単行本が出た時に読んで、実に面白かった。赤塚漫画は子供のころにリアルタイムで読んでいたけど、改めてどうやって作っていたか、赤塚がどういう人であったかが、分かった。初めて知ることも多く、赤塚本人のキャラや才能、家族や周辺の人たちに心惹かれ、その後、赤塚自叙伝、娘さんの本、長谷氏の本、奥さんの本、各種ムック本や特集本等々を読み継ぎ、すっかり赤塚のファン、マニアになった。
追記:この本で初めて知ったいくつかのこと(その後、多くの本でさらに深く知ったのだが):アイデア会議での赤塚、古谷、長谷、武居らの各々の役割、貢献。キャラ作成の高井研一郎の貢献と屈折。手塚治虫のダークサイド(ネタを隠す、編集者やアシの人格を軽んじる、etc.)。つのだじろうが軽んじられていたこと。編集者・壁村の特異なエピソード。マガジンvsサンデーの熾烈な競争、マガジン宮原らの覚悟。おそ松くん、天才バカボン、モーレツア太郎の連続が最高潮であったこと。当時、毎夜酒場に繰り出して、バカ騒ぎをしていたこと。訪米と離婚と雑誌の創刊・失敗、古谷らの独立、その後の退潮、馬鹿なパフォーマンスがメインになりアル中へ、等々。
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赤塚不二夫のことを書いたのだ!! 単行本 – 2005/5/26
武居 俊樹
(著)
- 本の長さ318ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2005/5/26
- ISBN-104163670807
- ISBN-13978-4163670805
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2005/5/26)
- 発売日 : 2005/5/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 318ページ
- ISBN-10 : 4163670807
- ISBN-13 : 978-4163670805
- Amazon 売れ筋ランキング: - 928,416位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,111位コミック・アニメ研究
- - 4,589位自伝・伝記
- - 17,444位社会学概論
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トップレビュー
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2024年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の時代の漫画と言えば、手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄、横山光輝、それに赤塚不二夫が巨頭だと思う(人によりますでしょうが)。その赤塚不二夫の日々のハチャメチャな生活を編集者視点から見た記録。栄光から没落まで記載。先のブラタモリの終了によりタモリがまたテレビから消えるが、それは赤塚不二夫が歴史に埋もれていくことと等しい。ファンないし漫画を見た方は、その前に読んでほしい。
2012年10月12日に日本でレビュー済み
自分のアルバムには、シェーのポーズをした幼稚園時代の白黒写真があります。
幼少のころ少ないお小遣いではじめて買った漫画週刊誌に2ページ見開き構成のみの「バカボン」が掲載されていてびっくりしました。
このようなインパクトが今でも忘れられないまま、この本を手に取りました。
現代の漫画産業のあり方には違和感を感じつつ、昭和当時の漫画家たちへの思いも自分が大人になってもうかなりたってしまった今、ノスタルジーでしかありません。
赤塚という漫画家・人物としてのあり方、製作工程におけるチームのダイナミズムについて生き生きとした叙述が続くので、たいへん興味深く読みました。
漫画雑誌という産業におけるビジネス上の判断の局面やその冷徹な意思決定に沿うもの、沿わないもの。編集者としての立ち位置。 本当はもっと生々しく、関連者のいろんな情念や感情や思惑がうごめきあって進められているはずなのに、そこらへんに関しては、案外とあっさり 言葉少なく当事者としての結果論的なコメントだけにとどまっているところが散見されます。ちょっと物足りないけど、赤塚氏に関する本だし、当時の業界の暴露本という設定ではないから、この程度でも十分なのかな、と思いました。
割り切ってドライな人間関係や効率性を求めるプロセスやコンプライアンスなど欧米的制限がやかましい現代では、赤塚氏のもった編集者やアシスタントとの協業体制は過去の遺物ということでしょう。そういう意味でもおとぎばなしのようですが、昭和ポップカルチャーのアイコンにまつわるエピソード集としても大変面白い本だと思います。
幼少のころ少ないお小遣いではじめて買った漫画週刊誌に2ページ見開き構成のみの「バカボン」が掲載されていてびっくりしました。
このようなインパクトが今でも忘れられないまま、この本を手に取りました。
現代の漫画産業のあり方には違和感を感じつつ、昭和当時の漫画家たちへの思いも自分が大人になってもうかなりたってしまった今、ノスタルジーでしかありません。
赤塚という漫画家・人物としてのあり方、製作工程におけるチームのダイナミズムについて生き生きとした叙述が続くので、たいへん興味深く読みました。
