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菜の花の沖(六) 単行本 – 1982/11/25
司馬 遼太郎
(著)
突然の災厄が、嘉兵衛をおそった。彼自身がロシア船にとらわれ、遠くカムチャッカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力で改善しようと決意した。たとえどんな難関が待ち受けていようとも。感動の簡潔編。解説・谷沢永一
- 対象読者年齢3 歳以上
- 本の長さ353ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1982/11/25
- ISBN-104163631607
- ISBN-13978-4163631608
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1982/11/25)
- 発売日 : 1982/11/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 353ページ
- ISBN-10 : 4163631607
- ISBN-13 : 978-4163631608
- 対象読者年齢 : 3 歳以上
- Amazon 売れ筋ランキング: - 413,910位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 9,884位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子育て中に子供が寝てから読みましたが、寝る間を惜しんであっという間に読み切ってしまいました。5巻だけはさすがに寝落ちしましたがね。古本屋に行かずとも状態の良い本をお値打ちに全巻揃えられるこのシステムは時間のない人にはとてもありがたい。おかげで高田屋嘉兵衛というヒーローに出会うことが出来ました。嘉兵衛のように爽やかに鮮やかに人生を歩めたらなぁと思いながら、次はどんなヒーローに出会えるか夜な夜な皆様のレビューを読みポチっとするのであります。
2021年1月23日に日本でレビュー済み
ホンを本を読んで感動して泣いたのは久しぶり。
こんなおっさんになっても本読んで泣くか。
嘉兵衛のような日本人に出合えて嬉しい。
とくにいま、コロナ禍で鬱々と萎縮してしまっている私のこころを
大いにほどいてくれた感じがする。日本人にもまちがいなく
嘉兵衛のような優れた指導者がいる。
死ぬことを少しも恐れないというのは立派である。
その嘉兵衛は、大事をなした後、寝たきりにちかい毎日を送った。
腑が抜けてしまったようだ。それだけの仕事を無事やり遂げたという
ことだろう。
樺太(サハリン)は日本くらいに広い場所だとは知っていたが、
カムチャッカ半島の大きさにはさらに驚く。寒ささえ克服できれば
豊かな資源に満ちた楽園に思える。1940年の日本の版図を見て
あらためてその広大さに驚嘆する。
Amazonで購入
ホンを本を読んで感動して泣いたのは久しぶり。
こんなおっさんになっても本読んで泣くか。
嘉兵衛のような日本人に出合えて嬉しい。
とくにいま、コロナ禍で鬱々と萎縮してしまっている私のこころを
大いにほどいてくれた感じがする。日本人にもまちがいなく
嘉兵衛のような優れた指導者がいる。
死ぬことを少しも恐れないというのは立派である。
その嘉兵衛は、大事をなした後、寝たきりにちかい毎日を送った。
腑が抜けてしまったようだ。それだけの仕事を無事やり遂げたという
ことだろう。
樺太(サハリン)は日本くらいに広い場所だとは知っていたが、
カムチャッカ半島の大きさにはさらに驚く。寒ささえ克服できれば
豊かな資源に満ちた楽園に思える。1940年の日本の版図を見て
あらためてその広大さに驚嘆する。
2017年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
淡路島の貧農の子として生まれた彼は、封建的な村制度の中で人間を揉まれ、持ち前の負けん気で人格を磨いてゆく。鎖国の日本で生きた彼の国際感覚溢れるヒューマニズムが対露関係を戦争という最悪の事態から救う。
3巻まではスラスラ読めたが、4巻5巻は苦戦した。しかし4巻5巻を読んで、当時の松前藩の蝦夷地経営、日本幕府の関わり、当時の世界における露西亜や日本の立位置などが理解出来た。この理解がなければ、6巻での高田屋嘉兵衛の働きや心情への感動は生まれてこなかったと思う。
士分に取り立てられても、彼は一介の船頭であるという誇り高い心意気を持ち続けた。その誇りがあればこそ、露西亜に拉致された後も卑屈になる事なく、露西亜海軍将校と対等の立場での交歓をなしえたのだろう。リカルドとの友情がなければ、また平和裏のゴローニン事件の解決もありえなかった。
高田屋嘉兵衛という海の男の、高潔な人格の魅力に圧倒された。
3巻まではスラスラ読めたが、4巻5巻は苦戦した。しかし4巻5巻を読んで、当時の松前藩の蝦夷地経営、日本幕府の関わり、当時の世界における露西亜や日本の立位置などが理解出来た。この理解がなければ、6巻での高田屋嘉兵衛の働きや心情への感動は生まれてこなかったと思う。
士分に取り立てられても、彼は一介の船頭であるという誇り高い心意気を持ち続けた。その誇りがあればこそ、露西亜に拉致された後も卑屈になる事なく、露西亜海軍将校と対等の立場での交歓をなしえたのだろう。リカルドとの友情がなければ、また平和裏のゴローニン事件の解決もありえなかった。
高田屋嘉兵衛という海の男の、高潔な人格の魅力に圧倒された。
2018年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ボクも嘉平衛と酒飲みたくなりました。
司馬遼太郎の中では花神とこの本が最高に好き!
