりつけるのは大間違いである。
 真っ先に責任を負うべきは、砕氷船テーゼに従って各所で暗躍したコミュニストたちであり、そのスピーカーであるマスコミである。そして、その主張に踊らされて、支那許すまじ、米英許すまじと戦争に邁進したのは、軍人も政治家も一般大衆も同罪だと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1巻読み終えたところです。司馬遼太郎氏の歴史観、日本人観に刮目です。この巻では主人公は未だ歴史上の人物でもなく、一介の極貧の若者でしかありません。彼、嘉兵衛は若者宿という組織に苛め抜かれます。彼の極貧でありながら、卑屈にならず媚びる事なく毅然とした人柄が傲岸で可愛げがないと周囲に恐れられたがための苛めであったと思います。自分達と異質なものを排除しようとする狭量が封建制の中で虐げられる人々に生まれたのは当然といえるかもしれません。そこには現代社会の苛めにも通ずる構図があると感じます。

嘉兵衛はめげません。むしろ、虐待される環境の中で物事の本質を見極める力や、対抗する精神の強さを培っていきます。毅然と立ち向かっていきます。彼は様々空想します。妄想といってもいいかもしれません。それを実現化していく行動力も強運も持っています。実に魅力的な海の男です。おふさは男を見る目があったと思います。網元の娘で嘉兵衛の階層から見ればお姫様であった彼女が、純粋に嘉兵衛に惹かれていくのが不思議な気もしますが男と女の縁の不思議というものでしょうか。おふさも可愛い魅力にあふれています。

船の構造や当時の海運の状況など、フンフン・・なるほどね!と理解出来ました。島国に住まう海洋民族である私にとって潮の香のするこの物語には心躍るものがあります。2巻を読むのが楽しみです。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年6月20日に日本でレビュー済み
 嘉兵衛等の商人たちや、高橋三平などの人物たちの言葉や、江戸鎖国下の日本の現状などから学ぶべきことも多かったが、長すぎた。
 『竜馬がゆく』の8巻、『翔ぶが如く』の10巻などと比べると短いのだが、感覚的にはそれらよりずっと長く感じられた。

 その理由は5巻にある。
 
 ほとんどがロシアの話で、あと後になって必要なことだとは思いつつも、あれは長すぎたと思う。
 そのせいで、読み終わった後も感慨にふけるところを、まず「やっと終わったー」と思ってしまった。

 これから読もうと思っている人にはそのことだけは認識しておいてほしい。
 それを知っているといないでは、大きく違うと思うからだ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全6巻の長い物語ですが
あっという間に読み終わりました
おすすめです
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだまだ司馬文学は読んでおりませんが、私が今まで読んだ中で一番と言って良いほど感動しました
この話の内容はざっと言ってしまえば高田屋嘉兵衛の一生なのですけど、どんどんクライマックスになるにつれ彼の人生は粋だなぁと感じました
これは読んで良かったなぁと思いました
ぜひぜひ一読されてみることオススメします
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
yomiyasui
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月17日に日本でレビュー済み
主人公の高田屋嘉兵衛がほとんど知られていないので、司馬遼太郎作品の中でも知名度が低い長編作品ですが、
様々に面白い要素が含まれた作品でした。

高田屋嘉兵衛という人物は、江戸時代の淡路島出身の貧しい漁夫だったのが、強い意志の力で徐々に頭角を現し高田屋という屋号を持つにいたり、その後、北海道や北方領土と本州間の交易ルートを日本で初めて開発するなかで、ロシア軍艦に拿捕されるものの、衝突の兆しが現れた日露間の関係を平和裏に解決するために、ロシアで幽囚の身ながらロシア人の信頼を得て、二国間の交渉を成立にまで持っていった人物です。

全6巻ありますが、初めは淡路島で、住む村の隣の村で働いているというだけで異端視される嘉兵衛が体制に屈するどころか隣村の庄屋の娘を奪い、村八分にされて、娘と一緒に淡路から抜け出すストーリーから始まります。ここでは江戸時代の村社会がどういう体質であったかが大変よく理解でき、これだけで一つの本になってもよいくらいです。

次に兵庫を拠点にし水主(かこ)から船頭になり、自分の船を持つようになっていくのですが、ここでは北前船の歴史や和船の構造、伯耆(鳥取県)や北陸、東北に至るまでの航路の説明や、取引の対象となる品々がよくわかりました。当時の江戸は巨大な消費地であったのにも関わらず酒や衣類などは全て上方(大阪、京都)から運ばれていたことも知ることができました。
「くだらない」の語源が、「上方から下ってくる品々ではない」という意味だったのが面白かった。
江戸幕府が故意に船の構造の進歩を止めたおかげで貧弱な船で、今のような地図や羅針盤もなく、風や潮に流され座礁に怯えながら航海する人たちは、どれだけ不安だったのか今のようなエンジン、無線、GPSが充実している今からは想像もつきません。

本州の航路の基盤を作ると、いよいよ蝦夷地(北海道)まで進出し、当時文明的に非常に送れていた蝦夷地の人々の暮らしを向上させることを自らの使命と自覚し、函館から釧路、さらにクナシリやエトロフへ、航路を開発していきますが、蝦夷地で松前藩に差別的に虐げられたアイヌ民族の人たちの様子も大変よくわかりました。
クナシリやエトロフが小説に出てくることは大変珍しく、地図を見ながら嘉兵衛と一緒に荒波を乗り越えていくような気分になりました。

そこからロシアが出てくるのですが、第五巻はほぼ全てがロシアの話になります。司馬遼太郎さんは、とにかくとことん調べる作家さんで、読んでいて非常に勉強になってよいのですが、第五巻については、ほぼ全く嘉兵衛のストーリーは進みません。街道をゆく「ロシア編」みたいになっていて、小説作品としてちょっとどうかなという気も若干します。
「坂の上の雲」も初めは、秋山兄弟のストーリーで始まるのが、途中からほぼ終始歴史解説のようになってしまっていたのと同じです。
まあ、歴史小説としては問題ありかもしれませんが、鎖国下の日本ではどうしても長崎のオランダ交易やキリシタン弾圧などの方に目が行きがちで、ロシアがクロテンやラッコの毛皮を求めてどんどん東に進出し、オホーツク海やカムチャッカ半島から千島列島、エトロフ、クナシリまで移動してくる流れと、間宮林蔵、伊能忠敬などの探検家や技術者などを先鞭に蝦夷地の北へ進む日本人の流れが交差し、アイヌの人たちをサンドイッチにしながら小競り合いが発生していた様子を非常に詳しく解説してくれたのは大変ありがたかったです。

そして第六巻は嘉兵衛がロシア軍艦に拿捕され、ほとんど日本人が誰も知らないロシアの大地で、なんとか日本とロシアの衝突を防ごうと奮闘、生涯で一番の親友と言えるまでの関係を築き上げたリコルドと一緒にロシア船で北海道へ戻り、日本人に幽囚されていたゴローニンを無事解放するまでの感動的なストーリーが繰り広げられます。
その後、明治維新を経て開国、ロシアとは悲惨な戦争を行い、数十万人もの命が消えることになってしまうのですが、嘉兵衛の実話は、異国でありながらも人間通しがきちんと分かり合える努力をすれば、争いというのは防ぐことができるということを教えてくれるので、今の時代再び自国第一主義が台頭しつつありますが、未来の世界平和に繋げていきたいと思いました。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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