漫画雑誌という産業におけるビジネス上の判断の局面やその冷徹な意思決定に沿うもの、沿わないもの。編集者としての立ち位置。 本当はもっと生々しく、関連者のいろんな情念や感情や思惑がうごめきあって進められているはずなのに、そこらへんに関しては、案外とあっさり 言葉少なく当事者としての結果論的なコメントだけにとどまっているところが散見されます。ちょっと物足りないけど、赤塚氏に関する本だし、当時の業界の暴露本という設定ではないから、この程度でも十分なのかな、と思いました。
割り切ってドライな人間関係や効率性を求めるプロセスやコンプライアンスなど欧米的制限がやかましい現代では、赤塚氏のもった編集者やアシスタントとの協業体制は過去の遺物ということでしょう。そういう意味でもおとぎばなしのようですが、昭和ポップカルチャーのアイコンにまつわるエピソード集としても大変面白い本だと思います。
2005年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、小学館に入社し少年サンデーの編集者として初めて担当したのが赤塚不二夫という経歴の持ち主である。当事の赤塚氏は「おそ松くん」の頃でその後「天才バカボン」「もーれつア太郎」「秘密のアッコちゃん」などで一世を風靡してゆく。著者はその赤塚に惚れこみ、担当でもない時代でもいつも赤塚氏の相棒として時には他社の連載漫画への協力までしていたほど。著者は、「レッツラゴン」で漫画の中に登場し、日本で最も有名な編集者の一人になった。著者の赤塚氏への傾倒ぶりは、赤塚不二夫という天才に新人時代にいきなり洗礼を浴びたことが影響しているように感じた。当事の大学の漫研などでは「末は手塚か赤塚か」と言っていたほどで、赤塚氏の凄さは誰もが認めていたと思う。この本は、それ程関係の深かった人物が書いているだけに確かに興味深いエピソードが豊富に盛り込まれている。赤塚氏の元から多くの漫画家が世に出る。長谷邦夫、古谷三敏、高井研一郎、北見けんいちなど大物がズラリ。これこそが赤塚氏の天分を示していて、仲間の才能を引き出し活用する天才であったということ。著者も赤塚氏に才能を発掘された一人なのであろう。とにかく赤塚ファンには見逃せない本であることは間違いないと思う。ただし、著者の思い入れが強すぎるので文章が熱くなりすぎているようにも見受けられる。赤塚氏の天才振りを知っている人には理解しやすいが、赤塚氏の漫画体験がない人には実感が持ちづらいかもしれない。その点は割り引いたとしても十分すぎるほど面白い。少年サンデー、少年マガジンの読者だった方々にはお薦め。
2018年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫画家も編集者も面白い作品を残せたけど、人間としてはいかがなものか。そんな連中のおりなす酒と昭和の想いで。
2015年7月4日に日本でレビュー済み
本当に面白かったです。映画を衛生で見て、原作本を知り、買いました。文章も構成も凄く良くて、一気に読めました。立派な馬鹿になるのは大変。赤塚先生のお言葉を純粋に守った武居さんを見習い、私も立派な馬鹿になれるよう頑張ろうと思います。80周年記念の明治大学のイベントに出られないのが本当に残念。何かのイベントで顔を出してください。
2006年9月8日に日本でレビュー済み
同時代のファンとして、創作の背景を知りたいとは思っていたが、やはり担当編集者の証言はおもしろいし、重い。
ギャグは命懸けなんだと、しみじみ納得。
ストーリー・テラーなんて、これに比べたら平和安穏なものだよね。
次々に新しいギャグを連発するのは、文字通り「出血大サービス!」なのだ!
ギャグは命懸けなんだと、しみじみ納得。
ストーリー・テラーなんて、これに比べたら平和安穏なものだよね。
次々に新しいギャグを連発するのは、文字通り「出血大サービス!」なのだ!
2007年9月29日に日本でレビュー済み
ある意味、ほめ言葉だよ。だけど、当時、『少年フライデー』も『レッツラゴン』も、ひどくつまんなかったぜ。あんたのせいだ。いまさら読み返す価値はないと思う。
『バカボン』は、赤塚の読者へのサービス精神に溢れていて、毎回、お! という、キレがあった。なのに、その後、担当編集者にだけ媚びるようになって、視野から読者が無くなった。ラーメンにつかってる写真を見たときは、赤塚先生、なんで、、、って、さみしかった。
この本を読むと、『バカボン』のマガジンサンデー移籍事件のころに何があったのか、どうして赤塚ほどの大物が業界で潰されてアル中になったのか、が、わかる。
ジャンプの全盛時代に、手塚はチャンピオンに乗ってはい上がってきたけど、赤塚はセンスの古いマガジンやサンデーに義理立てして、編集者に振り回され、急激に読者との関係を絶たれてしまった。石森や藤子、つのだ、古谷だって、その後に生き残ったのに。編集者って、マンガ家と読者をつなぐのが仕事じゃないのか?
この本に書いてあることは、編集者の自画自賛。だから、それを突っ放して読んでこそ、もはやもの言わぬ赤塚側の言い分が聞こえてくる気がする。
『バカボン』は、赤塚の読者へのサービス精神に溢れていて、毎回、お! という、キレがあった。なのに、その後、担当編集者にだけ媚びるようになって、視野から読者が無くなった。ラーメンにつかってる写真を見たときは、赤塚先生、なんで、、、って、さみしかった。
この本を読むと、『バカボン』のマガジンサンデー移籍事件のころに何があったのか、どうして赤塚ほどの大物が業界で潰されてアル中になったのか、が、わかる。
ジャンプの全盛時代に、手塚はチャンピオンに乗ってはい上がってきたけど、赤塚はセンスの古いマガジンやサンデーに義理立てして、編集者に振り回され、急激に読者との関係を絶たれてしまった。石森や藤子、つのだ、古谷だって、その後に生き残ったのに。編集者って、マンガ家と読者をつなぐのが仕事じゃないのか?
この本に書いてあることは、編集者の自画自賛。だから、それを突っ放して読んでこそ、もはやもの言わぬ赤塚側の言い分が聞こえてくる気がする。