司馬遼太郎の中では花神とこの本が最高に好き!
2004年12月5日に日本でレビュー済み
高田屋嘉兵衛の人物については五巻までで十分理解できていたつもりでした。
ところが、彼は凄すぎる人でした。
ロシア側の捕虜になってからも、国を代表して交渉する役目を自分に課して
いくのでした。
気になった言葉です。
◆「わしはこの船の船頭だ。」と、すわりなおしてから、しずかに言った。
(略)言葉こそわからなかったが、ロシア人たちもその態度を見て、
―やはり、この男が船長だったのだ。と思ったらしい。
◆人間というものは、特別の例をのぞいて、その属する社会に住みたがる。
◆最悪の状況下でみずから私的に外交を買って出ようという、
いわば自分自身の存在、立場、運命をみずから転換させたことは、異常な
ほどに聡明で、何よりもはちきれるような陽気な精神といってよい。
◆嘉兵衛にすれば、この運命について、恨んだり、ひがんだりすることから
自分を解放し、むしろ陽気にうけ容れたいと思っている。
◆日本だけが鎖国していても、結局は押入れに頭を突っ込んで、
尻だけを世界中に曝しているようなものではないか。
◆―国家も、商売である。
◆―身分のある人というのは、いつも農民に対して白ばっくれているか、
それともうそをついているか、どちらかだ。
◆ただ二人の間に成立した信頼だけが、両国を戦争から救った事になる。
◆―わしの人間をみろ。透きとおっているだろう。
◆(みな、国内をみているだけなのだ。)と思った。
ロシアにすげなくすることが、日本の勇ましさであると彼らは思っている。
◆人間は、物理的に押しこめられて孤立した場合、
飢えや渇きと同じレベルで自分の状況についてささいなことでも知りたく
なる。
日常のムラを追い出され海の上で暮らすようになった加平衛が、
ロシアと日本との間にはいり交渉の橋渡し役を果たしました。
日本のムラ社会は今も根強く存在しています。
自分が果たすべき役割をしっかりと見つめるための書となりました。
ところが、彼は凄すぎる人でした。
ロシア側の捕虜になってからも、国を代表して交渉する役目を自分に課して
いくのでした。
気になった言葉です。
◆「わしはこの船の船頭だ。」と、すわりなおしてから、しずかに言った。
(略)言葉こそわからなかったが、ロシア人たちもその態度を見て、
―やはり、この男が船長だったのだ。と思ったらしい。
◆人間というものは、特別の例をのぞいて、その属する社会に住みたがる。
◆最悪の状況下でみずから私的に外交を買って出ようという、
いわば自分自身の存在、立場、運命をみずから転換させたことは、異常な
ほどに聡明で、何よりもはちきれるような陽気な精神といってよい。
◆嘉兵衛にすれば、この運命について、恨んだり、ひがんだりすることから
自分を解放し、むしろ陽気にうけ容れたいと思っている。
◆日本だけが鎖国していても、結局は押入れに頭を突っ込んで、
尻だけを世界中に曝しているようなものではないか。
◆―国家も、商売である。
◆―身分のある人というのは、いつも農民に対して白ばっくれているか、
それともうそをついているか、どちらかだ。
◆ただ二人の間に成立した信頼だけが、両国を戦争から救った事になる。
◆―わしの人間をみろ。透きとおっているだろう。
◆(みな、国内をみているだけなのだ。)と思った。
ロシアにすげなくすることが、日本の勇ましさであると彼らは思っている。
◆人間は、物理的に押しこめられて孤立した場合、
飢えや渇きと同じレベルで自分の状況についてささいなことでも知りたく
なる。
日常のムラを追い出され海の上で暮らすようになった加平衛が、
ロシアと日本との間にはいり交渉の橋渡し役を果たしました。
日本のムラ社会は今も根強く存在しています。
自分が果たすべき役割をしっかりと見つめるための書となりました。
2018年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最終編であるが、高田屋嘉兵衛とロシア人船長、リコルドの友情、信頼で日本の大きな危機が回避された。
2016年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
江戸幕府の鎖国政策の下、互いに相手の立場を尊重し、事件を平和裏に解決へと導いた。