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こころの王国 単行本 – 2004/4/21
猪瀬 直樹
(著)
それは夏目漱石による否定から始まった
夏目漱石によって芥川龍之介は見いだされ、菊池寛は否定された。その否定の中から、菊池寛が作り上げた世界が今日の我々を生んだ
夏目漱石によって芥川龍之介は見いだされ、菊池寛は否定された。その否定の中から、菊池寛が作り上げた世界が今日の我々を生んだ
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/4/21
- ISBN-104163658505
- ISBN-13978-4163658506
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
文芸春秋社にいた朝鮮半島出身の美青年、菊池寛の愛人と噂された女性秘書、日本と朝鮮半島、英国とアイルランド、男と女そして夏目漱石の「こゝろ」…。今日の私たちを生んだ菊池の作り上げた世界とは。
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/4/21)
- 発売日 : 2004/4/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 294ページ
- ISBN-10 : 4163658505
- ISBN-13 : 978-4163658506
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,269,701位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 53,639位評論・文学研究 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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作家。1946年長野県生まれ。
83年に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『日本凡人伝』を上梓し、87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞。定評の評伝小説に『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』『こころの王国 菊池寛と文芸春秋の誕生』がある。
『日本国の研究』で96年度文藝春秋読者賞。
2002年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。その戦いの軌跡は『道路の権力』『道路の決着』に詳しい。06年に東京工業大学特任教授、07年に東京都知事に任命される。近著に『ジミーの誕生日 アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」』『東京の副知事になってみたら』。また、『昭和16年夏の敗戦』中公文庫版が2010年6月に刊行された。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2014年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古本にしては、良い状態の本を届けていただきました。大変感謝しています。
2004年6月15日に日本でレビュー済み
菊池寛は学友の芥川龍之介らが文壇デビューするのを尻目に、記者としてスタート、のち、大衆文学の大家となり文藝春秋を創刊、芥川賞、直木賞を創設した。この大雑把な経歴にも、芸術と商業、純文学と大衆文学、作品と商品の狭間を生きた菊池寛という人物の特異性を垣間見ることが出来る。本書は、「ピカレスク」で太宰治の、「ペルソナ」で三島由紀夫の、新たな解読を試みてきた著者の作品ということもあり期待を持って手に取った。しかし、本書は前二作とはアプローチが異なっている。菊池寛の秘書であり愛人である主人公の視点から菊池の人物像を一面的に語る小説形式なのだ。このような形式では、主人公の女性が知り得ない部分はブラックボックスになってしまう。主人公が思いを寄せ文春社員でもある朝鮮の青年を登場させ、主人公の問いに答える形で、こうしたブラックボックスを補う工夫もあるが、菊池寛の全体を捉えるには無理がある。まるでその会話は「Q子とA男の菊池寛問答」といった体でまどろっこしく、こうした形式を選択した作者の意図がますます疑問に思えてくる。主人公の視点から昭和初期の街の様子や風俗を描く部分など軽い読み物としては面白いかもしれないが、菊池寛という人間を知る上では物足りない。
また、奥付ページの著者紹介に「すべての作品は今日的な意味のうえに書かれなければならないとする作者の姿勢は、「生活第一主義」と批判されながらも、現代のジャーナリズムの基礎をつくった菊池寛と重なる。」という記述がある。当然この文章は作者の猪瀬直樹も目を通している訳で、なぜこのような手前味噌と読者に受け取られかねない著者紹介を残したのか不思議に思った。
また、奥付ページの著者紹介に「すべての作品は今日的な意味のうえに書かれなければならないとする作者の姿勢は、「生活第一主義」と批判されながらも、現代のジャーナリズムの基礎をつくった菊池寛と重なる。」という記述がある。当然この文章は作者の猪瀬直樹も目を通している訳で、なぜこのような手前味噌と読者に受け取られかねない著者紹介を残したのか不思議に思った。
2016年6月14日に日本でレビュー済み
菊池寛が文芸春秋を創設した直後、秘書として菊池寛の多面的な活動を支えた女性に対する聞き書きスタイルの評伝ルポといった気配。元東京都知事だったことと直には関係しない文学系ノンフィクションの第3弾(三島由紀夫、太宰治に続く)で、菊池寛のオーバーアクション気味の言動より、それを微細に覚えている女性秘書の感性、感性のおもむくまま語り続ける独白の再現(聞き書き)の見事さに感服した。
2004年7月21日に日本でレビュー済み
一気に読み終えた。主人公である女性秘書の語りで物語が進むところがなんとも心地よい。まるで女性秘書にカメラが内在されているかのようで、師弟と恋人、男と女のやりとり、知るはずのない大正モダンの町並みが彼女の語りでとたんに生き生きと動き出していく。約80年も前に生きた菊池寛や古いものを腐らせず、現代に通じる新しいメッセージとして描いているところが新鮮で上手い!(装丁にもいえるかも)
著者の名前からハードな読物を想像して一瞬、気後れしてしまったが、読んで正解!余韻を残す読後感もいい。最近のお買い得な1冊。
著者の名前からハードな読物を想像して一瞬、気後れしてしまったが、読んで正解!余韻を残す読後感もいい。最近のお買い得な1冊。